桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について長

桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について長
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地中温度の変化の概要
鹿児島は桜島にきわめて近いので(距離は約 10km),地中温度の変化には,おそらく桜島の火山活
-動の影響が現れているに違いないと考えられた. 調査したのは深さ 5 mと 10mの 2種であるが,
比較のために地面温度とともに Fig. 1 として変化の模様を示した(観測期間は大正 14年 (1925)
t
から昭和 23年 (1948) まで、マ,毎月の平均値を記しでわる).
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験震時報
2
1 巻 4号
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上から地面, 5n
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, 10mの順序で,線の切れていると乙ろ陪欠測である.鹿児島の地中温度は 1
0
.
5
2Cに達している年(昭和 1
7年 (
1
9
m の深さでも,なお,年変化を示じており,全振幅の最大が 0
0
.
4
2
)
)もあるが,ほとんど年変化を示さない年(昭和2
1年 (
1
9
4
6
))もある.地面温度の年変化が正弦
波型で変動にとぼしいのに反し,地ー中温度にはかなりの変動がある.
-温度の最高は地面では 7月,または,、 8月に現れているのに対し
5mでは 1月,または
1
0
mで、は 5月または 6月に現れている.最低は地面が 1月,または
に現れ, '
に対し
2月
2月に現れているの
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I
i
で
、
は 8月,‘または 7月に現れ, .
10mで、は 11月,または, 1
2
.
月に現れている(F:
i
g
.
2参
照).すなわち,地面と 5mとでは位相ピ約 6か月のずれがあり,
地面と 10mとでは約 1
0か月の
ずれがある
S2
.
地中温度の特種変動
も地中から補給される熱の収支が一定であり,また,地下水の含有量など熱伝導にあずがる諸因子
に変化がなければ,地中温度の年変化も地面温度によく似た傾向を示すはずであるがが地中温度
の曲線には地面温度と異なった相当の乱れが現れている.
i
) 長期変動
,
一
守地中温度には地面温度の長期変動と異なった別種の変動がある. F
i
g
.
3は 3種の地温の 1
2か月ご
との移動平均値を示したものであるが, 5m:
では昭和 2年 (
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9
2
7
)に極小になり,その後上昇して昭和
4年 (
1
9
2
9
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0年 (
1
9
3
5
)と 1
6年 (
1
9
41')ごろに極六が現れ,それか〆
2年 .
(
1
9
4
7
) に極小になっている. 1
0出では昭和 2年 (
1
9
2
7
)の末ごろ極小にな
ち下降を続けて昭和 2
1
9
3
3
)の末には極大になづている.欠測期間中は明らかでない.
り,その後次第に上昇し,昭和 8年 (
が,昭和 1
7年 (
1
9
4
2
) に極大が現れ, 2
1年 (
1
9
4
6
)末には極小作なっている.そのほか巳は昭和 1
2年
(
1
9
3
7
),および 1
8
,
年(
1
9
4
3
)からの温度の下降と,振幅の著しい減少とが目だっている (
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.
1参照)
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桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について一一吉村。
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極大,極小の出現の周期が太陽活動の周期に近い‘
と考えられたので, F
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'表による) と全年の降水量
3種の地温の年平均値
をいうしょに比較した.
目盛は左側に黒点面積と地温の Omと10mをとり,
右側に降水量と地温の 5 mをとっている.降水量と
地温の変化とはいずれの深さをとっても,関係がな
0ri1の地温とは
いように思われるが,黒点面積と 1
逆位相で対応しており,
5 mの地温で、も一部の期間
F
i
g
.4
を除いては,、やはり,逆位相になっている.地面温度にははっきりした関係は見出せない. 5 m地.
温の昭和 9年 (
1
9
3
4
)から昭和 1
9年 (
1
9
4
4
)までのあいだは, 欠測もあり詳しい乙とはわからないが,
黒点の変化よりも,むしろ,地面温度の変化に平符しているようにみえる.
