(6 3) 龍谷大学悌教学研究室年報第四号 2 0 1 4年 3月 裸者 ( n a g n a.)の考察 一『ヴィシュヌ・プラーナ』第 3巻第 1 7 ・1 8章を中心に一 山田昌弘 O .はじめに 『ヴィシュヌ・プラーナ~ (陶抑制には,ヴィシュヌの生み出したマーヤーモーハ (陥向m凶とヴィシュヌの化身としての仏陀に関する物語が含まれている.この物語に焦長をあ てた研究は少なくないが,物語の中に登場する「裸者j 回伊司と呼ばれる人々に言及するものは 僅かである.裸者は「異端J(同笹神〉と密接に関係すると考えられるが,その正備ま明らかでない 部分が多い『ヴィシュヌ・プラーナ』第 3巻第 1 7 1 8章 似 下 V明iUP3, 1 7 1 8と略す)では裸者の 誕生,裸者と関わった者の規定またその規定を守らなかった者の願末を主題としている. このことから,本稿では彼らの姿を少しでも明らかにするため, V明uP3 , 1 7 ・1 8を中心に法 典類や他のプラーナなどとも比較しながら,裸者について考察する.裸者はヒンドゥー教と仏教 の交渉という観長のみならずインド仏教衰退を知るための重要な手掛かりとなるものである と考える. 1 .カリ・ユガにおける異端の変容 V~uP 3 , 1 7 ・1 8では裸者が異端と密接な関係にある者として位置付けられているが,異端は V i s n uPにおいてどのように見られているのか'.V~uP 3 , 1 7 1 8を除いて異端が言及されるのは , 1においてであり,そこで 「カリ・ユガJ (ka均u伊)としづ世界の終末期の様相を説いた Vi~uP 6 の異端はダノレマ(正しい生き方)の斎昼を象徴する存在として受け止められている. y a d a阿 a h i m a i t t 可a 踊 留 品a n n a s y a l a 句碑/ 卸値凶ãkaler 可胡町佃田町制伺匂呼a司~I/Vi明illP 6 , 1 . 4 4 1 ' 1 ' u 伊頃版と S h a n n a版では本偏を採用して第 44備とする杭 pathak版では本偏は削除されている.ここでは 56 (64) 裸者 ( n a 伊a )の考察(山田) マイトレーヤよ,実にダルマ(正しい生き方)の凋落が認められる度にカリ〔・ユガ〕の成長が見識者 遣によって推測されるべきである. yadã 抑制i 戸伊l}~可制hirmai回yal紘fJ3.tû 臨 鼠 凶 遠 回l e r可制h i r a n m 町 a v i 叫申胆ilJ//V P6 , 1 . 4 5/ P i 明u マイトレーヤよ,実に,異端朗首大が認められる度にカリ〔・ユガ]の成長が見織者遣によって推測さ れるべきである. Vi~uP 6, l の述べるカリ・ユガの様相は『マハーバーラタ~ (M 胡 謝 駒 飢 以 下 MBhと略す)の M i 磁明勾明rwm)中に描かれるカリ・ユガの様相と同じく,ダ 「マールカンデーヤ・パルヴァンJ( ルマの凋落に童記長が置かれているが,ここではその担会的変化に異端の及ぼす影響が色濃く映 し出されていると言える3 異端がカリ・ユガの成長を見るバロメーター的な役割を担っているこ とからも,悪化する相会情勢は異端を原因とするところが大きいと述べるところが, MBhでは見 られなかった V i s n uPのカリ・ユガの様相の特徴であると言えよう. Vi 将 ,U Pと MBhのカリ・ユガの様相の比較により,ヒンドト側の異端への危機感が増大した という見角軒丸 E I 臨 凶3 伊 f 2 ∞9 ]により既に示されたことである4 カリ・ユガの様相の変化として そこに異端が特別視されるということは今後裸者との関係を見ていく上で重要であると考え られるが, Vi~uP 6 .1では裸者への言及は存在しない.裸者が登場するのはこのカリ・ユガの様 相の変化と同様に,異端への危機感が増大したと見ることができる祖霊祭の規定においてであ り,そこでは異端と密接に関連付けられてして棟者の姿が説かれることとなる. 2 . r:祖霊祭から羽験される者の規定lにおける異端の変容 U p r e t i版と S h a n n a版に従い,本偶を採用して V明uP6 , 1 . 4 4とする. 2V 国uPPath紘版 p . ω1 . 3 MBh3 , 1 8 6 . 4 3 と MBh3 , 1 8 9 . 9にも異端は取り上げられるが,内容そして数ともに V同uPの比ではない Vl . S I l u P6 .1ではさらに異端とシュードラの関係を述べ異端がヴィシュヌ,神々,プラーフマナ,ヴェーダ, 紳裕による浄化に否創枕見解を持つことが説カれている. b h a 均a v r a 旬 踊b 側 I 埼p m v r 可戸尚伊10" 品 問 l a l ] . / 戸 拘φ 細 凶 司y 匂可地n拍 剛 容a n t y値叫肉地 I I V i 将 . u P6 , 1 . 37 1 /(身分を〕区閉f する印を身につけておらず,説練されていない下劣なシュードラ溜主家を出て,乞食の誓 いに車合、し,異端と関係する生活を逸ぶであろう. a戸伊村叩油緬 j a n a l )1V~UP 6 , 1 . 5 0 / /マイト レーヤよ,カリ〔・ユガ7の賎異端に影響を受けた人々は主事者であり,世界の主であり,一切の創造者 であるヴィシュヌを敬わないであろう. 陥 1d e V a i I ]k i q ld v i j a i r V I 油il}脳平組問曲1 判 組 閣 渇1 ityev:勾 Vヤ,m~制再評伸明ha儲戸時 /IV明uP 6, 1 .5 1 H プラーフマナ(マイトレーヤ)よ 『神々洲可になろう恥プラーフマナず判になろうカミヴヱーダ糾可i こな ろうカ主体浴による浄化が何になろうかJと.異端に影響を受けた人々はこのように言うであろう. 4E 肱h i n g l ぽ氏は MBhでは異端ではなく異民族 ( m l e o c ha)に焦点が当てられていたとし,Vi明uP6 , 1や V i 将 . u P 3 . 1 7 ・ 1 8の異端の記述からカリ・ユガの様相の変化に注目した E凶 曲 例2ω' ] P P 3・1 2参照 加l a u j a g 仰甜1J川将叫1甜 V翻奇伊m n i : 釣 翻m/n 面白;均叫 m a i 同 5 5 (65) 穂谷大学悌教学研究室年報第 18号 2014年 3月 2 . 1 .' f マヌ法則第 3章と『ヴィシュヌ・プラーナ』第 3巻第 1 6章の規定 V~uP 3, 17・18 の前章 V~uP 3, 16 の祖霊祭の規定では異端欄者を祖霊祭から封験すること が述べられている.一方, r マヌ法制 ω l a n u s m r t i :以下陥と略す)第 3章の祖霊祭の規定では異 端という名を挙げてその者を祭式から封断守する記述はなく 5,また裸者についても何も述べない. 