イーストスプリング・インド・バイウィークリー Vol.95を発行しました。 (PDF)

ご参考資料
Vol. 95
(対象期間:2014年12月8日~2014年12月19日)
原油安などを受けて投資家のリスク回避姿勢が強まるなか世界的に株価は調整し、インドの代表的株価指数であるSENSEX
指数は、一時、前対象期間末(12月5日)比で7%近く下落しました。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期の利上げに
慎重な姿勢を示したことで、株価が世界的に上昇するとSENSEX指数も上昇し、対象期間中の騰落率は-3.8%に留まりました。
為替市場では、投資家のリスク回避姿勢が強まり新興国・資源国通貨が売られる中でインドルピー安が進みました。
[株式市場]SENSEX指数の推移
(2002年12月31日~2014年12月19日)
週間騰落率
(前週末比)
12月5日 28,458.10
12月12日 27,350.68
-3.9%
12月19日 27,371.84
0.1%
日付
(ポイント)
30,000
25,000
[為替市場]インドルピーの対円レートの推移
(2002年12月31日~2014年12月19日)
円安インドルピー高
終値
(円)
3.5
3.0
20,000
日付
為替レート
12月5日
12月12日
12月19日
1.946
1.900
1.887
週間騰落率
(前週末比)
-2.4%
-0.7%
2.5
15,000
2.0
10,000
1.5
5,000
円高インドルピー安
円高インドルピ
安
1.0
2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月
0
2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
セクター別ではすべてのセクターが下落する中、不動産セクター
が対象期間中に12.6%下落して値下り率は最大となりました。不
動産セクターは、10月29日にインド政府が海外からの不動産関
連直接投資の規制を緩和する法案を承認したことを受けて、承認
前日の10月28日から前対象期間末の12月5日までで、+19.3%の
大幅高となっていました。
為替市場では、原油安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、
新興国・資源国の通貨が売られる中、一時、前対象期間末比7%近
い円高インドルピー安となりました。しかし、FRBが早期の利上げに
慎重な姿勢を示したことで、投資家のリスク回避姿勢が弱まるとイン
ドルピー高に転じ、対象期間中のインドルピーの対円騰落率は
-3.0%に留まりました。対米ドルでは2.2%のインドルピー安となりま
した。主要通貨の対米ドル年初来騰落率については、2ページ目の
基礎講座をご参照ください。
[ニュース]
物価上昇率鈍化、鉱工業生産減少で、早期利下げ観測強まる
経済
インドでは、原油安や食料品の安定供給を背景に物価上昇率が一段と鈍化する一方、鉱工業生産は減少しており、早
期利下げ観測が強まっています。12月に入ってから発表された11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比
+4.38%と10月の同+5.52%から1%を超える鈍化となり、現行の統計でさかのぼることができる2012年1月以降で最低と
なりま た また
なりました。また、11月の卸売物価指数(WPI)上昇率は前年同月比で変わらずとなりました。一方、10月の鉱工業生産
月 卸売物価指数(
)上昇率は前年 月比 変わらずとなりま た
方
月 鉱 業生産
指数は前年同月比-4.2%と7ヵ月ぶりにマイナスに転じて、3年ぶりの大幅な減少となりました。
外国人投資家のインド株投資:月次ベースでは買越しが継続
金融
外国人投資家のインド株投資は、10月20日から12月8日までの32取引日の間、2取引日を除いて買越しが続いていま
したが、原油安などを受けて投資家のリスク回避姿勢が強まる中、12月9日から18日までは8取引日連続で売越しとな
りました。しかし、月間合計で見ると12月は18日までで約1億7,000万米ドルの買越しです。外国人投資家のインド株投
資は、昨年9月以降、1,278万米ドルのわずかな売越しとなった今年1月を除いて、月間では買越しが続いています。
ロシアのプーチン大統領、インドを公式訪問
政治
インドのモディ首相は12月11日、インドを公式訪問したロシアのプ チン大統領と首脳会談を行い、両国の関係強化を
インドのモディ首相は12月11日、インドを公式訪問したロシアのプーチン大統領と首脳会談を行い、両国の関係強化を
図ることで一致しました。経済活性化政策の一環として製造業の振興を目指すモディ政権は、海外からの投資拡大に
努めています。共同声明でも、「ロシア企業がインドでものづくりを行う(メーク・イン・インディア)ことが期待される」とモ
ディ政権のキーメッセージが盛込まれました。一方、エネルギー輸出国であるロシアは、ウクライナ問題を巡る対立が
もたらした欧米の経済制裁に加え、最近の原油安により経済に大きな打撃を受けており、このような状況がエネルギー
輸入国であるインドとの関係強化を図る動機となっていると見られます。
英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開
しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。
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ご参考資料
Vol.95(対象期間:2014年12月8日~2014年12月19日)
[インド基礎講座] 主要通貨の対米ドル年初来騰落率: ロシアなどの通貨は大幅に下落、インドルピーは相対的に堅調
米国の堅調な景気拡大に原油価格の一段安が加わり、主要通貨に対する米ドル高傾向が続いています。ブルームバーグが調査対象とし
ている主要31通貨について年初来の対米ドル騰落率を見ると、原油輸出国であるロシアが45.4%のルーブル安となったのをはじめ、南米
