IHクッキングヒーターに適した調理器具について(PDF)

IHクッキングヒーターに適した調理器具について
はじめに
販売されている調理器具には様々なタイプがあり、そのブランド、素材、サイズも非常に豊富です。またIHクッキングヒー
ターに適した調理器具も数多く販売されています。ただしIH対応の製品であっても、最適な性能を実現するにはいくつか
の基本条件を満たす必要があります。
本書では、ガゲナウのIH技術と併せて調理器具を適切にお使いいただくための基本条件について記載し、以下のカテゴ
リー別に説明しています。
・サイズ
・鍋底の形状
・素材
サイズについて
調理器具の底面の直径と、IHクッキングヒーターの調理ゾーンの直径が合っていることを確認してください。
IHクッキングヒーターは、調理器具の底面の実際の直径を感知し、その直径に応じて供給電力を調節します。
各調理ゾーン部はそのサイズに適した電力を供給しますが、調理器具が小さすぎると本来その調理ゾーン部が供給
できる電力より少なくなってしまいます。
また。逆に調理器具が大きすぎると、はみ出した部分は発熱しないため鍋底全体がじゅうぶん熱くはなりません。
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調理器具の直径の計り方
IHクッキングヒーターのガラストップ表面と接する鍋底の平らな部分を測ってください。
その際調理器具の中心をまっすぐ測ってください。
なお、一般的に調理器具のメーカーが記載しているサイズは鍋上部の直
径です。
調理器具のメーカーが記載している直径は調理器具の底面の直径より
大きい場合がほとんどです。
調理器具のサイズが適しているかは、調理器具の底面の直径で判断し
てください。
メーカーが記載している直径
底部直径
他に重要な点として、底面に磁性体ディスクを貼り付けた鍋については底面全体ではなく磁性体ディスクの径を測
定してください。また下の画像のように磁性体ではないドットや模様は磁性体の有効面積には含まれないため、ディ
スクの面積からこの部分を引く必要があります。
磁性体ではないドット・模様(矢印部)
調理ゾーンは置かれた調理器具の直径を感知して作動しますが、この感知能力にも限界がありあまりに小さい調
理器具は感知することができません。またこれは調理器具の素材や構造によっても異なりますので、調理器具の
直径と調理ゾーンの直径のサイズが適合するようご注意ください。
調理器具が感知されずエラーが出る場合は、その次に小さい調理ゾーンに移して試してください。
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鍋底の形状について
適している形状
・ 鍋底が平らで厚みがあるも
■ 適していない形
・ 鍋底にそりがあるもの
・ 鍋底に脚があるもの
鍋やフライパンの底の
凹が4mm以上のもの
・ 鍋底が丸いもの
中華なべなど
鍋やフライパンの底の
脚が4mm以上のもの
・ 鍋底表面に深い模様や型押しがあるも
鍋底の中央に型押しがあると、調理ゾーン中央に設置されている温度センサーがうまく働かなくなり鍋底が高温
になり過熱状態になります。
また、放射状の線が入っていると鍋底の一部表面の電流密度が高くなり、部分的に高温になるため鍋やガラスト
ップが破損することがあります。
・ 鍋底が薄いもの
IHクッキングヒーターのガラストップ下部にはセンサーがあり、これによって異常に温度が上がった場合運転を停
止する安全装置が働きますが、底が薄いと急激に温度が上がるので安全装置が働く前に非常に高温に達してし
まいます。
・ 鍋底がうすくホーロー加工された鍋
空炊きなどで急激に温度が上がった場合、ホーローが溶けてガラストップに亀裂や破損が生じることがあります。
素材について
■ 適している素材
・ 鍋底が磁石に付く鍋 なるべくつきの良い鍋をお使いください。
鉄、 鉄鋳物 ※鉄鋳物は多少火力が落ちます。
鋳物ホーロー ※ホーロー鍋で鍋底が薄いものは空炊きをすると底面のホーローが溶けて、 ガラス
トップに亀裂や破損が生じることがあります。
ステンレス (18-0)
■ 適していない素材
・ 耐熱ガラス、 陶磁器 (土鍋など)
・ 銅、 アルミなど磁石が付かない素材
・ ステンレス (18-8 ・ 18-10)
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IHクッキングヒーターに適した調理器具の種類と特徴
調理器具の種類
磁性
(電気出力)
加熱速度
騒音
重さ
※
耐久性
鍋底の平坦
鋳鉄
騒音や耐久性では優れていますが、加熱速度が遅いということと重いという欠点があります
鋳物ホーロー
騒音や耐久性では優れていますが、加熱速度が遅いということと重いという欠点があります。
鍋底が薄いものは空炊きをすると底面のホーローが溶けることがあります。
サンドイッチ構造
鍋底全体を発熱させるには最適ですが、騒音が発生するという欠点があります。
サンドイッチタイプの鍋でも、その構造により騒音の度合いが異なります。
サンドイッチされている磁性体の面積が少ない構造の場合は使用できないことがあります。
多層構造
鍋底全体を発熱させるには最適ですが、騒音が発生するという欠点があります。
種類によっては使用できないことがあります。
アルミニウムと
磁性体ディスクの組合せ
加熱速度は、調理器具本体の素材貼り付けてある磁性体ディスクの形状により異なります。
磁性体ディスクのドットや模様により、実際の磁性体ディスクより面積が狭くなることが多いので、一見して調理ゾーンと鍋底の径が
合っていても使用できない場合があります。(詳しくは2ページをご覧ください。)
※ 騒音について・・・加熱時に層の構成部分が振動し発生するもので機器の異常ではありません。
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