1 1 実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方

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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
紙上 Live 講義
MC:
こんにちは!
私は皆さんに国民年金の業務支援ツールのナビゲートをする永
年美結(えいねん
みゆ)と申します。よろしくお願いします。
これから、「加入・喪失・各種変更
お手続ガイド」についてご説明をいたしま
す。
このお手続ガイドは、国民年金への加入や資格の喪失、及び各種変更に関する手
続・相談の際の応対を、窓口を担当する皆さんがスムーズに進められることを目
的に作成されました。
それでは、さっそく概要を見ていきましょう。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
紙上 Live 講義
MC:
MC:
お手続ガイドは、『来庁者の来訪目的を確認するときにお見せするお手続ガイド
各お手続カードは手続きや説明の内容に応じて No.1~No.13 まで用意されてい
表紙』、
『加入や種別変更の手続きについて具体的にご説明するための各お手続カ
ます。No.1~No.6 では、国民年金への加入や資格の喪失及び種別変更手続きに
ード』、そして『資格取得届書などの記入例』で構成されています。
ついて、No.7~No.13 では、保険料額や各種納付方法、保険料が割引になる前
納制度や、年金額を増額するための付加保険料について説明を行うことができる
ようになっています。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
紙上 Live 講義
MC:
MC:<No.1
20 歳になったとき>
それでは、具体的に各お手続ガイドの内容を確認していきましょう。
No.1 のお手続カードには、20 歳になって国民年金に加入するときの手続や説明
内容が記載されています。
はじめにお手続ガイド表紙は「来庁者が何の手続きに来たのか?」来訪の目的を
はじめに確認するために使います。
20 歳になる方に対し、20 歳の誕生月の前月に日本年金機構より国民年金被保険
者資格取得届書が送付され、国民年金へ加入するよう案内されますので、これを
来庁者ごとの状況に応じて必要となる手続きと手続先が記載されており、市町村
持参した場合などには、このお手続カードを使って説明してください。
で手続を行うことができるものについては、説明に使用するお手続カードの No.
が記載されています。
なお、手続を行うことができるのは 20 歳の誕生日の前日から 14 日以内となり
ます。20 歳到達前に手続に来られた方には、
各お手続カードには、具体的な手続の内容やご案内すべき注意事項が記載されて
いますので、来庁者の目的に応じたお手続カードを取り出し、来庁者に見せなが
誕生日の前日以降にあらためてお越しいただくか、当該日以降に郵送していただ
ら説明を行ってください。
くよう案内をしてください。
また、学生の方や収入が少ない方などで保険料の納付が困難な場合には、免除制
度について「免除・納付猶予お手続ガイド」を使ってご案内します。免除制度を
利用しない方には、将来の受給額を増やせる付加保険料について案内をしてくだ
さい。年金手帳や納付書の送付など手続後の流れについても記載しています。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<No.2
紙上 Live 講義
会社を退職したとき>
MC:<No.3
配偶者の扶養者でなくなったとき>
No.2 は、会社員や公務員など被用者年金の被保険者だった方が勤務先を退職し、
No.3 は会社員など第 2 号被保険者の配偶者が扶養から外れた場合のお手続カー
第 2 号被保険者から第 1 号被保険者への切り替え手続 が必要な場合のお手続カ
ドです。
ードです。
第 2 号被保険者に扶養されている配偶者で 20 歳以上 60 歳未満の方は第 3 号被
切り替えの日は被用者年金制度の資格喪失日で、会社を退職した場合では、退職
保険者となりますが、本人の年間収入が 130 万円を超えて配偶者の扶養から外れ
日の翌日となります。
た場合や、配偶者が死亡した場合、配偶者が退職した場合、離婚した場合などに
第 3 号被保険者から第 1 号被保険者への種別変更の届出が必要となります。
配偶者を扶養している場合は、配偶者の方の第 3 号被保険者から第 1 号被保険者
への種別変更手続きも必要となりますので、あわせて No.3 のお手続カードを使
配偶者が 65 歳以上となり第 2 号被保険者の資格を喪失した場合も、60 歳未満の
って案内をしてください。
被扶養配偶者は第 3 号被保険者から第 1 号被保険者となります。
免除制度や付加保険料については 20 歳になった方の場合と同様です。
免除制度や付加保険料については No.1、No.2 の場合と同様です。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<No.4
紙上 Live 講義
海外に居住するとき>
MC:<No.5
No.4 は、海外に居住することになる方の手続について記載しています。
任意加入するとき…高齢任意加入制度>
No.5 は、高齢任意加入制度についてのお手続カードで、2 枚(4 頁)セットにな
っています。
国民年金の第 1 号被保険者の方が海外に居住する場合、出国日の翌日に第 1 号被
保険者の資格を喪失しますが、日本国籍の方は任意加入することができます。
高齢任意加入制度は、60 歳以上 65 歳未満の方が、受給資格を満たすため、また
は年金額を増やすために最大 5 年間、任意加入することができる制度です。
任意加入により保険料を納めることで、海外での生活において病気やケガで障害
が残った時や死亡した時に、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取ることができ
ることを説明してください。
任意加入しない場合、合算対象期間として老齢基礎年金の受給資格期間として計
算できますが、年金額には反映されません。
