報道発表資料 - Hiroshima University

【本件リリース先】
文部科学記者会、科学記者会、広島大学
関係報道機関、経済産業記者会、経済産
業省新聞記者会ペンクラブ、筑波研究学
園都市記者会
本件の報 道解禁 につ きま しては、 平成 27
年 1 月 9 日(金
日( 金 ) 15:00 時以降にお願いい
時以降に お願いい
たします。
報道機関
平成 26 年12月24日
各位
記
者
説
明
会
の
ご
案
内
広島大学が産・官の協力を経て開発したトランジスタモデル
「 HiSIMHiSIM- SOTB」が日本で4つめの国際標準に選定
SOTB」が日本で4つめの国際標準に選定-迅速な開発シナリオの実現
」が日本で4つめの国際標準に選定 -迅速な開発シナリオの実現
【ポイント】
1. 広島大学 HiSIM 研究センターが産・官の協力を得て開発したトランジスタコンパクトモデ
ルが4件目の国際標準に選定。
2. シリコン層および下部絶縁部の極薄化による特性変化を正確にモデル化、トランジスタの
動作に必要な電圧を大幅に引き下げた大規模回路シミュレーション予測に成功。
3. 産・官・学連携協力の大きな成果であるとともに、省エネ半導体分野において国内企業が
世界に先行する土台を築いた。
概要
広島大学 HiSIM 研究センターが独立行政法人産業技術総合研究所(以下、産総研という)を
はじめとする産・官の協力を得て開発したトランジスタコンパクトモデル(注 1)
「HiSIM-SOTB(Hiroshima university STARC IGFET Model-Silicon-on-Thin BOX)」が、
2014 年 6 月 20 日に米国・ワシントン市で開催された Silicon Integration Initiative (Si2) 、
Compact Modeling Coalition (CMC)(注 2)会議において、約 2 年にわたる国際標準化活動を
経て国際標準モデルに選定され、2014 年12月18日に、産業界の利用に耐える標準モデル
として公開されることが決定しました。この決定を受けて、広島大学は、2015年1月9日か
ら HiSIM-SOTB を HiSIM 研究センター・ホームページ
(http://www.hisim.hiroshima-u.ac.jp/)にて一般公開します。これにより、極低電圧分野
の集積回路回路設計・製品開発に迅速に対応できる体制が整います。
極薄膜 SOI トランジスタの開発は世界的に進められ、その実用化を前に 2010 年に CMC で
極薄膜 SOI トランジスタの標準トランジスタモデル選定が開始されました。CMC では、大学
が研究開発したモデルを企業が実際の集積回路設計に使えるかという視点から評価します。
2012 年末に、最終候補に残った広島大学の HiSIM-SOTB とカリフォルニア大学バークレー
校の BSIM-IMG の評価が始まりました。モデル評価の主担当は、HiSIM-SOTB は産総研が、
BSIM-IMG は STMicroelectronics が行いました。評価期間を 1 年間延長してモデルの改良と
評価を進めた結果、最終的に両モデルとも CMC の要求仕様を満足したという評価結果が承認
され、HiSIM-SOTB と BSIM-IMG の2つが極薄膜 SOI トランジスタの標準トランジスタモデ
ルに選ばれました。
また、LEAP が実施する NEDO プロジェクトの中で、産総研や国内大学は LEAP で試作す
る大規模論理回路やアナログデジタル混載回路のシミュレーションに HiSIM-SOTB を活用し、
デバイスのメリットを明らかにしたり、極低電圧動作の実証に取り組んだりしました。これを
通して、実際の回路設計用コンパクトモデルとしての HiSIM-SOTB の安定性と実用性の高さ
は、CMC のみならず国内連携機関でも高く評価されました。
研究チームが限られた時間内で問題を解決し、HiSIM-SOTB を標準化に足る完成度にまで開
発できた理由は、これまでの標準化活動を通して、産・官・学それぞれの強みを生かす協力体
制を迅速に構築できたためといえます。
デバイスが完成したときに、すでにそれらの回路特性評価も終わり、大規模回路設計ができ
る環境が整ったという理想的なシナリオを実現することができました。
これは今後設計力がさらに重要になってくる、あらゆるタイプのトランジスタに対しても実
現可能で、産・官・学それぞれの強みを生かす協力体制を築くことによって、省エネ半導体分
野において国内企業が世界に先行する鍵を握ることが期待できます。
本研究成果につきまして、下記のとおり、記者説明会を開催しご説明いたします。ご多忙と
は存じますが、是非ご参加いただきたく、ご案内申し上げます。
記
日
場