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1
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)
差が増大し,その後, 1
ごろすこし減少しているほかは,
大体一定の値を保っている.黒
、一点面積とは特別明りような関係
はないように思われる. 10mの,
,深さでは黒点面積と逆位相で対
応しているように思われ'るが,
乙まかにみると位相が少々ず、れているので,あるいは, 4年ないし 5年おくれの正相関になっている
6年 (
1
9
4
1
)から 2f年 (
1
9
4
6
)にかけてはかなりの位相の乱れがあるが,
のかもしれない.特に昭和 1
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1
8
6
験震時報
21 巻 4 号
1
6年 (
1
9
4
1
),1
7年 (
1
9
4
2
) は桜島が相当の噴煙を出して活動し, 1
8年 (
1
9
4
3
)までそれが続き, 2
0
年 (
1
9
4
5
)にはふたたび大噴煙を上げ,翌 21
'
年 (
1
9
4
6
)には溶岩を噴出した. したがって,もし,こ
れが原因で位相がずれたのであれば,静穏のときには逆位相で対応するとも考えられるが,観測期
聞が短いの-:r;正確なことはわからない.
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こ
は 10m
地温の年較差
10m の地温の年平均値と黒点面積との関係を,また,
と黒点面積との関係を示じた.点はかなりばらついており, F
i
g
.
6では昭和 1
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8
),1
6
(
1
9
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1
),
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1
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2
),1
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),2
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.7では昭和 4
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1
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),9(1934) ,~ 1
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4
5
),2
1(
1
9
4
6
),2
2年 (
1
9
4
7
)などが,特に,へだたりが著しい
(
1
9
3
7
), 1
が,これも桜島が活動した年,または,その近傍に相当している.
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) 短期変動
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1から 5mの地温は昭和 1
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1
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5
)のはじめの最高が異常に大きく, :
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4年 (
1
9
3
9
)から 1
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年
(
1
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)にかけて波型が著しく乱れ,また;'
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1
9
4
5
),2
1年(
1
9
4
6
)の波型にふさなおうとつがある.
10mではところどころ波型の乱れがあるが, ァ般的な傾向と異なった特に著しい変動は昭和 1
3年
(
1
9
3
8
)3用
, 1
6年 (
1
9
4
1
).
3月および 5月
, 2
0年 (
1
9
4
5
)1
0月
, 2
2年 (
1
9
4
7
)2月に現れている地温の急
昇と 1
2年 (
1
9
3
7
)
1
2月の急降である.これを桜島 φ
活動と比較すると,昭和 1
0年 (
1
9
3
5
)(9,1
0月
)
,
1
3年 (
1
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)(
2,3月) 1
5年 (
1
9
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,7月
)
, 1
8年 (
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) (2,3,1
0,1
1,1
2月
)
,2
0年 (
1
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4
5
)
(
8月)には大噴煙の噴出があり,‘昭和 1
4年 (
1
9
3
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)(
1
0月
)
, 1
6年 (
1
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1
)(
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-6月
)
, 1
7年 (
1
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4
2
)
(
7月
)
, .
2
1年 (
1
9
4
6
)(
1,2,3月)には爆発または溶岩の流出があった. 地温の短期の変動は桜島
が活動を始めるときには必ず出現しており, しかも,一年ぐらい前からそのきざしが現れるので、h
大規模な活動のある場合には事前に察知ずることが可能である.
9
3
. 計算値と実測直との比較
地中の熱伝導の式は
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1
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桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について一一吉村
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8の下の曲線は以上のよう‘にして求めた 1
0
m の地温についての α の値であるが,毎年同じで
はなくて,かなりの変化がある.地中の熱伝導に
最も大きな影響をもつものは,地下水の含有量で
あろうと考えられるが,その量を直接知ることは
できないので,便法として降水量を使用した.す
なわち,地面温度の最高の現れた月の翌月から,
10mの地中温度の最高の現れた月までの総降水量
1
9
2
5
をもって αの値と比較した. Fig.8の上の曲線が
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し
たがって,熱の伝わりかたも悪くなることを示している.
いま,位相のおくれから求めた
G の値と実測された地面温度の値を用いて,
算すると" Tab.1 の第 1列のとおりとなり,第 2列の実測値のあいだに,
10mの最高温度を計
第 3列のような聞きが
できる.実測値と理論的に計算された値とが完全に一致するとは限らないが, .<い違いの大きい年
- 39-
、
1
8
8
験震時報
2
1 巻 4号
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) であって,いずれも実測値の振幅は計算
値の振幅より大きく出ている.その原因はよくわからないが,
こころみに鹿児島県下で,鹿児島を
中心に半径約 80km の範囲内に起った有感地震をとって,地区別規模別に表わすと T,ob
.
