本文表示

農−18
山 間 狭 窄 部 に お け る 頭 首 工 の 高 流 速 に 対 す る 護 床 ・護 岸 工 の 設 計 に つ い て
旭川開発建設部
富良野地域農業開発事業所
○諏訪
隆之
安田
勉
武下
和幸
1.は じ め に
国 営 か ん が い 排 水 事 業 空 知 川 右 岸( 一 期 )地 区 の 基 幹 施 設 で あ る 布 部 川 頭 首 工 は 、1 級
河 川 石 狩 川 水 系 空 知 川 支 流 布 部 川 に 建 設 さ れ 、取 水 形 態 及 び 地 形 特 性 か ら 設 置 位 置 が 限 定
される状況にあり、本位置では河床幅が狭く河川勾配が急なことから高流速が発生する。
本 発 表 で は 、頭 首 工 を 上 記 地 点 に 建 設 す る こ と と な っ た 経 緯 お よ び 高 流 速 に 対 応 し た 護
床工および護岸工の設計について報告するものである。
2.頭 首 工 改 修 の 必 要 性
地 区 内 の 現 況 用 水 系 統 は 、空 知 川 頭 首 工 掛 か り と 布 部 川 頭 首 工 掛 か り で 配 水 さ れ て お り 、
その大部分は空知川頭首工から取水され、現況山手幹線用水路により配水されている。
し か し 、用 水 路 の 末 端 で は 必 要 水 位 が 確 保 で き ず 、揚 水 機 場 で 加 圧 を 行 っ て お り 維 持 管
理費が負担となっている。
空知川HW
計 画 で は 、空 知 川 頭 首 工 取
水位から末端田面まで自然
山手幹線
用水路終点
布部川HW
計画取水位
WL=196.00
WL=197.20
計画
配水する動水勾配を確保す
現況取水位
WL=193.30
現況
末端田面へ自然
配水可能な水位
WL=190.90
現況
る た め 、老 朽 化 し た 山 手 幹 線
P 揚水機
流域変更工
用 水 路 の 改 修 に あ わ せ て 、用
水 路 ル ー ト を 山 側 (高 位 部 )に
山手幹線用水路
図 -1
縦断模式図
移 設 し 、 揚 水 機 の 廃 止 お よ び 取 水 形 態 の 変 更 (空 知 川 頭 首 工 の 用 水 を 布 部 川 頭 首 工 上 流 部
へ 注 水 、 布 部 川 の 自 流 と 合 わ せ 布 部 川 頭 首 工 を 本 取 水 と す る )を 行 う 。
以 上 か ら 、布 部 川 頭 首 工 は 取 水 位 お よ び 取 水 量 が 大 き く 変 更 と な る こ と か ら 改 修 が 必 要
となったものである。
3.頭 首 工 位 置 選 定
(1)利 水 上 の 条 件
山手幹線用水路
必要水位 WL=196.00m
取水位
WL=197.20m
布 部 川 頭 首 工 は 、空 知 川 頭 首 工 か
らの流域変更による注水と布部川
取水位
WL=196.00m
空知川
頭首工
(既設)
の 自 流 水 を 集 水 し 、山 手 幹 線 用 水 路
に よ り 受 益 地 に 配 水 す る た め 、布 部
布部川
頭首工
流域変更トンネル
L=3,600m
損失△1.20m
川頭首工位置は空知川頭首工の取
水位と受益地からの必要水位で決定さ
れる。
Takayuki Suwa,
Tsutomu Yasuda,
Kazuyuki Takeshita
図 -2
山手幹線用水路
必要水位模式図
頭 首 工 築 造 位 置 は 、利 水 上 の 条 件 に あ て は ま る 位 置 で な け れ ば な ら ず 、既 設 頭 首 工 か ら
上 流 約 200m 以 内 に 限 定 さ れ る 。
←下流側
上流側→
道々敷高
首工
川頭
利水条件からの
布部川頭首工設置可能範囲
SP=200
布部
既設
200
空知川頭首工取水位 WL=197.20m
流域変更トンネル損失 h=1.20m
布部川頭首工必要取水位 WL=196.00m
195
現況築堤高≒193.00m
現況河床高
有堤区間
190
図 -3
194.43
194.41
194.27
194.70
195.30
195.48
180
200
