スライド

v2.2 May.2014
59
電磁技術者に必要なツール
誤差解析
統計解析
校正
比較検証
アンテナ
プローブ
スペアナ
VNA, SG
オシロ
実験観察
60
電磁界シミュレーション(計算電磁気学)
0.1λ 1λ 10λ 100λ1000λ
解析対象の大きさ
フーリエ解析
微積分
…
線形代数 電気回路
微分方程式 電磁気学
積分方程式
電磁波工学
積分方程式
ベース
コンピュータ
シミュレーション
比較検証
FDTD
MoM
MMM
時間
領域
GTD …
PO
FEM
FDM
BIM
FIM
61
差分法の原理 (その1)
a を中心とした f(x) のテイラー級数
( x  a)
( x  a)2
f ( x)  f (a) 
f (a) 
f (a) 
1
2!
省略形で書くと、 2

3
4
u j 1  u j  u j 
u j  u j  u (4)
(2)
j 
2!
3!
4!
整理すると、
u j  u j 1

2
3

 uj  uj  uj  u (4)
j   (2)

2!
3!
4!
高周波
手法
f ( x)
f (a)
uj
f ( x)
u j 1
a  x x
xj
x j 1
u j 1  u j

f ( x)
 uj 前進差分
(右側差分)
f ( x)
f (a)
uj
u j 1
x  a
x j 1
xj
u j  u j 1

大村, ``微積分のはなし下,’’, pp.184-191, 日科技連, 1998.
長谷川, 櫻井, 桧山, 周, 花田, 北川, ``数値計算法,’’, pp.127-129, オーム社, 1998.
微分方程式
ベース
周波数
領域
時間
領域
周波数
領域
MoM
BIM
FDTD
TLM
FEM
FDM
電磁界
ベース
電流
ベース
他手法の利点
を取り入れた連
成解析が主流
になりつつある。
PO/PTD
GO/GTD
W. L. Stutzman and G. A. Thiele, “Antenna Theory and Design 2nd ed.,” p. 428, John Wiley
http://ja.wikipedia.org/wiki/電磁場解析
W. L. Stutzman and G. A. Thiele, “Antenna Theory and Design 2nd ed.,” p. 427, John Wiley
a を中心とした f(x) のテイラー級数
( x  a)
( x  a)2
f ( x)  f (a) 
f (a) 
f (a) 
1
2!
省略形で書くと、 2

3
4
u j 1  u j  uj  uj  uj  u (4)
j  (1)
2!
3!
4!
整理すると、
u j 1  u j

2
3
(1)
 u j  u j  u j  u (4)
j 
2!
3!
4!

0.1λ 1λ 10λ 100λ1000λ
解析対象の大きさ
比較検証
電磁技術者
数学的解析
High frequency methods
数値計算
手法
Electromagnetic
Engineer
ベクトル解析
コンピュータ
シミュレーション
(CEM)
Numerical methods
RF部品
コネクタ …
ケーブル
x
 u j 後退差分
(左側差分)
62
差分法の原理 (その2)
前進差分と後退差分の和をとると、
u j 1  u j

2
3

 u j  uj  uj  u (4)
j   (1)

2!
3!
4!
2
3
u j  u j 1




 uj  uj  u j  u (4)
j   (2)

2!
3!
4!

u j 1  u j 1
2
4
 2uj  2 uj  2 u (5)
j   (3)

3!
5!
※ 2階微分の打ち消し誤が自然に消えるため、
前進差分と後退差分よりも近似精度が良い。
f ( x)
u j 1
uj
u j 1
x j 1
u j 1  u j 1
2
前進差分と後退差分の差をとると、
u j 1  u j

2
3

 uj  uj  uj  u (4)
j   (1)

2!
3!
4!
2
3
u j  u j 1




 uj  uj  u j  u (4)
j   (2)


2!
3!
4!
u j 1  2u j  u j 1
3
5 (6)
 uj  2 u (4)
u j   (4)
j 2

4!
6!
※ 3階微分の打ち消し誤が自動的に消える。
長谷川, 櫻井, 桧山, 周, 花田, 北川, ``数値計算法,’’, pp.127-129, オーム社, 1998.

xj
 uj

x j 1 x
中心差分
(両側差分)
2階微分
u j 1  2u j  u j 1
2
 u j
63
1次元差分法の例題 (その1)
y
2
d y
 6x
dx 2
 dy
  0 (x  1)
 dx
 y  0 (x  4)

