第 34 期 第 8 回 研 究 会「 地 方 紙 の 原 点 と し て の「 大 槌 新 聞 」」 ( 理 論 研 究 部 会 企 画 )の ご 案 内 日 時 : 2015 年 1 月 13 日 ( 火 ) 13:00~ 14:30 会 場:同志社大学今出川新町キャンパス 尋 真 館 ( じ ん し ん か ん ) 3 階 31 番 教 室 ☆ h t t p s : / / w w w. d o s h i s h a . a c . j p / a t t a c h / pa g e / O F F I C I A L - PAG E - J A - 4 2 / 3 9 1 4 9 / f i l e / c a m p u s m a p _ i m a d e g a w a . p d f J R 京 都 駅 か ら 京 都 市 営 地 下 鉄 に 乗 り 換 え 、国 際 会 館 行 き で 今 出 川( い ま で が わ )下 車 、 進 行 方 向 改 札 左 手 側 2 番 出 口 よ り 出 て 、 左 手 角 を 西 方 面 へ 5 分 で す 。( 新 町 キ ャ ン パ ス 門 衛 所 ℡ 075-251-3180) 問 題 提 起 者 : 菊 池 由 貴 子 (「 大 槌 新 聞 」 発 行 者 ) 討 論 者:齊藤 修(京都新聞社) 司 会 者:渡辺武達(同志社大学) 新しいメディアの登場には①時代的要請②政治経済権力の都合③技術的進歩④起業チャ ンス(市場動機)⑤緊急事態(大規模災害の発生等)⑥オーディエンス(読者・視聴者) の要請等々、いくつもの動機、商機がある。このことは掲示板/公告や新聞から始まった 世界各地の組織メディア登場の原初条件を調べればすぐ分かることだ。今回の研究会で採 り上げるのは直接的には⑤の事例だが⑥とも密接に関わる岩手県上閉伊郡大槌町の「大槌 新聞」である。 今 、 日 本 で 大 震 災 と し て 誰 も が す ぐ 思 い 浮 か べ る の は 神 戸 ・ 淡 路 大 震 災 ( 1995 年 1 月 ) と 東 日 本 大 震 災( 2011 年 3 月 )で 、メ デ ィ ア 論 的 に は 前 者 の 経 験 か ら は 通 常 の マ ス メ デ ィ アやネットは外部での交信はともかく、地震による倒壊や停電のため被災直後の現地住民 にはほとんど届かず、近隣住民との口コミや手書き新聞、ラジオが見直され、その後の緊 急地域災害FMやコミュニティラジオへの期待の高まりが政府を動かし、それらへの支援 強化となってきた。 今次の東日本大震災では神戸の経験から、被災現地で臨時災害FM放送が迅速かつ自然 発 生 的 に 始 ま り 、 そ の 数 は 30 に の ぼ っ た 。 だ が 通 常 は そ れ ら へ の 政 府 補 助 は 3 年 時 限 で その後の継続はコミュニティラジオ局への転換などしかなく、経営面から継続が困難にな る。しかし東北現地の被害があまりに大きく、政府関係組織もこのほど暫定的に2年間の 補助システム延長を現地事業者に約束し始めた。 新聞も現地沿岸部の企業体の多くが被災し、自治体の広報紙・誌制作受託や緊急援助で 継続した面があるがやはり経営的困難で廃刊やその危機に瀕している。そうした中で、大 槌町では通常のマスメディア、ネットからの情報だけでは地元民が必要とする「復興」に 必要な情報が提供されにくいことから、緊急雇用制度の補助を受けた「一般社団法人おら が大槌夢広場」が菊池由貴子氏による一人取材、編集で発行、全戸無料配布する週刊「大 槌新聞」を震災翌年 6 月に創刊、現在に至っている。 そ の 大 槌 町 で は 14 年 3 月 頃 か ら 、 碇 川 豊 町 長 に よ る 官 民 一 体 と な っ た 情 報 / ソ フ ト 面 の強化提案で災害に強く、町民の活力を支援し官民が協力、町民の相互学習をも展望した 紙 媒 体 ・ 電 波 媒 体 ・ ネ ッ ト ・ 映 像 記 録 活 動 の 融 合 体 と し て の「 メ デ ィ ア ハ イ ブ リ ッ ド 」 (異 1 種メディア融合体/ベストメディアミックス)の結成が今準備されている。 本研究会では大槌新聞の創刊編集者で、このメディアハイブリッドの推進者の一人であ る菊池氏を問題提起者、前京都新聞社長の齊藤氏に討論者として登壇いただき、新しい社 会環境に対応できるメディアとは何かについて会員諸氏と考えてみたい。 参考文献: ・ 菊 池 由 貴 子 ( 2014)『「 大 槌 新 聞 」 縮 刷 版 』 一 般 社 団 法 人 お ら が 大 槌 夢 広 場 ・ 碇 川 豊 ( 2013)『 希 望 の 大 槌 – 逆 境 か ら 発 想 す る 町 』 明 石 書 店 ・ 東 野 真 和 ( 2014)『 大 槌 町 震 災 3 年 目 の 365 日 』 大 槌 ぶ ん こ 2
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