統計物理学 I 小テスト (2014/6/27) 相互作用のない N 個のスピンに、z 軸方向に磁場 h を加えたとき、スピンと磁場の相 互作用を表すハミルトニアン H は σi = 1, −1 として、次のようになる。 H=− N ∑ hσi i=1 このような系が、温度 T の平衡状態にある場合を考える。また、ボルツマン定数を kB 、 β = 1/kB T とおく。このとき、次の問いに答えよ。 まず、i 番目のスピン 1 個に注目して考える。 1. i 番目のスピンに対する状態和 zi を求め、σi = 1 となる確率 p+ と σi = −1 とな る確率 p− をそれぞれ求めよ。 2. p+ と p− について、高温の場合 (kB T ≫ h) と低温の場合 (kB T ≪ h) の漸近形を 求めよ。ただし、x ≪ 1 に対して exp(x) ≃ 1 としてよい。 次に、全系の磁化 m を次のように定義する。 N 1 ∑ σi m= N i=1 ∂⟨m⟩ 3. m の平均値 ⟨m⟩ と磁化率 χ = を求めよ。 ∂h h=0 (ヒント.⟨σi ⟩ は 1. で求めた確率分布に対する平均値である)
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