や北欧、東欧などの通貨が大幅に下落し、日本も11 9%の円安となりました。このような状況の中、インドルピーの下落率は2
や北欧、東欧などの通貨が大幅に下落し、日本も11.9%の円安となりました。このような状況の中、インドルピ
の下落率は2.3%に留まり
3%に留まり
主要通貨の中でも堅調な動きを示しています(図表)。インドルピーの対米ドル年初来騰落率は、前対象期間末の12月5日時点で0.02%の
ルピー安とほぼ横ばいでしたが、原油価格の一段安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まると、12月16日には一時3.6%のルピー安と
なりました。しかし、17日にFRBが早期の利上げに慎重な姿勢を示したことで投資家のリスク回避姿勢が弱まると、インドルピー高に転じ、
対象期間末の19日時点では2.3%のルピー安まで戻りました。
(図表)主要通貨の対米ドル年初来騰落率(2014年12月19日現在)
0%
10%
-10%
-20%
-30%
-40%
インドネシア
香港
インド
中国
シンガポール
ペルー
韓国
英国
台湾
ニュージーランド
マレーシア
トルコ
カナダ
豪州
スイス
南アフリカ
メキシコ
ユーロ
デンマーク
ブラジル
チェコ
イスラエル
日本
チリ
ポーランド
ハンガリー
コロンビア
スウェーデン
ノルウェー
ロシア
アルゼンチン
-50%
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 (注)ユーロ以外は、通貨の国/地域名を示す。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について
165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産
運用サービスを提供しています。
●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界
各国で業務を展開しています。
●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および
資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は
資産運用を中心に金融サ
ビスを提供しています。最終親会社グル プの運用資産総額は、2014年
2014年
6月末現在、約4,570億ポンド(約78兆円、1ポンド=172.63円)に上ります。
アジア株式の運用拠点であるイーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて
■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インド株式に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した運用を行います。
■運用を担当するファンド・マネジャーやアナリスト・チームが徹底した企業のファンダメンタルズの調査・分析を行い、その結果をもと
にポートフォリオの構築を行います。
イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について
■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属
するグループとの合弁で事業を展開しています
するグル
プとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、50年以上の歴史を持ち、2014年3月末現在、総資産は約5兆9,464億
ICICI銀行は 50年以上の歴史を持ち 2014年3月末現在 総資産は約5兆9 464億
ルピー(約10兆1,921億円、1ルピー=1.714円で換算)となっています。
■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。2014年6月末現在、運用資産総額は約1兆1,805億
ルピー(インドにおけるシェア約12.0%)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。
[当資料に関しご留意いただきたい事項]
当資料は、インドの株式市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式
会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品
取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら
を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン
を変更
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あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも
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。当資料 使用
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ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま
せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし
もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも
のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号
加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会
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