- 1 - 核磁気共鳴スペクトルのデータ処理法

核磁気共鳴スペクトルのデータ処理法
NMR データの解析ソフト:竹NMR
・このソフトは京都大学 竹腰先生により開発され無償で使用できます。
・NMR の解析以外の使用しないでください。
・NMR 演習までに下記にアクセスしてソフトをダウンロードしておいてください。
アプリケーションソフトのダウンロード(必要があれば行ってください)
1) http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/bun/resources/pgm/index.html にアクセスして竹 NMR
(takenmr_142.lzh) (For Windows95/98 /NT/2000/XP/Vista/7) をダウンロードする。
2) ダウンロードしたファイル (takenmr_138)を解凍する。
3) Takenmr 等のファイルができる。
共重合結果の NMR データ
1) 後日指定するホームページにアクセスし,各自データを取り込んで下さい。
各班の NMR データ、練習用エチルベンゼンのデータ、マニュアル
ファイル名の例:1班ならば「Group-1.gxp」
エチルベンゼンのデータ:
「EB.gxp」
設定によっては拡張子が省略されている場合があります。
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データの処理方法(詳しい説明は右上の「Help」に記載されています)
ここではエチルベンゼン(EB.gxp) を例として説明します
1) 竹を起動する。
Takenmr をダブルクリックすると、下記の左画面が立ち上がる。(詳しい説明は右上の「Help」
に記載されています)
Help 画面
初期画面
2) 左上ツールバーの Style を右図の様に設定し、OK をクリック
Style 設定
3) FID 信号を読み込む。
ファイルの種類は「GX」にして表示された「EB.gxp」を選び、
「Get FID!」をクリック。
エチルベンゼンの場合
FID 信号
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4) フーリエ変換をする。
ツールバーの「FT」をクリックすると「FT Condition」の設定画面になるので、下記の左図
の様に設定して、FT をクリック。
フーリエ変換された NMR スペクトル
5) 位相(Phase)を合わせる。
ツールバーの Phase をクリックすると、下記の様な画面(Phesing)になるので、0-th,1-st の値を調
節してピークの両側のバランスを整える(Coarse (10 ポイント毎)、Fine (1 ポイント毎)、box
に直接数値を入力しても可)
(Help の位相を参照)。
左上の
クリックして、
「Set areas」の画面スペクトルを上下に拡大したほうが分かり
やすい。
位相補正後の NMR スペクトル
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6) 基準点 (TMS) を 0.0 ppm に合わせる。
カーソルキーで一番高磁場側のピークを拡大する。左上の
を ク リ ッ ク し て 、
「Chemical Shift」の「Reference」を選ぶ。Shift 値を 0.00 ppm に設定して、TMS のピークを
クリック。
さらに Set をクリックすると、スペクトル下の Chemical Shift/ppm が設定される。
TMS 補正前のスペクトル
TMS(0.0ppm)を合わせたスペクトル
7) スペクトルを印刷する。
左上の
を選ぶと、
「Set areas」の画面になるので、The 1-st point を 10.2ppm、The last
point を-0.2ppm に設定し、Enter キーを押す。
ツールバーから Output を選び、
To Printer を下記の様に設定。Preview をクリックする。Preview
画面の下の Input text に班名を記入する(例では Ethylbenzene)
。Print ボタンを押す(プリンタ
ーによっては Input text が印刷されないことが有るので、その場合は紙に直接ペン等で記入す
る)。(Landscope を選択:A4 横に印刷)
10.2〜-0.2 ppm の NMR スペクトル
印刷前の画面
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8) ピーク面積の積分値を得る。
をクリックして、Chemical Shift 画面の「Area」欄にチェックを入れる。シフト
を押しながら面積強度を取りたい領域をマウスで範囲指定(緑色の四角枠)することで、
面積値をメモに入れることができる(このメモは FID のファイル名の拡張子を「.peak」 に
変えたものとして保存される)
。
この操作を必要なピークに関して繰り返す。
ピーク面積の積分値の計算
7.554<->6.963ppm -> 1.411205E11
2.910<->2.418ppm -> 5.643012E10
各ピークの面積(メモ)
(意味:7.554 から 6.963ppm の間のピーク面積は 1.411205x1011)
(意味:2.910 から 2.418ppm の間のピーク面積は 5.643012x1010)
1.404<->1.038ppm -> 8.4660819E10 ( 意 味 : 1.404 か ら 1.038ppm の 間 の ピ ー ク 面 積 は
8.4660819x1010)
《エチルベンゼンの各ピークの面積積分比の結果》
面積比は 5.0:2.0:3.0(フェニル基:メチレン基:メチル基)
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