以下その V i s n uPに対応する地の規定を紹介する. 但凶剖aS回VaahaS伺 h氷ぬ血h{ ; v a匂t h a i v a c a / 均値晴嵐伺 F伸 抑 制 伊 翻 油 国0伽 i j a n/Mn3 1 3 9 / / チャンダーラ,野猪,鬼太そして同様に月経中の女性,去勢者はプラーフマナが食べるのを見て はならない. homepr 叫 抵b h o j y e伺 y 組制lIra 出池暫蹴/ 也i v e h a 噸 p 泊y eva凶 伊c c b a t y a 凶 語 帥 卸1 / /Mn3 2 4 0 / / 火中への供物の献供,布施食事,そして神明監霊への献犠の時,これらによって見られればその(行 為)は不正となる. 凶añjovã y.組 V吉岡o 弛Ù} ~o 'pjv霊 bhavet/ 凶創此匂供。 v君臨靭軍国yet 凶~//Mn 3242/f もし,足が不自由,または片目,または身体に過不足のある者が,与え手(街馳走者。の使用人であるなら l まその者をそこから追し中ムわなけれJ まならなし〈 以 上 は 陥 3で説カれる「祖霊祭の瑚買J8,こ含まれる規定である.祭式における食事の方法が説 かれる中にその時排除すべき者逮と封除しなければならなし哩由がここでは説カれている 9 こ の規定ではチャンダーラ(caQQaIa),野猪(凋油a),鶏伽他血),犬(釣祖),月経中の女性同掛噛) 1, 去勢者{拘φ ),身体に過不足のある者価曲i 地 酔a )の 7つを挙吠理由を述べているもので言え は野猪,鶏,大チャンダーラはその者の持つそれぞれの鞘数において排除される理由とされ 3 . 14 ' ら1 6 8ではMn3 . 2 3 9 ・ ,2 4 2とは別に f 祖霊祭から槻除されるべき人間Jの項目を有する.その中の陥 3 . 154では r ( 定められた生き方〕を拒否する者j や『ヴェーダを憎む者」が取り上げられ令直接に異端と明 記しないもののそれに近しい人間岬胸こ言及する.渡湖町1 卯1 加 m・1 0 5参照 6 Mn p . 4 9 3 . ?渡鞠1 9 9 1] p . 1 l6の和訳を参考にした S渡 湖町1 卯1 ] の区分けに働時『祖霊祭の刻展lは 地 3 . 18 7 1 9 1, 2 0 3 2 6 5にあたる. 9 酔I 吉明13堀 岡 山 副 戸 均a 咽 胤 加 凶I 凶 / s v 亙 旬 蝉n 制御鴎卵白Ia v a r a v a 明a l ] . / / M n3 2 4 1 / 1猪同県ぐことに より.[供物を〕破接する.鶏伺耳の風によって,犬は視線を落とすことによって,卑しいヴアルナから生まれ た者(チャンダーラ)は鮒もることによって, [供物を破臆する.] 5陥 54 (6 6) 裸者 ( n a g n a )の 考 察 ( 山 田 ) ている 10 一方~V叩P 3 , 1 6 . 12・1 3も 陥 3 2 3 9 2 4 2と同様の規定を宥するが,陥では見られなし、多くの者 達を新たに列挙する. l q i a v 地J S 、叩噌由8 伺 v a n a r a g r 釦凶剖叩ヨi t }IIV 明uP3, 1 6 . l2 1 1 去勢者,捨て子〉チャンダーラ,異端澗械病人によって,そして異色犬裸者,挽村〔に俄.r J猪 によって, 凶 拘 踊 旬 同 組 路 町 凶a m i sll 伺 地 持 / 1 2p & 剖d h e剖 I雪 国 p 加。 b h 叫 加 もe u n 明 甲b h a l l V 栴uP3 , 1 6 . l3 /P また月経中の女也産神η女也 既による〕不浄を有する者,死体濫灼者によって,祖霊祭が見られ れJ 丈神々,祖霊達は〔供物を〕享受しない最も優れた者(サガラ王〉よ. V~uP はさらに,捨て子(例制,異端(同抑制,泥商噌(田町醐),病人白柳),裸者(噂叫,猿 (曲翻),産縛の女性(蜘畑), c 死による〕司神を有する者(制問),死体運び(叫凶血)が加えられ, i s n uPは全 7種を挙げる油に対し,そ Mn3242にある身体に過不足のある者が欠如している.V の殆どの者を明記しつつも新たに 9種の者を追加する. Mnと Vi~uPの比殺をおこなうにあたり,両者の挙げる封除すべき者達を以下のように 4 項目 に分類する.Mnでは①「動物J②「生まれヰ家庭環境キ機業に関する者J③「身体的特徴に関 する者Jの 3種の者を列挙し, V明UPではその 3種に,④「信条射乱、の悪しき者Jを新たに加 4 .V i s n uPの挙げる分類@の者は異織泥酔者,裸者であり,これらの者は陥の規定では える 1 重男見されてはいなかったことが窺える. “ c 陥の成立年代はB. CE2 C .E2C とされI S ,CE . 成立1 6とされる V i s n uPとの関係からも, V i s n uPの規定はMnの規定に対しj 紛かの増補州日えられたものであると考えることができる. 34 9 -1 6 8の「祖霊祭から割験されるべき人間Jでも,去勢者,身体に過不足のある者岬搬すべき理由 . 1 “で位 同地べられていないしかし月経中の女性については流産した対生と同様に利争な者としてMn5 置付けられている.護浦町 1 9 9 1 ] p . l7 0参照 llU 戸凶版の叫a k y 翻雌銅山加ゆ凶ョ.iSでは娼肱ar 産伊コ刻主lとするが,Pathak版と S h a n n a版では銅幽 t r 裏妊中の女性lとする.また U pre 組版ではaSa u c iとするが, S h a n n a版に従い泊a闘として読む. 1 2p ath 紘版と Up 刷版では b h 崎j 艇とするが', S h a n n a版に従い b h u n j 酬とする. 1 0 Mn . l 1 3 V明 u P P a t h a k 版p . 3 4 2 . 1 4 本稿末の対照表を参照 I S渡 浦町1 9 9 1 ] p . 4 7 6参照 1 6K 加 e [ 1 9 押]p訓ゆ参照 5 3 (6 7) 龍谷大学悌教学研究室年報第四号 2014年 3月 ここで重要なのはカリ・ユガの様相の変化を V~uP 6 , 1を通して見たよう i ζ 「祖霊祭から排 除される者の規定j においても新たに異端を取り上げる記述が見られるとし、うことである.Mn と Visn uPの比較から確認できることはMnの成立期においては異端や裸者は特に取り上げら れるべき存在ではなかったが, V~uPの成立期においては動物やチャンダーラ同様に異端キ楳 者が新たに取り上げられ,規定の内容からも,彼らに対する敵意が窺えるものとなっていた. 2 ム『ヴァーユ・プラーナ』第 2巻第 16章の規定 Mn 3239・242 と Vi~uP 3 , 1 6 . 