2のよう
になる二震央は大別して北西部の阿久根付近,霧島山付近,薩摩半島,大隅半島,およびその近海
の四地区に分布するが,回数を表わす数字にかこいもないのは阿久根地区,一ーは霧島地区,
薩摩地区,
小区域地震
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は大関地区である.規模を表わす記号は,@…顕著地震, 0…梢顕著地震,
Lーは
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x…局発地震である.表中,梢顕著以上の地震が 3回あるが,これはいずれも深い地
震である. Tab.2から鹿児島地方の地震活動が昭和 10年 (1935)以前に盛んで,その後激減してい
ることがわかるが,
計算と実測の不一致は,
もしかしたらこういう地殻変動に関連があるのかも
し科ない.前述の年以外は計算と実測とがよく合っているが,昭和 12(1937)~ 13(1938),16(1941),
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),18(
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),20t1945),
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),22年 (
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7
) は波形に乱れが多ぐ,
しかも,これらの年
政桜島が活動した年に相当レていることは, Tab.3 から明らかである.すなわち,
昭和 10年 (19
3
5
)ごろを境にして,前半は地震活動が盛んで桜島の活動がなく,後半は地震活動が衰えて桜島が活
- 40ー
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桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について一一一吉村
Tab. 2
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動している.地中温度に現れた特徴は,前半 l
乙振幅が大きくて計算値と一致せず,後半は計算値と
がなりよく一致するが,波型に乱れが多い. Tab.3は桜島の活動を示したもので,記号の意味は次
のとおりである .E.
γ…爆発, Fl"'~ 溶岩流出,
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…噴煙,
S
8・..噴石を伴う噴煙, 記号の右肩に付した
数字は現象の強弱を表わすもので,今回の爆発(昭和 30年 (1955)1
0月)を E/とし,比較の便宜のた
めで厳密なものではない.
S
. 4 地中温度による火山活動の予測
地中温度の変化は地面温度の変化とは異なった傾向をもっているので,観測さ・れた地面温度をそ
のまま使用して,地中温度の予測をしても一般には実測と一致しない. これは火山地帯における地
下の岩しょう温度自体に永年変化があるためであろうと想像されるが(年変化もあるかもしれない),
調査期聞が短いので変化の詳細を知ることができない.ただ,大ぎっぱにみて,太陽黒点とのあい
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.6~乙示すような関係がありそうに思われる.
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しかし,昭和 13(1938),16(1941
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, 17(1942),
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) などの各年が相当離れでいるが,
- 41-
桜島の活動の盛ん
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験震時報 2
1 巻 4号
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であった年,および,その前年ほど離れかたが大きいように思われるので,もし,これが正しけれ
ば太陽黒点のほうからも,火山活動を予測することができょう.
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.9は 10mの地温の実測値と計算{直との差(実測値が計算値よりも大きいとき十とする)を縦
軸に,月を横軸にとって偏差の起りぐあいを調べたものである.昭和 10年 (1935)以前, .振幅だけ
が大きくて波型に乱れの少なかった期間は,図の αで示されるように偏差の最大値は地温の極大極
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桜島の火山活動と鹿児島の地中温度について一一吉村
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)以後で桜島が静穏であったときには h 昭和 1
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)の例のように偏差はほとんど Oで,横軸上にのるようになるが,火山活動が盛んになβ とき
には,偏差の大きさもまた,最大値の現れる時期も異なってくる.偏差を表わす曲線の上に,噴火
や噴煙の記;号を付けて比較してみると,大きな活動の起る前には偏差も大きく現れているようであ
る.ただい昭和 1
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現れているので,正の偏差だけに着目すれば現象の生起を予測しうるとはいえない. しかし,その
前には先行する深い谷があってそれから山が現れている.これは大規模丘、活動のあったときも同様
になっている.つまり,活動を開始する前にはーたん温度が低下して,理論的に期待される値より
も小さくなり,その後,活動の直前になって温度が急昇するらしい.
・
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火山の近くでは地中温度に岩しょうの温度の影響が加わっているらしいので,地中温度の変化に
注意すれば,ある程度,火山活動を予測することができる.まだ,不明な点が多く的確な方法とはい
えないが,大体の参考にはなるであろう.観測地点を桜島に設定すれば,もっとはっきりした関係
を見出せるかもしれない.最後に,資料を戴いた鹿児島地方気象台の御好意に感謝する.
参考文献
1) 岡田武松:理論気象学(中巻).
2) 小平吉男:物理数学(第 2巻).
3) 鹿児島地方気象台:昭和 3
0年 1
0月 1
3日 桜島爆発速報 No.3.
- 43 ー