SonTek-SL(3G) SmartPulseHDRの特徴

技術情報
SmartPulseHD®
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技術情報:SonTek-SL(3G) SmartPulseHD®*の特徴
SonTekの第3世代サイドルッキング超音波ドップラープロファイラ
SonTek-SL(3G)に、音響パルス形成方式の動的選択および最適化を実現
するSonTek独自のSmartPulseHD機能が新たに搭載されました。この機
能は、2010年にダウンルッキングタイプのRiverSurveyor ADCPで初め
て採用され、可動プラットフォーム上での瞬間流量計測を可能にしまし
た。2012年には、SonTek-IQシリーズの流速・流量計でこの機能が応用
され、河川や水路、管路での垂直固定設置による連続測定を可能にしま
した。この度、固定設置型のサイドルッキングシステムでSmartPulseHD
が採用されたことにより、河川、水路、湾港における同システムのアプリ
ケーションが拡充されます。RiverSurveyor、SonTek- IQ、SonTek-SL(3G)
はいずれも設置・構成・運用方法が異なるため、SmartPulseHDは計器の
種類に応じて動作方式が異なります。
SonTek-SL(3G)に搭載のSmartPulseHD機能の概要
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流速範囲、プロファイル範囲、水深、乱流係数、SN比のデータを継続的に記録します。これらの値
をもとに、最適な処理構成を選択します。
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最適なシステム性能を得るため、異なる処理方式により単一の音響周波数で常時複数タイプのping
を送信しています。
-
SonTek-SL(3G)では、音響周波数は3000または1500kHzとなります。
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水位検知、流速検知、パルスコヒーレント、インコヒーレント、ブロードバンドなど、複数タイプ
のpingと処理方式を使用しています。使用する方式は動作条件により異なり、条件の変化に応じて
切り替わる場合があります。
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流速と水深を秒単位で記録し、適宜処理方式を更新します。
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特定の条件下で使用可能な最適な処理方式を使用します。選択条件は水平方向のプロファイル範囲
(周波数固有条件-次のセクション参照)にもよりますが、流速条件は以下を使用します。
o パルスコヒーレント:0.7m/s以下
o ブロードバンド:1.7m/s以下
o インコヒーレント:7m/s以下
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サイドルッキング構成では、水位やビームの広がり効果の変化に対応し、サイドローブで汚染され
ないよう水平方向のプロファイルを調整します。
-
サイドルッキング構成では、RiverSurveyorやSonTek-IQシステムと異なり、水平方向のプロファイ
ルで報告されるセルサイズとセル数は、ユーザーがプログラム可能なパラメータです。
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SonTek-SL3000(3G)搭載システム
-
流速が一定の速度を下回るときは、パルスコヒーレント方式のpingで取得したデータを報告で
きます。パルスコヒーレント方式のpingが使用可能な場合、通常特定の条件下において最も標
準偏差が小さいデータが得られます。パルスコヒーレント方式のpingにおける水平方向の最大
プロファイル範囲は1.5mです。
-
パルスコヒーレント方式のpingが使用できない条件下では、SmartPulseHDのアルゴリズムを
用いてブロードバンドまたはインコヒーレント方式のpingを選択します(水平方向のプロファイ
ル範囲は5m以下)。
-
セルサイズは0.04~0.5mの範囲内でユーザーが定義します。
SonTek-SL1500(3G)搭載システム
-
流速が一定の速度を下回るときは、パルスコヒーレント方式のpingで取得したデータを報告で
きます。パルスコヒーレント方式のpingが使用可能な場合、通常特定の条件下において最も標
準偏差が小さいデータが得られます。パルスコヒーレント方式のpingにおける水平方向の最大
プロファイル範囲は5.0mです。
-
パルスコヒーレント方式のpingが使用できない条件下では、SmartPulseHDのアルゴリズムを
用いてブロードバンドまたはインコヒーレント方式のpingを選択します(水平方向のプロファイ
ル範囲は20m以下)。
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セルサイズは0.16~2mの範囲内でユーザーが定義します。
SonTek-SL(3G)のSmartPulseHD機能は、システムの強力なCPUとマルチスレッドによる並列処理ルーチ
ンを使用することで、主に以下のメリットを提供します。
-
並列処理能力により、新しい音響pingを回収しながら、最後の一連のpingにより得られたデ
ータを解析することができます。このようにデータを連続的に評価することで、システムは秒
単位で動作を微調整し、そのときの条件に最も適したpingタイプを常に使用することができま
す。
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SonTek-SL(3G)は処理能力の高いCPUを搭載しているため、使用可能なpingタイプや実行可能
な処理・解析に制限がありません。最終的にSonTek-SL(3G)の性能を制限するものは、水中音
響の物理的性質だけです。
SmartPulseHDの処理は、ユーザーによる入力操作を伴うことなくいかなる動作条件にも自動的に適応
しますが、SonTek-SL(3G)のソフトウェア(「SonTek-SL:インテリジェントフロー」ソフトウェア)に
はSmartPulseHDの処理を無効化するオプションが備わっています。
-
SmartPulseHDが無効になっている場合、旧世代のArgonaut-SLドップラープロファイラと同様
にインコヒーレント方式のpingだけが使用されます。ただし、SonTek-SL(3G)では従来システ
ムに比べ、インコヒーレントモードでもping処理が4倍速くなっています。
-
流速インデックスを作成するために流速データを使用するユーザーは、既存の流速インデック
スに影響を及ぼす可能性のある変数を操作するために、システム動作の制御オプションが必要
になる場合があります。
*特許申請中。
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