日射を考慮した修正有効温度の発展表現

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Title
日射を考慮した修正有効温度の発展表現
Author(s)
長野, 和雄; 堀越, 哲美
Citation
長野和雄, 堀越哲美:日本建築学会中国支部研究報告集,Vol. 29, 2006,
pp.397-400
Issue Date
2006-03
Description
URL
http://hdl.handle.net/10935/3437
Textversion
publisher
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429
9
巻
日本建築学会中国支部研究報告集第2
平成1
8
年3
月
日射を考慮した修正有効温度の発展表現
修正有効温度 目 射 新 有 効 温 度
大 気 射 出 率 直 散 分 離 日射吸収率
0 長野和雄* 1
正会員
堀越哲美勺
同
1
. はじめに
本論文の目的は、すでに発表されている修正有効温度
ETV1)を屋外環境下において有効に活用できるよう改良
を行うことである。まず、日射量を組み込んで ETVを数
式表現し、新有効温度 ET*2>と比較しながらその特性を
述べる。そして算出例を示しながら屋外気象条件に係る
推定式・推定値の違いによる影響を検討する。
2
. 修正有効温度 ETVの構成
修正有効温度 ETVは、人体熱収支式に基づいて定義さ
れる。人体皮膚表面からの対流、放射(長波成分)、蒸発
による放熱量 C、RL、Eは次式であらわされる。
ここで風速修正気温んを用いて顕熱放熱量をあらわし、
そのときの仮想的な作用温度 OTv'lを定義する。 OTvは
風速の影響を考慮した修正作用温度をあらわしている。
C+RL=h
c
o
F
c
l
e
o
C
t
s
k一
人+
)h
,
F
c
1
.
(
t
s
k−
人
)
=九 (
t
s
k-OTv)
(
1
2
)
’ ’
O L h F t+hFC/,t
v
h
v
(
1
3
)
h
v=h
c
o
F
:
:
/
e
o+h
,
F
c
/
e
(
1
4
)
=
叩
V
OTvを TVF と ERFを用いてあらわすと、次式を得る。
TVF ERF.
OL=t +一一一十一一ーム
v
u
h
v
h
v
(
1
5
)
日射に起因する短波長放射の人体受熱量、すなわち直
C=hλた (
t
s
k-!
)
。
(
1
)
RL=h点台 (
t
s
k-t
,
)
(
2
)
呼ぶこととする。この日射受熱量 Rsを減じ、そのときの
(
3
)
sを定義する。 OTv
sは風速および
仮想的な作用温度 OTv
h;=h.F
戸 f
c
,=h'imLR
(
4
)
日射の影響を考慮した修正作用温度をあらわしている。
h’ニ ( hc+h,) ~te
(
5
)
E=w
h
;
(
P
s
k
.s-P
a
)
,
達・拡散を含む日射と地物での反射日射を日射受熱量と
C+RL-Rs=hv(tsk-OTv)-Rs
=hv(tskーOTvs)
基準風速・基準着衣を定義し、そのときの対流放熱量
が評価対象としている環境における対流放熱量 C と等し
くなるような仮想的な気温をんとすると、次式を得る。
C=h
c
J
c
l
e
o
(
t
s
k-t
v
)=h
J
c
1
e
(
ts
k-f0
)
TVF
(
6
)
fv=l0 +~
(
7
)
c
o
F
。
ム(
t
v-t
a
)
=(
h
c
o
F
:
:
/
e
o-hλた(
)tsk-ta)
TVF=h
(
8
)
τー
ττ
R
【
OTvs=0Tv+ す =l
a+
TVF ERF.
