Investment Insights 持続的なインカムを求めて

機関投資家向け資料
The Long View
Investment Insights
2015年1月
持続的な
インカムを
求めて
機関投資家向け資料
持続的なインカムを求めて
「最善の投資とは、投資家のために働き続け
る投資です」
Alan Berro
キャピタル・グループ
株式ポートフォリオ・マネジャー
Capital Group
「レイザー・アンド・ブレイド」( Razor and
Blades”、「カミソリと替え刃」)モデルをご存
じでしょうか。K.C.ジレットが、今から一世
紀以上も前に考え出したビジネスモデルのこ
とです。彼は、顧客にレイザー(カミソリ)を
与え、そのブレイド(替え刃)で けることを
思いつきました。実際のところ、彼が創立し
たGillette社はカミソリを無料ではなく、
1903年当時で5ドル(現在の価値で約140ド
ル)と、かなりの高価格で販売を開始しまし
た。ただし、それ以降、 けを出してきたの
は、世界中の男たちが繰り返し購入して来た
使い捨ての薄くて安いスチール製の替え刃で
した。
「レイザー・アンド・ブレイド」モデルを活用し
ている企業は、持続的な配当とその成長可能
性を兼ね備え、インカム重視のポートフォリ
オを構築する投資家の絶好の投資対象となっ
ています。例えば、かつては無配企業が多
かった情報技術(IT)セクターでも、最近は配
当を大幅に引き上げる企業が増えました。こ
れは、ITセクターでも、主力のIT製品を「カ
ミソリ」として、また、その後のサービス提
要や更新需要の取り込みを「替え刃」として反
復型収益を計上するようになったからです。
今やこのビジネスモデルは、コーヒーメー
カーのKeurig社が展開するK-Cups®パック製
品 から、Rolls Royce社による航空機エンジ
ンの保守サービスまで、多様な業界の様々な
商品・サービスに広がり、継続的に利益を上
げ て い ま す 。 ま た 、 そ う し た Recurring
Revenue”(反復型収益)の獲得も、様々な業界
で多くの企業が究極の目標とするようになり
ました。
実際、業務用ソフトウェア開発最大手の
Oracle社は、インストールするソフトウェア
のライセンス更新販売による収益が全体の約
半分となっています。オンラインでの業務用
ソフトウェア販売のさきがけの一社として
1990年代に台頭したNetSuite社も、この反
復型収益フローを持つ企業の良い例でしょう。
同社は、ソフトウェアをインストールして他
社が反復型収益を得ることを支援し、それに
よって自社も反復型の収益を確保するという、
ある種のハイテク型二重収益構造を持ってい
ます。
弊社グループの株式アナリストの一人は、現
金自動預払機(ATM)が、この「レイザー・ア
ンド・ブレイド」モデルの典型的かつ驚くべ
き事例になったと述べています。「ATMメー
カーは、ATMを販売・設置してある程度の
利益を得ますが、収益はそれだけにとどまり
ません。ひとたびATMを購入した銀行は、
そのアフターサービスをATMの提供者に任
せたいと考えます。アフターサービス契約は
通常3年間で、更新率は約90%です。ATM
メーカーのDiebold社は世界各国で40万台の
ATMのアフターサービスを行っています」。
弊社グループのポートフォリオ・マネジャー
の一人は、「反復型収益モデルをしっかりと
構築している企業は、厳しい経済環境におい
ても比較的安定した業績を確保できるため、
市場が乱高下する時期でもポートフォリオの
ボラティリティを軽減することが可能です。
弊社グループのファンダメンタルズ調査では、
そうした企業の中から最高の企業を見つけ出
すことが可能であり、見つけた場合にはその
企業の長期的なパートナーになりたいと考え
ます。最善の投資とは、投資家のために常に
働き続ける投資です」と述べています。
Jody Jonsson
ポートフォリオ・マネジャー
経験年数:26年
インカムとの関連
金融・資本市場の先行きを予測し、マクロ経
済環境について判断を下すことは非常に困
難であるため、経済や相場の動向に関わら
ず株価の上昇が期待される銘柄でポート