海外任意加入を行う場合の手続窓口や保険料の納付方法、日本国内に転入した場
合の手続についても記載しています。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
紙上 Live 講義
MC:
MC:<No.6
任意加入するとき…特例高齢任意加入制度>
任意加入できる方の要件や制度のメリットが具体的に記載してありますので、丁
No.6 は、65 歳時点で老齢基礎年金の受給に必要な 25 年の加入期間を満たして
寧に説明してください。
いない方へ、任意加入によって受給権を確保するための特例高齢任意加入制度に
加入する時の説明について記載しています。
老齢基礎年金の繰上げ受給をしている方や、年金額が満額に到達している方は加
入できません。
加入可能な期間は 70 歳に到達する前まで、かつ受給資格期間を満たすまでの間
となりますので、受給資格期間を満たすまでに必要な加入期間の確認が必要です。
また、遡って加入することもできませんのでご注意ください。
受給資格期間は今後 25 年から 10 年に短縮される可能性がありますのでご注意
年金額を増やす方法として、任意加入とあわせた付加保険料の納付や、免除・猶
ください。
予期間への追納、未納期間へ後納により納付することも考えられますので、慎重
に案内をしてください。
なお、付加保険料の納付はできません。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<No.7
紙上 Live 講義
保険料額について>
MC:<No.8
No.7 は保険料額についてのお手続カードです。No.1 や No.2 などのお手続カー
前納制度>
No.8 は保険料の前納制度について記載しています。
ドで加入や種別変更手続の説明を行った後、
前納制度や口座振替を利用した場合の保険料と割引額が一覧できるようになっ
このカードで保険料額や納付方法について説明します。
ています。
国民年金保険料の納付は義務であり、納付しない場合には、本人だけでなく配偶
口座振替による 2 年前納がもっとも割引が大きくなりますが、毎年 2 月末までに
者や世帯主にも銀行口座等の差押えが実施される可能性があることを正確に理
金融機関や年金事務所へ申し込みを行う必要があります。
解していただけるよう、説明をしてください。
前納は遡って支払うことができないため、多くの被保険者から「手続きした際に
なお、失業されている方や低所得者の方など免除に該当しそうな方へは、納付義
説明してほしかった」と言われる制度ですので、丁寧に対応することが大切です。
務とともに、免除・猶予制度があること、その手続きを行うことで、保険料の納
付が免除・猶予されるだけではなく死亡や障害などのリスクに対し保障が受けら
れることなどを説明してください。
また、保障が受けられるなどの様々な納付方法が利用できること、前納制度や口
座振替などを利用した割引が受けられることの説明も丁寧に行ってください。必
要に応じて前納制度や納付方法毎のお手続カードを取り出して案内をしてくだ
さい。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<No.9
紙上 Live 講義
金融機関・郵便局・コンビニ等の窓口で納付>
MC:<No.10
口座振替>
No.9 のお手続カードには、金融機関、郵便局、コンビニエンスストア等の窓口
No.10 は口座振替の案内を記載しています。口座振替のお申し込みは年金事務所
にて現金で納付する場合の注意事項や、保険料の納付が可能なコンビニエンスス
または金融機関の窓口で行っていただくか、年金事務所へ申込用紙を郵送してい
トアの一覧が記載されています。
ただきます。
納付期限までに納めていただくこと、市町村の窓口では納付できないことをお伝
口座振替による早割制度、口座振替開始までの期間、残高不足の場合の取り扱い
えしてください。
などについて説明をしてください。
なお、使用期限を経過すると時効となり、保険料が納められなくなったりする場
合があることも説明してください。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<No.11
紙上 Live 講義
クレジットカード納付>
MC:<No.12
No.11 はクレジットカード納付の申し込み方法と注意事項を記載しています。
電子納付>
No.12 は、インターネットバンキングや ATM を利用した電子納付について説明
しています。
クレジットカード納付は、年金事務所の窓口か郵送にてお申し込みいただきます。
口座振替による早割制度は適用されず、保険料は納付書で納める場合と同額とな
ります。
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MC:<No.13
紙上 Live 講義
付加保険料>
MC:<届書等記入例>
No.13 は、付加保険料についてのお手続カードです。
手続きに応じてご提出いただく被保険者資格取得届書等の記入例を掲載してい
ます。
月額 400 円の付加保険料を納付いただくことで、年額で 200 円×付加保険料を
納めた月数の付加年金が加算されます。
該当する書類を記入いただく際に、参考にご利用ください。
納付する保険料と増える年金額の関係を丁寧に説明してください。
なお、各市町村で独自に様式を定めている場合は、そちらに従ってください。
なお、納付期限は翌月末日となっていますが、年金機能強化法により、納付期限
を経過した場合でも、期限から 2 年間は付加保険料を納めることができるように
なりましたのでご注意ください。
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実務編講義 加入・喪失・各種変更 使い方
MC:<参考資料
紙上 Live 講義
国民年金保険料の変遷>
MC:
ガイドの最終ページには、参考資料として昭和 36 年度から平成 26 年度までの
さて、「加入・喪失・各種変更」のお手続ガイドについて、ひと通り説明してま
月額保険料の変遷を記載しています。
いりました。概要をお分かりいただけたでしょうか。
実際のお手続ガイドには、より具体的な説明事項を記載していますのでご確認く
ださい。
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