『SL「やまぐち号」』(444KB) - 中国経済産業局

地域パートナーHOT 情報
〔山口県〕
SL「やまぐち」号
久保田 旭(地域経済課 係長)
[email protected]
TEL 082-224-5684
ブォォォーーーン!!!
大きな汽笛とともに黒い煙を巻き上げながら、SL「やまぐち」号が峠道を力強く登っ
ていきます。
山口・島根両県を襲った昨年7月の豪雨により、
JR山口線は一部不通となり一部区間で折り返
し運転を行っていましたが、今年8月23日に全
線が復旧、SL「やまぐち」号は復興のシンボル
として再び本来の新山口-津和野間62.9キロ
を走り始めました。
この夏、SL「やまぐち」号に乗る機会があり
ましたので、今回はその魅力を少しご紹介させて
頂きます!
SL「やまぐち」号は、毎年3月中旬~11月
下旬の土日祝日を中心に、新山口駅-津和野駅間
で1日1往復運行されています。かつて、近代
化・合理化により昭和48年に全国のSLが廃止
されたものの、地元やファンの要望により昭和5
4年、全国に先駆けて山口線にSLが復活しまし
た。「貴婦人」の異名で知られる「C571」が
新山口駅にて(写真1)
車齢70年を超えたいまも走り続けています。
写真1にも写っている丸くて黄色いヘッドマークは、夏みかんの黄色をベースに、山口
県の県鳥であるナベヅルが描かれています。
旬レポ中国地域
2014 年 10 月号
1
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16:42
16:32
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12:29
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12:35
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12:41
16:13
16:07
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12:58
15:45
徳佐
12:00
鍋倉
→
→
11:54
津和野
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地福
→
17:09
11:31
長門峡
→
→
11:10
篠目
→
17:14
→
仁保
11:04
山口
→
新山口
17:30
→
湯田温泉
10:48
路線図&発車予定時刻(H26.9.18 現在)
→
■SL「やまぐち」号
私は今回、新山口駅→長門峡駅間でSLを利用しました。新山口駅では発車時刻の約2
0分前にはSLがホームに入線してきますので、この時間に記念撮影をすることができま
す。駅員さんがカメラのシャッターを押してくれたり、機関士さんと一緒に写真が撮れた
りと嬉しいサービスも満点です。
出発時刻が近づき車両に乗り込みました。
客車は、1号車:展望車風、2号車:欧風、
3号車:昭和風、4号車:明治風、5号車:
大正風の5両編成となっており、どの車両
でもレトロな雰囲気を味わうことができ、
何度乗っても楽しめるようになっています。
今回は2号車に乗車しました(ちなみに、
切符購入の際に希望の車両を聞かれます)。
2号車(欧風)車内(写真2)
10時48分、大きな汽笛とともに、多く
の駅員さんに見送られながら、新山口駅を
出発しました。湯田温泉駅・山口駅を過ぎ
ると、いよいよ本格的な峠越えが待ってい
ます。SLは石炭と水で動いていますが、
峠など急勾配を登る際は滑り止めの砂をレ
ールに撒きながら走っているそうです。な
んでも、受験シーズンには「滑り止め」と
いうことで、この砂が受験生に人気なんだ
1号車「展望デッキ」から(写真3)
とか。長く続く上り坂もSL「やまぐち」号
は力強く登っていきます。
車内では車両を歩き回ることもできるため、全客室を探検するとともに、1号車の「展
望デッキ」にも出てみました。ただ、トンネル内でも展望デッキに出ていたため、若干顔
が黒くなりました・・(事前に注意のアナウンスがあります!!)。
旬レポ中国地域
2014 年 10 月号
2
仁保駅に到着すると、約5分間停車、
列車を降りて機関士さんによる石炭の積
み直し作業等を見学することができまし
た。
その後も峠道をひた走り、長門峡駅へ
と到着しました。津和野まで乗っていた
かったと思いつつ、今回は残念ながらこ
こまでの乗車となりました。約1時間の
乗車でしたが、そのレトロな雰囲気に過
仁保駅での作業の様子(写真4)
去の時代へとタイムスリップしたかのよ
うな錯覚を覚えながら、道中を堪能させて頂きました。
また、SLに乗っていると、至るところで住民や観光客の方が手を振ってくれます。駅
から、家の中から、田んぼから、長門峡駅近くの道の駅では「ようこそ」という横断幕を
持った大人数での歓迎もあり、地域全体で乗客にSLの旅を楽しんでもらおうという気持
ちが伝わってきました。今回、SLそれ自体の魅力ももちろんですが、何か『ホッ』とす
る人の温かさを感じさせてくれる、それもまたこのSL「やまぐち」号の魅力だと感じま
した。これから、紅葉が見頃を迎える季節になりますので、皆様も是非SL「やまぐち」
号に乗って、手を振りながら、お出かけをしてみてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂きありがとうございました。
お昼は新山口駅で購入しておいた
「SL旅浪漫弁当」を美味しく頂きました☆
<参考>
■SL「やまぐち」号公式サイト
http://www.c571.jp/
■JR西日本プレスリリース
http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_6077.html
■JRおでかけネット
https://www.jr-odekake.net/train/sl-yamaguchi/
※写真は全て筆者撮影
経済産業省 中国経済産業局 広報誌
旬レポ中国地域
2014 年 10 月号
Copyright 2014 Chugoku Bureau of Economy , Trade and Industry.
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