フォリオを構築したいものです。それらの
企業には、生活必需品のように景気に左右
されにくい財やサービスを提供し、ディ
フェンシブな収益特性を有する企業のみな
らず、他社の新規参入を阻む極めて高い参
入障壁を有する企業や、機材などの販売時
に保守契約も締結するなど、長期的な反復
型収益の源泉を確保している企業なども含
まれます。
航空機エンジンはその良い例でしょう。企
業はエンジンを販売し、その後20年間にわ
たりアフターサービスも提供します。エン
ジンの売上げは景気に左右されますが、保
守契約は景気循環の影響をそれほど受けま
せん。この事業の性質が、様々に異なる操
業環境を生き抜くことができる堅固な企業
体を形作ることになります。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
1
機関投資家向け資料
ジェットエンジン・メーカーの本当の利益は背後に隠されている
保守サービスの価値はエンジンそのものの価格の約7倍に相当し、数十年に亘って繰り返し収益を生み出す
「エンジンの耐用年数が終了するまでに、そ
のすべての部品が交換され、中には数えられ
ないほど交換される部品もあります」
$12 (10億米ドル)
航空機エンジンの経済寿命サイクル
Rolls-Royce社の基盤収益
Todd Saligman
キャピタル・グループ株式アナリスト
54%
サービス
収益
8
保守サービス
および部品交換
からの収益
(OEx7倍)
46%
OE収益
4
当初納入
機材(OE)
による収益
0
5
40年超
0
設計・開発・テスト
出所:Credit Suisse「Global Aero Engines (2012年
9月 11日)」およびRolls-Royce Holdings plc 2013年
年次報告書
Rolls-Royceのデータは、民間航空部門(航空会社向
け市場と社用ジェット機市場での大手製造者)の収
益で、各年12月末現在で英ポンドから米ドルに転
換した金額
Capital Group
Rolls-Royce社は、1906年にチャールズ・ロー
ルズとヘンリー・ロイスにより、英国のマン
チェスター市で設立されました。日本では、
超高級車メーカーのイメージが強い同社です
が、自動車部門は後に分社化され、現在はド
イツのBMW社の傘下にあります。本流であ
る重電部門は、1914年に最初の航空機エン
ジンを製造し、その100年後である今日では、
民間航空機や戦闘機、ヘリコプター、オー
シャンライナー(大洋航路船)、発電所など、
様々な機器向けにエンジンやタービンを提供
しています。特に、航空機エンジンでは、米
国のGeneral Electric社やPratt & Whitney社
(United Technologies社の子会社)と並ぶ「御
三家」として圧倒的シェアを占めています。
2009
2010
2011
航空機エンジンのメーカーにとって、エンジ
ンの販売は単なる始まりに過ぎません。各企
業は、競争の厳しさも背景に比較的薄利でエ
ンジンを販売するため、必ずしもそれ自体で
十分な けが得られるわけではないのです。
しかし、販売したエンジンの保守・整備・修
理等のアフターサービスは、その後20∼30
年にわたって当該メーカーの反復型収益、将
来のキャッシュフローの源泉となります。上
のグラフが示す通り、アフターサービスの累
積価値は販売時のエンジンの機材価値の7倍
にも達し、数十年にわたって比較的安定して
分散される傾向があります。
2012
2013
(年)
Rolls-Royce社の場合、収益の約54%はアフ
ターサービスから発生しています。同社は現
在、世界各国で約1万3千台のエンジンに対
してアフターサービスを提供しています。
航空機エンジンメーカーが本領を発揮するの
はこれからかもしれません。世界最大の航空
機メーカーであるBoeing社の予測によると、
今後20年間で航空旅客数は大幅に増え、
2032年までに新たに導入される航空機は
35,280機にのぼるとのことです。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
2
機関投資家向け資料
IT企業 ― 21世紀の「レイザー・アンド・ブレイド」モデル