12・1 3の比較ではカリ・ユガの様相で見てきたのと同様に異端に 対する危機感が増大してし、たと推測させる記述が見られたが V i s n uP以外のプラーナではどう i s n uPに矧芯する他のプラーナの規定との比較を試みたい. であろうか.ここでは陥や V Wuso n [l 8 4 0 ]は既にMnと V i s n uPの関係に角帆 V i s n uP英訳の脚注におし、て地で夢i 障されな い裸者に注目し, r ヴァーユ・プラーナ~ (悶v ' l f ' l 崎胡第 2巻第 1 6章(以下 Va 卯 P乙1 6と略す)でも裸 7 .V i 砂 Eの成立年代は C. E . 4 5Cと考えられ18, V明UPと近しい 者について述べると指摘している 1 時代のものである .Vi五戸lP 2, 16 は V~uP 3, 17・ 18 と同じく異端や裸者に言及し,裸者に関して多く の面で両者は対応する記述があるが,それはf 針金するのでここでは取り上げず, Mnと V i s n uPで 見てきた「祖霊祭から担験される者の規定Jに焦点、を絞り見てし、きたい. n 帯 創a y o n a戸 生Y 可ul}.Sr副加me v r u pv y a v a s t h i 畑/ 伊 仙 副 凶s 凶r 奇 炉unap 坤l n a p 働 曲a n / / V i 卯 P乙 1 6 2 41 / f 裸者をはじめとする者溜討E霊祭を見てはならない'.Jこ れJ 討尭定されたことである.彼らによって見 られれ, 1 1 [供物は〕祖霊祖先に届かなし¥ 毎 組 曲 尋 問 創 出 品 伺 b他 J!Og r 加taSU蜘功/ S v ac a i v a也 蜘 凶 m 凶 凶 副h apna盟 がa 沖 / / V 町 u P 2 ,1 6 3 81 無砕しな者,捨て子,鶏そして犬は見ることにより祖霊祭を破壊する. (このことには〕疑いがなし¥ 鐘四弱肱出叫司言。1 9d i r 酔a r o g i b h i reva伺 / m a l i n a 地 伊 助 録 伺i v a n a d r 司a v y 叫1 凶 明 白n a l l V 町u P 2 ,1 6 3 9 / P J 丸裸者が V伽 Pに述べられることを示しつつも,その柿志箇所については述べていなし¥一 方,引田[ 1 9 8 8 a ] に 依 れJ えV明 lu P3 , 1 6 . 12 ・1 3と対芯する規定で裸者を述べるのはV町UP , 21626 回 2 8であると明示 する.Wi血Il [ 1 8 4 0 ] P 3 3 3参 照 引 田 [ 19 8 8 a ] p 5参照 1 8K a r 叫1 抑7]p.切7参照 1 9 瓦n an 也版では明司誕oとするが, M i t r a版では阻押m oとする. : Z O Va y u P 瓦nanda版 p p 2 9 1・2 9 2 . 1 7W i J s o n [I 8 4 0 ] 1 52 (6 8) 裸者 ( n a g n a )の考察(山田) 死体や産掃の女性に関係する者,対精,朔もた者,落伍者によって, (供物は〕決して見られてはな らなし¥ V吉川では陥に対して,裸者をはじめとする者句噂副),無砕しな者(制蜘a ),捨て子(明叫18), m a l i n a ),落伍者 死体や産祷の女性に関係する者(働組蜘組問事),大病者(州問gin),汚れた者 ( (凶匂)を新たに挙吠それらの者達を祖霊祭から封除することが述べられている . V 吉川は陥で 取り上げられなかった者達に対し,新たな解釈で封勝すべき者の規定を構成している.まず,裸 者をはじめとする者については陥や『ヤージュニャヴアルキヤ法則(均伽め蜘唄)で見られ る大罪(m油柚凶や準大罪(叩耕助)を犯した者と同等の者であると解しており 2l,死体や産祷 , 6 16 2に見られる汚れに対する忌詳の観念を取り入れて編入したの の女性に関係する者はMn5 であろう 22 以上で陥やV i 符U Pと対応する V伽 Pの規定の此搬を試みた.Mnの規定では分類J)ー③の 3 種の者遺に限定されていたが, V~uPと Vã'卯P はMnでは見られなかった分類④の者達を新た に取り上伐そこで、は異端や裸者についての言及があったお.祖霊祭の規定において,新たに彼 らが取り上げられるのはカリ・ユガの様相の変化で、見たのと同様に,彼らに対する危搬感が増 大した結果であるとすることができ,裸者はその中でも特に注目すべき存在であると考える. V i , 将U PとVa 卯 Pは裸者について更なる言及を有する.次にそこで説かれる裸者とされる人々 を見ていくことで,彼らがどうような存在として捉えられていたかを明らかにする. r 3 . 1 .r ヴァーユ・プラーナ』第 2巻第 1 6章における裸者 3 . ヴィシュヌ・プラーナ』第 3巻第 1 7 ・ 1 8章おける裸者の位置付け V靭uP3 . 16と同じく裸者に言及する Va y u P2, 1 6では 「祖霊祭から羽目除される者の規定Jにお いて,その「裸者をはじめとする者Jを説明するにあたり,異端がカリ・ユガを代表する者で、あ 4 .V a ' 卯P とVisn uPは共に異端と裸者を関車付け,裸者を以下のように定義する. ると述べている2 2 1 溺欄 1 9 9 1] p . 37 0参照井特・渡浦町2 0 0 2 ] p . 17 5 ・ 1 7 6参照 6 16 2では死体と誕生によって引き起こされる湖、を説く.死体の汚刺立サピンダ親族カ靖し,誕生に よる府批父母が有する.渡蘭 1 9 9 1] p . 4 苅参照 2 3v : 明uPとVa'卯Pを除いて. マールカンデーヤ・プラーナJ{M O l 向ψ F 抑 制 322 仏2 5と『クーノレマ・プ ラーナJ(K 加1 1 8 P U l 脅 威 2 , 2 2 . 3 4 3 5も「祖霊祭から制撤される者の規定Jを有する.そこでは両者とも分類④ において裸者を挙げる.本稿末の対照表を参照 別 組 踊n 向 d血拘治但常事n制lIrv r 吋a t y幽 / 踊 加 判1I q t a y u 伊pprol個 p卸 箇 制 k抑 か 抑 留 ゆm/va血 p 2 2 Mn 5 , r 酌和a r a mity 油ul}側nup 陥liyt.胆P 田明m/l~yuP2, 16361/ これらによって見られたもの(供物)lj:,アスラと ヤートゥダーナ〔の世界〕に行く.そして,クリタ・ユガはプラーフマナの〔時代であると〕言われたトレ 5 1 (69) 龍谷大学悌教学研究室年報第 1 8号 2014年 3月 r u k t o n 叫損隊員 b 拘明討i r u v a c a剛 / 卸卸 s a r v a e 脅n e v a b h 百曲曲p回y i銅 中 ,v a r 司a r p s n 可也n1 VayuP , 21 6 2 6 1 / 大威光を持ち解放されたプリハスパティは彼(シャンユ)に言った実に三〔ヴェーダ〕は全ての生 物 の 刻I H 細 w anma)であると知られている. 