分割数N=3の例
y
dy
 0 定在波
dx
の例
y0
支配方程式
 1
y y4
y1 y2 3
境界条件
yj 
y j 1  2 y j  y j 1

2
前進差分(ノイマン条件)
yj 
y3  2 y2  y1
 6 x2  (2)
2
y  2 y3  y2
y3  4
 6 x3  (3)
2
y2 
y j 1  y j
y1 

x1 x2 x3 x4 x ディレクレ条件
1 2 3 4
yj  
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.99-104, 朝倉書店, 2000.
y2  y1
 0  (1)

L( y ) 
d2y
 6 x  0 支配方程式
dx 2
y  x  3x  52
3
d2y
 6 x  R  0  (1)
dx 2
近似解は正解でない
4
1
2
3
4
5
xx
-20
・ 20
-40
・ 40
-60
・ 60
1
2
3
4
0

 1 1
  y1   0
yy

  y   6x 2 
6060
 1 2 1
  2    2   (6)
y  x3  3x  52 解析解
40
40
2

1 2 1   y3   6 x3 


  
2020

1   y4   0
N=20


00
65
解析解
2
N=3
00
1
2
3
4
1
2
3
4
5
5
xx
-20
・ 20
-40
・ 40
-60
・ 60
0
5
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.99-104, 朝倉書店, 2000.
 dy
  0 (x  1) 境界条件
1階導関数が規定→自然境界条件(ノイマン条件):自由端
 dx
 y  0 (x  4) 関数値が規定→固定境界条件(ディレクレ条件):固定端

左辺第一項を部分積分すると、
y を y の近似解とすれば、
4 dy 
4
 dy 
 y dx   1  dx  dx  1 6 xy dx  0
1
残差に重みを掛けたものが領域
  (3)
ので残差が発生
全体でゼロになればよいので、
2
境界条件を考えると、左辺第一項はゼロ
4
4 d y

yR
dx
y

1
1  dx 2  6 x  dx  0  (2) 4  d y  2 dx  4 6xy dx  0  (4)
1  
1
常微分方程式の重み付き残差表示
  dx 
領域全体で y 考えるのは困難なので、
4
4
d2y
小区間 (xi, xi+1) の範囲で近似関数 yi を
1 y dx 2 dx  1 y 6 x dx  0  (2)
(2階微分方程式が1階に落ちた)
想定する。
4  d y 
4
2
xi1  d y 
xi1

y
dx

6
xy
dx

0

(2)
1  dx 
1
dx   6xy dx  0  (5)



x
xi
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.  i  dx 
L( y ) 
y  x3  3x  52 解析解
2020
分割数Nが変わっても、マトリ
クスに規則性があるためプロ
グラミングし易い。
未知数4つに対して(1)〜(4)
の4つの方程式が得られる。
y
4040
マトリクス表示すると、
y  0 (4)
4
1次元有限要素法の例題 (その1)
6060
 y1  y2  0

2
 y1  2 y2  y3  6 x2 
 (5)

2
 y2  2 y3  y4  6 x3 
y  0
 4
1階導関数が規定→自然境界条件(ノイマン条件):自由端
関数値が規定→固定境界条件(ディレクレ条件):固定端
2階微分
1次元差分法の例題 (その2)
(1)~(4)をy1~y4について整理すると、 y
x
64
1次元有限要素法の例題 (その2)
2点(x1, y1), (x2, y2)を結ぶ直線(一次関数)と傾きは、
y
dy
1
1
x  x2
x  x1

y1 
y2
y
y1 
y2  (6)
dx x1  x2
x2  x1
x1  x2
x2  x1
直線1
  (7)
直線2
(6), (7)式を(4)式に代入して、区間(x1, x2)について考えると、
2
 1
y y4
y
y1 2 3
x
x1 x2 x3 x4
1 2 3 4
xi1
 dy 

 dx  xi 6 xy dx  0  (4)
 dx 
2
x2 
x2

 xx

xx
1
1
x1  x1  x2 y1  x2  x1 y2  dx  x1 6 x  x1  x22 y1  x2  x11 y2  dx  0  (8)

