Effects of age on ventilatory threshold and peak oxygen uptake normalised for regional skeletal muscle mass in Japanese men and women aged 20–80 years Kiyoshi Sanada ,Tsutomu Kuchiki ,Motohiko Miyachi ,Kelly McGrath ,Mitsuru Higuchi ,Hiroshi Ebashi Abstract Ventilatory threshold (VT) is an important predictor of cardiorespiratory fitness, such as peak oxygen uptake (VO2peak) and is a valuable index of aerobic exercise intensity. However, little is known about the role of skeletal muscle (SM) mass in the ageassociated decline of VT. Therefore, the present study was performed to investigate the effects of age on cardiopulmonary fitness normalised for regional SM mass in 1,463 Japanese men and women, and to determine the relevance of VT normalised to SM mass based on age and gender. Total, trunk and thigh SM mass were measured using an ultrasound method, while _VO2peak and VT were determined during treadmill walking. VO2peak was estimated using the predicted maximum heart rate (HR) and the HR- _VO2 relationship for sub-maximal treadmill walking. There were significant negative correlations between VT normalised for body mass and age in men and women (P <0.001). Age-associated declines were also observed in VT normalised for body mass in both men and women;however, VT normalised for SM mass was not significantly different with age. Significant correlations were also observed between thigh SM mass and VT in both men and women. These results suggest that thigh SM mass is closely associated with _VO2peak and/or VT in both men and women, and the decrease in VT with age is predominantly due to an agerelated decline of SM mass. Moreover, this study provides normative cardiorespiratory fitness data regarding VT normalised SM mass in healthy men and women aged 20–80 years. 背景 VO₂peakのような心肺機能の低いレベルは中年や年配の方の死亡率と同 様に将来心臓血管系の死亡率のリスク要因となる。VO₂peakの測定は個々 の健康リスクを分類するために重要となるが、正確な測定を行うにはトレッ ドミルか自転車で段階的な全力運動が必要となる。全力運動を行うことは 心筋梗塞のようなリスクもあり、そのため最大下の運動でHRmaxとVO₂の関 係を用いて推測する方法がよく利用されている。VTは心肺機能の測定にお いて直接的で正確に利用でき、身体運動の適度な負荷以下でのトレーニン グ効果の評価としても利用される。さらに適度な負荷以下での運動のVTの 変化は心臓自律神経の働きとの関連が示され、心臓血管系の疾病率や死 亡率の兆候として臨床的に利用できるかもしれない。このように加齢による 心肺機能の影響を研究する際にはVO₂peakとVTの両方が鍵となる。 加齢によるVO₂peakの減少は骨格筋量の減少もしくはサルコペニアが由 来となる。我々の研究では骨格筋量とVO₂peakには強い相関が認められて いる。しかし、多くの人口を対象とした加齢によるVTと骨格筋量の関係につ いての根拠はない。そのためVTを正確に評価するためにどの要因を標準 化するか明らかにする必要がある。 本研究の目的は、①局所的な骨格筋 量で標準化された心肺機能の年齢による影響を明らかにすること、②年齢 や性別を基本とした骨格筋量とVTとの関係性を明らかにすることとした。 方法 20-80歳の健康な日本人男女1463名を被検者とした。全ての被検者は研究 結果に影響を与えるような薬は飲んでおらず、フィットネスクラブの会員であ る。ほとんどの被検者は日常的に有酸素運動 and/or レジスタンストレーニ ングを行っている。インフォームドコンセントを取っている。 VO₂peakとVTを測定する前に全ての被検者の体重、身長、ウェストを測定し た。呼気ガス測定はブレスバイブレスで行い、ウォーミングアップを40m/min、 傾斜4%で3分間行った。それから、スピードと傾斜を1分毎に15m/minか5% ずつ増加させ、ほぼ85%HRmax(220-age)に到達するまで歩かせた。VO₂は 30秒毎に算出した。RPEは毎分記録した。VO₂peakは最大下運動での心拍 数とVO₂の関係を使って最大心拍数から推定した。VTは先行研究にならって VE/VO₂とVE/VCO₂から推定した。VTはVE/VO₂比がプラトーもしくは減少した 同じときにトレッドミルの仕事率の上昇に対してVE/VO₂比が増加し始める点 のVO₂から決定した。V-slopeもVTの推定のサポートとして用いた。本研究で は1367名がVTの基準に到達した。 筋厚の測定では超音波のBモードを用い6か所の測定を行った。測定は 5MHzで行った。筋厚を質量のkgに換算する時、筋厚×身長(m)で推定した。 除脂肪体重は、超音波のBモードを用いて測定した皮下脂肪を利用して体 密度を求めて推定した。 結果 本文参照 考察 本研究の最も重要な発見は、VO₂peakとVTの絶対値が年齢とは関係なく 大腿の骨格筋量と密接な関係にあったことと20-80歳までの健康な男女の 骨格筋量をベースとした心肺機能のデータを供給したことである。 今回の結果から骨格筋量は男女ともにVO₂peakもしくはVTと密接な関係に あり、年齢によるVTの減少は主として年齢による骨格筋量の減少によるも のであると示唆された。
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