問 例a n t i戸 四 凶 t e v a i n 伊 剖a y oj a n a l ]f S P , 21 6 2 7 / ' " 岡町沼健 n a r o戸 皿 歯l n i r a l a n 蜘ゑ伺y o可持 I l V a 卯 実l ζ 迷妄から,彼の裸者をはじめとする者溜ま〔三ヴェーダを〕放棄した人は孤虫のために破滅する. そして美徳も随蹄骨する.) Va 卯 Pでは三〔ヴェー列は全ての生物の相R ( 縮問削であり,それを棄てる者が裸者であ $ 1 } u P3, 1 7 ・1 8r マーヤーモーハ物語Jに ると説いている.このような考えは第 2節で後述する VI も見ら九 V~uP 3, 17・ 18 r マーヤーモーハ物語Jとの関係が指摘されてし、る『マツヤ・プラーナ』 (幼停申E恥:以下 M制'aPと略す)第 2 4章に含まれる「ラジ玉物語jにその発想の原点があるとす ラジ王物語Jはプリハスパテイ (B 戸棚泊)がジャイナ教の開祖(刷の教えを ることができる. r 用いてラジ (R勾i)の五人の息子を惑わせ,ヴェーダを棄てさせることにより彼らの力を削ぐとい う物語であり 27,Hazrヨ[194句でiえこの物語が V~UP 3, 1 7 ・1 8r マーャーモーノ物語Jに影響を及 a P24 r ラジ主物語Jの成立年問主 C.E . 3 C後期から C. E . 4 C ぼしたとしてし叱28 そこでは M締 y ーター〔・ユ苅はクシャトリヤの〔噺t であると〕知られ刀、る.ドゥヴァーパラ〔・ユガ〕はヴァイシ ャの伊割吃である〕と言ったカリ・ユガはシュードラの時陀であると知られている. 戸畑 h 専 v e d a l }1 q t a y u g e雨戸S即 断r p s u r 君S凶 歯 I y t 油 価n i酌 加 問 切 甲 骨 材a 伺 畑 担l y t 喝; eI IV a y u P2, 1 6 3 7 1 1祖霊達 は言ったクリタ・ユガにおいてはヴェーダが尊ば九同様にトレータ〔・ユガ]におしては神々が〔尊 尚もJ,ドゥヴァーパラ〔・ユ苅におしては絶えす犠争が〔鞠苛1-),そしてカリ・ユガにおいては異 端が〔尊尚もる.) 2 s Ananda賦Mi回版ともに問胸甜 y oとする均三河川2,1 6 2 7と同等の葺述を持つ『プラフマーンダ・プラ ーナ.~ (島由時7tjaPL崎羽~2, 1436 を参考に肉料油 ye として読む. ゆ抑制主 u v a c a Vゆ n e v a b h u t a n 句 回l y i盟 問 司 叫1叫 凶n l l B 抽 踊 ゆP , 21 4 3 51プリハスパティは言った実に三〔ヴ ェー列 I 式全ての生物の刻展切nvarana)であると知られている. 割 歯p ye例 制 調 戸 叫 歯 t ev a iI噂凶ayo 戸時 Ipra伽刊号oyærninnir嗣雌伺 yo~IIB[油~2, 143611 惑いから,それ(三ヴェーダ)を棄てた者は実に裸者をはじめとする者違である.硝虫な人は破滅する.美 i 部こおいても〔同様である.) お Va ' J l l PA I 四XIa版 p291, VayuPMi回版 p. lω . 幻 『ラジ王鞍梧H主プラーナの王統史 (va 詳細JCari t a )のクリシュナ(崎将叫に至る月種主統の合間に挿入さ九 独立した物語の形を持つものではない.従って,正確には挿話キ泡話とすべきであるが,ここでは便宜上, f ラジ宝物語J と表記する. 2 8H a z r a[ 剛0 ]は M出yaP2 4 rラジ王物語J の成立制tから, V~3, 1 下18 r マーヤーモーノ斗婦苦j の成立の H艮を C.E.500 年と定め,ドドマ・プラーナ.~ (s泊朝崎却し 1 3成立以前の C五6 却年を成立の下限とした 一方Roy [1965]1幻也ョ氏に対し, V~3, 17・18 r マーヤーモーノ叶嬬』を『パドマ・プラーナ』より後代の 50 (70) 裸者 ( n a g n a )の 考 察 ( 山 田 ) . 4 5 C成立とされる Va 卯 Pも V i s n uP同様に,この「ラジ玉物語」の 初期とされることからも, CE 影響を受けたものとすることができょう.さらに,この「ラジ王物語Jでは裸者の名はでてこな い杭ジャイナ教の名が登場することからも, V a : 卯 P の異端は、ジャイナ教徒との関係が示唆され るものであり,彼らの教えによりヴェーダを棄てた者が裸者で、あるとすることができる. また, Va yuPにおける裸者は裸者のみで説かれず,あくまでも「裸者をはじめとする者jと,祖 霊祭で封験される者の筆頭として挙げられている.この「裸者をはじめとする者Jは 大 罪 や 準 卯 Pの特徴があり竺例え大罪を犯 大罪を犯した者と同類の者として捉えられているところに Va ( 同 y枕 i 陶)が述べられている以上, Va ; 卯Pで説かれる裸 しても,法典において彼らの「罪の除去J1 者は担会復帰が可能な存在として位置付けられていたと考えることができる. r 3 . 2 . ヴィシュヌ・プラーナ』第 3巻第 1 7 . ・ 1 8章における裸者 Vi~uP 3 , 1 7 ・1 8はヒンドゥー教徒から見た身捕で‘ある仏教やジャイナ教徒について述べられ た章であり, V~uP 3, 17 は一切のアートン(暗蜘m同とされるヴィシュヌがアスラ調伏のために, 異端であるマーヤーモ}ハを生み出す「マーヤーモーノ叫婦吾j の前半部が収められている.そし て , Vi~uP 3 , 1 8では実際にマーヤーモーハが異端の教えをアスラに説き彼らを裸者にして破滅 r a[ 1例 O ] p p 2 4 2 5 ,R町 [ 1 9 6 5 ] p . お6参照以下ではその両氏が ものとして,その成立を C五9c以降とする.出z V明tU P3, 1 7 ・1 8r マーヤーモーノ噌癌j の源泉と位置付ける陥町aP r ラジ主物語Jの後半部を取り上げる. ぽV甜 m I D o b a ' 角 福s a吋i p u 拍 l b 砕却a 出I j i n a d 加町田F銅 m紬 a y aVl油国h 戸 中 鈎v e d a v i t l lM a t s y a P2 4 . 4 71 さ て , g 行って後,プリハスパティはラジの息子たちを惑わしたヴェーダを知る彼(プリハスパティ)はヴェーダか ら外れるジナのダルマを確立し, 油 師 向 畑 出 ゆ が 伺 蜘 品 科 副 取 りI v 吋 掛h 戸 恒 例 随 戸h 創 V油 s a m a n v i 血 1 1M 縄yaP2 4 . 