(
1
6
)
ERF~
え (1
7
)
ム+
ERFs=Rs
(
1
8
)
すなわち日射受熱量 Rsは、人体に対する短波長放射の影
響をあらわす場である短波長有効放射場 ERFsそのもの
である。
さらに蒸発放熱量 E を加え、人体皮膚表面からの全放
このんは風速修正気温 3)と呼ばれ、評価対象環境の風速
熱量 Q
s
kをあらわす。 F
o
b
e
l
e
t
sand Gagge6>に倣い OT
v
s
と基準風速との差によって生じる温度変化量を加味した
と湿度とのトレードオフを考慮することで、修正湿り作
気温をあらわしている。 TVFはその温度変化、すなわち
用温度 HOTVが定義される。
人体に対する風速の影響をあらわす場であり、温熱風速
場 3)と呼ばれる。
Q
s
k=
c+Rl-Rs+E
い
や
=h
v(
ら一 OT
v
s
)
+w
h
;
(
P
s
k
.s-P
a
)
一方 Gaggee
ta
l
.4>は、作用温度 OT5)に基づき有効放射
場 ERFを定義している。ここでの熱放射の影響は長波長
一
成分によるもので、短波長成分と区別して ERFLと記す。
mr
C+RL=(he+h
,
)
F
c
1
e
(
t
s
k-OT)=h
'
(
t
s
k-OT)
t
,-l0)
ERFL=hん (
(
9
)
=h
v
子
+
s
k
,.)-hv(OTvs
ι
τ
h’
wh’
HOTV+/:"P
H
o
T
V
.s=OT
v
s+
P
a
Pa)
問
(
2
0
)
(
1
0
)
すなわち、ここでの HOTVは日射受熱量が考慮されてお
の HOTVから修正されている。
り、堀越ら 3)
(
1
1
)
HOTV は相対湿度 100%を基準としている。これを
Temperatureindexi
n
d
i
c
a
t
i
n
gt
h
ecombinede
f
f
e
c
toft
h
e
r
m
a
lc
o
n
d
i
t
i
o
n
si
n
c
l
u
d
i
n
gs
o
l
a
ri
r
r
a
d
i
a
n
c
e
NAGANOKa=uoandHORIKOSHIT
e
t
s
u
m
i
-397-
ι
50%基準に変換したものが ETVである。
即日ヤぞ(…
HOTV,
)
s
ERF.
(
2
1
)
P
a-O.Sfov,.
)
町
h
v
h
v
叩
h’
h’
EHFET*=w
h
;
(
P
a-0
.
5
p
E
T
*,
)
ERFo EHFc
=L +一一一一+・一一~+一一~+ー一~
h
v
ERF. EHFc
h’
u
TVF ERF.
s
)
=t _+~+ 一一----2. +一一一以ー
昨叫+ぞ(
u
時乎(
P
a-0
.恥
h
v
EHFETV=w
h
;
(
P
a-O
.
S
p
E
T
V
,,
)
(
2
2
)
(
2
3
)
EHF は相対湿度 50%を基準とした人体に対する湿度の
影響をあらわす場であり、有効湿度場 I)と呼ばれる。
(
3
0
)
(
3
1
)
このように、一見すると ET*についても放射温度・日
射量・湿度の各成分による影響を気温に加算して表し得
る。しかしながら、( 30)式には風速に関する独立した項
がなく、その影響は熱伝達率 h’に反映される。そのため、
h’で除した有効放射場の温度換算値が風速によって変
TVF、ERFL、ERFs、EHF はいずれも九で除すことに
動してしまう。すなわち、 ET*や SET*は風速の影響を分
より、単位が温度に換算される。すなわち ETVは、風速・
離表現できず、放射による個別影響を風速と独立して表
放射温度・日射量・湿度の各成分による影響をすべて℃
現し得ない。一般に屋外では風速が大きく、体感指標に
という共通単位で導き、それらを気温に加算することで
あらわれる風速の影響を無視できない場面が多い。これ
表し得る。したがって、体感への総合的な影響と各気象
らの点から見て、屋外環境下における体感指標としては、
要素の個別影響を数量的に、しかも同時に得ることがで
ET*
や SET*よりも ETVの方が適しているといえる。
きる。この点が他の体感指標と異なっており、 ETVの最
大の特徴といえる。これまで ETVについては短波長成分
4
. 各種パラメータの決定
が考慮されていなかった。しかし他の成分と同様、九で
ETV の算出に先立ち、必要なパラメータを決定する。
除した日射受熱量を気温からの有効な温度変化量として
長波長放射による人体と環境との聞の正味の放熱量 RL
加算すればよく、 ETVの特徴を損なうことなく日射の影
は、人体から射出される放射熱量んから、周囲地物の各
響を加味することができる。
表面温度によって射出され人体に入る放射熱量んおよ
3
. 日射を考慮した新有効温度 E
T*との相違点
R
a
t
mを減じることで求められる。簡単のために各構成面
び天空表面温度によって射出され人体に入る大気放射
Gaggee
ta
l
.2>による改良された理論上の最終的な提案
間の相互放射を無視すれば、次式を得る。
と考えられる新有効温度 ET*は次のように定義される。
Rl=Rh-Rw-R
(
3
2
)
R
h=e
w
e
h
a
f
r
d
T
.