IT企業の増配の一因のひとつとなった反復型収益モデルへのシフト
「私たちは、戦略的計画の一環として、反復
型収益モデルに更に移行し続けています」
$12 (10億米ドル)
S&P500情報技術セクターの配当支払額上位5社
(2014年4月末現在)
John Chambers
Cisco Systems社 CEO
8
企業名
配当支払額
(10億米ドル)
Apple
$11,010
Cisco System社のサービス関連売上高
配当利回り
2.07%
Microsoft
8,491
2.77
Intel
4,484
3.37
IBM
4,100
1.93
Cisco
3,633
3.29
4
0
2000
出所:Reuters Global Fundamentals およびFactSet
Cisco Systems社のサービス関連売上高データは、
同社の決算期末である各年7月末現在。同社の反復
型収益の代理変数として使用。S&P500情報技術セ
クターの配当支払額上位5社における金額は、2014
年4月末時点の過去12ヵ月間の実績
2001
2002
2003
2004
かつては配当を軽視する急成長企業を連想さ
せた情報技術セクターですが、S&P500指数
を構成する10セクターの中でトップクラス
の高配当セクターとなって既に3年目を迎え
ようとしています。
2012年にIT企業が高配当企業群のトップに躍
り出た背景には、公開企業として30年以上
を経て配当を開始したApple社の決断があり
ます。Apple社のビジネスモデルは、「レイ
ザー・アンド・ブレイド」モデルの応用版とい
えるでしょう。同社が創り出したiPhoneや
iPadといった様々な製品がハイテク版の「カ
ミソリ」に相当し、それらを通じて利用でき
るアプリやコンテンツが「替え刃」に相当しま
す。消費者が購入したApple社の製品は、購
入時の売り上げのみならず、同社が売上高の
Capital Group
2005
2006
2007
2008
2009
30%を得ることができるApp Storeを通じた
アプリの購入や、iTunesのアカウントを通じ
たコンテンツの購入により、Apple社に反復
型収益をもたらす仕組みとなっています。
1990年代後半のITブームの頃は、IT企業が生
み出す新たな技術や製品そのものに収益的価
値がありましたが、そうしたIT技術は急速に
陳腐化やコモディティ化(機能の優位性や特
異性を失い一般消費財化すること)する傾向
が強まったため、多くのIT企業は、一度きり
の製品販売への依存を脱し、反復型収益を追
求するビジネスモデルに移行しています。
Cisco Systemsなどのハードウェア(機器)メー
カーは、売り上げに占めるソフトウェアや
サービスなどの比重を戦略的に高めようとし
ていますし、Microsoftなどのソフトウェア開
2010
2011
2012
2013
(年)
発企業は、常に新たな製品とサービスにアッ
プグレードするよう顧客に働きかけ、反復型
収益の流れを創り出しています。そして、そ
のようにして獲得した反復型収益を配当とい
う形で株主に還元することで、自社に対する
成長期待の低下を補って株価を維持するよう
IT各社は努めているのです。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
3
機関投資家向け資料
契約者82億人、収益1.2兆ドル
ネットワーク接続の進行に伴い、携帯端末の数が世界の人口を上回る
「今日では、驚くべき数の通信機器が我々の
身の回りに存在します。ほとんどの人は携帯
電話を必要とし、その通信料金の支払いを止
めません。このことが、極めて強力な定期会
員型(subscription)ビジネスを生み出し、通信
会社の反復型収益につながっています」
Andrei Muresianu
キャピタル・グループ株式アナリスト
42億
10.7億
11.5億
35億
12.4億
26億
3.6億
4.4億
5.5億
欧州
北米
9.1億
11億
14億
アジア/太平洋・日本
中東・アフリカ
6.3億
7.3億
7.9億
中南米
世界の携帯通信契約数
2011年: 56億
出所: Gartner, Inc.
