第9回日韓定期シンポジウムの開会のごあいさつ 本日は

第9回日韓定期シンポジウムの開会のごあいさつ
本日は、延世大学・日本福祉大学共催の第9回日韓定期シンポジウムにご参加いただき、
ありがとうございます。
日本福祉大学は創立50周年を迎えた2003年に、延世大学と交流協定を締結し、研究交流
を中心として相互理解を深める多面的な取り組み進めています。この交流の一環として、
2006年から毎年、日本と韓国で交互に「日韓定期シンポジウム」を開催しています。
日本福祉大学は昨年創立60周年を迎え、本年6月にその記念式典を行ったのですが、
その式典には延世大学保健科学大学院のJi Ki Nam教授にご参加いただきました。延世大学
とJi教授に、改めてお礼申し上げます。
さてご承知のように、現在の日韓の政治・外交関係は「どん底」、「最悪」と言われて
います。しかし、私は、そんな不幸な状況の中でも、両国の研究者・関係者が交流し、学
びあっている分野があると考えています。その一つが、医療・福祉とその政策です。そし
て、相互の交流・学び合いがもっとも進んでいるものこそ、今年で9回を迎えるこのシン
ポジウムだと、自信を持って言えます。
日韓の医療・福祉(制度)の大枠は、歴史的・国際的に見て、もっとも似通っています。
しかも、韓国は、21世紀に入る前後から、「超高速」の経済成長を背景として、医療・福
祉制度を急速に整備してきました。医療のIT化等では、日本よりもはるかに先を行くよ
うになっています。それだけに、日韓両国の研究者・関係者がお互いに学びあう意味は大
きいと思います。
幸い、私は今回を含めてすべてのシンポジウムに参加することができ、そのたびに韓国
側の研究者の報告とその後の公式討論、さらにはシンポジウム後の懇親会での非公式討論
から、実に多くのことを学ぶことができ、大変感謝しています。
第9回シンポジウムが、今までと同様、日韓両国の保健医療福祉の研究と実践の発展のた
めに、実り多い成果を生むことを期待して、私のご挨拶とさせていただきます。
2014年10月18日
日本福祉大学学長
二木
立