ジンバブエ共和国月報(2014年11月) 主な出来事 【内政】 ●13日、与党 ZANU-PF 政治局は、グンボ ZANU-PF 報道局長の5年間の党資格停止処分及び シバンダ退役軍人協会代表の除名処分を決定した。 ●22日、与党 ZANU-PF 政治局は、ハラレ、ブラワヨを含む9州で承認されたムジュル副大統領 に近いとされる党議長の不信任案を承認した。 ●12月1日までに実施された中央委員会委員選挙で、ムジュル副大統領、ムタサ大統領府付大 臣他ムジュル副大統領に近いとされる十数名の閣僚が落選または立候補を拒否された。 【外政】 ●5日-7日、ジェンセン・デンマーク貿易開発大臣は、昨年の総選挙以来、西側諸国からの閣 僚級の政治家として初めて当国を来訪した。 ●19-21日、ムガベ大統領は赤道ギニアを訪問し、同国で開催された第2回トルコ・アフリカ首 脳会議に出席した。 【経済】 ●6日、IMFは当国におけるSMP(Staff Monitored Program)の第三次レビューの完了及びSMP後 継プログラムの承認に係る声明を発表した。 ●27日、チナマサ財務大臣は、2015年度予算案を議会に提出した。 【内政】 ●グンボZANU-PF報道局長の党資格停止等 13日、与党ZANU-PF政治局は、グンボZANU-PF報道局長の5年間の党資格停止処分及びシバ ンダ退役軍人協会代表の除名処分を決定した。同報道局長の資格停止に伴い、カヤ・モヨ ZANU-PF全国議長が報道局長代理を兼任することとなった(11月14日付ヘラルド紙、ニューズ デイ紙他)。 ●グレース・ムガベ大統領夫人のムジュル副大統領批判 17日、グレース・ムガベ大統領夫人は、マゾエ・チルドレンズ・ホームでムジュル副大統領がムガ ベ大統領を追放しようとする陰謀計画に関わった明確な証拠となるビデオ映像があるとして、ムジ ュル副大統領を批判し、ムジュル副大統領は直ちに辞職すべきである旨発言した(11月18日付 ヘラルド紙、ニューズデイ紙他)。 ●党州議長の不信任決議 22日、与党 ZANU-PF 政治局は、ハラレ、ブラワヨを含む9州で承認されたムジュル副大統領に 近いとされる党議長の不信任案を承認した(11月24日付ヘラルド紙、ニューズデイ紙他)。 ●新党UMDCに係る覚書の締結 26日、野党MDC再建チームのビティ前財務大臣及びMDC-N(ヌーベ派)のヌーベ前産業・通商大 臣は野党MDC内の派閥の再統合及び新党UMDC(United Movement for Democratic Change)の 結成に係る覚書に署名した。ビティ前財務大臣は、同署名式におけるスピーチの中で2005年に ヌーベ前産業・通商大臣がMDC-Tから離れた際にヌーベ前産業・通商大臣及びその同僚を個人 的に批判したことについて公式に謝罪した(11月27日付ニューズデイ紙)。 ●中央委員会委員選挙 12月1日までに実施された中央委員会委員選挙で、ムジュル副大統領、ムタサ大統領府付大臣、 ジャム情報通信技術・郵便・クーリエサービス大臣他ムジュル副大統領に近いとされる十数名の 閣僚が落選または立候補を拒否された(11月30日付サンデーメール紙他)。 【外政】 ●デンマーク貿易開発大臣の当国来訪 5日-7日、ジェンセン・デンマーク貿易開発大臣は、ジンバブエとの関係改善及び関係の正常化 に向けた動きを明確に示す目的で昨年の総選挙以来、西側諸国からの閣僚級の政治家として初 めて当国を来訪した。同大臣は、チナマサ財務・経済開発大臣等の政府要人、チャンギライ MDC-T党首、市民団体及びビジネスリーダー等と面会した(11月7日付ヘラルド紙及びデイリー ニュース紙)。 ●ジンバブエ医療専門家派遣に係る協議 AUは加盟国から全体として2000名の専門家を西アフリカに派遣することを計画しており、ジンバ ブエに対し、ギニア、シエラレオネ及びリベリアでエボラ出血熱対策に係る医療専門家を少なくとも 20名派遣するよう要請した。同派遣要請に対し、当国政府は当国の専門家から非常に多くの前 向きな反応があった旨発表した。チメザ保健・児童福祉副大臣は、(派遣に係る)協議は進行中で ある旨発言した(11月8日付当地サタデーヘラルド紙)。 ●ムガベ大統領のサタ・ザンビア大統領葬儀への出席 11日、ムガベ大統領はグレース大統領夫人、ムンベンゲグウィ外務大臣、ムデンダ下院議長等と 共に10月28日に死去したサタ・ザンビア大統領の葬儀に出席し、同葬儀にて弔辞を述べた(11 月11日及び12日付ヘラルド紙)。 ●FAOを通じたDFIDの農業支援 FAOは、DFIDの資金供与により貧困削減、食料・栄養安全保障に資する営農普及アドバイスの サービス及び農業に係る融資に関する支援のため4,370万米ドルを準備し、今後4年間で国際 的に認められた援助機関が当国金融機関と連携して実施する(11月12日付ヘラルド紙)。 ●タバネ・レソト首相の当国訪問 14日、タバネ首相は当国を訪問し、本年8月からレソトで続いている政変の状況を説明するため、 ムガベ大統領と会談した。同会合後、タバネ首相は選挙が実施される場合、自分(タバネ首相)が 勝利する旨、また、メツィング同国副首相が軍と共謀し政変を起こした旨発言した(11月15日付 ヘラルド紙)。 ●UNDP及びEUによる国会運営支援 ムデンダ下院議長、マヌンゴ財務・経済開発省次官及びパラジュリ当国国連地域コーディネータ ー兼UNDP地域事務所長は、2014年から3年間、UNDPとEUが協調して総額480万米ドルの 無償資金協力プログラム実施の合意に署名した。同プログラムは、過去2年間で実施した国会運 営監視に対する支援の後継プログラムで、国民参加、説明責任、ジェンダーバランスなどを促進 するため執行部,法務部及び議員の役割に関する国会監視を強化するもの(11月21日付ヘラ ルド紙)。 ●ムガベ大統領の第2回トルコ・アフリカ首脳会議への出席 19―21日、ムガベ大統領は赤道ギニアを訪問し、同国で開催された第2回トルコ・アフリカ首脳 会議に出席した。同大統領は、本首脳会議に先立ち、ラマポーザ南ア副大統領とンバゾゴ赤道ギ ニア大統領と会談した(11月23日付サンデーメール紙)。 ●気候変動対策支援の再開に関する仏大使の発言 当地で開催された国連気候変動条約第20回締約国会議(COP20UNFCCC)準備会議におい て、デラホウセ仏大使は、仏はジンバブエとの本格的かつ通常の経済協力関係を結ぶ用意があ る旨発言した。仏は途上国が利用できるグリーン気候基金に10億ドルの支援を約束している(1 1月24日付ニューズデイ紙)。 【経済】 ●物価上昇率・インフレ率(10月) 10月のインフレ率は、前月比0.20ポイント減の-0.11%となった(9月インフレ率:0.09%)。 消費者物価指数は2012年12月を100とした場合、前月比0.11ポイント減の100.32であっ た(ジンバブエ統計局ホームページ)。 ●IMF・SMP後継プログラムの承認 6日、IMFは当国におけるSMP(Staff Monitored Program)の第三次レビューの完了及びSMP後継 プログラムの承認に係る声明を発表した。同声明の中では、IMFが当国でのSMPにおける第三次 レビューを完了し、本年10月から来年12月まで実施されるSMP後継プログラムを承認した旨、ま たSMP後継プログラムはこうした改革のための基礎を形成することを目指し、同プログラム後には、 当国政府は2015年末までに財政赤字を削減し、財政状況を強化する予定である旨述べられた (11月10日付ニューズデイ紙、ヘラルド紙他)。 ●2015年度予算案の発表 27日、チナマサ財務大臣は、2015年度予算案を議会に提出した。同予算案によると、本年及び 来年の当国経済成長率はそれぞれ3.1%、3.2%となる見込み。今年度1月~10月の歳出は 34.2億ドルで、このうち92%が経常支出で、今年度の歳出は41.2億ドルとなる見込み(そのう ち80.1%が人件費)。来年度予算の歳出は41.1億ドルで、内訳は全体の予算の全体の81%を 占める公務員人件費33.2億ドル、事業運営、債務返済、開発計画支出費7.9億ドル。また、現 地化法履行についての変更に係る法案及び経済特区に係る法案を議会に提出する予定(ジンバ ブエ財務省ホームページ)。
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