EMC VFCache

EMC VFCache
卓越したパフォーマンス、インテリジェンス、ミッション・
クリティカル ・データの保護を実現するためのサーバ・
フラッシュ ・キャッシュ
要点
• レーテンシーの軽減とスループッ
ト の 向 上 に よ っ て、 ア プ リ ケ ー
ションのパフォーマンスを飛躍的
に改善
• EMC FAST テクノロジーをサーバに
まで拡張して、インテリジェンスを
強化
• EMC ネットワーク・ストレージが
提供するバックエンドのデータ・
サービスによって、保護とともに
高いパフォーマンスを実現
IT 企業はアプリケーションのパフォーマンスという問題に直面しています。この
問題の原因となるのが、サーバの処理能力とストレージ・ディスクのアクセス時
間の不均衡です。サーバ処理能力は絶えず向上していて、
18 か月ごとに 2 倍になっ
ています。一方、ディスク ・ドライブのスループットは同じレベルを維持したま
まです。これは、I/O(入出力)スタックのボトルネックが原因です。サーバおよ
びアプリケーションは、ディスク・ドライブよりも多くの I/O を処理できる能力を
備えています。これは「I/O ギャップ」と呼ばれます。アレイにフラッシュ・ド
ライブを導入したことでパフォーマンスは 1 桁向上し、このギャップは解消され
ました。今では、サーバベースの PCIe フラッシュ・テクノロジーが導入され、フ
ラッシュ・ドライブを使用した場合よりも I/O パフォーマンスがさらに 1 桁向上
しています。
EMC VFCache™ は、レーテンシーの軽減とスループットの向上によってアプリケー
ションのパフォーマンスを飛躍的に改善する、サーバ・フラッシュ・キャッシュ・
ソリューションです。インテリジェントなソフトウェアおよび PCIe フラッシュ・
テクノロジーを利用しています。VFCache は、ネットワーク・ストレージに対して、
ライト・スルー・キャッシュとして利用され読み取りを高速化し、それとともに
データ保護、永続的な高可用性および災害復旧を実現します。VFCache をアレイ・
ベースの EMC FAST(Fully Automated Storage Tiering)ソフトウェアと組み合わせると、
アプリケーションからデータ・ストアまで、最も効率的でインテリジェントな I/
O パスが形成されます。その結果、物理環境と仮想環境の両方に対して、パフォー
マンス、インテリジェンス、および保護機能を動的に最適化可能なネットワーク
化されたインフラストラクチャが実現できます。
アプリケーション・パフォーマンスの大幅な増大
VFCache を使用すると、ブロック I/O 読み取り時間が短縮されるため、最大の IOPS
(1 秒あたりの I/O 処理)または最短のレスポンス・タイムを必要とするアプリケー
ションが高速化されます。また、PCIe カードを参照頻度が最も高いデータのキャッ
シュとして使用することにより、ストレージ・アクセス時間を短縮すると同時に、
ストレージ・アレイから I/O 処理を排除することができます。VFCache をサーバ内
の PCIe バス上に設置すると、ネットワーク・ストレージへのアクセスで生じるオー
バーヘッドが回避されるため、応答時間がミリ秒からマイクロ秒まで短縮されま
す。VFCache はデータをアプリケーションに近い、サーバの I/O スタックに格納して、
パフォーマンスを飛躍的に高めます。VFCache の導入によって実現されるスルー
プット向上率は 300% を超え、レーテンシーは 50% 削減できます。アプリケーション
のパフォーマンスはまったく新しい次元に突入し、必要とされるレベルまで引き
上げられます。
VFCache は Web アプリケーション、OLTP(オンライン・トランザクション処理)、
CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)、および ERP(エンター
プライズ・リソース・プランニング)、データベース、メール・アプリケーション
など、読み取りが大量に発生するワークロードを、コンパクトなワーキング・セットを
使用して最適化します。VFCache の目的は、フラッシュの管理作業をホスト CPU
から PCIe カードに移行して、サーバの CPU オーバーヘッドを最小化することです。
VFCache によって、ストレージ・アレイから読み取りトラフィックを排除して、
データ・シート
別のアプリケーションに割り当てる処理能力を向上させることが可能となりま
す。VFCache で特定のアプリケーションを高速化している間、別のアプリケーション
ではアレイのパフォーマンスが維持されます。VFCache を導入したサーバを環境
内に増やすことによって、高い拡張性のある I/O 処理モデルを実現することがで
きます。サーバやストレージ・システムを含む環境全体で、ますます増大する
IOPS を処理することができます。
VFCache には、VFCache が有効となる範囲や粒度を完全かつ柔軟に制御する機能が
あります。物理環境では、ソース・ボリューム・レベルまたは LUN レベルで
VFCache を有効または無効にできます。仮想環境では、VM(仮想マシン)ごとに
VFCache 容量をプロビジョニングします。VM に割り当てられたキャッシュ容量は、
仮想ディスク・レベルで構成されます。
EMC VFCache
仕様概要
ソフトウェア
環境
物理および仮想
Windows: 2008 (x86_64), 2008 R2 (x86_64),
2008 R2 SP1 (x86_64)
オペレーティング・システム
Linux: RHEL 5.6 (x86_64), RHEL 5.7 (x86_64)
ハードウェア
VMware: vSphere 4.1および5.0
フォーム・ファクタ
ハーフ・ハイト、ハーフ・レングス
バス・インタフェース
PCle Gen2(×8)
NANDテクノロジー
34 nm SLC
容量
300 GB
ランダム4 K読み取り
715 KのIOPS
ランダム4 K書き込み
91 KのIOPS
シーケンシャルな128 K読み取り
3.2 GB/秒
シーケンシャルな128 K書き込み
.8 GB/秒
レーテンシー
41 µs
電源
25 W
自動キャッシュのインテリジェンス
VFCache は読み取り要求をキャッシュ・メモリから直接、インテリジェントに配
信します。VFCache 内のキャッシング最適化は、絶えず変化するワークロードに
合わせて自動的に調整されます。そのために、アクセス頻度の高いデータを判別
し、これらのデータをサーバ・フラッシュ・キャッシュに送信します。VFCache
はあらゆるインフラストラクチャに対応しています。アプリケーションとストレージ・
アレイの間に設置しさえすれば、アプリケーションやストレージ・アレイを変更す
る必要はありません。ストレージ、アプリケーション、およびユーザーから見て、
VFCache は透過的です。VFCache カードを取り付けたら、ユーザー側で特別な操作を
行わなくても、パフォーマンス上のメリットを実感できます。
© Copyright 2011 EMC Corporation. All rights reserved.