!
(
3
3
)
Rw=}
:
e
んザ;dψ,
よ4
(
3
4
)
R
a
t
m=e
h
f
,
d
<
p
s
k
y
h
l
a
t
m
(
3
5
)
ι
I
m
=aT,~ =e
,
1
c
y
a
T
a
4
(
3
6
)
Q
,
k=C+RL+E
い
=h
'
(
t
s
kーO
T
)
+
w
h
;
(
P
.
k
.,-p0)
=h
~T
wh’
p.
+一千」ιー
ニ
= OT+で子 Pa
h
'
2
h
'
+
乎(Pa-0.Sp
ET
=
・ OT
伊
)
s
(
2
5
)
大気射出率 Es.かは様々な推定式 8ー)12)が知られているが、
ここでは断らない限り、 P
r
a
t
as
)の式を用いる。
問
ET*
も
、 ETV と同様の手続きで日射を考慮した表現が
平均放射温度ん、放射熱伝達率九は次式によって導く。
可能である 7)。まず、顕熱放熱量から日射受熱量 Rsを減
t
,=[
(
R
w+R
0
1
m
)
/
e
h
a
/
,
S
1
4-2
7
3
.
1
5
じ、そのときの仮想的な作用温度 OTsを定義する。 OTs
h
,=e
w
e
h
a
J
,
d(
なー T
,
4)
は日射の影響を考慮した修正作用温度をあらわしている。
C+Rl-Rs=h'
(t
s
k一OT)-Rs
ERF,
(
2
7
)
ERF.
OT5=0T +マ子 = fa 十一ーム+一~
(
2
8
)
h’
h’
したがって、 ET*は日射を考慮すると次式のように再定
義される。
すなわち、ここでは長波長放射率九、平均放射温度 I
rで
日射受熱量 Rsは、直接人体に入射する直達日射 R
d
;
r、
d
;
f
、周囲地物から入
拡散して人体に入射する天空日射 R
げの和であらわされる。したがって、
,
射する反射日射 Rr
短波長有効放射場 ERFsもこれらの成分に分離できる。
(
3
9
)
MN11
山
J
rd
,内
し
︼
l n h−
dr
Eb
ai
首
α
α
==
E
w
1 I,一
か
+
E
し︼
-398-
川市品川
十
E
(
2
9
)
叫肌叫
oT5
ト
+乎んド( +
乎Pa)
=
)
。
=h
'
(
t
,
k-OT5)+w
h
;
(
P
.
k
.,-P
W4
R
ERR
Rs=
R
d
;+Rdif+Rref
Q
,
k=C+RL-Rs+E
=h
'
(
t
.
k
(
3
8
)
一様な仮想構成面に人体が完全に覆われているとみなす。
(
t
,
k一OT5)
=h’
R
.
パ
九 −T,)
(
3
7
)
(
4
0
)
(
4
1
)
(
4
2
)
R,.1=E
即 時r=α
(
R
d
;
,
+
R
d
i
f
)
投射面積率j
;は宮本ら
(
4
3
)
(
"
C
]4
)の式を用いる。法線面直達日射
3
1
3
)の式を用いる。人体の
14
日射吸収率的は着衣人体として扱うため衣服の素材や
ぜ
同
門
居
間
同
ここでは断らない限り宇田川ら
’a h u
, は水平面全天日射量 JTHを直
量 fdn と天空拡散日射量 Idグ
散分離して求める。様々な推定式 14ー)16)が知られているが、
色等により様々だが、ここでは断らない限り 0.7とする。
.
