東建コーポレーション株式会社様

ワークスタイル変革ソリューション 導入事例
東建コーポレーション株式会社 様
Office 365で新コミュニケーション基盤を構築
既存システムとの連携から移行までをNECが支援
1974 年の創業以来、土地活用の専門家集団として地域の発展に貢献する東建コーポレーション株式会社様(以下、東建
コーポレーション様)。同社は、時代のニーズに対応した柔軟な働き方を実現すべく、マイクロソフトの「Office 365」を導
入し、グループのコミュニケーション基盤を刷新しました。NECは、Office 365 導入における豊富なノウハウを駆使して、
それをサポート。グループ全体で6000人以上におよぶ規模の展開を大きなトラブルなく実現した上、既存システムとの連
携基盤を構築するなど、同社のワークスタイル変革に大きく貢献しています。
課題と成果
東建コーポレーション株式会社
情報システム部
部主幹責任者代理 次長
大塚 基喜
氏
東建コーポレーション株式会社
情報システム部/技術インフラ課
職長 係長
菱田 義有
氏
株式会社アイネット
クラウドシステム事業部
第2システム部
課長代理
糟谷 良成
氏
社
名:東建コーポレーション株式会社
所 在 地:名古屋市中区丸の内 2 丁目1番 33 号
創
業:1974 年 9 月
資 本 金:48 億円
売 上 高:連結/ 2364 億 5300 万円、
単体/ 1325 億 6200 万円(2013 年 4月期実績)
従 業 員 数:5575 名(パート社 員含む)、東 建グル ープ
社員数/ 6253 名(2014 年 4 月現在)
概
要:土地所有者向けのアパート・マンションの企画・設
計・施工・経営代行サービスのほか、
「ホームメイト」
のブランド名でアパート・賃貸マンション・貸店舗
の入居仲介サービスなどを全国展開。全国の賃貸
物件およびその周辺施設情報まで提供する検索
サービス「ホームメイト・リサーチ」も運営する。そ
のほか、リフォーム事業、リゾート事業、ネット広告
事業など住生活関連の幅広い事業を展開する。
U R L:http://www.token.co.jp/
既存の統合コミュニケーション基盤「東建ネットデスク」
は、外部からのアクセスを基本的に認めていませんでし
た。また、営業現場には“紙”中心の文化が根強く残ってお
り、報告や資料の準備は拠点に戻って対応するのがあた
り前でしたが、営業のポテンシャル向上という課題を踏
まえ、ワークスタイルの変革を必要としていました。
タブレットとマイクロソフトのクラウドサー
ビス「 Office 365 」を用いて「新東建ネット
デスク」を構築。営業担当者のワークスタイ
ル変革だけでなく、支店間、支店内のコミュ
ニケーション活性化にもつながっています。
営業担当者を中心とするワークスタイル変革に着手。マイ
クロソフトのクラウドサービス「Office 365」の採用を決
めました。大規模な展開となる上、サービスの特性を理解
し、現場に隠れた要望や課題を整理してプロジェクトを
推進、および信頼できるパートナーを求めていました。
豊富な実績を誇る NEC のサポートを受け、
既存環境からOffice 365 へのスムーズな移
行を実現。ワークスタイル変革が一気に加速
しました。
中途採用など、不定期な人事異動が多いという特性
もあり、Office 365上の情報に対する不適切なアク
セスをいかに防止するかも課題でした。
異動などの人事情報を Office 365 のアクセス
権限に即座に反映するためのシステムを構築。
手動で変更を行う場合に比べ、漏れ・抜けのな
い運用が可能になり、運用管理の効率化に加
え、ガバナンスの強化にもつながっています。
社外での業務や情報共有を可能にする
「新東建ネットデスク」
を計画
アパートや賃 貸マンション、貸 店舗の企画・設
東建ネットデスクは、メールやスケジュール、ファ
イルサーバなどの機能を備えており、情報の共
有・活用を支援します。しかし、長年利用する中
で課題も顕在化していました。
計・施工に加え、仲介・管理・経営代行までを手が
「セキュリティを重視し、基本的に社外からはアク
ける総合建設企業の東建コーポレーション様。
セスできない仕組みにしていました。また、カタロ
多様化する時代のニーズに応えて建設事業の枠
グや契約書など、営業現場の業務は“紙”中心の
を超えた業容の拡大に取り組み、着実な成長を
文化が根強く残っており、報告や諸手続きは自社
続けています。
に戻って対応する必要がありました。訪問先で商
同社の成長を支える武器としてITは必要不可欠