xi 1
xi
ベクトル表記すると、
 y
x2
x1
1
 1 
 x  x 
1
y2   2 1  
 1   x2  x1
x x 
 2 1
1   y1 
   dx
x2  x1   y2 
  6  y1
※ 行ベクトルは[ ]、列ベクトルは( )とした。
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.
x2
x1
66
  x 2  x2 x 


x x
y2   22 1  dx  0
 x xx 
1
 (8)


x
x

 2 1 
1次元有限要素法の例題 (その3)
67
行ベクトル[y1, y2]を消去するために、式変形を繰り返す。
 y1
 1 


x2 x2  x1 
  1
y2   
x1 
1   x2  x1
x x 
 2 1
行ベクトル[y1, y2]を消去するために、式変形を繰り返す。
1   y1 
dx  
x2  x1   y2 
 y1
 6 x 2  6 x2 x 


x2  x1 
x2
y2   
dx  0
x1 
6 x 2  6 x1 x 
 (8)


x

x


2
1
  y1
 y1
 1
x x
 2 1
 1
x x
 2 1
1 
( x2  x1 ) 2   y1 
dx  
 6 x 2  6 x2 x 
  y2 
1


x2
x2  x1 
( x2  x1 ) 2 
dx  0
  y1 y2   
x1 
6 x 2  6 x1 x 


 x2  x1 
同様にして他の区間についても方程式を導出できる。まとめて整理すると、
区間(x2, x3) について、
 2 2   y2   7 

      0
 2 2   y3   8 
区間(x3, x4)について、
 2 2   y3  10 

      0
 2 2   y4   11 
 2 2

 2 2



  y1   4 
 y   
  2    5   0  (9-1)
  y3   
    
  y4   






  y1   
 y   
  2    7   0  (9-2)
  y3   8 
    
  y4   






  2 x3  3 x x 2  x2 
2

 
x

x

2
1
 x1 
y2  
0
x
  2 x3  3 x1 x 2  2 
 

  x2  x1  x 
1


 2( x23  x13 )  3 x2 ( x22  x12 ) 
1 



x2  x1  y1  
x2  x1
  0  (8)
  
1   y2   2( x23  x13 )  3 x1 ( x22  x12 ) 


x2  x1 
x2  x1


 2 2   y1   4 

       0  (9)
 2 2   y2   5 
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.
1次元有限要素法の例題 (その5)
 2 2   y1   4 

      0
 2 2   y2   5 
1 
x2  x1   y1 
     y1
1   y2 
x2  x1 
数値を代入すると、区間(x1, x2)において次の方程式が得られる。
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.
区間(x1, x2) について、
 1
x x
2
1
y2  
 1
x x
 2 1
以上より、未知数(y1, y2)に関する方程式が導出される。
行ベクトル[y1, y2]を消去するために、式変形を繰り返す。
1

2

x2 ( x2  x1 )

y2  
x1 
1
 ( x  x )2
 2 1
1次元有限要素法の例題 (その4)
68
2
2
+
2
2
+
  y1   
 y   
  2      0  (9-3)
2 2   y3  10 
   
2 2   y4   11 
S. C. Chapra, R. P. Canale ``Numerical Methods for Engineers, Fifth-ed.,’’, pp.857-871, McGraw-Hill, 2006.
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.
69
1次元有限要素法の例題 (その6)
(9-1)’から(9-3)’を1つのマトリクスにまとめると、
 2 2
  y1 
 4 

 y 


 2 4 2
  2     5  7   (10)

 8  10 
2 4 2   y3 

  


2 2   y4 

 11 
最後に境界条件を考慮すると、
前進差分(ノイマン条件)
y y
y1  2 1  0
y j 1  y j

yj 

 y2  y1  (11)
ディレクレ条件
yj  
y4  0  (12)
 1 1
  y1 
 0 

 y 


 2 4 2
  2     5  7   (13)

 8  10 
2 4 0   y3 

  


※ 規則性あり0 1   y4 
 0 
加川, 霜山, ``入門数値解析,’’, pp.116-120, 朝倉書店, 2000.
6060
70
y
y
y  x3  3x  52 解析解
4040
2020
N=3
00
1
2
3
4
5
x
x
-20
・ 20
要素
-40
・ 40
-60
・ 60
0
1
2
3
4
5
y
6060
y
4040
y  x3  3x  52 解析解
2020
00
N=20
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5
-20
・ 20
-40
・ 40
-60
・ 60
0
精度は差分法と同じ
x
x
71
モーメント法の例題 (その1)
点電荷 Q が距離 r 離れた位置に作る電位の式
1 Q
 (1)
4 0 r
z
面電荷密度 σ が距離 R 離れた位置に作る電位の式
4 0


