全国日独協会連合会ニューズレター (Nr.37) 2010 年 7 月号 *お知らせ 2011 年度 DAAD 研究留学奨学金・募集要項発表 2011 年度 DAAD の「学部卒業(または見込み)生・大学院生および若手研究者のための研究・留学奨学金」お よび「音楽・美術・建築学部卒業(または見込み)生のための留学奨学金」募集要項が決定しました。 詳細は http://tokyo.daad.de/wp/ja_pages/jp_scholarship/をご覧下さい。 手工業分野におけるドイツでの日本人職人養成プログラム 2001 年参加者募集 NCDG (社団法人日本カールデュイスベルク協会) InWent(国際教育開発協会)が主催する「手工業分野におけ るドイツでの日本人職人養成プログラム」 が 2011 年の参加者を募集しています。研修可能な職種は製パン、 製菓、食肉加工、フラワーデザイン、整形靴製造、家具木工制作です。 詳細は、http://ncdg.jp/pdf/ncdg_2011HWK_info.pdf をご覧下さい。 *各地日独協会からの情報・お知らせ (財)日独協会より: ドイツ サッカーの強さの秘密 8月のシュタムティッシュは、「栄光のドイツサッカー物語」の著者:駿河大学教授の明石真和氏に、ワールドカッ プ南アフリカ大会で再燃したサッカー熱も醒めやらぬ今、「ドイツサッカーの強さの秘密」についてお話し頂きま す。詳しくは、http://www.jdg.or.jp/event/01stammtisch/stammtisch201008/20100823stammtisch_j.html をご覧下さい。 ドイツ統一 20 周年記念セミナー 夏休み明けのドイツ語圏文化セミナーは、昨年の DDR セミナーでお話し頂いた Frank Riesner 先生に「統一前 後(転換期)」と「統一後」について 2 回に分けてご講演頂きます。共にドイツ語での講演となります。詳しくは、 http://www.jdg.or.jp/event/03seminar/seminar_31/20100626j.html をご覧下さい。 VISIONEN ドイツ同時代演劇リーディング・シリーズ ドイツ文化センターでは今夏 新しい演劇プロジェクト「VISIONEN」を始動します。日本の若手演出家や劇団の 参加を得て、同時代を生きるドイツ語圏の劇作家たちの戯曲をリアルタイムで発信することを目的に今後定期 的なリーディング公演を行います。 第一回目は 9 月 21 日(土)昼と夜に「走れゴスポディン」(Genannt Gospodin)を開催します。詳しくは、http://www.goethe.de/ins/jp/tok/ver/ja6263755v.htm をご覧下さい。 豊橋日独協会より: オーケストラキャンプ 日独交流 150 周年記念行事、連合会のトップをきって、7 月 21 日から 24 日まで、青尐年オーケストラキャンプ を開催、盛況のうち無事に閉幕しました。ドイツから来日したプロの演奏家に近隣の中高生が指導を受け、最終 日の成果発表のコンサートでは満席のお客様に深い感動を不えました。来年度は豊橋日独協会設立 20 周年 記念・日独交流 150 周年記念事業の一環として、第二回目を規模を拡大して開催の予定です。 仙台日独協会より: オイゲンブルク公随行ドイツ人絵師の日本風景版画展 日独交流 150 周年記念行事として、4 月の連合会総会でご紹介した 150 年前の日本風景版画展を 9 月 7 日(火) から 12 日(日)まで、宮城県美術館県民ギャラリーで開催します。お近くの方は是非お出かけ下さい。 豊橋日独協会会長 神野信郎氏より投稿を頂きましたので、掲載させて頂きます。 日 本 と ド イ ツ を つ な ぐ も の 豊 橋 日 独 協 会 会 長 神 野 信 郎 昨年 3 月、ニーダーザクセン州のヴルフ首相(現ド イツ大統領)が来豊され、フォルクスワーゲン社の本 社があるドイツのウォルフスブルグ市が編纂した “Die・Wolfsburg-Saga”と題する 560 ページの豪華写 真集を直接頂いた。そのなかにフォルクスワーゲン 本社を背景にした私が大きく紹介され驚いた。