通信接続(または契約者)の件数は、当該年度末にお
ける個々のネットワーク接続件数を示す。ひとつ
の番号に属する複数のSIMカードは1件の接続と数
える。ひとつのSIMカードに2つの番号がある場合
は2件の接続と数える。プリペイドSIMカードは、
当該年度末に有効であることを前提に、1件の接続
として数える。通信接続の予測には、メディアタ
ブレット機器、電子書籍リーダー、携帯用ナビ
ゲーション装置、メディアプレーヤー、イメージ
ングデバイス、携帯ゲーム機器等の通信デバイス
へのセルラー式モデムと携帯端末からの接続を含
める。ただし、Wi-Fi、WiMAX 、超広帯域無線
(UWB)等のセルラー式以外のワイヤレス技術は含め
ていない。2014年から2018年までのデータは予測
データ(出典:2014年3月付のGartnerの予測レポー
ト)
Capital Group
2014年: 69億
2018年: 82億
2018年末までに、世界の携帯通信契約は82
億件になると見込まれています。これら契約
者の多くは通信会社に料金を毎月支払います。
それら契約から派生する携帯サービスの収益
合計額は、2018年に1.2兆米ドルに達すると
予想されます。
2012年末における携帯電話の音声サービス
の収益は6,360億米ドルで、データサービス
なども含めた全体の収益の約63%を占めてい
ました。ところが、2018年までにこの割合
は大きく変化し、音声サービスの収益は40%
に低下すると予想されています。
通信会社は、伝統的な反復型収益企業のひと
つと言えるでしょう。多くの通信会社は、音
声やメール、インターネットへのアクセスや
データなどのサービスを、毎月、定額料金で
提供しています。この料金徴収の仕組みが変
わることはおそらくないでしょうが、電話の
使用形態は通信会社の収益を押し上げる方向
へと劇的に変化しつつあります。携帯電話は
もはや通話のためだけの手段ではありません。
このシフトは、主として音声サービスへの需
要の低下よりも、それ以外のサービスに対す
る需要の増加によってもたらされると考えら
れます。その原動力となっているのは、デー
タ通信に対する貪欲とも言える高い需要、
データネットワークのスピードと信頼性の向
上、情報にアクセス可能なスマートフォンと
タブレット端末の急速な普及などです。
実際のところ、2013年3月末現在、世界の大
手携帯電話会社の契約者の約65%はスマート
フォンを所有しています。スマートフォンの
販売台数は2013年に世界中で10億台を超え
ており、タブレット端末の出荷台数は2011
年の出荷台数の3倍超となる1億8千万台に達
しています。こうして、通信量はますます増
え続け、膨大な通信量を高速で処理できる高
額の通信契約にも、加入者はそれほど抵抗な
く出費を続けることになるのです。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
4
機関投資家向け資料
バイオ医薬品 ― 即効薬と長期的な収益
1970年代後半に初めて開発されたバイオ医薬品は、今や、数多くの疾病に苦しむ人々に希望を与えている
「バイオ医薬品の魅力は高い価格を付けられ
る点と製品寿命が長いことで、製薬会社に莫
大な収益とキャッシュフローをもたらしてい
ます」
Craig Gordon
キャピタル・グループ株式アナリスト
全医薬品売上のなかでバイオ医薬品の占める割合は上昇
世界の売上高上位の医薬品は、2018年までにバイオ医薬品が51%を占めると予想
100% 全世界の処方薬および市販薬の売上高に占める割合
100% 売上高上位100製品に占める割合
80
80
60
60
従来型の医薬品
バイオ医薬品
従来型の医薬品
バイオ医薬品
40
40
20
20
0
0
2004
出所:World Preview 2013年「Outlook to 2018:
Returning to Growth(2018年への展望ー成長回帰)」
EvaluatePharma(2013年6月刊行)
2012
バイオ医薬品は途方もなく複雑です。バイオ
医薬品は、砂糖、プロテイン、核酸などの物
質の組み合わせから構成され、また、一部に
は、生体や生物の細胞、細胞組織等も構成要
素に含まれます。人体や動物、あるいは、微
生物に由来するものもあり、リウマチ性関節
炎から乳がんまで幅広い疾病治療に使われて