1m
i
s、
基準風速、基準着衣は堀越らりに準じそれぞれ 0
0c
l
oとする。したがって基準風速の対流熱伝達率九。は
Gaggee
ta
l
.2
>に準じ 3
.
0W/(m2K
)、基準着衣の有効伝熱効
率
Fc1eoは
1 となる。皮膚温
l
s
kやぬれ率
w は two-node
model2>による計算値を用いる。これにより、気温・湿度・
0
風速・周囲地物表面温度(または放射収支計や長短波放
1
0
2
0
3
0
40
50(
"
C
J
t
a
射計による観測値等)・日射量の気象データが揃えば、屋
F
i
g
.2 C
a
l
c
u
l
a
t
e
dERf~, i
h
vb
a
s
e
done
a
c
hf
o
r
m
u
l
a
f
o
re
s
t
i
m
a
t
i
n
gl
o
n
g
w
a
v
er
a
d
i
a
t
i
o
nfroms
k
i
e
s
外環境における ETVを算出することができる。
5
. 算出結果
松江市(北緯 35度 27.4分、東経 133度 3
.
9分)にお
3
0
いて、ケース 1:夏至正午(太陽高度 β=7
7
.
8
4
° )に気
温 30℃、ケース 2:冬至正午(同 β = 3Ll0° )に気温
1
0℃とする仮想データを用いて ETV を算出した。ただ
し、相対湿度 RH=60%、風速 v=3m/s、着衣量 lei=0.6clo、
ミ
2
5
,
.
』ゐd
: 20
0
代謝量 M =lmet、全天日射量 !
TH=7
00W/m2、天空率 fPsky
~
=100%、アルベド α=0
.
1
5、周囲地物表面温度 I
;は気温
出
,
篭1
5
伊副司
んに等しいとして 2ケースとも共通とした。 F
i
g
.
If
こ算出
結果を示す。堀越ら 17)の方法に準じ、所与の条件である
I
O
気温から最終的に ETVが求められるまでに、各気象要素
5
i
g
.
I より、 2
が影響する様子をベクトル表示している。 F
ケースとも日射が相対的に非常に大きく体感温度を上げ
0
.
2
0
.
4
るのに貢献している。仮想、データながら松江における現
実的な値であり、用いられた日射に係る推定式・推定値
の影響が小さくないと予想される。
0
.
6
0
.
8
1[kW/
m
2
]
I
T
H
F
i
g
.3 C
a
l
c
u
l
a
t
e
dE
R
F
d
i
f
/
h
va
n
di
三
RF
仙 !
h
vb
a
s
e
done
a
c
h
f
o
r
m
u
l
af
o
re
s
t
i
m
a
t
i
n
gd
i
f
f
u
s
ef
r
a
c
t
i
o
no
fg
l
o
b
a
lr
a
d
i
a
t
i
o
n
[
℃
]
‘
切
2
C
a
s
e2I
九
=I
O
℃
, ,
8
=
3
1
.
1
0
°
1t
;= ι
,RH=60%
v=3
m
!
s
.l
Y
I=l
m
e
t
,l
c
1=0
.
6
c
l
o
Im=
初0
W
i
m
2
,%
,
,
.=1
0
0
偽
0
.
2
0
.
4
0
.
6
0
.
