グローバル・アピール 2015/ハンセン病国際シンポジウム 開催日:2015 年 1 月 27 日(火)10:30-17:00 開催地:日本(東京) 開催場所:ANA インターコンチネンタルホテル (東京都港区赤坂 1-12-33) 参加人数:約 200 名 アピール署名者:国際看護師協会、各国看護協会 本年の趣旨: 日本国内に 65 万人、世界に 1,600 万人を擁し、患者に最も近い立場にある看護師の 方々が、ハンセン病についての正しい理解を深め、差別や偏見をなくす活動の現場 に参加してもらうことを目的として、世界 130 カ国以上に存在する看護師協会の賛同 を得て第 10 回目のアピールを発表する。そして、10 周年目となる今回のアピールは、 日本を含む世界各地のハンセン病問題とその歴史から今私たちが何を学ぶべきなの か、それらを未来へどう伝えてゆくかについて当事者、支援者、有識者、メディア関係 者らの参加を得て考える。 主な出席者(予定): 厚生労働大臣 笹川陽平日本財団会長 国際看護師協会会長 国連組織代表 ハンセン病蔓延各国駐日大使・代表 ハンセン病回復者団体などの NGO (インド、ブラジル、フィリピン、中国、アメリカなど) プログラム: 1.シンポジウム開会式 2.グローバル・アピール 2015 宣言 3.ハンセン病回復者のライフストーリー 4.パネルディスカッション1「ハンセン病と医療・看護―あらゆる人に尊厳あるケアを ―」 5.パネルディスカッション2「風化させてはならないハンセン病の歴史」 6.パネルディスカッション3「ハンセン病問題の将来―私たちにできることは?―」 7.まとめ、閉会 ※グローバル・アピールについて WHO ハンセン病制圧特別大使/日本政府ハンセン病人権啓発大使である日本財団 会長笹川陽平の主導により、ハンセン病にまつわる人権問題に関する啓発活動の一 環として、毎年 1 月の最終日曜日の「世界ハンセン病デー」に、ハンセン病と差別の問 題について世界に訴える「ハンセン病に対するスティグマ(社会的烙印)と差別をなく すためのグローバル・アピール」が発表されている。 ハンセン病は、身体に変形をもたらすことから何世紀にもわたって人類から恐れられ てきた感染症であったが、1980 年代に開発された多剤併用療法(MDT)により、早期 に治療をすれば障害も残らず治癒する病気になった。また、感染力も非常に弱い病 気であり、MDT の開発以来現在までに全世界で 1600 万人の人々が病気から解放さ れている。WHO は、人口 1 万人あたりの患者登録数が 1 人未満になることを“公衆衛 生上の問題としてのハンセン病の制圧”と定義しており、制圧を達成していない国は 1985 年の 122 カ国から、現在は 1 カ国(ブラジル)のみとなっている。 このようにハンセン病問題は、医療的側面においては解決の方向に進んでいるが、 一方で患者や回復者に対する根強い偏見と差別が存在するなど、社会的側面での 問題が残されている。日本を含む世界の国々で、ハンセン病に関する正しい知識が 普及していないことから社会的差別が引き続き存在し、ハンセン病の回復者だけでは なく、その家族でさえも就職、結婚、教育などの機会において不当な差別を受け、隔 離された生き方を余儀なくされている。 グローバル・アピールは、ハンセン病が治る病気であること、治療は無料で受けられ ること、差別は不当であること、病気についての正しい知識を広め、ハンセン病に対 する社会人々の誤解を解き、スティグマと差別を根絶することを広く社会に訴えるも のである。第 1 回目、2006 年にはダライ・ラマ師、ジミー・カーター元大統領、デスモン ド・ツツ師などノーベル平和賞受賞者 5 名を含む世界の指導者、2007 年は世界 13 カ 国のハンセン病回復者のリーダー、2008 年はアムネスティ・インタナショナル、セー ブ・ザ・チルドレンなど NGO 団体の代表者、2009 年には世界の主な宗教の指導者、 2010 年はトヨタ自動車株式会社やヴァージン・グループ、タタ・モーターズ、ジョンソ ン・エンド・ジョンソン、ルノー、ノバルティスなどの世界有数の企業の経営者、2011 年 は世界の 100 以上の有名大学の学長、2012 年は世界医師会と世界 50 カ国の医師 会、2013 年は国際法曹協会と世界 40 カ国 46 の法曹協会、2014 年は世界 37 カ国、 2 地域の計 39 の国内人権機関の賛同を得て発表された。2015 年は世界看護師協会 と世界各国の看護師協会とともに、1 月 27 日に東京で発表される予定である。
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