います。慢性的な疾病に苦しむ患者にとって
重要なのは、バイオテクノロジーによって病
気の進行を遅らせたり、場合によっては直接
症状を治癒したりできるということです。
そうした成果は、バイオ医薬品の目覚ましい
実績につながりました。2013年の売上でみ
ると、処方薬の上位8件のうち7件はバイオ
Capital Group
2018
(年)
2004
医薬品となっています。最も売れたバイオ医
薬品はAbbVie社が開発したリウマチ性関節
炎の治療向け注射薬「Humira®」で、売上高は
107億米ドルに達しました。上位7件のバイ
オ医薬品の合計販売額は約620億米ドルと
なっています。
どの業界であれ、投資に際して調査は不可欠
ですが、バイオテクノロジーはそのなかでも
最も複雑な業界のひとつです。バイオ医薬品
の開発は時間がかかり、費用もかさむリスク
の高いもので、時には発見から当局による新
薬の承認まで10年以上かかることもありま
す。しかし、それゆえに参入障壁は相応に高
く、また、ひとたび新薬が承認されれば、高
2012
2018
(年)
額な価格設定が可能となる場合が多いとも言
えます。しかも、従来型医薬品とは異なり、
元素記号配列さえ入手できれば容易に複製で
きるというものでもないため、ジェネリック
(後発医薬品)メーカーの脅威にもさらされに
くいという特長があります。このように、バ
イオ医薬品の成功は製薬会社にとって長期に
わたり安全な反復型収益の源泉となり、その
売上から生まれるキャッシュフローは配当と
いう形で投資家に還元されることになります。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
5
機関投資家向け資料
キャッシュマシーン(現金自動預け払い機、ATM)は、
ATMメーカーにとってのキャッシュフロー創出マシーン
キャッシュへの需要と銀行業務の変化が「小型銀行」の成長を牽引
「ATMとエレベーターは似たビジネスです。
機械そのものの販売は からないが、保守
サービス契約で大いに(そして長期に)稼げ
ます」
新興国でのATMの普及率は低い
しかし、現金引き出し額の増加に連れ、その数は上昇傾向に
$10,000 ATMからの現金引き出し額(10億米ドル)
1,600
中国
ブラジル
ロシア
インド
トルコ
2012年時点の100万人当たりのATM数
Thatcher Thompson
キャピタル・グループ株式アナリスト
1,200
1,000
800
400
100
0
米国
出 所 : (ATM の 普 及 に つ い て ) ATM Industry
Association (ATMIA)、ATM Marketplace、Bank of
Spain、NCR Corporation、Retail Banking Research
(RBR) 、 Susquehanna Financial Group 、 LLP/SFG
Research、Susquehanna International Group, LLP
(SIG)
(ATM 現金支払いについて) Bank for International
Settlements (BIS)、Statistics on Payment、CPSS加盟
国のClearing and SettlementSystems、2013年1月
と12月の報告書。ATMによる現金支払い額は、各
国内に設置されたATMで各国内発行のカードを
使った取引によるもの
Capital Group
スペイン
英国
ブラジル ロシア トルコ
現金は前世紀の遺物でしょうか。今や、世界
中で多くの人がクレジットカードやプリペイ
ドカードを持ち、買い物をするのにプラス
チックのカードで支払ったり、コンピュータ
か電話から電子支払いを行ったりと、ほぼ現
金を必要としない生活ができるようになりま
した。
しかし、先進国以外では、多くの取引が依然
として現金で行われており、また、中産階級
の拡大と資産増も背景に、現金に対する需要
が高まっています。一方で、そうした国々で
は、人口対比で現金自動預払機(ATM)が十分
行きわたっているわけではありません。
中国
インド
2007
2008
ただし、状況は変わりつつあります。ロンド
ンを拠点とするコンサルタント会社のRetail
Banking Researchによれば、世界で稼働中の