品の詳しい説明を求められた際に手元に資料が
な存在です。中でも、全社員の日々の業務基盤と
ない場合は後日改めて訪問しなければならず、
なっているのがグループの統合コミュニケーショ
お客様のニーズにスピーディに対応できないこと
ン基盤
「東建ネットデスク」
です。
もありました」と同社の大塚 基喜氏は述べます。
Office 365で新コミュニケーション基盤を構築
既存システムとの連携から移行までをNECが支援
こうした背景のもと、同社は「東建ネットデスク」
グローバル情報共有基盤を構築し、ワークスタ
できる環境を提案。具体的には、中途採用や不定
のシステム更改を機にワークスタイル変革に向
イル変革に取り組んでいる上、業種・業態を問わ
期な人事異動が多いという東建コーポレーショ
けた中期ビジョンを策定。営業担当者を中心と
ず、様々な企業の Office 365 導入プロジェクト
ン様の事情を踏まえ、人事システムからID 管理
するワークスタイル 変 革を支える次 期 統合コ
をサポートしていることもあり、NEC にまかせ
サーバへのユーザ情報の登録、各システムへの
ミュニケーション基盤の検討を開始しました。
れば、スムーズに移行を実施できると判断しまし
情報配信、パスワード設定の自動化を実現する
た」
と菱田氏は選定の理由を述べます。
Office 365の導入から
運用までサポートする
実績と安心感を評価
「新人事連携システム」
を構築しました。
加えてOffice 365のメリットを最大化する提案
この連携システムによって、営業拠点ポータル
力も評価しました。
の閲覧権限用特殊グループを生成するなど、人
Office 365を利用するに当たり、最も不安だっ
事情報を新東建ネットデスク上でのアクセス権
課題を解決し、営業担当者のワークスタイルを
たのがデータを外部のデータセンターに保管す
限に即座に反映する仕組みが実現。タイムリー
変革するために同社が目を付けたのが最新のタ
ることでした。
「重要データの取り扱いを考慮し、
にユーザに適切な権限を付与してセキュリティ
ブレットとクラウドサービスの活用です。
「 持ち
ハイブリッド型の運用にすることは決めていま
を強化できる上、手動で変更を行う場合に比べ、
運びやすく、手軽に利用できるタブレットと、ど
したが、クラウド側の SharePointをどのように
漏れ・抜けがなく効率的な運用が可能になりま
こからでもアクセスできるクラウドサービスを組
有効活用するか悩んでいました。NECからは、弊
す。同時に既存の人事システムには手を加えな
み合わせ、社内・社外を問わない柔軟な働き方を
社の要望を理解いただいた上で、SharePoint
いことで工期を短期化し、プロジェクトのスムー
実現すれば、業務の効率・生産性が向上。ビジネ
サーバの構築経験を活かした提案をいただき、
ズな進捗にも貢献しました。
スのスピードアップにつながります」と同社の菱
クラウド活用にて250 店舗の営業支店ポータル
こうした支援を NEC が行える背景には、マイク
田 義有氏は語ります。また、大塚氏も「クラウド
も立ち上げることができました」と東建コーポ
ロソフトの Office 365をはじめ、多様なコミュ
サービスであれば、自前でインフラを調達・管理
レーション様の IT 戦略を支援するアイネットの
ニケーションツールやコラボレーション基盤の
する必要がなく、機能も市場ニーズの変化に応
糟谷 良成氏は語ります。
提案・導入における豊富な実績、それらを通じて
培った技術・ノウハウがあります。また、NEC が
じて自動的に強化される上、将来、利用者が増加
した際の拡張性も担保できます」
と続けます。
そこで、同社は営業担当者の利用端末をタブレッ
トのみとし、2600台のタブレットを導入。さらに
Office 365を軸に
ワークスタイル変革を全方位的に支援
マイクロソフト の クラウドサービ ス「 O f f i c e
NECは、既存環境からOffice 365への移行およ
365」を活用して、新たに「新東建ネットデスク」
び導入支援、既存システムとの連携、各ツールの
を構築することを決めました。
機能強化、運用の定着に向けたトレーニングやマ
ただし、今回のプロジェクトは、全グループにわ
ニュアルの整備などをトータルに提供していま
たる大がかりなもの。しかもクラウドサービスと
す。これにより、コミュニケーションの円滑化、情
オンプレミスのシステムとの連携なども考える
報共有や文書管理の高度化などを実現し、Office
必要がありました。
365 の活用メリットを最大化するとともに、お客
「グループ全体の社員は6,000 名以上。これだけ