4 81賢明な指 v 揮官(プリハスパティ H i ,論拠を損ずて推論をする者遺伯尚樹捌n a n v i l 飽)を三ヴェーダから湖見しヴェー ダから外れる者とした. j 柑 歯 肉k r o v 司同a s a r v a n伽 m油 油 駒 曲l / n a h 幽 明 伊W 抑 制 p踊 n抑 凶v a品 副k B nl陥 剛P 2 4 . 4 91 〔それから, )シャクラ(インドラ)は一切のダノレマを棄てた〔者達を〕ヴアジュラで殺した 〔次に秘主〕 七人の敬度なナフシャの息子達を語ろう. 之助z r a[ 1鮒]が考慮に.JJ1jよかった羽田U Pの「ラ手在物語Jについて言及する.奥田 また奥田[1切7b]でl [ 1 9 7 7 b ] p p . 3 9 9 ・ 3 9 8参照.以下で., V i 将u Pの「ラジ宝物語Jの後半部を取り上げる. tecãpi 回mbu剖himohenãblnbb町副歯lã 凶m凶vi~ d h a r r n a t y 柑n o v e d a v 剖 叩 誠 加 味h a b 油h u v i i 1 ] .I I V i 将u P4 , 920 Hそして,その知性を混乱によって,彼ら(ラミ在の息子過は自惚れて,プラーフマナに敵対し,ダノレマを 棄て,ヴェーダの言葉を避けるようになった 旬 臨 血 中 制 国m嗣 m n i n 伽 j ゆa n a l l V i 符tU P4 , 9 2 11その後,インドラはダルマの実践から離もた彼ら(ラ ジの息子過を殺した. 1 P脚bi筒ipyãyi凶制伺釘krodivam 蜘加国 IIVi~W' 4,92211 そして,司祭(プリハスパティ)により力を増したイ ンド、ラは天界に向かった 29V 恥 P2, 1 6 . 3 4ではそれえれプラーフマナ¢殺害者 ( b r a h m 噸ma),無神輪者(繭陶),師のベッドを汚す 仇強盗(也明v司を挙げることからも,彼らは大罪もしくは準大罪者と見なすことができる.し 者匂即位加g a )と邪理持者ゆ叩s a )が如何なる者なの州末だ欄サの余地掛ある. かし,恩却らずな者向岬m 4 9 (7 1) 龍谷大学悌教学研究室年報第 1 8号 2014年 3月 させる『マーヤーモーノ物語Jの後半部が収められ,次に彼らに関わった者の f 罪の除去Jの 方法が説かれ,最後にその「罪の除去j をしなかった王シャタダヌ(お凶W1U)の願末を説く「シ ャタダヌ王物語Jで締めくくられる. V~UP 3 , 1 7の官頭ではマイトレーヤ側副可a )が彼の師であるパラーシャラ(陶泊がに V明 ,U P 3, 1 6 . 12 ・1 3の規定て挙げられた裸者について聞いを発し30,パラーシャラは先ほど見たVayuPと 同様の裸者の定義を説く. 開 政auvaca 宮戸知加m出叫!ine y a 甲信百戸咽宅内t i r d 吋a l d面 1u j j h a t iy oßl(蛸tsan噂叫同組組 E明~II Vi明UP 3 , 1 7 51 ノξラーシャラは言った. リグとヤジュルとサーマというこの三〔ヴェーダ〕はヴアノレナの防壁(勧雌)である.ドヴィジャ(マイ トい寸)よ,迷妄故にこれ(三ヴェーダ)を棄てる者は裸者であり罪深b守であると知られている. 回 戸 錨m抱 四 事2 曲 p d v i j a盟 p四 時 勾 戸 叫 / n a g n ob h a v a t yu j j h i t a : 戸m翻 νV 明u P 3, 1 7 后F S匂s y 匙p n a盟持a 戸 ドヴィジャ(マイトレーヤ)よ,三〔ヴェー列は全てのヴァルナの相良(副tvanma)である.だから,そ れ(三ヴェーダ)が棄てられる時裸都唄れることは駒、が如、のである. 町 制h a n n a k a v a c 由 時m剥 1回 ya Qp r 柑盟国1p州a l 回18m矧凶卸梅雨明中田知困惑~ca 凶山 II Vi明lP 3, 1835 11 ドヴィジャ(マイトレーヤ)よ,最初のうち,彼ら(ダイティヤ達)には『自らのダルマという鎧J W姐 banna同V醐〉があり,以前はそれにより防御がなされていた.しかし,それ(自らのダルマという 鋤が失オオLたとき,彼らは破滅したのだ. 蜘 m a i 同 a岡 崎E 間 協 ye' b h a v 語戸時/ n a g n a s t e凶r y 糊 s t y ,紘加p岡 戸 錨p v a 均 的 可 悩 IV i 明uP3 , 1 8 3 6 l f l l それ放にマイトレーヤよ,その道に転向した人々は裸者なのだ何故ならば彼らによって三〔ヴェ ー列という刻匠(釦lVaI'a1_la)が無益l こ棄てられたから. V関UP3, 1 7 ・1 8の裸者の定義は V砂 f の定義とほ国司様であるが, Vi~l}uPでは異端をジャイナ 却 m a i 位可l a u v a l 伺 判 事 均 削 制h apram 紬 a v i d i 笛b h 噂 V田 maya/u 血勾助活伺 ye鎗JVen a g n a m i 吋歯凶v e c 蜘n n l l V i 持u P3 . 1 7 . 31マ イトレーヤは言った.聖者(パラーシャラ)よ,私l 主去勢者(興がと捨て子(明羽剖凶をはじめとする月経 中の対生(ぽ助活〉などの者遺全てを知っています.また秘書操者のことを知りたいので寸. 3 1V 明uPPathak版 pp 3 4 4 3 5 2 . 48 (7 2) 裸者 ( n a g n a )の考察(山田) 教徒と仏教徒に設定し32,彼らにヴ、ェーダを棄てさせられ裸者となった者逮が,具嗣切こ祭式で の供犠の批判を展開しているところにその特徴がある.そこでは供犠での殺生を認めるか否か が重要詐見されており,Vi~uPの定める異端と正統の明確な対立点として示されているお. また,裸者に異立能汐トの要素を含む Va 卯 Pに対して, Vi~uP 3 , 1 8で述べられる裸者は異端の みと関車させられ刊さらにその裸者には「罪の除去j の方法がないのだとされている3 5 . V百 戸P では裸者は法典類に見られる大罪者や準大罪者と同類の者と捉えられ,法典には彼らに対する f 罪の除去Jが定められていることからも, Va 卯Pの裸者は相会復帰が可能であるように窺えた が ,V 明.uPでは彼らの「罪の除去」を否定し,担会復帰が不可能であると明示されていた.このこ とからも, Vi~l}uPで見られる裸者は祭式のみならず,ヒンドゥー祉会そのものから完全に封勝 される存在として位置付けられることとなっていた. r 自らの生き方J (:町叫uuma) 『ラジ宝物語j のラジの五人の息子もそうであり, r マー Va yuPや V明 luPから読み肘もる裸樹立,元来ヴェーダを保持し, が定められた者達であった36 そ れ は ヤーモーハ物語Jではアスラ進 「シャタダヌ王物語Jではシャタダヌ王もそうで、あった.