1 レミフェンタニルの妊婦管理静脈 レミフェンタニルの妊婦管理静脈鎮痛と硬膜外鎮痛の比較:無作為対照試験のメタ 静脈鎮痛と硬膜外鎮痛の比較:無作為対照試験のメタ解析 鎮痛と硬膜外鎮痛の比較:無作為対照試験のメタ解析 A Comparison of Remifentanil Parturient-Controlled Intravenous Analgesia with Epidural Analgesia: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials Liu Z Q, et al. Anesthesia & Analgesia:March 2014 - Volume 118 - Issue 3 - p 598–603 背景:硬膜外鎮痛は、一般的に分娩時の疼痛緩和の最も効果的な方法として受け入れられている。レミフェンタ 背景: ニルの患者管理静脈内鎮痛(PCIA)は、硬膜外鎮痛よりも低侵襲であり、魅力的な代替法となる可能性がある。 本メタ解析では、分娩時痛に対する 2 種類の鎮痛法の有効性と安全性を比較した。 方法:PubMed、EMBASE、コクラン・ライブラリのデータベースを、2 名のレビューアが独立して検索して、該当す 方法: る無作為対照臨床試験を取得した。主要エンドポイントは、1 時間、2 時間の時点での疼痛スコア、副次エンド ポイントは、悪心、嘔吐、掻痒、臍帯動脈血 pH 値であった。平均差(MD)か、95% 信頼区間(CI)付きのリスク 比を、各エンドポイントで計算した。 GRADE プロファイラを適用して、エビデンスの質を評価した。 結果:5 結果: 件の該当試験が取得され分析された。レミフェンタニル PCIA を受けた妊婦の方が、硬膜外鎮痛を受 けた患者よりも鎮痛開始後 1 時間(MD=1.9cm、95%信頼区間、0.5-3.3、I2=94%)、2 時間(MD= 3.0cm、95% 信 頼区間、0.7-5.2、I2=89%) と VAS(10 cm 尺度)疼痛スコアが高いと分かった。嘔気、嘔吐、掻痒の発生率、臍 帯動脈血 pH 値については、硬膜外鎮痛とレミフェンタニル PCIA 群間には統計的な差はなかった。ただし、 信頼区間は非常に広く、臨床的に有意な差がある。GRADE プロファイラによると、1 時間後の疼痛スコアの質 が低いことを除いては、ほとんどのエンドポイントは中程度の質を有していた。 結論:本メタ解析は、レミフェンタニルの PCIA による分娩時の鎮痛効果は、硬膜外鎮痛よりも優れていないこと 結論: を示唆している。妊婦と新生児についての副次的アウトカムとして収集した結果の信頼区間が広いことを考慮す ると、これらのアウトカムからは明確な結論は引き出せない。これらの結論を検証するためには、さらなる研究が 実施されてしかるべきである。 感想:気付けば、この病院で研修させていただいて 1 年が過ぎました。去年の今頃を思い出しながら、自分がど 感想 れだけ成長できたのかと考えてしまいます。 さて、今月から半年ぶりの麻酔科研修です。以前より深く、また少し違った考え方の麻酔など色々と教えていた だいている毎日といったところです。 麻酔中~術後の鎮痛でも用いる硬膜外鎮痛とレミフェンタニルを用いた静脈鎮痛についての論文を読んでみま した。侵襲を含めた簡便さ、経済面、児への影響などそれぞれのメリット・デメリットがあり、一概にこうとは言えな いようですが…日本で無痛分娩が普及するのは国民性として難しいのかな、といったことにも意識が及ぶような 論文でした。 (研修医 廣瀬 芳樹)
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