220
240
260
192.25
80
160
192.23
60
193.77
192.02
40
191.69
191.67
20
140
191.60
0
120
189.49
191.10
-20
-13
192.79
189.90
-40
100
189.02
-60
189.22
-80
-100 189.22
-120 189.05
-140 188.81
-160 188.93
測 点
-180 189.00
現況河床高
-200 188.91
185
布部川頭首工設置可能範囲図
(2)築 造 位 置 の 決 定
頭 首 工 築 造 位 置 は 、 利 水 上 の 条 件 を 満 た す 範 囲 で 図 -4 に 示 す A 軸 (既 設 頭 首 工 地 点 )、
B 軸 (既 設 頭 首 工 上 流 140m 地 点 )、 C 軸 (既 設 頭 首 工 上 流 200m 地 点 )の 3 地 点 か ら 、 河 川 形
状 、 地 質 、 経 済 性 を 比 較 し 、 頭 首 工 築 造 地 点 は A 軸 (既 設 頭 首 工 地 点 )左 岸 取 水 と し た 。
頭首工
設置位置
堰上げ高
河川形状
および
治水上
の影響
経済性
総合評価
A 軸
B 軸
C 軸
既設頭首工地点
既設頭首工上流
既設頭首工上流
(SP=0.0m)
(SP.140)
(SP.200)
・H=4.50m
△ ・H=2.20m
△ ・H=1.70m
・上下流の現況河道は直線
・上下流が大きく湾曲した水
・上下流が大きく湾曲した水
状と見なすことが出来るた
衝部に位置しているため、洪
衝部に位置しているため、洪
め、洪水時でも安定した流 ○ 水時の挙動が複雑となり、堰 × 水時の挙動が複雑となり、堰
況である。
を設置することにより流況を
を設置することにより流況を
更に複雑にする。
更に複雑にする。
19億円
○
22億円
△
22億円
・上下流が大きく湾曲した水
・他地点と比較して、堰上
・上下流が大きく湾曲した水
衝 部 に位 置 し てい る こ と か
衝部 に 位置 し て い る こ とか
げ高は高いが流心が直線状
ら、洪水時の流速が大きく、
ら、洪水時の流速が大きく、
で流速変化が少なく、安定
しており流水による河床変 ◎ 挙動も複雑なため堰の設置地 × 挙動も複雑なため堰の設置地
点として不適当。
点として不適当。
動の少ない地点である。
・他地点と比較して経済的
・A軸に比較して経済性でや
・A軸に比較して経済性でや
である。
や劣る。
や劣る。
表 -1
○
×
△
×
頭首工位置比較表
図 4
頭首工位置比較図
布部川頭首工計画地点
4.頭 首 工 設 置 位 置 の 河 川 の 状 況
(1)河 川 改 修 計 画
本 河 川 は 、平 成 8 年 度 に 河 川 改 修 の 方 向 性 を 立
布部川
空
知
川
3
400m 3/sec
600m /sec
380m 3/sec
230m 3 /sec
160m 3/sec
案 す る 目 的 で 『 河 川 整 備 基 本 計 画 (旭 川 土 木 現 業
人
見
沢
川
所 )』 が 立 て ら れ て お り 、 下 記 の と お り と な っ て
いる。
1)空 知 川 合 流 点 か ら 国 道 区 間 (L=1.0km)は 直 轄 事 業
図 -5
下
の
沢
川
白
鳥
川
ポ
ン
布
部
川
流量配分図
(河 川 法 施 行 令 第 2 条 第 7 号 )に お い て 国 で 改 修 を 行 っ て い る 。 国 道 橋 か ら 山 付 き 区 間
は 、 局 部 改 修 (S45.L=0.9km)で 改 修 済 み で あ る 。
2)頭 首 工 築 造 地 点 を 含 む 山 付 き 区 間 は 、 現 況 流 下 能 力 が 計 画 流 量 を 満 た し て い る た め 、
改修の必要性はない。
3)計 画 高 水 流 量 は 、図 -5 の と お り 空 知 川 本 川 で 流 量 配 分 が 定 め ら れ て お り 、Q=600m3/s
である。