時:平成27年1月9日(金)14:00~15:00
所:キャンパス・イノベーションセンター5階 508号室
(広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
出席者:マタウシュ・ハンス ユルゲン
(広島大学 HiSIM 研究センター長(ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 教授))
三浦 道子(広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授)
坂本 邦博(独立行政法人産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門)
*お手数ですが準備の都合上、出席予定の報道機関の方は別紙のFAX送信票にて広島大学学
術・社会産学連携室広報グループまでご返送ください。
【研究内容に関するお問い合わせ先】
国立大学法人広島大学 HiSIM 研究センター長(ナノデバイス・バイオ融合科学研究所
マタウシュ・ハンス ユルゲン
TEL:082-424-6268
FAX:082-424-5848
E-mail:[email protected]
※年内は研究室に不在のため、メールでお問い合せ下さい。
国立大学法人広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授
三浦 道子(みうら みちこ)
TEL:082-424-7659
FAX:082-424-5848
E-mail:[email protected]
※年内は研究室に不在のため、メールでお問い合せ下さい。
独立行政法人産業技術総合研究所
ナノエレクトロニクス研究部門
教授)
坂本 邦博(さかもと くにひろ)
TEL:029-861-5518
FAX:029-861-8084
E-mail:[email protected]
【記者会見に関するお問い合わせ先】
国立大学法人広島大学 学術・社会産学連携室 広報グループ
新藤 季奈(しんどう きな)
TEL:082-424-4518 FAX:082-424-6040
E-mail:[email protected]
国立大学法人広島大学 学術・社会産学連携室 研究企画室
高度専門職 小左古 学(こさこ まなぶ)
TEL:082-424-5860 FAX:082-424-6990
E-mail:[email protected]
【参考】
注 1 トランジスタコンパクトモデル
集積回路回路設計に用いられるトランジスタの端子に電圧をかけた時に端子を流れる電流量
などの特性を数式で記述したモデル。回路シミュレーターから呼び出され、与えられた端子電
圧に対して端子電流を返す。大規模回路のシミュレーションを行うために、正確性と高速性の
バランスが求められる。
HiSIM の特徴:世界初の物理原理に基づくモデル
注2 Silicon Integration Initiative (Si2), Compact Model Coalition (CMC)
Si2 は、半導体設計技術の標準化を進める非営利団体。半導体業界を中心に世界の約 80 社
が参加。本部は米国テキサス州オースチン。CMC は、その中で、コンパクトモデルの国際的・
非排他的標準化を行い、その普及を図ることを目的とする活動。約 40 社の有力半導体メーカ
ーと EDA ベンダーが参加している。主に大学が開発したモデルを、産業界の実用条件で評価
して最良のものを標準モデルとして選定し、選定されたモデルの開発・維持を技術・資金両面
で支援する。標準モデルは商用のツールに組み込まれ幅広く流通している。現在広く使われて
いる MOSFET のモデル BSIM や高耐圧 MOSFET モデル HiSIM_HV は、CMC の標準モデル
となったことで普及した。
発信枚数:A4版 4枚(本票含む)
(別
紙)
【FAX返信用紙】
FAX:082-424-6040
広島大学学術・社会産学連携室広報グループ
行
記者説明会
記者 説明会のご案内
説明会 のご案内
広島大学が産・官の協力を経て開発したトランジスタモデル
「 HiSIMHiSIM- SOTB」が日本で4つめの国際標準に選定
SOTB」が日本で4つめの国際標準に選定-迅速な開発シナリオの実現
」が日本で4つめの国際標準に選定 -迅速な開発シナリオの実現
日
場
□
ご出席
□
ご欠席
時:平成27年1月9日(金)14:00~15:00
所:キャンパス・イノベーションセンター5階 508号室
(広島大学東京オフィス 同センター4階 TEL:03-5440-9065)
貴 社 名
部 署 名
ご 芳 名
(計
名)
電話番号
※ 誠に恐れ入りますが、上記にご記入頂き、1月8日(木)17:00までにご連絡ください。