(流向及び流速、水質に関する予測式等(2))(PDF形式:4052KB)

第5層
第6層
図 2-7(3)
流況ベクトル図(現況、中潮期、下げ潮最強時)
資料-33
第1層
第2層
図 2-8(1)
流況ベクトル図(現況、恒流)
資料-34
第3層
第4層
図 2-8(2)
流況ベクトル図(現況、恒流)
資料-35
第5層
第6層
図 2-8(3)
流況ベクトル図(現況、恒流)
資料-36
2.水の汚れ、富栄養化
基本的な手法
水の汚れ(COD)及び富栄養化(T-N、T-P)の予測は、生産、分解、沈降、溶出、
再ばっ気、底泥酸素消費を考慮した数値シミュレーション(二次元多層レベルモデル)
により行った。水質の生成消滅項の計算には、図 2-9 に示す有機炭素、窒素、リン及
び溶存酸素の物質循環モデルを用いた。水の汚れの評価は、有機炭素の予測結果に換
算係数を乗じて得られる化学的酸素要求量(COD)に基づき実施した。
図 2-9
炭素、窒素、リン及び酸素の物質循環モデルの概念図
資料-37
式及びパラメータ
水質予測では、懸濁態有機炭素(POC)、溶存態有機炭素(DOC)、無機態窒素(I-N)、
有機態窒素(O-N)、無機態りん(I-P)、有機態りん(O-P)、溶存酸素(DO)を、以下
の水質の質量収支式を用いて算定した。
すべての計算項目に共通する時間変化項、水平移流項、鉛直移流項、水平拡散項、
鉛直拡散項については同一の数式を用い、計算項目ごとに 反応の異なる生化学的生
成・消滅項については、それぞれ計算項目ごとに設定した。
計算に用いたパラメータを表 2-2 に、再現結果の検討に用いた調査地点を図 2-10
に示す。
計算では POC 及び DOC の合計として全有機炭素(TOC)を予測し、表 2-3 に示す炭
素から COD への換算係数を用いて COD を予測する。
計算時間間隔、計算対象潮汐、流入負荷量、水質境界濃度(TOC、T-N、T-P、DO)
は本編の表 6.5-17~23、事業実施区域からの排水量と流入負荷量を表 6.5-24 に示す。
資料-38
【水質の質量収支式】(全ての計算項目に共通)



 Ck hk     uk Ck hk    vk Ck hk   wk 1/2C *  wk 1/2C *
t
x
y
時間変化
水平移流
鉛直移流
C   
C
 