写真 の見出しは「都市提携と新たな国際関係」で、脚注に は『「友のもとへ、世界から来客」とあり、「国際交流都 市としてウォルフスブルグは、世界中の都市とパート ナーシップ、フレンドシップを大切にしています。写 真は神野信郎豊橋日独協会会長(2005 年 5 月、アウ トシュタット訪問時に)」』とある。ウォルフスブルグ市 は統一前の東西ドイツの境界線近くにある小さな市 だが、フォルクスワーゲンが本社工場をおいたことか ら急成長した。人口 15 万人、森と牧場に囲まれた のどかな田園都市で、 工場に隣接して、 自動車の ディズニーランドともいわれるテーマパーク :アウト シュタットと、全独最高級のホテル リッツカールトン を中心に、近郊には美しい小都市が点在し、由緒あ る大学や高校があり、文化、教育も高く、歴史や風土 を自慢しながら、ワーゲンの会長、社長以下役員、社 員の殆どはその周辺に家族と共に住んでいると聞く。 今は自動車を中心に世界の産業観光文化都市へと 変身中である。 歴史は新しいが、私の住む豊橋市は、市民が「ドイ ツと日本の懸け橋のまち」と自認するほど、ドイツと 関係の深い都市となっている。1984 年、バイエル・ジ ャパンの物流センター開設に続いて、1990 年にはフ ォルクスワーゲン、ダイムラーベンツの輸入基地が、 同じく豊橋市臨海部の三河港に建設され、整備工場、 部品・トレーニングセンター、カーサイロが集結し、ワ ーゲングループは本社まで東京から移転、日本にお けるドイツの高い技術を誇る最大の産業集積地とな った。今日本を走っている外車の 2 台に 1 台は三河 港が拠点である。 私はベルリンの壁が崩壊して直後の 1990 年 5 月、 豊橋商工会議所会頭として「豊橋基地決定」のお礼 にフォルクスワーゲン本社を訪問した。その時のカ ール・H・ハーン社長の言葉が忘れられない。ハーン 氏は、「20 世紀の人間と科学の調和を追求する英知 が、自動車という最高の文化を誕生させた」と企業理 念を披瀝した上で、「まだまだ長い時間を要するが、 やがてドイツ人は一つの自由な国家に住むことにな る」と東西ドイツ統一実現への意欲を語り、「今は進 行中だが、ソ連、東欧も民主化への波は高まり、やが て世界は一つの自由な市場経済に向かうだろう。そ の時、日本とドイツはアジアと欧州での責任は大き い。」と、新しい世界秩序の大変化の夢を話されたの であった。まだ日本のマスコミなどでは、東西対立の 丌安定性ばかりが報道されているさ中であった。 今年は豊橋日独協会設立 20 周年で、この秋、ドイ ツ各地の独日協会を訪問、交歓をする。全国には日 独協会は 57 団体あり、東京、神戸など戦前からの先 輩ばかりで、年 1 回の全国日独協会連合会(会長は 古森重隆富士フイルムホールディングス社長)総会 など、友好を深めているが、全国で一番元気なのは 豊橋日独協会と自負しており、会員 300 人が全員参 加でドイツ各層と交流を深め、ホームステイも活発で、 ハノーバー万博では日本で唯一の「豊橋デー」を開 催した。 私は、平成 15 年 同連合会副会長に就任し、地方 を代表して“日独友好は「ローカル トゥ ローカル」で 盛り上げよう”と幅広い交流を呼びかけている。ドイツ は日本の中央集権と違って連邦国家で、これからの 日本がめざす地方主権の良き教師でもある。ヘルツ ォーク大統領、シュレイダー首相から始まり、来豊す るドイツ要人は千客万来で、技術交流の深い中小企 業の視察、著名なドイツ音楽指導者による青尐年音 楽教室など両国の音のかけ橋コンサートは 10 年以 上も続き、毎月 1 回のシュタムティッシュには、ドイツ 企業や留学生が参加するなど、市民の友好は深まる ばかりである。 来年は日独交流 150 周年で、奈良で開催される日 独パートナー会議を中心に、全国各協会は独自の周 年記念プログラムを計画中で、木村会長代行、織田 企画実行委員会事務局長、連合会副会長らが集まり、 多彩な行事が準備されている。 以上 財団法人日独協会事務局 (ニューズレター担当 理事:戸川、係:出石)
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