EMC のアーキテクチャに採用されている方法は、適切なテクノロジーを使用して、
適切なデータを、適切な場所に、適切な時間とコストで取得するというものです。
この仕組みを実現するために、EMC は FAST アレイ・ベース・ソフトウェアを開発
しました。このソフトウェアを使用すると、次第に変化する要求に合わせてストレージ・
リソース間でデータを自動的に移動および配置できるようになるため、アプリ
ケ ー シ ョ ン を 最 適 化 し な が ら、 コ ス ト を 下 げ る こ と が で き ま す。VFCache は
FAST をサーバに拡張し、I/O スタックのインテリジェンスおよびパフォーマンスを
さらに一段階引き上げます。VFCache と FAST を組み合わせると、アプリケーション
からデータ・ストアまで、最も効率的でインテリジェントな I/O パスが形成され
ます。EMC は両方のテクノロジーを使用して、サーバとストレージ間のアプリケー
ション容量およびパフォーマンスを最適化するエンド・ツー・エンドの階層型
ソリューションを提供します。VFCache のインテリジェンス機能によって、最も
「ホット」なデータのコピーがサーバに自動的に格納され、速度が最大になります。
時間が経過し、「クール」になったデータは、ストレージ・アレイ内にて適切な
階層に自動的に移行されます。キャッシュからフラッシュ・ドライブに移行し、
やがてファイバ・チャネル /SAS ドライブに、さらに SATA/ ニアライン SAS ドライブ
に移動します。
データ範囲
データが「クール」化し、古くなるにつれて、適用される
テクノロジーも変わります。
データ・アクティビティ
「ホット」高アクティビティ
PCIe
フラッシュ
パフォーマンスの
最適化
SSD
動的なストレージ
階層アクセス
頻度による区別
(IOPS/GB)
FC /SAS
「コールド」低アクティビティ
SATA/
NL-SAS
データの経過時間
トータル・プロテクション
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VFCache ではパフォーマンスを高めるために、ミッション・クリティカルなアプ
リケーション・データを企業全体で保護しています。キャッシュ内のデータは、
アレイに格納されているデータのコピーにすぎません。一方、マスター・コピーは、
EMC の信頼できるネットワーク・ストレージのみが提供する高度なデータ・サー
ビス(高可用性、エンド・ツー・エンドの整合性、信頼性、災害復旧など)によっ
て保守されます。VFCache で利用しているライト・スルー・アルゴリズムを使用
すると、新たに書き込まれたデータは EMC Symmetrix® VMAX ™や VNX® シリーズなどの
ネットワーク・ストレージ・アレイに格納されます。サーバに障害が発生した場
合も、データはアレイ上で引き続き保護され、アクセス可能になります。
お問い合わせ
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の解決に役立つ EMC の製品、サービス、
およびソリューションの詳細につい
ては、EMC 担当営業または認定 EMC
パートナーまでお問い合わせくださ
い。 あ る い は、 当 社 の Web サ イ ト
(URL:http://japan.emc.com)をご参照
ください。
VFCache には、
ユーザーがキャッシュと DAS(直接接続型ストレージ)間で PCIe カードを
分割することができる、独自のソフトウェア・オプションが用意されています。
このオプションを有効にすると、ミッション・クリティカル・データの場合はカードを
キャッシュ・デバイスとして使用しながら、同時に、一時データの場合は読み取り /
書き込みストレージ・デバイスとして使用できます。ユーザーはカードの配置を
変更しなくても、キャッシュまたは DAS を調整してワークロードを完全に最適化
できます。この機能があるため、アプリケーションから DAS への読み取り / 書き
込み処理は、サーバ内の PCIe フラッシュ容量に対して直接実行されます。DAS 部
分のデータはストレージ・アレイに格納されないため、オペレーティング・シス
テムのスワップ領域や一時ファイル領域など、短期的なデータに限って使用する
ことをお勧めします。
VFCache には 3 年間のエンハンス保守が含まれていて、導入、保守、アップグレードを
ユーザー側で完全に実行できるように設計されています。EMC グローバル・サー
ビスは VSD(Virtual Service Delivery)の実装および評価サービスを、世界各地の
VFCache リモートテクニカル・サポートで 24 時間 365 日提供しています。
EMC2、EMC、EMC のロゴ、Symmetrix、VFCache、VMAX、VNX は、米国およびその他の国における EMC Corporation の登
録商標または商標です。VMware および vSphere は、米国およびその他の国における VMware, Inc. の登録商標ま
たは商標です。他のすべての名称ならびに製品についての商標は、
それぞれの所有者の商標または登録商標です。
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