マイクロソフトと戦略的協業関係を締結してい
ることも Office 365 のスムーズな導入に貢献
します。
使いやすさと安全・安心にこだわり
随所に工夫を施す
同社はOffice 365を 6000人分導入し、新東建
ネットデ スクの 本 格 運 用を 開 始しています 。
「NECがプロジェクト全体をコントロールしてく
様のワークスタイル変革に大きく貢献します。
れたおかげで、新東建ネットデスクを予定通り
の規模で利用するシステムをリプレースするに
東建コーポレーション様のプロジェクトでも、
に本格稼働することができました」と糟谷氏は
は、単にクラウドサービスを契約するだけでは対
ワークスタイル変革を目指す新東建ネットデス
言います。
応は困難でした。また導入効果を高めるために、
クのコンセプトを深く理解し、Office 365の有
システムは、前述した通り、オンプレミスとクラウ
隠れた現場の要望や課題を整理しながらプロ
効活用を図る仕組みやきめ細かな導入・運用サ
ドサービスを組み合わせたハイブリッドな構成と
ジェクトを推進する必要もあり、Office 365 の
ポートを提案しました。
なっています。メール、スケジュール、施設予約機能
導入・運用をトータルで支援してくれる信頼性の
例えば、特に高い評価をいただいたのが Office
などを提供する「Microsoft Exchange Online」、
高いパートナーの存在が不可欠でした」と大塚
365 と人事システムとの連携です。個人ではな
ポータルの構築やドキュメント共有機能を提供す
氏は語ります。
く、企業でクラウドサービスを利用する場合、不
る「Microsoft SharePoint Online」、インスタン
このような観点から、同社がパートナーに選択し
適切な情報へのアクセスなどを防止するための
トメッセージやプレゼンス、Web会議などのサー
たのがNECです。
認証が非常に重要となります。
ビスを提供する「Microsoft Lync Online」とい
決め手になったのは、NEC の実 績による安心
そこで、NEC は、タブレットを利用して柔軟に
う Of fice 365 のフルラインアップをクラウド
感。
「NEC自身がマイクロソフト製品を活用した
サービスにアクセスしつつも、安全・安心に利用
サービスとして利用。その上でSharePointにつ
ワークスタイル変革ソリューション 導入事例
東建コーポレーション株式会社 様
いてはオンプレミス環境にも構築し、特に重要
新東建ネットデスクのインタフェース
度の高い情報は、こちらで共有する仕組みとし
ています。
全社へのサービスインにあたっては、同社独自の
工夫もあります。その1つが、使いやすさを考慮
したユーザインタフェースです。現場の負担を軽
減するため、使い勝手や操作性をできるだけ直
感的なものにしたかったのです。
具体的には、オフィス空間をイラスト化したトッ
プ画面を独自に開発。使いたい機能を視覚的か
つ直感的に呼び出せるようになっています。
「例
えば、カレンダーのアイコンをタップすればスケ
ジュール機能が、机のキャビネットをタップすれ
ばドキュメント共有機能が立ち上がります。こ
の直感的な操作性のおかげで、特別なユーザ教
育を行わずとも、Lync Online のような新しい
仕組みを現場に浸透させることができました」
と大塚氏は成果を強調します。
オンプレミスシステムの監視・管理もNEC がサ
ポート。万が一、トラブルが発生した際は最寄り
の保守拠点から即座にエンジニアが駆け付け、
迅速な復旧を行います。
「 障害対応などにて密
な連携が行えるだけでなく、新たな課題の相談
もしやすいので助かっています」と糟谷氏は話
します。
情報共有が加速し、
スピーディな顧客対応を実現
新東建ネットデスクの構築によって同社のワー
クスタイル変革は一気に加速しました。
営 業 担 当 者はタブレットを 使 い、外 出 先でも
メールのやりとりやスケジュール管理、日報や資
料の作成などが可能。手元にない資料もオンラ
インで入手できるため、その場でお客様に詳し
い商品説明を行えます。
「外出先でもオフィスに
いる時と同じように作業を行え、業務効率が大
幅に向上。スピーディな顧客対応を実現していま
す」
と大塚氏はメリットを語ります。
カレンダーのアイコンをタップすればスケジュール機能が、机のキャビネットをタップすればドキュメント共有機能が立ち上がるなど、
直感的な操作性を実現している。
同時に既存の営業支援システムを保管する報
告 や 情 報 共 有のため の 機 能を S h a r e Po i nt