以 上 の こ と か ら 頭 首 工 築 造 地 点 で は 計 画 高 水 流 量 は 設 定 さ れ て い る が 、改 修 計 画 断 面 は
設定されていない
(2)現 況 河 川 の 状 況
1)現 況 の 地 形
頭 首 工 計 画 位 置 付 近 の 河 道 は 、複
雑に湾曲し既設頭首工付近および
そ の 上 流 80m 付 近 で は 両 岸 と も 岩
盤 が せ り 出 し 、狭 窄 部 を 形 成 し て い
る 。河 床 勾 配 は 、既 設 頭 首 工 と 上 流
に位置する滝の上橋で落差が形成さ
図 -6
現況縦断平面図
れ 、大 き く 変 化 し て お り 、既 設 頭 首 工 よ り 下 流 は 扇 状 地 が 形 成 さ れ 河 床 勾 配 は 1/150 で 築
堤 が 設 置 さ れ た 複 断 面 と な っ て い る 。 既 設 頭 首 工 よ り 上 流 は 谷 が 狭 く 河 床 勾 配 は 1/65、
滝 の 上 橋 付 近 は よ り 急 な 1/25 と な っ て い る 。
2)現 況 河 川 の 断 面 評 価
頭首工計画位置上流における断
面 評 価 と し て 、既 設 頭 首 工 付 近 及 び
上 流 80m 付 近 で 狭 窄 部 が 形 成 さ れ
て い る こ と か ら 、こ の 区 間 内 の 拡 幅
部 分 を 死 水 域 と し 、こ れ を 除 い た 断
面で不等流計算を行った。
図
図 -7
現況平面図
(3)河 道 断 面 計 画
頭首工築造地点の河川は、改修計画がないため築造における断面計画を行った。
1)断 面 形 状
頭 首 工 築 造 地 点 の 現 況 河 床 幅 は 、全 体 的 な 平 均 値 で 約 11m で あ る 。低 水 路 幅 は 、流 水 の
乱 流 や 土 砂 の 堆 積 を 防 止 す る た め 、過 去 の 長 い 歳 月 で 形 成 さ れ た 現 況 河 床 幅 を 重 視 し て 設
定 し 、 B=11m の 矩 形 断 面 と し た 。
2)縦 断 計 画
現 況 の 河 床 勾 配 は 、既 設 頭 首 工
の 下 流 で 1/150、 上 流 は 1/65 の
安定した河床勾配を示している。
頭 首 工 敷 高 は 、上 下 流 の 現 況 河 床
形 態 を 重 視 し て 、既 設 頭 首 工 敷 高
と 同 じ 標 高 EL=191.50m と し た 。
こ れ に よ り 、計 画 河 床 勾 配 も 現
況河床勾配を保持することができ、
図 -8
縦断計画図
安定した河床状態が確保できるものと考えた。
5.頭 首 工 築 造 地 点 の 河 川 流 況
河 川 の 流 況 は 、頭 首 工 築 造 区 間 を 現 況 お よ び 築 造 後 に お い て 不 等 流 計 算 を 行 い 、改 修 範
囲において流況の確認を行った。
●計算条件
粗 度 係 数 :n=0.04、計 算 方 法 :不 等 流 計 算 、起 算 点 水 位 :頭 首 工 築 造 地 点 下 流 1100m(昭
和 58 年 度 に 改 修 さ れ て い る 位 置 の 等 流 水 位 )
●計算結果および高水位
図 -9
水理縦断図
6.設 計 の 課 題
布 部 川 頭 首 工 は 、取 水 形 態 の 変 更 に 伴 い 築 造 位 置 を 狭 窄 部 で 急 流 の 区 間 に 設 置 せ ざ る を
得 な い 状 況 に あ り 、 前 項 で 示 し た と お り 最 大 で 11m/s の 流 速 が 発 生 す る 。
こ の よ う な 高 流 速 が 発 生 す る 地 点 に 頭 首 工 を 設 置 す る 必 要 が あ る こ と か ら 、以 下 の 2 点
について頭首工の安全性の検証が必要と考えた。
1)流 速 の 軽 減 方 法 、 2)護 床 、 護 岸 の 安 全 性
(1)流 速 の 軽 減 方 法
断 面 拡 幅 に よ り 、流 速 の 軽 減 を 図 っ た 。拡 幅 量 は 、左 岸 の 地 山 に 影 響 を 与 え な い 範 囲 と
した。
拡 幅 後 の 流 況 は 、 図 -11