8
1[
k
W
/
m
2
)
τ
I置
F
i
g
.4 C
a
l
c
u
l
a
t
e
dErv, B FJh,
.a
n
dEHF/hv
b
a
s
e
done
a
c
hs
o
l
a
ra
b
s
o
r
p
t
a
n
c
eo
fbodys
u
r
f
a
c
e
唱
:
F
i
g
.1 l
も
.
e
s凶t
sofETV
-399一
そこで、大気射出率の推定式の違いによる影響を検討
した。 5種の推定式的・ 12)ごとに、ケース lの条件から気
推定値を十分検討した上で決定しなければならず、実測
温んを変化させた場合における長波長有効放射場の温度
できる場合には実測値を用いることが望まれる。
る。屋外において体感指標を算出する際、これら推定式・
換算値 ERFL/hvを算出した。 Fig.2に算出結果を示す。推
定式間で最大約 3℃の差が認められる。
6
. まとめ
直散分離の推定式の違いによる影響を検討した。 3 種
の推定式 14・) 16)ごとに、ケース 1の条件から全天日射量
出方法を示し、その有効性を新有効温度 ET*と比較しな
修正有効温度 ETV に日射の影響を加味する場合の算
l
r
nを変化させた場合における直達日射および拡散日射
がら述べた。また、仮想データによる算出結果より、日
h
v、ERFdifl
h
v
に関する有効放射場の温度換算値 ERFdirl
射に係る推定式・推定値の選択の重要性を示した。今後
を算出した。 Fig.3 に算出結果を示す。直達日射に関して
は実測データを用いてさらに検討していく予定である。
C未満の差である。拡散日射に関
は、推定式間で最大 2。
しては、 I
T
Hが約 300W/m2まではあまり差がないが、そ
℃の差が認められる。
れ以上では最大で約 8
日射吸収率 αhの違いによる影響を検討した。 αhを 0ム
0
.
7、0
.
8 とする値ごとに、ケース 1の条件から全天日射
量l
r
nを変化させた場合における ETVと短波長有効放射
.
九
、 EHFl
h
vを算
場および有効湿度場の温度換算値 ERFs/
出した。 Fig.4 に算出結果を示す。短波長放射に関して、
約 1
1℃の差が認められる。これが ETV の 2℃以上の差
に反映している。湿度に関しても(23)式の通り、算出さ
れた ETVにおける相対湿度 50%を基準に評価するため、
引用文献
l
)堀越ら、日本建築学会大会学術講演梗概集、 D・
2:409・
410、1995
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ta
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u
r
c
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a
r
c
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1
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5
1
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d
s
o
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s
o
u
r
c
e
sR
e
s
e
a
r
c
h
,1
7
(
2
)
:2
9
5
3
0
4
,1
9
8
1
3
6
,1984
1
2
)M
a
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t
i
nandB
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r
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h
l
,S
o
l
a
rE
n
e
r
g
y
,3
3
(
3
/
4
)
:3
2
1・3
1
3
:475
2
,1
9
9
8
1
3)宮本ら、日本建築学会計画系論文集、 5
1
4)宇田川・木村、日本建築学会論文報告集、 2
6
7
:8
3・
9
0
,1
9
7
8
1
5
)E
r
b
se
ta
l
.
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o
l
a
rE
n
e
r
g
y
,2
8
(
4
)
:293・3
0
2
,1982
8
0
:3
1・
37,2004
1
6)張、日本建築学会環境系論文集、 5
1
7)堀越ら、日本建築学会計画系論文報告集、 3
8
0
:1
2・
2
3
,1987
幽
最大約 9°Cの差となってあらわれている。
このように、大気射出率や直散分離の推定式、日射吸
収率の値によって大きく影響を受ける。これは放射収支
量が主な原因であり、 ETVに限らず人体熱収支に基づい
た他の体感指標においても同様の懸案であると考えられ
記号一覧
a[
n
.
d
.]:アルベド
C[W/m2]:対流放熱量
EHF[W/m2]:有効湿度場
EHFETv [W/m2]:ETVにおける
有効湿度場
EHFEr[
・ W/m2]:ET
ネにおける有
効湿度場
E
R
F
c
t
i
r[W/m2]:直達日射による
有効放射場
E
R
F
c
t
i
r[W/m2]:拡散日射による
有効放射場
E
R
F
,
.
