電波式距離計の開発 香川高等専門学校 通信ネットワーク工学科 谷口 浩平 指導教員 真鍋 克也 研究の背景 ◆ 本研究ではマイクロ波を用いて距離,変位を検出するための装置 の開発を行なっている ◆ 測定距離が短い ◆ 距離測定値にばらつきが生じる 研究の目的 ◆ 距離測定の正確性の向上 ◆ 安定性を上げ実用性の向上 距離計測装置の構成図 Measuring Computer Frequency Counter power supply 1/10 Prescaler Polarization Tx.Horrn converter Antenna Vt Directional Coupler VCO Splitter E1 GL220 Data Logger MagicT Crystal Mount Vo E1+E2 Terminator E2 Amp Rx.Horrn Antenna D[m] 図1 距離計測装置の構成図 Reflector 装置の紹介1 図2 GDP2303S パワーサプライ ◆ 最小電圧分解能 1[mV] ◆ VCO に入力する VT 電圧の 制御 図3 GL220 Data Logger ◆ クリスタルマウント出力電圧 ◆ VT 電圧 装置の紹介2 電圧制御発振器 VCO ◆ 入力する VT 電圧により 発振周波数が変化 図4 53220A Frequency Counter ◆ 測定可能最大周波数 15GHz 距離測定の原理 V A2+B2+2AB A2+B2 ∆f D f 図6 図5 距離スペクトル クリスタルマウント出力電圧 周波数差 ∆f ,周波数 f ,波長 λ とすると距離 D は, c D= 2∆f となり距離を求めることができる。 偏波変換板 ◆ 直線偏波円偏波の相互変換が可能 作成理由 ◆ 対象物からの反射と他の反射の判別 ◆ 測定距離の向上 原理 ◆ 金属板に垂直な成分を持つ電界と平行な成分を持つ電界とでは位 相速度が異なることを利用している。 ◆ 電界の位相差が 位相差が π 2 π 2 となる場合、円偏波となる。 になるように D[cm] を設定 D[cm] E1 E1 E2 E2 図7 変換板 原理図 図8 変換板 構造図 偏波変換板 特性測定 ベクトルネットワークアナライザを使用 1/4 波長板は右旋円偏波を受信する角度へ傾けている VNA Port1 Port2 S21 Adapter λ/4 plate S12 Tx.Pyramidal Horn Antenna Polarization converter 図9 Rx.conical Horn Antenna 特性測定 構成図 Adapter 偏波変換板 S パラメータ特性 表1 直線偏波から円偏波への変換時 S パラメータ 周波数 (GHz) A(dB) S21 B(dB) S21 C(dB) S21 9.5 -29.63 -25.91 -42.75 10.0 -29.90 -25.90 -42.27 表2 円偏波から直線偏波への変換時 S パラメータ 周波数 (GHz) A(dB) S12 B(dB) S12 C(dB) S12 9.5 -30.57 -26.56 -42.62 *A:変換板無し B:変換板有り (右回り) C:変換板有り(左回り) まとめ ◆ 偏波変換板の理解,作成 ◆ 偏波変換板の特性を測定し,効果の検証 ◦ 右旋円偏波になるように変換板を設置した場合 基準(変換板無し)より約 +3∼4(dB) ◦ 左旋円偏波になるように変換板を設置した場合 基準(変換板無し)より約-13∼-12(dB) 今後の課題 ◆ 偏波変換板を用いた距離測定を実際に行い,誤差の修正 ◆ 距離計内部の伝搬路の距離の調査
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