に 示 す と お り 約 1.5m/s 程
度の改善しかみられない
結果となった。
流速を抑えるためには、
断面はもとより河床勾配
も緩くする等の対策が必
要となるが、現地の状況
から河床勾配の緩和は困難
図 -10
拡幅計画図
であり、また断面拡幅は、
流速の比較
右岸側には道々が平行し、
測 点
図 -11
100.00
80.00
60.00
40.00
20.00
0.00
-20.00
-40.00
-60.00
-80.00
-100.00
性を検証することとした。
-120.00
応する護床・護岸の安全
-140.00
このため、高速流に対
-160.00
幅は困難な状況である。
-180.00
から両岸へのさらなる拡
14.00
13.00
12.00
11.00
10.00
9.00
8.00
7.00
6.00
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.00
-200.00
境への影響が大きいこと
流 速(m/sec)
左岸側は景観及び自然環
計画断面
拡幅断面
流速比較図
(2)護 床 、 護 岸 の 安 全 性
1)護 床 ブ ロ ッ ク の 安 全 性 の 検 証
護 床 ブ ロ ッ ク は 、護 床 区 間 で 発 生 す る 最 大 流 水 力( 最 大 流 速 )に 対 し て 、抵 抗 し 安 定 し
ていることが必要である。
護 床 区 間 の 最 大 流 速 は 、計 画 高 水 流 量 流 下 時 に 発 生 す る た め 、そ の 時 の 最 大 流 速 に 対 し
て 必 要 な ブ ロ ッ ク 重 量 を 決 定 し 、決 定 し た 重 量 に お い て 安 定 性 の 検 証 を 行 っ た 。検 証 方 法
は、流体力によるブロックの滑動を検証した。検証地点は、最大流速発生地点で行った。
結果は、次項に示すよう基本式を満足する結果が得られており、安定性は確保された。
μ (Wwcosθ -L)≧ ((Wwsinθ ) 2 +D 2 ) 1 / 2
基本式
ここに
μ : 摩 擦 係 数 ( 一 般 に μ =0.65)
Ww: ブ ロ ッ ク の 部 材 水 中 重 量
θ:法面勾配
0、 L:揚
3,700kg
力 、 D:抗
力
護 床 工 は 、鉄 筋 で 連 結 さ れ 一 体 性 が 保 た れ て い る こ と か ら 、
「 滑 動 - 群 体 」モ デ ル で
検証した。
揚 力 L=1/2ρ wC L A g V d 2
ρ w: 水 の 密 度
抗 力 D=1/2ρ wC D A D V d 2
102kgf・ s 2 /m 4 、 C L : 揚 力 係 数
Ag: 部 材 の 突 出 部 の 上 方 投 影 面 積
1.00、 C D : 抗 力 係 数
0.25m
AD: 部 材 の 突 出 部 の 流 下 方 向 投 影 面 積
Vd: 近 傍 流 速
1.60
2
0.25m 2
5.84m/sec
Hd:設 計 水 深 ( 2.93m ): 最 大 流 速 発 生 地 点 水 深
ks:相 当 粗 度 ( 0.04)、 Vo:代 表 流 速 ( 11.48m/sec): 最 大 流 速
揚 力 L=434.85
抗 力 D=695.75
μ (Wwcosθ -L)=2122.35
((Wwsinθ ) 2 +D 2 ) 1 / 2 =695.75
2122.35.35≧ 695.75~ OK
(河川砂防基準より)
2)護 岸 ブ ロ ッ ク の 安 全 性 の 検 証
護 岸 ブ ロ ッ ク は 、護 床 ブ ロ ッ ク と 同 様 に 区 間 で 発 生 す る 最 大 流 水 力( 最 大 流 速 )に 対 し
て 、抵 抗 し 安 定 し て い る こ と が 必 要 で あ る 。
護 岸 区 間 の 最 大 流 速 は 、計 画 高 水 流 量 流 下
時 に 発 生 す る 。護 岸 ブ ロ ッ ク の 控 え 厚 お よ び 重 量 は 、そ の 時 の 最 大 流 速 に 対 し て 決 定 を 行