r[W/m2]:反射日射による
有効放射場
ERFL[W/m2]:長波長有効放射場
ERFs[W/m2]:短波長有効放射場
ETV[℃]:修正有効温度
ET*[
°
C]:新有効温度
E[W/m2]:蒸発放熱量
F山[n
.
d
.]:着衣の有効伝熱効率
f
三leo[
n
.
d
.]:基準着衣の有効伝熱
効率
Fpc1[
k
P
a]:着衣の透湿効率
.
d
.]:着衣面積率
ん[n
/
r
d[
n
ι]:有効放射面積率
J
;
,[
n
.
d
.]:投射面積率
HOTV[℃]:修正湿り作用温度
h
e[W/(m2K)]:対流熱伝達率
h
c
o [W/(m2K)]:基準着衣の対流
熱伝達率
h
e[W/(m2K)]:蒸発熱伝達率
h
,[W/(m2K
)]:;放射熱伝達率
h
v[W/(m2K)]:基準風速に基づい
た着衣の影響を含む総合熱伝
達率
h’
[W/(m2K)]:着衣の影響を含
む総合熱伝達率
h’
e[
W/(m2K)]:着衣の影響を含
む蒸発熱伝達率
んm [W/m2
]:大気放射量
l
e
t[
c
l
o]:着衣量
l
d
;
f[W/m2]:天空拡散日射量
l
d
n[W/m2
]:法線面直達日射量
I
T
H[W/m2]:水平面全天日射量
i
m[
k
P
a
/
K]:透湿指数
LR[
K
/
k
P
a
]:Lewisの係数
M[met]:代謝量
OT[℃]:作用温度
OTs[℃]:日射修正作用温度
*
l
島根大学総合理工学部
*
2
名古屋工業大学大学院ながれ領域教授・工博
助教授・博士(工学)
*
l
勺
OTv[℃]:風速修正作用温度
OTvs[℃]:風速・日射修正作用
温度
k
P
a
]:t
aにおける水蒸気圧
Pa[
P
E
r
v
.,[
k
P
a
]:ETVにおける飽和
水蒸気圧
PEr•. ,[
k
P
a
]:ET*における飽和
水蒸気圧
P
t
t
o
r
v
, ,[
k
P
a
]:HOTVにおける
飽和水蒸気圧
P
s
k[
k
P
a
]:l
s
kにおける水蒸気圧
P
s
k
, s[
k
P
a
]:t
,
kにおける飽和水
蒸気圧
Q
,
k [W/m2]:人体表面からの全
放熱量
RH[%]:相対湿度
Ratm [
W/m2]:天空から人体に入
る大気放射
Rd;J[Wlm2]:人体への拡散日射
R
d
i
r[W/m2
]:人体への直達日射
ん[W/m2]:人体からの放射熱量
RL[W/m2]:長波長放射放熱量
Rref[Wlm2]:人体への反射日射
R
s[W/m2]:短波長放射受熱量
R.,[W/m2]:周囲地物から人体に
入る放射熱量
TVF[W/m2]:温熱風速場
t
a[
℃
]
, T
a[K]:気温
t
[
;℃
]
, T
;[K]:i構成面の表面温
I
r
[℃
] ,T
,[K]:平均放射温度
t
,
k[
℃
] ,T
,
k[K]:皮膚温
T
s
k
y[K]:天空表面温度
I
v
[℃]:風速修正気温
v[
m
/
s]:風速
w[
n
.
d
.]:ぬれ率
αh [
n
.
d
.]:人体の日射吸収率
β [。]:太陽高度
Eh[
n
.
d
.]:人体の放射率
.
d
.
]
:i構成面の放射率
島
[n
白 y[
n
.
d
.]:大気射出率
Ew[
n
.
d
.]:周囲地物の放射率
'
P
i
h[
n
.
d
.
]:
i構成面から人体への
形態係数
.
d
.]:天空率
¢均[n
<
(
J
s
かh [
n
.
d
.]:天空から人体への
-L'Pi-h='
P
s
k
;
形態係数(=1
σ[
W/(m2K4)]:S
t
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m
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n
r
I
定数
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ShimaneU
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,NagoyaI
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.Eng
-400-