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例題
余事象の利用
3・3
1A から A9A までの数字が A1A つずつ書かれた A9A 枚のカードがある(異なるカードには,A
異なる数字が書かれている).
この中から無作為に A3A 枚のカードを取り出し,A カードに書かれた A3A つの数字の積
を A X A とする.
⑴
XA が偶数となる確率を求めよ.
⑵
XA が A10A の倍数となる確率を求めよ.
考え方
XA が偶数となるのは A2A の倍数が書かれたカードを少なくとも A1A 枚取り出すときであるから,A 直接
⑴
求めるよりも余事象を考えるとよい.
⑵ 「10A の倍数」は「2A の倍数かつ A5A の倍数」であるが,A 5A の倍数のカードは ! しかないので,A 3A 枚の
うち A1A 枚が ! で,A さらに残りの A2A 枚のうち少なくとも A1A 枚が A2A の倍数のカードであればよい.
解 答
⑴ 3A 枚のカードの取り出し方は全部で,

9⋅8⋅7
= 84(通り).
3⋅2⋅1
C =
このうち,A XA が偶数となるのは,A 3A 枚のカードのうち,A 少なくと
も A1A 枚が偶数のカードのときである.
ゆえに,A 余事象である「 A3A 枚のカードがすべて奇数のカードのと
き」を考えると,A その取り出し方は,

C  = 10(通り).
#,A $,A !,A %,A &
よって,A 求める確率は,
1−
⑵
☜ 奇数のカードは
37
10
.
=
42
84
の A5A 枚ある.
XA が A 10A の倍数となるのは,A 3A 枚のカードのうち,A 1A 枚が ! であ
り,A 残り A2A 枚のうち,A 少なくとも A1A 枚が偶数のカードのときである.
! 以外の残りの A2A 枚について,A「2A 枚の取り出し方全体から,A 2A 枚
とも奇数のカードを取り出すときを除く」と考えると,XA が A10A の
倍数となる取り出し方は,
1 ×   C  −  C   = 28 − 6 = 22(通り).
☜ ! を除いた A 8A 枚は偶数,A 奇数
のカードが A4A 枚ずつある.
よって,A 求める確率は,
11
22
.
=
42
84
第講 確率 35
別 解
⑵ は,A 次のようにしてもよい.
2A つの事象 A A,A BA を
A:XA が A2A の倍数である,A
B:XA が A5A の倍数である
とすると,A P  A ∩ B A を求めればよい.
そこで,A 余事象の確率を利用すると,
☜ A,A BA よりも A A ,A B A の方が扱
いやすいことに着目する.
P  A ∩ B  = 1− P  A ∩ B 
= 1− P  A ∪ B 
☜ ド・モルガンの法則.
= 1 −  P  A  + P  B  − P  A ∩ B .
☜
ここで,A ⑴ より,
P A =
10
.
84
また,
B :! が取り出されない,A
A ∩ B :',A (,A !,A ),A * が取り出されない
であるから,
PB =
C
56
,
=
84
84

P A ∩B =
C
4
.
=
84
84

よって,
P  A ∩ B  = 1−
36 第講 確率
 1084 + 5684 − 844  = 1142 .
▲
▲
▲
▲
練習
3・1
袋の中に白球が A3A 個,A 赤,A 青,A 黄の球が A1A 個ずつ,A 合計 A6A 個の球が入っている.この袋
から A1A 個ずつ順に球を計 A4A 個取り出して,A 4A 個の球を取り出した順に一列に並べる.
⑴ 白球が A2A 個だけ続いて並ぶ確率を求めよ.
⑵ 白球が A 2A 個だけ続いて並んだとき,A 両端が同じ色の球である条件つき確率を求め
よ.
3・2
数直線上を次の +,A , の規則に従って動く点 APA がある.
+ 最初 APA は点 A0A にある.
, 2A 枚のコインを同時に投げて,A 2A 枚とも表が出たら APA は数直線の正の向きに A1A
動き,A 2A 枚とも裏が出たら負の向きに A1A 動く.また,A 表と裏が A1A 枚ずつであると
きには APA は動かない.これを A1A 回の試行とする.
nA を A3A 以上の整数とするとき,A 次の問に答えよ.
⑴
nA 回の試行後に,A PA が点 A n − 1A にある確率を求めよ.
⑵
nA 回の試行後に,A PA が点 A n − 3A にある確率を求めよ.
38 第講 確率