第2部第ややこしい送信時間制限を理解すればできる! 8章最新ラズベリー・パイ ×カメラ×920MHz無線速くはないけどここまでイケる! 640×480JPEG 画像転送に挑戦我喜屋良太，新川吉彦送信側アンテナラズベリー・パイ専用カメラ 920MHz 無線モジュール＋拡張ボードラズベリー・パイ USBでシリアル接続モバイル・バッテリ（b）伝送した VGA 画像（a）送信側（カメラ側）写真 1　920MHz 無線モジュールと最新ラズベリー・パイ（モデル B ＋）を組み合わせて画像転送に挑戦してみた受信側は送信側とほぼ同じ構成．カメラは付いていない本章では，920MHz 帯を使って JPEG 画像の転送をしてみます．使用した無線モジュールは第 7 章でも紹介した CRESSON-MD920 です．今回は，カメラで撮影した画像を転送してみました．使用したボードはカメラ・モジュールを使いやすい Linux ボードのラズベリー・パイです．大きめのデータを転送するために，920MHz 帯でのルール ARIB STD-T108 のキャリア・センスをうまく使ってみました．（編集部）製作した装置 ● カメラで撮影した 640 × 480 ピクセル JPEG 画像を 15 秒に 1 枚送れる今回作成した装置では，定点観察用として 1 分ごとに撮影した画像データを，920MHz 帯無線モジュールを使って転送を行い，受信側で確認を行いました．装置の構成を写真 1，図 1 に示します．今回作成したデモ機では，VGA（640 × 480 ピクセル）サイズの JPEG 画像（約 150K バイト）を送るのに，約 15 秒かかりました．QVGA（320 × 160 ピクセル）サ 66 イズの JPEG 画像（約 40K バイト）では，約 4 秒となります．これは，無線モジュール CRESSON-MD920 のインターフェースが，USB-UART 経由（115200bps）であるため，そこがボトルネックになっていると考えられます． ● ハードウェア ▶送信側図 1（a）のように，ラズベリー・パイ（モデル B+）と，ラズベリー・パイ専用カメラ Raspberry Pi Camera， 920MHz 帯無線モジュール CRESSON-MD920 を接続します．カメラは専用コネクタ MIPI-CSI，無線モジュールは，CRESSON-MD920 用の拡張ボードを介して USB- シリアル変換しています． ▶受信側図 1（b）のように，ラズベリー・パイ（モデル B）と， CRESSON-MD920 の構成で受信しました．接続は同じく拡張ボードを使って USB - シリアル接続しています． ● ソフトウェア送信側は静止画の撮影と画像の送信を行い，受信側 2015 年 1 月号