  K xk hk k    K yk hk k
x 
x  y 
y
 2 K z  Ck 1  Ck  2 K z  Ck  Ck 1 



hk 1  hk
hk  hk 1

水平拡散
鉛直拡散
【生化学的生成消滅項】
Sc
[POC] Rk  Gk  POCk  1  rs   a  Dk  TOCk  h   POCk 1  POCk 
k
生産
分解
沈降
[DOC] Rk    1  a   a  rs   Dk  TOCk
分解
rN
[I-N] Rk   CN  Gk  POCk  CN  Dk  TOCk  h
k
摂取
分解
溶出
SC
[O-N] Rk  CN  Gk  POCk  CN  Dk  TOCk   'CN  h   POCk 1  POCk 
k
生産
分解
沈降
rP
[I-P] Rk   CP  Gk  POCk  CP  Dk  TOCk  h
k
摂取
分解
溶出
SC
[O-P] Rk  CP  Gk  POCk  CP  Dk  TOCk   'CP  h   POCk 1  POCk 
k
生産
分解
沈降
rO
KF
[DO] Rk  CO  Gk  POCk  CO  Dk  TOCk  h   DOk  DOsat   h
k
k
生産
分解
再曝気
底泥消費
資料-39
Rk hk
生成・消滅
Ck
:第 k 層の水質濃度(g/m 3 )
t
:時間(s)
x, y
:直角座標系の水平2成分(m)
u k ,v k
:第 k 層の x, y 方向の流速(m/s)
w k+1/2
:第 k 層と第 k+1 層間の内部境界面における鉛直流速(m/s)
hk
:第 k 層の層厚(m)
K xk ,K yk
:第 k 層の x, y 方向の水平渦動拡散係数(m 2 /s)
Kz
:鉛直拡散係数(m 2 /s)
Rk
:第 k 層の正味の生成・消滅速度(g/m 3 ・s)
POC k
:第 k 層の POC 濃度(g/m 3 )
DOC k
:第 k 層の DOC 濃度(g/m 3 )
TOC k
:第 k 層の TOC 濃度(g/m 3 )(=POC k +DOC k )
IN k
:第 k 層の I-N 濃度(g/m 3 )
ON k
:第 k 層の O-N 濃度(g/m 3 )
IP k
:第 k 層の I-P 濃度(g/m 3 )
OP k
:第 k 層の O-P 濃度(g/m 3 )
DO k
:第 k 層の DO 濃度(g/m 3 )
SC
:POC の沈降速度(m/s)
 ' CN
:PON/POC 比(-)
 CP
:POP/POC 比(-)
 CN
:有機炭素から窒素への換算係数(-)
 CP
:有機炭素からりんへの換算係数(-)
 CO
:有機炭素から酸素への換算係数(-)
Dk
:第 k 層の分解速度(1/s)
Gk
:第 k 層の生産速度(1/s)
KF
:再曝気係数(m/s)
DO sat
:DO 飽和濃度(g/m 3 )
rO
:底泥の酸素消費速度(g/m 2 ・s)
a
:TOC 分解量の分配比(-)
rs
:POC 分解量に対する溶存化の比率(-)
rC
:DOC の溶出速度(g/m 2 ・s)
rN
:I-N の溶出速度(g/m 2 ・s)
rP
:I-P の溶出速度(g/m 2 ・s)
C*
:=C k+1 (w k+1/2 >0),
'
:=C k (w k+1/2 <0)
資料-40
表 2-2(1)
各パラメータの設定内容(水の汚れ、富栄養化)
項目
記号
単位
設定値
設定方法
水平渦動拡散係数
K xk ,K yk
m 2 /s
注1
流速の標準偏差の 関数
として設定
鉛直拡散係数
Kz
m 2 /s
1.0×10 -6
POC 沈降速度
SC
m/s
0.40
PON/POC 比
 ’ CN
-
0.09
POP/POC 比
有機炭素から窒素
への換算係数
有機炭素からりん
への換算係数
有機炭素から酸素
への換算係数
分解速度
 ’ CP
-
0.035
 CN
-
0.18
 CP
-
0.02
 CO
-
3.47
Dk
1/日
0.062
生産速度
Gk
1/日
表 2-2(2)
再曝気係数
底泥の
酸素消費速度
TOC 分解量の
分配比
POC 分解量に対する
溶存化の比率
DOC 溶出速度
KF
m/日
0.5
rO
g/m 2 ・日
0.8
a
-
10.0
rs
-
0.33
rC
g/m 2 ・日
74.0
I-N 溶出速度
rN
g/m 2 ・日
22.0
I-P 溶出速度
rP
g/m 2 ・日
2.0
注:
K xk    S  x  
K yk    S  y  
ここで
再現性の検討による
原子量及び Redfield 比
より設定
再現性の検討による

S :水平格子間隔 (=100m)
 x ,  y :x 方向、y 方向の流速の標準偏差( m/s)(計算値)
  :パラメータ(8.0×10 -2 )
 :パラメータ(80.0m2 /s) 
資料-41
表 2-2(2)
項目
記号
各パラメータの設定内容(水の汚れ、富栄養化)
単位
設定値
設定方法
G k = G 0 ・f i ・f t ・f s ・f n
G 0 :最大生産速度 (=1.68(1/日))
f i :日射量依存項
fi 
I opt
Ik

Ik
I 
exp  1  k 

I opt
I opt 

:最適光量(=185(cal/cm 2 ・日))
:第 k 層の光の強さ(cal/cm 2 ・日)

I k  1       I s exp    z  dz
Is
z
0

:海面の光強度

:水面反射率(=0.06)