用やWeb会議も可能です。相手が接客や打合せ
ミュニケーションが可能になったことで、情報共
Onlineで構築。外出先で行える業務の幅を拡大
で電話に出られない時はメールより即時性の高
有が加速し、意思決定の迅速化につながります」
しています。
「営業支援システムの一部の機能を
い IMでメッセージを伝えたり、相手の顔を見て
SharePointを使って構築したのですが、案件の
話をしたい時はWeb会議に切り替えてコミュニ
情報共有という観点では、SharePoint Online
進捗状況などに関する情報の量と質が大幅に増
ケーションをとったりすることができるのです。
を使って支店ごとのポータルサイトも構築しま
加。きめ細かな案件管理にもつながっています」
「例えば、エリアの異なる支店長同士で打合せを
した。支店の全員が常に同じポータルで情報を
(菱田氏)。
行う場合、以前は長時間の移動や出張が必要で
共有できれば、コミュニケーションロスによるム
また、社員同士のコミュニケーションの質も向上
したが、これからはWeb 会議で気軽に相手の顔
ダなどがなくなると考えたのです。保存するド
します。新東建ネットデスクのコミュニケーショ
を見ながら打合せを行えます。資料を共有しな
キュメントやスケジュールは他の支店からはアク
ン手段はメールだけでなく、Lync Online を活
がら効率的に打合せしたり、複数拠点間で会議
セスできない仕組みにしており、セキュリティを
用することでインスタントメッセージ(IM)の利
を行ったりすることも可能です。中身の濃いコ
確保しています。
(大塚氏)
。
ワークスタイル変革ソリューション 導入事例
東建コーポレーション株式会社 様
この支 店ポータルの展開については、NEC が
デザインテンプレートと、設定作業を簡素化す
るためのスクリプトを提供。
「SharePoint 未経
クラウドのさらなる有効活用と、
経営の高度化につながるIT活用を目指す
いですね」
と菱田氏は言います。
また、Office 365によってクラウドサービスのメ
リットを改めて評価した同社は、オンプレミスの
験のメンバーでも、容易に作業を行え、250 拠点
今後、同社は新東建ネットデスクの機能強化や
様々な業務システムについてもクラウド化を推
分のポータルを予定通り立ち上げることができ
さらなる活用を目指します。社内 SNS の構築も
進していく考えです。自前でインフラを持つ必要
「 営業担当者のノウハウの共有など、
その 1つ。
のないクラウドなら、事業の成長に応じて、シス
新しいコミュニケーションの可能性を追求した
テムを柔軟に拡張することができます。用途を
ました」と菱田氏は話します。
支店ポータル画面イメージ
見極めつつ、
前向きに検討していくといいます。
加えて、Office 365 によって現 場のワークス
タイル変革を実現した同社は、次の施策として
経営層の意思決定など経営そのものに貢献する
IT活用にも取り組む考えです。
「BIツールによる経営ダッシュボードの構築など
を検討しています。より緻密かつ多様な情報を
経営判断に役立てるには、Office 365上に蓄積
される非定型データも含め、様々なデータを分
析することが不可欠になるでしょう。いわゆる
ビッグデータの活用です。こうした面でも NEC
には継続的なサポート、クラウドの有効活用に
向けた最適な提案を期待しています」と大塚氏
は話します。
戦略的な IT 活用を推進することで、同社は組織
の競争力強化に努め、社会とともにさらなる発
展を目指す構えです。
お問い合わせは、下記へ
NEC マイクロソフトソリューション推進グループ
E-mail:[email protected]
URL: http://jpn.nec.com/solution/mssolutions/
●本カタログに記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
●このカタログの内容は改良のため予告なしに仕様・デザインを変更することがありますのでご了承ください。
●本製品の輸出(非居住者への役務提供等を含む)に際しては、外国為替及び外国貿易法等、関連する輸出管理法令等を
ご確認の上、必要な手続きをお取りください。ご不明な場合、または輸出許可等申請手続きにあたり資料等が必要な場合
には、お買い上げの販売店またはお近くの弊社営業拠点にご相談ください。
日本電気株式会社 〒108-8001 東京都港区芝五丁目7-1(NEC本社ビル)
2015年1月現在
Cat.No. B01-15010268J