彼ら 匁まず~ Vi界uP3, 182・II でジャイサ教(d醇m凶ョ)の教えが説か九次に V~uP 3, 18.l4-18 で仏教(m同帥ara) の教えが説カれる.V i s n uPではジャイサ曹縦だけではなく仏教徒も登場していることからも,裸者が外見的 r 三ヴェーダ」という衣を棄てた者として内面的な特徴を指し に裸であるために裸者とされるのではなく. . て裸者とされることが指摘できよう. 3 3 n a i 凶戸凶剖Jal!lV:政問1 凶p温品町語戸 n句帥/加泊~ana)剖喝d刷 p凶脂戸町Y 的hak叫回nllV明uP 3,1826 1r r:殺生がダノレマ(徳)を導くであろう j この言葉は理屈に合わな1 1 ¥ r 火に焼かれた供物は果報を〔導くで J( こ れJ ま〕子供によって語られた〔ようなものである) Jと . あろう ) 凶1純明伊釦ry司自esvar脚I匂tiry~ate/ 町叩i白河卸曲四泊mu 匂卸曲1 n ah a n y a t e/V i 将 . u P3, 1 8. 2 8 / / 伊織で 殺される家畜にとって,もし天界への到達が認められるなら,それ故に,施主が自らの父を殺さないのは何 故なの仇殿すべきであろう . ) J と. 伝n 3 4e a s t a 咽c h 戸鼠常事鋪制ho 開酔柏崎 / y ゆ n盟由崎呼滋戸叩描p也即時戸l p p m 胆却油 / I V 明uP3 , 1 8 . l0 1 噂l H これがあなたの〔聞カれた〕裸者と呼ばれる者遺であった.(彼らに〕見られれl 誹E 霊祭を傷つけ., [彼ら との〕会話から人々は〔ー〕日の皆子を失う. e鈴再開φ叫 p郁 nahye励刻中edbudl叫 Ipw):戸中 m勿甜錨n蜘~e包~回出odbhavarn 1V明 .uP3, 1 8 . l 但H 彼らは異端〔の教えを〕宥する悪人(裸者)であり,実に賢人同披らを保護してはならない彼らとの会話か ら,その日に生じた智子を失う. 3 S V明 .uP3, 1 8は f マーャーモーゆ膚j の後l ζ 裸者となった人々に櫛虫した者の「罪の除去」が規定され ている.しかし,裸者自身には「罪の除去Jがないのだとされている. 明 響 曲 四p蝋;e l a s y as u d d h 叫 蜘 m凶 n a t e / p 叫1SOb h a 湖 町 健 医 m跡 地 同 戸 畑m句a l }IVi 明U P3, 1 8 . 4 01 マハーマティ(マイトレーヤ)よ,鮒もた場合,服を着た者の体制主浄化の原因である. (しかし, )その悪 川T いのある者偶者)の浄化同説カれていなし¥ r 話 ye 品armaIJl nãn抑制佃白~tevain伊油lyojanãQ l 可制 jap 可悩 mu柑可制 m伊活問 yod吋al}. II Vã:川 2,16.3 11/ ダノレマ(正しい生き方)に従わなし情遣は裸者をはじめとする者意である.徒に髪を編み,徒に髪を剃り,徒に 裸になるドヴィジャも日司様である.) b甜町明耐匙伽 ye 四時五与 w副ham創 m戸10m雌wn/y君n語句 nagnお叫~ñ向1 創価叫也m釘 ava油i筒l) IIV明UP 3 . 18 . 括 H ところで,自らの生き方 ( s v 姐四回)とは異なるものに顔を向けるプラーフマナをはじめとするヴ アルナの者遣は劣った行いの中に働れ一方方裸者と昭坊もることとなる. 4 7 (73) 能谷大学悌教学研究室年報第 1 8号 2 0 1 4年 3月 が元々はヒンドゥー教徒であったことからも,裸者とされる人々は異端と関係を持ち,且つそ のことにおいて「罪の除去j を行わなかった上位三階級(伽i j a )の者達に付けられた名称であった とすることができる.また V i s n uP3 . 1 6の祖霊祭の規定では裸者と異端の両者が備己されるよう に 「元来異端であった者J恒興科と区別して, r 新参者の却損Jまたは「亜異端iJ3 7として「裸 者 ' J (噂叫が理解されていたとすることもできる. 4 .おわりに 本稿では異端と密接に関係する裸者について考察した.カリ・ユガの様相の変化では異端に 祖霊祭から羽目除される者の規定j では異端キ標者とさ 対する危繍感が増大し,それに伴う形で f れる人々が祭式から担験されることが規定されていた.Vã'卯P2, 16 やV~uP 3, 17・ 18 から読み取れ る裸者は異端と関係を持ち,且つそのことにおいて「罪の除去Jを行わない上位三階級の人々 に限定された名利てであり , V~uP 3 , 1 6の規定では異端と裸者をそれぞれ挙げることからも,彼ら が異端と区別されていた存在であったとした.このことは異端とされる者達が上位三階級を除 $ [ J u P3 , 1 8で登場する異端がジ いたシュードラやチャンダーラで、あったことを想起さt また Vl ャイナ教徒と仏教徒であったことは注目に値すべきことであろう. 「祖霊祭から損験される者」対照表 ¥ ①量動 ②生まれ今家庭環見 犬伽司 チャンダーラ(晶掘凶 勘 量 目 犬伝副 チャンダーラ(dDi副 幻 落伍者抑制 去勢者回出 鶏伽蜘副 月経中の女性佐野咽 猪(酒h また 身体に過不足のある者 は語回ョ) 伽h誼 量 噸 回 ) 犬偽剖 シュードラ位制 @ 信 条 併T いの悪し き者 職鵜こ関する者 白血盟正魁 V曹S ③身体献府働こ関する者 月経中の女性同四咽 村に住む鶏 四肢に欠損のある者 匂盈由剖也容。 他面伊〉 落伍者抑制 『元来異端であった者Jとは外ヒンドゥ一社会の者つまり f 出家者Jを指すのかもしれなし¥そうなれ」ま または「亜異端l がヒンドゥ一世会に所属しながら正しい生き方を順守しなし管として, r 出 「新参者の異端l 家者Jに対し" r:在家信者J としても区分することができよう. 4 6 (7 4) 裸者 ( n a g n a )の 考 察 ( 山 田 ) 村に住む猪 四肢同跡リのある者 ( v 晶画制 (揃暢 対持者側負噂虫 V切f 犬鼠叫 死人や産樽の女性に関係、 裸者をはじめとする 鶏伽組制 する者悔頃副園田刻 者G 噂鋪) 村に位燭 対 緒 何 時d 無碍凶者(抑制※ ゆ叫棚〉 1 軌た者抽l¥)※ 落伍者争制 去勢者ゆ町s ) 家族を侮辱する者 鶏伽創世品 死人ヰ癌悌乃剣主に触れ (kUJ骨組曲叫c a ) 村に住む猪 られた者働頃制倒刊が 匂加国舘岡沼) 対育者側uqyo) いて〕家族を傷つけ 月経中の対生(叫d明) る者伽d 油町四畑) シラミを落とす者 裸者句叫 ( k e S a k i 伊 l 弓 削a ) 落伍者ヤ創 耐もた者 u n a l i n a )※ 弟l 援者位四曲) M雄副句l8P 犬偽叫 捨て子伽刷 捨て子伽耐 〔祖霊祭の時両断して m ω 泥輔蜘 VB I l P 犬偽叫 チャンダーラ(晶由同 鶏伽蜘副 村 に 健f猪 去勢者畑出 ?