:水面吸収率(=0.5)
 (z) :消散係数(=0.7)
ft
生産速度
Gk
1/日
ft 
:水温依存項

Tk
T 
exp  1  k 
 T 
Topt
opt 

文献 1) 及び
再現性の
検討による
T opt :最適水温(=25(℃))
T k :第 k 層の水温(℃)
fs
fs 
:塩分依存項

Sk
S 
exp  1  k 
 S 
S opt
opt 

S opt :最適塩分(=30(-))
Sk
:第 k 層の塩分(-)
fn
:栄養塩依存項
 IPk
IN k 
fn  min 
,

 K mP  IPk K mN  IN k 
K mP :りん半飽和定数(=0.005)
K mN :窒素半飽和定数(=0.036)
備 考)「 平 成 10 年度 洞海 湾の 生態 系モデ ルの 開発に係 る調 査 物理 学的調 査 」、九州 大学
哲 雄、 平成 11 年 3 月
「水 理公式 集 平 成 11 年 版」、土 木学会 、平 成 11 年 11 月
「湖 沼工学 」、岩佐義 朗編 著、 平成 2 年 3 月
表 2-3
その他の定数
項目
単位
設定値
設定方法
炭素から COD への
換算係数
-
1.54
理論値
資料-42
柳
図 2-10
水質の調査地点
資料-43
再現結果・予測結果
1)現況再現
水質予測モデルの再現性を確認するため、予測結果と実測値の年平均値を比較した。
COD の結果を図 2-11
計算値と実測値の関係(COD)に、T-N の結果を図 2-12
値と実測値の関係(T-N)に、T-P の結果を図 2-13
それぞれ示す。また、地点ごとの比較を図 2-14
計算値と実測値の関係(T-P)に
年平均水質の実測値と計算値の比
較に示す。
4
実測値:COD(mg/L)
3
2
1
y = 1.044 x - 0.161
R² = 0.909
0
0
1
2
3
4
計算値:COD(mg/L)
図 2-11
計算値と実測値の関係(COD)
2.0
実測値:T-N(mg/L)
1.5
1.0
0.5
y = 0.685 x + 0.092
R² = 0.927
0.0
0.0
0.5
1.0
1.5
計算値:T-N(mg/L)
図 2-12
計算値と実測値の関係(T-N)
資料-44
計算
2.0
0.10
y = 0.773 x + 0.000
R² = 0.867
実測値:T-P(mg/L)
0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
0.00
0.02
0.04
0.06
0.08
計算値:T-P(mg/L)
図 2-13
計算値と実測値の関係(T-P)
資料-45
0.10
実測値(最大)
計算値
実測値(平均)
実測値(最小)
COD (mg/L)
8.0
6.0
4.0
2.0
0.0
上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下 上 下
層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層 層
D2
D3
D6
D7
H1
H3
H4
H5
H7
K1
K7
K8
2.5
T-N (mg/L)
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
上層 下層 上層 上層 下層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 下層 上層 下層
D2
D3
D6
D7
H1
H3
H4
H5
H7
K1
K7
K8
0.20
T-P (mg/L)
0.15
0.10
0.05
0.00
上層 下層 上層 上層 下層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 上層 下層 上層 下層
D2
図 2-14
D3
D6
D7
H1
H3
H4
H5
H7
K1
K7
年平均水質の実測値と計算値の比較
資料-46
K8
2)将来予測(COD)
図 2-15
COD の予測結果(現況、第 1 層)
図 2-16
COD の予測結果(将来、第 1 層)
資料-47
H
L
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
備 考) COD の 変化の 範囲 をみ るた め、 COD の 値が検 出で きる 値よ りも 低い 差濃度
で も図 示し ている 。
図 2-17
COD の差濃度(第 1 層)
なお、第 2 層以深では 0.01mg/L 以上の差濃度は確認されなかった。
資料-48
図 2-18
COD の予測結果(現況、第 2 層)
図 2-19
COD の予測結果(将来、第 2 層)
資料-49
図 2-20
COD の予測結果(現況、第 3 層)
図 2-21
COD の予測結果(将来、第 3 層)
資料-50
図 2-22
COD の予測結果(現況、第 4 層)
図 2-23
COD の予測結果(将来、第 4 層)
資料-51
図 2-24
COD の予測結果(現況、第 5 層)
図 2-25
COD の予測結果(将来、第 5 層)
資料-52
図 2-26
COD の予測結果(現況、第 6 層)
図 2-27
COD の予測結果(将来、第 6 層)
資料-53
3)将来予測(T-N)
図 2-28
T-N の予測結果(現況、第 1 層)
図 2-29
T-N の予測結果(将来、第 1 層)
資料-54
H
L
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-30
T-N の差濃度(第 1 層)
なお、第 2 層以深では 0.01mg/L 以上の差濃度は確認されなかった。
資料-55
図 2-31
T-N の予測結果(現況、第 2 層)
図 2-32
T-N の予測結果(将来、第 2 層)
資料-56
図 2-33
T-N の予測結果(現況、第 3 層)
図 2-34
T-N の予測結果(将来、第 3 層)
資料-57
図 2-35
T-N の予測結果(現況、第 4 層)
図 2-36
T-N の予測結果(将来、第 4 層)
資料-58
H
L
H
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-37
T-N の予測結果(現況、第 5 層)
H
L
H
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-38
T-N の予測結果(将来、第 5 層)
資料-59
L
H
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-39
T-N の予測結果(現況、第 6 層)
L
H
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-40
T-N の予測結果(将来、第 6 層)
資料-60
4)将来予測(T-P)
図 2-41
T-P の予測結果(現況、第 1 層)
図 2-42
T-P の予測結果(将来、第 1 層)
資料-61
H
L
H: 高 濃 度 域
L: 低 濃 度 域
図 2-43
T-P の差濃度(第 1 層)
なお、第 2 層以深では 0.001mg/L 以上の差濃度は確認されなかった。
資料-62
図 2-44
T-P の予測結果(現況、第 2 層)
図 2-45
T-P の予測結果(将来、第 2 層)
資料-63
図 2-46
T-P の予測結果(現況、第 3 層)
図 2-47
T-P の予測結果(将来、第 3 層)
資料-64
図 2-48
T-P の予測結果(現況、第 4 層)
図 2-49
T-P の予測結果(将来、第 4 層)
資料-65
図 2-50
T-P の予測結果(現況、第 5 層)
図 2-51
T-P の予測結果(将来、第 5 層)
資料-66
図 2-52
T-P の予測結果(現況、第 6 層)
図 2-53
T-P の予測結果(将来、第 6 層)
資料-67
3.水温
(1)基本的な手法
水温の予測は、流向及び流速の再現に用いた二次元多層レベルモデルにより行った。
図 2-54 に示す熱交換係数の算定図 1) に従い、大気と海面間の熱交換係数を月別に
算定し、熱交換係数が最も小さくなる時期、つまり、大気との熱交換による温排水の
冷却が最も生じにくくなる冬季を、水温の予測時期とした。
冬季における設定水温を本編の表 6.5-30 に、事業実施区域からの温排水量、排水
温を表 6.5-31 にそれぞれ示す。その他の計算条件は「1.流向及び流速」と同様と
した。
(2)式及びパラメータ
運動方程式と連続方程式は「1.流向及び流速」と同様とした。
【熱収支式】



