関東支部会会報 - 国際ビジネスコミュニケーション学会

国際ビジネスコミュニケーション学会関東支部会報
January, 2015 JBCA KANTO CHAPTER BULLETIN No. 96
ご挨拶
師走の候、皆様にはご健勝のこととお慶び申し上げます。前回9月の支部会研究会には
多くの方が参加されました。先生方の有意義な研究発表や講演において活発な意見交換
も行われ、盛況な支部会となりました。次回の支部研究会は下記の日程と場所で行いま
す。
お忙しいとは存じますが、皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。
次回日程:2015 年1月 10 日(土)
会場:明治大学駿河台キャンパス
リバティータワー 9 階 1093 教室(4 頁参照)前回と階と教室が異なります。
支部研究会
午後 2 時開始
午後 5 時 終了予定 研究会終了後新年会
2014 年 第 95 回関東支部研究会報告:研究テーマと発表内容
2014 年 第 95 回 関東支部研究会は 9 月 27 日(土)午後 1 時から 5 時まで、法政大学
市ヶ谷キャンパス外濠校舎 4 階 S405 教室にて開かれました。研究テーマと発表内容は次の
とおりです。
1. 宮崎千秋 公益財団法人 日本関税協会(東海大学、東京国際大学非常勤講師)
WTO関税評価協定の解釈と運用に関する一考察
輸入貨物に課される関税の課税価格は、WTO関税評価協定に準拠し、原則として当
該貨物をその輸入国に輸出するための取引価格によることとされている。この「輸出す
るため」とは、輸入側からみれば「輸入するため」と同意である。他方、一部には、例
えば当該貨物を輸入国に輸出するために製造した者と輸出者との間の売買価格をいう
とする考え方がある。しかしこれは、輸入取引における売手と売手の認定、及びWCO
関税評価技術委員会の解説にある「販売の買手が、通常、輸入国に所在すること、及び
現実支払価格がこの買手により支払われた価格を基礎とすること」等についての十分な
検討が行われていないことによる誤った解釈であると思われる。
貿易円滑化の観点からも、協定の適切な解釈と国際的に統一された運用が望まれる。
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2.
Bjorn Jensen
Senior Vice President Strategy & Insights, Coca-Cola Japan Co., Ltd
“How Coca-Cola Became the First US Company to Re-Enter Myanmar”
Abstract: For the first time in more than 60 years, The Coca-Cola Company has made
a delivery of Coca-Cola to local customers in Yangon, Myanmar. This milestone marks
the next step in the Company's long-term commitment to generating lasting positive
impact by bringing its global brands to Myanmar as the country opens up to the world.
Mr. Jensen has been taking important roles in many emerging markets including Laos
and Myanmar. His speech focused on how to develop and implement relevant
strategies against all odds and risks. After the lifting of sanctions, The Coca-Cola
Company became one of the first U.S. companies to be awarded an investment permit
under Myanmar’s new Foreign Investment Law. The inauguration of the Coca-Cola
plant is a tangible demonstration of Coca-Cola’s planned $200 million investment over
the next five years. The capital investment will increase production capacity, grow
logistics including sales and distribution operations, and improve marketing and people
capabilities.
The Coca-Cola Company’s well-established global standards for corporate
ethics are being incorporated into Coca-Cola’s business practices in Myanmar. This
includes strict adherence to its global human and workplace rights policy, supplier
guiding principles, code of business conduct and anti-bribery policies.
3. 杉田 敏 氏
NHK ラジオ「実践ビジネス英語」講師 (株)プラップジャパン代表取締役社長
題 目:
「グローバル時代に必要とされるビジネス英語とは:『実践ビジネス英語』
ビニェット作成の現場から」
要 旨: 1987 年から NHK ラジオ第二放送で始まった『やさしいビジネス英語』は、先駆
的な内容と実用性、わかりやすさで英語ビジネスコミュニケーションの画期的な番組とし
て多くの学習者の支持を得てきた。現在は『実践ビジネス英語』という番組となり、毎回
多くの示唆を含む興味深いビニュエットを放送している。この放送を行うためには、かな
り早い段階からのテーマの設定が必要で、現時点で 2015 年 4 月から~2016 年 3 月のテー
マが既に確定している。番組のビニュエット作りでは、タイムリーな話題や米国社会事情
などを取り入れるための資料収集や十分な調査を実施している。
今回の講演では、特にグローバル化が一層進む中で、どのような観点からビジネス英語
を捉えていけばよいのかについて考察を行った。まず、ビジネス英語と普通の英語の違い
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に触れ、ビジネス特有のコンテクストや文化の理解の必要性を指摘した。また、書き言葉
と話し言葉の違いや、言語の変遷についてこれまでの研究や豊富な経験に基づいて考えを
述べた。さらに、語彙力とコミュニケーション力の観点から、適切なビジネスを行う上で、
いかに高度な語彙の活用が必要か指摘した。その上で、英語のコミュニケーションにおい
て許容性と柔軟性を養う必要があり、単に語学力を身に着けるだけでなく、内容の深い対
話を英語で十分できるべきである。
杉田敏氏 略歴:「朝日イブニングニュース」記者。オハイオ州立大学ジャーナリズム修
士号取得。「シンシナチ・ポスト」経済記者。PR 会社バーソン・マーステラのニューヨー
ク本社勤務。日本ゼネラルエレクトリック(GE)に取締役副社長(人事・広報担当)バー
ソン・マーステラ(ジャパン)社長、電通バーソン・マーステラ取締役執行副社長歴任
次回支部会について
2015 年 1 月 10 日(土)は支部会の公開講演の発表テーマ及び概要は次のとおりです。
会場:明治大学駿河台キャンパス・リバティータワー
9 階 1093 教室
午後 2 時開始
研究会終了後(午後5時)、新年会がありますので是非ご参加ください。
1. 金子 敦子 武蔵野大学 グローバル・コミュニケ―ション学科
『
「で、結局何が言いたいの?」と言われない話し方』~コミュニケーション・トレーニン
グ事例研究
要 旨:健全で生産的な組織には効果的なコミュニケーションが不可欠ですが、「効果的」
なコミュニケーションは、実際には少々の摩擦を伴うこともあります。何を伝えるべきか
を判断するには、コミュニケーションの目的を意識する必要があります。本発表ではドラ
ッカー『マネジメント』のコミュニケーションと意思決定にかかわる部分をベースに、発
表者のグローバル企業での実務家としての経験をふまえ、組織に貢献するためのコミュニ
ケーション・トレーニングについて考えます。
2.久島幸雄
大阪府立大学
通信技術の進化と海外取引の大衆化」
“Evolution of Telecommnication Technology and Popularization of Trade”
Osaka Prefecture University
Yukio Hisashima
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要旨:
通信技術の進歩が著しい。それは「進歩」というよりも「進化」と呼ぶべきであ
る。
代表的な存在がインターネットとそれを利用した電子メールであろう。手紙、電報、Telex
を経て、今やノートブック・パソコン1台で海外取引を行えるようになったのである。
しかし、それは副作用もあわせ持つ。
本報告では、通信技術の進化を振り返り、海外取引の大衆化の現状を解説すると共に、
その問題点を指摘し、あわせて対応策を提示する。
明治大学リバティータワーへのアクセスガイド
■JR 中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅
■東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅
下車徒歩 3 分
下車徒歩 5 分
■都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅 下車徒歩 5 分
編集・発行: 〒194-0298 東京都町田市相原町 4342
法政大学経済学部
中谷研究室内
国際ビジネスコミュニケーション学会関東支部長
中谷安男
Tel. 042-783-2527
E-mail: [email protected] / [email protected]
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