居時(国I叫 捨て子句即尚 病人依事d 裸者位奪 死 体 甑j 治制耐 月経中の女性(~ 異端拘叫同 w ゆ I凶 加 司 w 産悔の女性値制a) 猿(由回 既による〕利争を有する 者凶出 K注目I P 犬位制 蜘 s a ) 混血の者争u 四肢に欠損のある者 落伍者切他) 鶏 刷a 剖 嫌われ者(1;蹴m回)※ 価画伊) 利言伺晴悩姻c a ) ハンセ川南の者~ 裸者~ 猪 岡k a m ) 〔身体'~J 痛みのある者 1 尼酎堵加甜a ) (羽田加) 詐欺師仙耐) 月経中の刻主阿部v a l a ) 異端伊相対同 伊E による〕司神を有する 者凶x:i) 藍色今場鞠色の衣類 を〔着た〕者 加h回~yava掴lll) ※ 註:再考の余地がある者には末尾に※を付した 45 (75) 龍谷大学{弗教学研究室年報第四号 2014年 3月 時 号 器e :臼 u凶naDbS(Gautan凶E醐札陥(胸四泊~, vi 皿 U S{陶 , l J S l 1 1 [ I i ), 河 川 { W i J " l P l l 制, M融制均aP(繍抱覧会戸抑制, V~uP(吻抑制,蜘rnaP(K伽期中) 略号表 くテキスト〉 B叫町向付:B r a h m 争 相 崎18:e d .byJ .L.白創出:lJj励n埼棋仰電'Ulaf S a g t :勾戸'llD四 戸 戸m り伽, wi 也 h回 du C t I O ni nSan 釘 i tandE n g l おhandAl phabe 也沼1I n d e xo fv e r s e s , D e 1 h i G制加mDhS : 白 血madh annasOJra : e d . by P a l 位i c kO l i v e l l e :D h a r m a . 緬 aP a r a . / J e J S , 助 l J I 1 1 1 8 S i 1 飽 So fÃpas加11,句 Gau卸18,Baudh.争~ 組 C o n 也血血g也e and V a . s : 桝 ed 齢d dt r a n s l a 缶 db yPa 仕怯O l i v e l l e .Mo 凶a lBanarsi也錨 p u b l i s h e , s r ∞ De脳 2 5 Ku n n a P:/(j励' 1 7 8 j J U 1 i I 1 J 1 l:e d .byAnan dSwarupGup 阻 :' T h ek 曲 岬 崎l 8 , A l l ' I n 也 K鎚 悩 均 宮 崎 Fo 此 Ramna伊1;V a r a n 鎚 i1971 MBh:M J . 油誕泊伽' m :e d .byV J S h n u .S .Suk 出細企a r , S .K Be l v a 1 k 叫 1heAian J 叫等即叫b e i n g也. e s i x 血b o o k d出eM J . 油a 泊 翻t a , 也eg r e a te p i co fI n d i a , P, ∞ , n a .1942 M盈旭町均aP川侮危蹴均伊崎'18:e d .byK M.Baner j e a:T heMa r I a 暁勾18pura回 B i b l i o 也氏主主In d i c a a ∞llection o f o r i e n 旬1 w or k s , v o l 2 9 , Bおh o p ' s C o l l e g e p r e 随 . C a 1 c u t t a .1 部2 . r e p r i n 飽 dB i b l i oV e r l a g .0阻 a b r u c k .1 伎町 Mn:Man 四 ,抑・:e d .byPatr 地 O l i v e l l e:Man 凶 αdea fJ a w , ac r : 出 伺l e d 組on組 d仕 組 曲. t i o no f由e , L 肱m 凶 嗣 S o u 也Asiar e 舘町ch, O刻f o r dD n i v e r s i t yp r e 鵠・ New Y( σ i l ' k .2005 M加 問 . 剛 p :MJ.拘伊E前:鋤凶四~)'3幽抑制ゆ柄拘2 地句伽抑制 Ma A臨魁ama.鎗q 崎 旬'8/Jt h a 1 四I i t . v o l 5 4 . 1 9 0 7 Vã'抑止問~伽 :MJ.油副賞雌量制ヲ歯肉切開ÏJ'UPlll布am,Ãl盟雌加盟均時昭醐5悶Iiþ, v o l 4 9 . 1 鰯 ed .byR再d曲叫a l aMi 回 位a c 首 位o , n B i b l i o t h e 伺 :1 h e吻 llJ pura同 a町 脚m o f 日 ndumythologyand I n d i c aa o o l l 鋭治on o fo r 白 en 泊 1w町 k s , v o l 2 . Ba p t i 此 mお 話 。np 即 時 . C a 1 c u 批a1888 V i 四 . u P :l 倫 明 崎7 8 :e d .by肌 肌 Pa 也a k :Th eCl盆i c a J e c . 拍i o n o f ・ 泊e均 1upt 崎 潤 1 1 ,v o l 1 ・2, V a d c 泊 a r a ,1 s t e d .O r i e n t a lIn副知飴.1997 ・ 1 寝泊 e d .byThan e s hchan 世aUp 陀 : t i ,"常事明崎盟11, v o l 1 ,P arimals a n s k r i tSe r i 闘 n o . 2 1 , 4 4 (7 6) 裸者 ( n a g n a )の 考 察 ( 山 田 ) ParimalaP 油l l i k e 伺n錨, D e l h i .19 鎚・1 鎚7 e d .byR a j e n d r aNa 也 Sharma:忠明明崎町De脳, NagPu b l i s h e r s .1 9 8 5 S: V J 抑'USI1明・:e d .byPa : 凶c kO l i v e l l e:Th eJaw α' K i eo f ・目別 a凹 両 国1e d i t i o nanda n n o t a 胎d V恥u 国ns1a t i o n o f也e1 勿 ava" / J 1 凶ma.C勧弓 H町 四r do 由n 阻l 田 託 創 刊 > 17 3 , D i s t n bu 胞dby H町 四rdU : 国 : v e 悶i t yP r e 田. 2 氏)9 く参考文献〉 E l t s c h i n g e r 阪 胸] 1 : Vmant 阻旬d由1 g e r: “A戸m 卵白Sm, HeresyandP h i l o s o p 紗 -t vW8l由 a 筑 間b i s 釦止功' ' I P' ' O 四 品da aountaf s i x 拍 。 