Tk hk     ukTk hk    vkTk hk   wk 1/2T *  wk 1/2T *
t
x
y
時間変化
水平移流

鉛直移流
Tk   
T  2 K z Tk 1  Tk  2 K z Tk  Tk 1 
 
q
K yk hk k  


h
 K xk hk

x 
x  y 
y 
hk 1  hk
hk  hk 1
k c p k
水平拡散
鉛直拡散
t
:時間(s)
x, y
:直角座標系の水平2成分(m)
u k ,v k
:第 k 層の x, y 方向の流速(m/s)
w k+1/2
:第 k 層と第 k+1 層間の内部境界面における鉛直流速(m/s)
hk
:第 k 層の層厚(m)
K xk ,K yk
:第 k 層の x, y 方向の水平渦動拡散係数(m 2 /s)
Kz
:鉛直拡散係数(m 2 /s)
Tk
:第 k 層の水温(℃)
k
:第 k 層の密度(kg/m 3 )
q
:単位容積あたりの正味受熱量(W/m 3 )
cp
:水の定圧比熱(J/(kg・℃))
T*
:=T k+1 (w k+1/2 >0)
受熱
:=T k (w k+1/2 <0)
1)
「発電所に係る環境影響評価の手引」(経済産業省 原子力安全・保安院、平成 19 年 1 月改訂)
資料-68
表 2-4
項目
各パラメータの設定内容(水温)
記号
水平渦動拡散係数 K xk ,K yk
単位
設定値
m 2 /s
注1
鉛直拡散係数
Kz
m 2 /s
1.0×10 -6
受熱量
q
W/m 3
注2
cp
J/(kg・℃)
水の定圧比熱
注:
K xk    S  x  
K yk    S  y  
4.184×10
設定方法
流速の標準偏差の 関数
として設定
再現性の検討による
熱交換係数より 算定
3
-