っ た 。こ こ で 、決 定 し た ブ ロ ッ ク 控 え 厚 は 、市 販 の ブ ロ ッ ク (カ タ ロ グ 上 の 製 品 )で 不 足 す
る 結 果 と な っ た こ と か ら 、工 場 製 作 に よ り 市 販 の ブ ロ ッ ク を を 嵩 上 げ す る こ と で 対 応 し た 。
1.計 算 モ デ ル
ブロック同士が結合されて一体となった状態であるため、
「 滑 動 - 群 体 」モ デ ル と し
て取り扱う。
(1)近 傍 流 速 (Vd)
Vd=8.5/{6.0+5.75log10(Hd/ks)}
Hd:設 計 水 深 (=2.93m :最 大 流 速 発 生 位 置 水 深 )
ks:相 当 粗 度 (=0.04)
Vo:代 表 流 速 (11.48m/sec):最 大 流 速
(2)抗
力 (D)
D=ρ w /2・C D ・A D ・V d 2
(kgf)
ρ w : 水 の 密 度 (=102kgf・s 2 /m 4 )
C D : 抗 力 係 数 (=0.121)実 験 値 に よ る 推 定 値
A D : 群 中 ブ ロ ッ ク 1 個 の 抗 力 に 関 す る 投 影 面 積 (=0.167)
(3)揚
力 (L)
L=ρ w /2・C L ・A g ・V d 2
(kgf)
C L : 揚 力 係 数 (=0.031)実 験 値 に よ る 推 定 値
Ag:群中ブロック1個の突起部についての揚力に関する投影面積
(=0.951)
(4)部 材 水 中 重 量 (Ww)
μ (Ww・cosθ -L)≧ ((Ww・sinθ ) 2 + D 2 ) 1 / 2
: 摩 擦 係 数 (=0.65)
θ : 法 面 の 傾 き (法 面 部 (1:2.0)=26.565°)
(5)必 要 控 え 厚 (tb)
tb={Ww/(ρ b-ρ w)・g・Kv・Ab}1.3
ρ b: 法 覆 工 の 密 度 (=235kgf・s 2 /m 4 )
K v: 体 積 補 正 係 数 (=1.00)
A b: 法 覆 工 を 上 方 か ら 見 た 場 合 の 投 影 面 積
(=0.951)
(護岸の力学設計法より)
2.計 算 結 果
市 販 さ れ て い る 大 型 張 り ブ ロ ッ ク に お け る 各 投 影 面 積 値 に 基 づ き 必 要 控 え 厚 (重 量 )
の算出を行う。
代表流速
設計水深
近傍流速
抗力
揚力
Vo(m/s)
Hd(m)
Vd(m/s)
D
L
11.48
2.93
5.84
35.15
51.28
部材水中
必要重量
Ww(kgf)
285.0
必要控え厚
tb(cm)
29.9
以 上 よ り 、 控 え 厚 は 29.9cm の ブ ロ ッ ク 重 量 が 必 要 と な っ た 。
市 販 の ブ ロ ッ ク 単 体 で の 控 え 厚 は 16cm( 400kg/m 2 ) で あ る こ と か ら 、 必 要 控 え 厚 が
不 足 す る た め 、工 場 製 作 に よ り 上 記 必 要 控 え 厚 で あ る 29.9cm(720kg/m 2 相 当 )に 嵩 上 げ
を行うこことした。
図 -12
護岸工断面図
図 -13
布部川頭首工一般図
7.お わ り に
布 部 川 頭 首 工 は 、急 流 河 川 で 狭 窄 さ れ た 位 置 に 頭 首 工 を 築 造 す る た め 、高 速 流 に 対 す る
頭首工の安全性についての検討が必要となった。
本 頭 首 工 の よ う な 高 速 流 が 発 生 す る 事 例 は 全 国 的 に も 数 例 し か な く 、頭 首 工 の 安 全 性 が
河 川 協 議 で も 議 論 と な っ た が 、護 床・護 岸 ブ ロ ッ ク に よ り 施 設 の 安 定 を 保 つ こ と と な っ た 。
頭 首 工 工 事 は 平 成 1 5 年 3 月 か ら 工 事 が 始 ま り 、現 時 点 で 堰 柱 本 体 、魚 道 、上 下 流 擁 壁
の 施 工 及 び 部 分 的 に 護 床・護 岸 ブ ロ ッ ク の 布 設 も 進 め て お り 、平 成 1 7 年 度 の 供 用 開 始 に
向け鋭意工事を進めている状況である。