第6回小テスト (Aコース)
放物線 y = 1-(x -1)2 と x 軸によって囲まれた平面図形の図心
を求めたい.
(1) x 座標が x から x +dx までの微小幅でスライスした微小部
位 (水色) をつくるとき,その面積 ds と図心を求めよ.
ただし,微小量の二乗
(図のピンクの部位の面積)
は無視し,図心の x 座標は
x としてよい.
(2) (1) の結果を用いて,積分
により図形の図心を求めよ.
第6回小テスト (Aコース) 考え方
 物体上の微小部位の重心位置を x,その部位の持つ (微小
な) 質量を dm とするとき,物体の重心は
mxG
物体全体
x dm
の計算から求められる.ただし今回は平面図形の図心なの
で質量ではなく面積で計算する.
 今回の微小部位は, x 座標が
x から x +dx までで区切った
短冊領域.
x
 ここで,薄いピンクの部分の
面積は f (x ) dx 2 と計算でき,
dA
微小量の二乗がかかるので
無視して良い.
第6回小テスト (Aコース) 考え方
 したがって,短冊領域はピンクの部位を含めた長方形とし
て計算する.その高さは y = 1-(x -1)2,幅は dx であるか
ら,重心位置と面積はこれらから計算できる.
 あとは,短冊重心の x 座標, y 座標を使って先ほどの積分を
行うことで,重心が計算できる.
 短冊重心の x 座標は厳密には
x +dx/2 だが,重心の積分の
計算において,dx/2 の部分に
短冊幅 dx がかかって,結局
微小量の二乗となり,無視して
よい量となる.
第6回小テスト (Aコース) 解答例
(1) x 座標が x から x +dx までの微小幅でスライスした微小部
位 (水色) をつくるとき,その面積 ds と図心を求めよ.
微小部位は高さ 1-(x -1)2, 幅 dx の長方形と近似できるので,
その重心位置は x, x
面積は ds
(2x
x 2 )dx.
1 2
x
2
T
,
第6回小テスト (Aコース) 解答例
(2) (1) の結果を用いて,積分により板の図心を求めよ.
直線 x = 1 に関して図形は線対称なので, xG = 1 は自明.
yG に関して,図形全体の面積は
s
2
0
2x
2
x dx
x
2
1 3
x
3
2
0
4
.
3
よって,
yG
1
3
y ds
s
4
3 2 3 1 4
x
x
4 3
2
1 2
x
x 2
0
2
2
1 5
2
x
.
10 0
5
2
x 2 dx