S :水平格子間隔 (=100m)
ここで
 x ,  y :x 方向、y 方向の流速の標準偏差( m/s)(計算値)
  :パラメータ(8.0×10 -2 )
 :パラメータ(80.0m2 /s) 
注: q 
Q1
T  T  
hk k 0
ここで
Q1
hk
Tk
T0
:熱交換係数(W/m 2 ・℃)
:第 k 層の層厚( m)
:第 k 層の水温(℃)
:設定水温(=11.0℃)
備 考)上図 は、係 数 a 及 び b を平 均的 な気 象条件 下( 相対 湿度 80%、雲量
6) で計算 した ノモグ ラフ である 。
Q 1 : 熱交 換係 数(cal/cm 2 ・s・℃ )
a,b : 水温 及び 水温と 気温 の差に関 係す る係 数
( a:cal/cm 2 ・s・℃ 、 b:(cal/m・cm 2 ・℃ )/m/s)
W : 風速 (m/s)、 T w : 水温 (℃ )、 T a : 気温 (℃ )
図 2-54 熱交換係数の算定図
表 2-5 熱交換係数の算定結果
年月
項目
水温T w(℃)
係数a(×10 -3
cal/cm 2 ・s・℃)
係 数 b( ×10 -3 (cal/m・
cm 2 ・℃)/m/s)
風速W(m/s)
4月
5月
6月
平成25年
7月 8月
9月
10月 11月 12月
26年
1月
2月
3月
8.8
12.9 13.4 19.7 22.9 28.8 29.6 26.0 21.3 15.2 12.0 11.3
0.45 0.50 0.51 0.59 0.65 0.77 0.79 0.71 0.62 0.52 0.49 0.48
0.18 0.21 0.21 0.27 0.30 0.37 0.38 0.34 0.28 0.23 0.20 0.20
1.2
1.2
1.3
1.0
1.0
1.1
1.0
1.0
1.1
1.3
1.3
1.1
熱交換係数Q(
1 W/m ・℃) 28
31
33
36
40
49
49
44
39
34
31
29
2
備 考)1.水温 は現 地調査 結果を 用い た。 2.気 温は 下関 地方気 象台 の観 測デー タを 用いた。 3.風速 は安瀬
の 月平 均風 速を高 さ 0.15m に変 換し て用 いた。 4. Q 1 ( W/m 2 ・℃ )= Q 1 (×10 -3 cal/cm 2 ・s・℃ )×4.18
資料-69
熱交換係数(W/(m2 ℃))
60
50
40
30
20
10
0
2月
3月
平成25年
4月
図 2-55
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月 1月
平成26年
熱交換係数の算定結果
(2)予測結果
備考)図中には水温差を 示している 。
図 2-56
温排水の拡散予測結果
なお、第 2 層以深では 0.01℃以上の水温差は確認されなかった。
資料-70
4.ノルマルヘキサン抽出物質
(1)基本的な手法
ノルマルヘキサン抽出物質は疎水性であり、表層を拡散することから、予測計算に
は鉛直方向の移流拡散を考慮しない数値シミュレーション(二次元多層モデル)を用
い、事業の操業による寄与分を算定した。
事業実施区域からのノルマルヘキサン抽出物質の流入負荷量は、本編の表 6.5-28
に示す。その他の計算条件は「1.流向及び流速」及び「2.水の汚れ、富栄養化」
と同様とした。
(2)式及びパラメータ
【ノルマルヘキサン抽出物質 の質量収支式】
C
C





