順序回路の設計

今週の授業内容
順序回路の(実践的?)設計
1.
2.
3.
4.
5.
6.
コンピュータアーキテクチャI #11
順序回路の設計(2)
入出力、状態の記号の定義
状態遷移図の作成
状態遷移表の作成
応用方程式、出力方程式の作成
用いるFFの種類の決定と入力方程式の導出
回路図の作成
平成26年6月27日
教科書p.148~p.165
1.入出力の定義
実際の順序回路を設計してみる

自動販売機の設計

– 入力は100円硬貨のみ受け付ける
– 300円の商品を販売する
– 300円が投入された時点で商品を出す

状態(
)
– 00:お金が投入されていない
– 01:100円投入されている
– 10:200円投入されている
とり得る状態,入力,出力を決める

入力( )
– 1:お金(100円)が投入された
– 0:お金が投入されていない

出力( )
– 1:商品を出す
– 0:商品を出さない
3.状態遷移表の作成
2.状態遷移図の作成
凡例
0/0
入出力: /
状態:
00
1/0
1/1
0/0
10
0/0
1/0
01
0
1
0
0
0
0
1
1
0
1
0
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
1
1
1
0
0
0
0
0
1
1
5.FFとその入力を決定する
4.応用方程式,出力方程式の作成
どのFFを使うか?


–
̅·
·
·
·
̅·
·
·
·
例えば,JK-FFを使うことにする.
JK-FFの応用方程式は?

1. 応用方程式の一般形から,JK-FFの入力を決定する
2. 4.で求めた応用方程式と比較し,実際の入力を決定する


6.1 JK-FFの入力(一般形)
6.2 JK-FFの入力(一般形)つづき
K
J
0
0
1
1
0
0
1
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
0
0
0
1
1
1
1
0
1
0
1
0
0
1
1
0
1
0 or 1
0 or 1
0
1
0 or 1
0 or 1
0 or 1
0 or 1
0 or 1
0 or 1
1
1
0
0
6.3 各種FFの入力方程式


D-FF
–
0
1
0
0
0
φ
0
0
φ
1
0
1
1
φ
0
1
φ
1
1
1
1
φ
1
1
φ
0
1
0
0
φ
1
0
φ
0

上位ビットを担当するFF
⋅
– 応用方程式:
⋅
⋅
⋅
⋅
T-FF
–

1
各FFへの入力
SR-FF
–
–
0
⋅
Q

下位ビットを担当するFF
⋅
– 応用方程式:
⋅
⋅
⋅
⋅
2
回路図の作成
ちょっと複雑な自動販売機の設計

–
–
–
–
黒板に書きます

詳細な仕様の定義

入力
– 2ビットを割り当てる(
)
– 上位ビットを100円,下位ビットを50円に割当て

出力
50円,100円の2種類の硬貨を受け付ける
商品は200円に値下げ
おつり(50円)を出す機能をつける
同時に投入できる硬貨は1枚のみ
入出力,及び状態の表現に必要なビット数は?
状態遷移図の作成
凡例
入出力:
10/11
01/10
00/00
状態
00/00
/
状態:
– 2ビットを割り当てる(
)
– 上位ビットを商品(を出す),下位ビットをお釣り(を出す)に
割当て

仕様
00
01/00
10/00
11
01
00/00
10/10 10/00
01/00
01/00
– 2ビットを割り当てる(
)
– 投入金額0円から,50円毎に150円までの4状態
10
00/00
状態遷移表の作成

黒板に書きます
応用方程式の作成


次状態を決める論理変数は, , ,
ので,カルノー図で簡単化が可能
簡単化後の応用方程
,
の4つな
–
–

出力の論理式は以下の2つ
–
–
3
用いるFFの種類決定

作成された回路
前回と同じく,JK-FFを用いるとする
– 入力J:
– 入力K:

FF1(上位ビット担当)
–
黒板に書きます
–

FF0(下位ビット担当)
–
–
本日のまとめ

順序回路の設計方法
–
–
–
–
–

仕様を決定し,必要なビットに記号をつける
状態遷移図,状態遷移表を作成する
応用方程式,出力方程式を導出する
使用するFFを決定し,入力を求める
各方程式に基づき,回路を描く
次回の予定
– 順序回路設計グループ演習


最後の演習!!
グループメンバ全員で解答を作成するので,演習問題は家で必ず
解いてくること
– 最後の「単元テスト」相当!
4