詳細な研究シーズ ( 202kb )

所 属
(ふりがな)
かるべ よしはる
薬学部・創剤学教室
加留部 善晴
氏 名
(学部・学科)
URL
研究分野
http://www.pha.fukuoka­u.ac.jp/
放射性医薬品及び医薬品の製剤設計
研究概要
化合物の臓器・組織への親和性を保持したまま、臨床使用に最適の放射性同位元素で標識
するための製剤設計を行い、イメージング剤の開発を目指す。水溶解性、吸収性等の物性に問
題のある薬物の物性を改善し、医薬品を効率よく活性部位に到達させるための製剤設計を行
う。
キーワード
薬物送達性、臓器親和性、生物学的利用率、物理化学的性質、製剤設計
現在の研究テーマ 1 腋窩リンパ節のイメージング
【研究目的】
悪性腫瘍のリンパ節転移の評価
【応用詳細】
悪性腫瘍のリンパ節転移を評価するために、RI トレーサを用いたセンチネルリンパ節の診
断が行われ、乳癌や頭頸部癌に対して効果を上げている。この目的には、日本では Tc-99m スズ
コロイド、米国では Tc-99m sulfur コロイドが主として用いられているが、粒子径を制御しや
すい Tc-99m デキストランを用いた検討も行われている。しかし、デキストランの Tc-99m 直接
標識法では、副生成物の形成や標識体の安定性が低いという問題がある。これまでに薬学部創
剤学教室では、デキストランを酸化処理してアルデヒド基を生成させ、この基にシステアミン
を付与した化合物を合成している。今回、システアミンを付与したデキストラン(cysteaminedextran)を Tc-99m 標識し、リンパ節の画像診断薬としての有用性を評価し、新しい腋窩リン
パ節のイメージング剤を開発した。
【応用分野】
放射性医薬品の開発
現在の研究テーマ 2 紫外線や放射線に対する防護剤
【研究目的】
紫外線や放射線に対する防護剤の開発
【応用詳細】
紫外線や放射線に対して防護効果のある化合物にある種の酸化防止剤がある。新規水溶性
酸化防止剤や新規脂溶性酸化防止剤のラジカルスカベンジ作用を調べ、新しい防護剤を開発
する。
【応用分野】
放射線防護剤の開発、紫外線防護剤の開発、化粧品の開発
現在の研究テーマ 3 抗体のアイソトープ標識
【研究の目的】
Tc-99m 標識モノクローナル抗体の調製
【研究の詳細】
腫瘍親和性物質として腫瘍光源と特異的に反応する高腫瘍モノクローナル抗体が作成され
るようになり、RI 標識が望まれている。モノクローナル抗体を還元し、臨床使用に最適の Tc99m と標識する。目的の標識抗体の生成を TLC やゲルクロマトグラフィーで調べた後、調製し
た Tc-99m 標識抗体溶液を担癌マウスに静脈注射し、放射能の動態をガンマカメラにより経時
的に撮影する
【応用分野】
アイソトープ診断、放射線量測定および画像化
技術相談・コンサルティングに応じられる分野
放射性医薬品の製剤設計,医薬品の製剤設計,問題のある医薬品の物性改善など
共同研究可能なテーマ
同上
利用可能な研究装置・資料等
放射性同位元素(ラジオアイソトープ)の使用施設および放射線測定機器