 Ck hk     uk Ck hk    vk Ck hk    K xk hk k    K yk hk k 
t
x
y
x 
x  y 
y 
時間変化
水平移流
水平拡散
Ck
:第 k 層のノルマルヘキサン抽出物質濃度(g/m 3 )
t
:時間(s)
x, y
:直角座標系の水平 2 成分(m)
u k ,v k
:第 k 層の x, y 方向の流速(m/s)
hk
:第 k 層の層厚(m)
K xk ,K yk
:第 k 層の x, y 方向の水平渦動拡散係数(m 2 /s)
表 2-6
各パラメータの設定内容(ノルマルヘキサン抽出物質)
項目
記号
水平渦動拡散係数 K xk ,K yk
注:
K xk    S  x  
K yk    S  y  
ここで
単位
設定値
設定方法
m 2 /s
注1
流速の標準偏差の 関数
として設定

S :水平格子間隔 (=100m)
 x ,  y :x 方向、y 方向の流速の標準偏差( m/s)(計算値)
  :パラメータ(8.0×10 -2 )
 :パラメータ(80.0m2 /s) 
資料-71
(3)予測結果
備 考) ノル マルヘ キサ ン抽出物 質 の 変化 の範囲 をみ るため、 ノル マル 平均抽 出
物 質の 値が 検出で きる 値よりも 低い 寄与 濃度で も図 示してい る。
図 2-57
ノルマルヘキサン抽出物質の寄与濃度(第 1 層)
なお、ノルマルヘキサン抽出物質は 1 層目のみに拡散し、鉛直方向の移動は考慮し
ていない。
資料-72
5.水の濁り
(1)基本的な手法
施設の稼働による水の濁りの予測は、数値シミュレーション(二次元多層モデル)
により行い、施設の稼働による寄与分を算定した。なお、現地における土粒子の粒度
分布が不明であることから、土粒子の沈降は見込まず、すべて拡散するものとした。
事業実施区域からの流入負荷量は、本編の表 6.5-29 に示す。その他の計算条件は
「1.流向及び流速」及び「2.水の汚れ、富栄養化」と同様とした。
(2)式及びパラメータ
【懸濁物質の質量収支式】



 Ck hk     uk Ck hk    vk Ck hk   wk 1/2C *  wk 1/2C *
t
x
y
時間変化

水平移流
Ck
 
 K xk hk
x 
x
鉛直移流
C  2 K z  Ck 1  Ck  2 K z  Ck  Ck 1 
  
K yk hk k  


y 
hk 1  hk
hk  hk 1
 y 
水平拡散
鉛直拡散
Ck
:第 k 層の懸濁物質濃度(g/m 3 )
t
:時間(s)
x, y
:直角座標系の水平 2 成分(m)
u k ,v k
:第 k 層の x, y 方向の流速(m/s)
w k+1/2
:第 k 層と第 k+1 層間の内部境界面における鉛直流速(m/s)
hk
:第 k 層の層厚(m)
K xk ,K yk
:第 k 層の x, y 方向の水平渦動拡散係数(m 2 /s)
Kz
:鉛直拡散係数(m 2 /s)
C*
:=C k+1 (w k+1/2 >0)
:=C k (w k+1/2 <0)
表 2-7
項目
各パラメータの設定内容(懸濁物質)
記号
水平渦動拡散係数 K xk ,K yk
注:
K xk    S  x  
K yk    S  y  
ここで
単位
m 2 /s
設定値
設定方法
注1
流速の標準偏差の 関数
として設定

S :水平格子間隔 (=100m)
 x ,  y :x 方向、y 方向の流速の標準偏差( m/s)(計算値)
  :パラメータ(8.0×10 -2 )
 :パラメータ(80.0m2 /s) 
資料-73
(3)予測結果
備 考) SS の 変化 の範 囲をみ るた め、 SS の 値が 検出 できる 値よ りも 低い 寄与濃 度
で も図 示し ている 。
図 2-58
SS の寄与濃度(第 1 層)
なお、第 2 層以深では 0.01mg/L 以上の寄与濃度は確認されなかった。
資料-74