加 an 'Jn必 np Jm 卿 α ' l ] J hy-"( 2 旧年 1 1月 27日に簡谷大学の講演会にて回臨血g e r氏が発表の隅耐したレジュメを使 用した) H a z r a[ 1 9 4 0 ]: Ra j e 叫'8.c handraH a z r a: s t u 必 s i nThePw動b 品~rds onHin duR i t e sandC u s tvm , s 畳間t 抑 b J i 品edD acca1 9 4 0 .艶∞nde d i t i o nD e 1 h i1975 Kan e[ 1 9 7 司:P .V .Kan e: H i s , 如uyafdh 8 l 1 1 1 l 1 . 鈎白, G o vernmentQ r i e n 阻1 S e r i e sc l a s s B , n o . 6 , v o l 5 , p a r t .2 . P∞na P u s hpendra包∞5 ]: KumarPush p e n d r a: ~向isnumaゆ崎町 1he V J S T 1 uA ゐ ゆE蜘 7 1 , E噸おh仕 a n s 1 a t i o n byM nma曲aNa-出Du t t , D e l h i e r[ 1 9 . 邸 ; ]: L o d oR o c h e r :T hepw伽~Ahis旬iry I n d i a nl i t e r a t u r e , e d i e dbyJanGo nd a , vo12, 血 . c t . 3 , R o c h Wresbaden R o y[1965]:S .N.Ro y: H i s , 伽i c a landc u 1 l 加r a Js tum 白 血 必' eP z 崎1 8 8 ,A l l a h a bad s h a 刷 [ 1 9 8 2 ]: J .L .ぬ as 出 :T h eK i 伽 1 I 1 P U l 恥Ancie n tI n d i a nT r a d i t i o nandMy 出 . o l o g y , vo121, De l h i 百 伊r e [ l 9 . 邸 ; ]:Gan 朗: hVi制也o百 伊r e :1 恥 均 ゆH恥Anci阻tI n d i a nT r a d 説 。 ,nandMy也 . o l o g y , vol38, De l h i ∞ Vasu[ 1 91 司:S叫 凶 由 NathaV : 制 :1 h eM a t s y aPtJJa拘TheSa c r e db ksof也eH i n dus ,v o 1 1 7 ,針s t p u b l i s h e d1 9 1 6 ・ 1 9 1 7 , A l l a h a b a , dr e p : 白 梅dNewYork1 9 7 4 1 8 4 0 ]:Hora 偲 H aymanW i l s o n:1 h el 勿 Upl崎 1 , 8A S : 卵胞mof日 nduM y t h o l o g yand官 a d i t i o n , W由 on[ ∞ f i r s tp u b l i s h e d1 8 4 0 .L o nd . o n .2 1 也 [ 1 9 2 司:MorizWm 担r n i 民 む 粗 凶 凶 胎s .S .Ke t k a r: AR面白ryaf Jn 必wUtera 向r e ,vol1, Wmterni 加 伽d 町 出 鳥 取, s in a t i o n a le p i c s ,胸骨115and' l a n t r a s , byMa u r i c ,f i r s tp u b l i s h e d 1 9 2 7 .r e p 血 飴dCal 聞 紙a1 9 7 7 荊守 [ 1 9 8 6 ] :1t調祢介「ヒンドウ葬送(義礼における象徴の諸相一死者と他界一Jr人文学報~60 荊守・渡瀬[2 00 泊:荊明示介・渡瀬信之『ヤージュエャヴァノレキヤ法制平凡社(東洋文庫 6 9 8 ) 43 (7 7) 龍谷大学悌教学研究室年報第 1 8号 2014年 3月 上村悩旧2]:上村勝彦『原典訳マノ、ーパーラタ』第 4巻ちくま学芸文庫 1 9 7 4 ]:奥田真窪「ヴィシュヌ・プラーナ研究(1) ー第一章第•. : : I i 崎l 随陶酔)説における十神につ 奥田 [ いてーJ脚度学仏教苧研刻 44 奥田 [ 1 9 7 7 a 1:奥晴隆『ヴィシュヌ・プラーナ研究ー第四章第一断誠一j 問学年報~36 奥田 [ 1 9 7 7 b ]:奥田真隆 奥田 [ 1 9 7 8 ]:奥田真隆 r v lSD甲lriir,Jaにおける凶r a J脚度学仏教学研剣 51 r v l S D 明E如 和 訳 事 院 ーV P i l l . 8 9和訳及び VPi l l . 9とMBhXIIの住期法比較ーj 『哲学年報~ 37 奥田[1 9 7 9 ]:奥田真隆『ヴィシュヌ・プラーナ州車念一念仏思想との対比において J r日本仏教学会年報』 44 r 奥田 [ 1 9 8 司:奥田真隆『加とAsura J 日 本 悌 学 鉾 報B52 釈舎 [ 1 鈎' 3 ]:釈舎幸紀『シュラーッダの仏耕句展開ーニカーヤの記述を中心として -J ~廊払教と大乗仏 教一筋互支倉博担割輔E念論集ー』上 r 橋本蜘削:橋本泰元「ヒンドゥー教における葬儀と霊魂観(却ー最後の供犠一J 死後の世界・インド・ 中国・日本の冥界信仰』東洋書林 r 橋 本 位O O O b ]:橋本泰元「ヒンドゥー教における葬儀と霊魂観(下〉ー最後の供犠ーJ ,仏教教育・人間研究ー 斎藤昭俊樹受古樹首溺怯集Jこびあん書房 r 原 [ 1 鰯,]:原実「不殺生考J 国際仏教学大朝駄学研究高閣 11998 引田 [ 1 9 8 司:引田弘道 要 r M 盈ka)9町aP t 踊m における視霊祭(上):第 30 , 3 1章和訳J~愛知明境大学文学部紀 J17 引田 [ 1 錦8a1:引田弘道「陥z 均伸Pwanal こおける祖霊祭(中):第 3 2 , お 新 駅JIr愛知明完大学文学割拠 要J1 8 。 引田 [ 1 9 槌: b ]:引田~L道「プラーナ文献における祖霊祭J 仰度制撤学研究 J 3 7 ( 中野 [ 1 鉛5 ]:中野義照『叙事詩とプラーナーイントヌ献史ー』第 2巻日本印度学会 1 鎚3 ]:宮坂宥勝『インド古典論』上筑摩書房 宮坂 [ 調頼 [ 1 9 9 1 ]:渡瀬信之『マヌ法典ーサンスクリット原典全訳ー』中央虫箪 くキーワード〉 ヴィシュヌ・プラーナ,裸者,異端,1-匂甲山争a, nagn , a再 興φ (龍谷大学大朝矧甥!痔攻生) 42
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