 (r )
R
ds  (2) 未知数は積分記号内
1
d 2
VP
の面電荷密度σ
R  a 2  ( z  z) 2
半径a, 長さdの一様な円筒面電荷がz軸上に作る
電位の式
2

z
d 0
4 0 z d 2  0 R
2 a d 2
1

dz 


2
z
d
2
4 0
a  ( z  z ) 2
VP 
z
ad dz   (3)
  f ( z )  (3)
dz 
 [C/m 2 ]
マトリクス表示すると、
 f (0) f (d ) f (2d )    1  1

   
 f (d ) f (0) f (d )    2   1  (5)
 f (2d ) f (d ) f (0)     1

 3   
2
積分公式

1
a2  x2
a
dx  ln x  a 2  x 2  C
a
d
1  2  3
VP( N )
z
N
V
L
1.5x10-9
1.0x10-9
0.8x10-9
0.6x10-9
N=3
0.4x10-9
1.0x10-9
N=20
0.5x10-9
0
1次元FDTD法の原理 (その1)
Ex
1 H y


 0 z
 t

 H y   1 Ex
 t
0 z
P(3)
0.2x10-9
N. N. Rao, “Elements of Engineering Electromagnetics Sixth ed.,” p. 741, Pearson Prentice Hall

未知数は電磁界 Ex, Hy
 D

H




(1)式より z方向
t
  (1)
に伝搬する平

面波成分 Ex,
  E   B
Hy のみ抽出。

t
V
VP(1) P( 2)V
※ 規則性あり
1.2x10-9
 a z  d 2  a  ( z  d 2)

ln
2 0 z  d 2  a 2  ( z  d 2) 2
2
VP (1)   1 f (0)   2 f (d )   3 f (2d )

各観測点における電位VPは、自分と周囲
VP (2)   1 f (d )   2 f (0)   3 f (d )  (4) のセグメント(距離はdの整数倍)が作る電

位の重ね合わせで表現できる。
VP (3)   1 f (2d )   2 f (d )   3 f (0)
σ [C/m2]
1
L=1m, a=1mmの直線導体棒に1V
の電圧を加えたときの電荷分布
導体分割数N=3のとき、(3)’式より
半径a, 長さdの
円筒セグメント
が軸上の任意
の位置に作る
電位の計算
 (2)
73
1次元FDTD法の原理 (その2)
差分
方程式
時間軸
t
(2)式を t=n-1/2, z=k を基準にして中心差分(一次近似)をとると、
n 1 2
 Ex n (k )  Ex n 1 (k )
(k  1 2)  H y n 1 2 (k  1 2)
1 Hy


0
t
z

 (3)
 n 1 2
n 1 2
(k  1 2)  H y
(k  1 2)
1 Ex n (k  1)  Ex n (k )
Hy


0
t
z

n+1
t
 n
n 1
n 1 2
(k  1 2)  H y n 1 2 (k  1 2) 
 Ex (k )  Ex (k )   z  H y

0

 H n 1 2 (k  1 2)  H n 1 2 (k  1 2)  t  E n (k  1)  E n (k ) 
y
x

 y
0 z  x
電界 Ex
磁界 Hy
k z軸空間座標
n 時間ステップ
H y n 1 2 (k  1 2)
n
Ex n (k )
n-1
タイムステップn, 位
置kの電界は、「1ス
テップ前の同じ位置
の電界」 と 「1/2ス
テップ前の両隣の磁
界」から求まる。
・・・
(3)式を整理すると、次の差分方程式が導出される。
t
 n
n 1
n 1 2
(k  1 2)  H y n 1 2 (k  1 2) 
 Ex (k )  Ex (k )   z  H y

0
 (4)


t
n

1
2
n

1
2
n
n
H
 E (k  1)  Ex (k ) 
(k  1 2)  H y
(k  1 2) 
 y
0 z  x
0
N. N. Rao, “Elements of Engineering Electromagnetics Sixth ed.,” p. 741, Pearson Prentice Hall
・・・
V
モーメント法の例題 (その2)
σ [C/m2]
V
72
t
2
1
2
1
z
・・・ k-1
k
k+1
・・・
km-1 km
z
空間軸
74