EViews による AIC と SBIC に基づくモデル選択 モ デ ル の瀬 宅 を行 う方法 の 一 つとし て情報 量基準 に 基 づ く 選択方 法 が あ る 。 具体 的 に は 、 AIC(Akaike Information Criterion)や SBIC(Schwarz Bayesian Information Criterion) を用いて、それらの値が最小となるモデルを選択する方法である。 2 T ln(T ) SBIC ln(ˆ 2 ) N T AIC ln(ˆ 2 ) N ここで、 ˆ 2 はモデルの誤差項の分散の推定量、N はモデルにおける回帰係数の数、T は標本の大 きさである。 データの整理 教科書、例題8-4のデータに基づき、1995 年 1 月から 2007 年 12 月の円ドル相場のデータを 用いて、定数項を含むAR(1)モデルの推定を行い、モデルの選択を行う。 1 EViews において、「File」→ 「New」→ 「Workfile」において下記のように、入力する。まず、 「Workfile structural type」の右側の矢印をクリックし、「Dated-regular frequency」を選択す る。次に、「Frequency」を「monthly」, 「Start Data」を「1995:01」,「End date」を 「2007:12」とし、OKをクリックする。 2 すると、次の画面が現れ、作業が可能となる。 ここで、「Quick」をクリックし、「Empty Group (Edit Series)」を選択する。 3 下記の画面が現れるので、為替相場(EXC)の値を入力する。 実際には、エクセルの表をコピー&ペイストすればよい。この段階で、「File」→「Save」から適当な 名前を付けて、ファイルをセーブすることをお勧めする。 4 計量分析の実施 まず、AR(1)モデルの推定を行う。 「Quick」をクリックし、「Estimate Equation」を選択する。 5 「Equation Estimation」のボックスが現れるので、被説明変数(EXC)、定数項(C)、説明変数 (EXC(-1))の順番で入力する(各変数の間には、空白をおくことに注意)。ここで、EXC(-1)は、 EXC の 1 期前の値を示している。 ここで、「Options」をクリックすると、次の画面が現れる。 6 「Estimation default」の中の「Newey-West」を選択する。 「OK」をクリックすると、EViews は以下の分析結果を出力する. 7 推定された回帰式は, 次のようになる。 EXC = 8.236 + 0.929EXC(-1), (1.604) R2=0.877 (20.577) ここで、括弧内の数値はt値である。 赤で囲んだ箇所に、AIC と SBIC の値が示されている。今回の結果では、AIC の値は5.447、 SBIC の値は5.486であることがわかる。 次に、同じデータを用いて、AR(2)モデルを推定すると次の結果が得られる。 8 推定された回帰式は, 次のようになる。 EXC = 8.901 + 0.973EXC(-1) – 0.049EXC(–2), (1.859) (8.454) adjR2=0.873 (–0.502) ここで、括弧内の数値はt値である。 赤で囲んだ箇所に、AIC と SBIC の値が示されている。今回の結果では、AIC の値は5.460、 SBIC の値は5.519であることがわかる。 以上の結果をまとめると次のようになる。 AR(1)モデル AR(2)モデル AIC 5.447 5.460 SBIC 5.486 5.519 AIC、SBIC のいずれを用いても、AR(1)モデルの方が AR(2)もでるよりも値が小さくなり、AR(1)モデ ルが選択されることがわかる。 9
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