ATMの台数は2012年から2015年までの間に
約20%増えて320万台になると予想されてい
ます。インドの予想成長率が33%と最も高く、
中国やインドネシア、ロシアがこれに続きま
す。中東、アフリカ、東欧でもATMが増設
されています。
2009
2010
2011
2012(年)
現金の利用が減っているにせよ、利便性や
様々な選択肢を要求する顧客に対し、ATM
は、その要望に応えるコスト効率の良い方法
です。実際、最近のATMの中には、顧客が
スマートフォンによって起動し、小切手の現
金化や請求書の支払い、他の口座への送金等
ができるようになっているものもあります。
このことは、銀行業務の展望を変え、ATM
の普及率を高めるものと考えられます。
これは、新設ATMのみならず、機械をサ
ポートするインフラにとっても市場となりま
す。銀行はATMの「稼働可能時間」と信頼性に
敏感であるため、通常は、ATMとともに、
メーカーに継続的な収益をもたらす複数年の
サービス契約も購入します。
当資料は顧客への情報提供を目的として作成された資料であり、特定の有価証券等の勧誘を目的として作成されたものではありません。当資料は当社が信頼できると判断した情報により作成されておりますが、その正確性、完全性について当社が保証するものではありません。また上記の運用実績及びデー
タ等は過去のものであり、将来の成果を保証するものではありません。当資料中に示された予測や見通しにつきましては、資料作成日現在における当社および当社グループの見解であり、今後につきましては経済及び市場の変動に伴う変化が予想されますため、予告なく変更される可能性がありますことを
ご了承ください。
6
機関投資家向け資料
金融商品取引業者
関東財務局長(金商)第317号
商号:
キャピタル・インターナショナル
株式会社
代表取締役社長
トーマス・クワントリル
住所:
東京都千代田区丸の内二丁目1番1号
明治安田生命ビル
TEL:
03-6366-1050 (営業部代表)
加入協会:
一般社団法人投資信託協会
一般社団法人日本投資顧問業協会
投資リスクについて
当資料に記載されている有価証券運用は、国内外の株式及び債券などの値動きのある有価証券等に投資する
ものであり、組入有価証券の価格の下落や、組入有価証券の発行者の業績悪化や倒産、国内もしくは国際的
な政治・経済情勢、市場の需給関係等の影響により、運用資産の投資価値が下落し、損失を被ることがあり
ます。従いまして、投資家の皆様の投資元本は保証されているものではなく、投資価値の下落により損失を
被り投資元本を割り込む可能性があります。当運用における主要リスクには、有価証券等の価格変動リスク、
為替変動リスク、金利変動リスク、信用状況の変動リスク、カントリーリスク、有価証券先物取引等のリス
ク等、グローバル運用における通常のリスクに加え、新興諸国市場投資に伴うリスク(政治・社会的不確実
性、決済システム等市場インフラの未発達、情報開示制度や監督当局による法制度の未整備、為替レートの
高い変動、外国への送金規制、税制等)、低格付け債券のリスク(デフォルト、金利変動に対する価格変動
等)等があります。
ご負担いただく費用について
当資料に記載されている投資一任契約に係る運用報酬は以下の通りです。
・直接投資を行う運用の場合:0.972%(税込)を上限とします。
・外国籍投資信託を用いた運用の場合:投資信託に係る運用報酬、投資一任契約に係る報酬などの総計は
1.200%(税込)を上限とします。
また、組入有価証券の売買時に発生する売買委託手数料等については、運用状況や取引量に応じて変動する
ものであり、事前に具体的な料率や金額、上限または計算方法等を示すことができません。その他、特定
(金銭)信託契約に係る管理報酬を信託銀行にお支払いいただくこととなりますので、その詳細につきまし
ては信託銀行にご確認ください。
当資料の記載内容について
当資料に記載されている個別銘柄等への言及は、情報提供を目的として例示したものであり、特定の有価証
券や業種、国等を推奨しようとするものではありません。また、当資料に記載されている運用・調査に関わ
る人員は、必ずしもキャピタル・インターナショナル株式会社の所属ではありませんが、キャピタル・グ
ループ傘下の関係会社に所属しております。
Capital Group