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次世代エネルギー・社会システム実証事業成果報告
【平成25年度報告】
事業者名
:株式会社エナリス
共同申請者名
:東京電力株式会社
補助事業の名称 :Ⅰ-1-1
エネルギーマネジメントシステムの構築
(インセンティブ型 DR)
ピーク時供給・運転予備力・経済的電力調達に関する DR の実証
(関東)
全体の事業期間 :平成25年10月~平成26年3月
実証事業の目的・目標
A. EMS や蓄電池を所有する需要家の節電制御権の売買入札を行う形で、要請時間
が 15、5 分前等のファスト DR の実証実験を行い、DR の価格を変動させて、
需要家の価格感応度と節電確度の関係性を検証することを目的とする。なお、
需要家の電力の使い方から DR 基準価格を算出する方法を構築する。
B. DR の営業時において、訪問数、不参加率、不参加理由、などのアンケート分
析を行い、将来的に DR 市場規模がどの程度見込めるかの検討することを目的
とする。
C. ベースラインは需要家との間でインセンティブの基準となるものは一つに定め
るが、検証用として複数種類のベースラインを検討して、最も相応しいベース
ラインの研究することを目的とする。
D. 今後増加することが見込まれる DR 調整容量に対して、系統側が供給力として
見込む場合の DR 契約容量に対する供給力の算出方法を構築することを目的と
する。
E. 上記を実現するために、DR に必要なエネルギーマネジメントシステム(電力
会社-DR アグリゲータ間、DR アグリゲータ-需要家間)を構築することを目
的とする。
実証事業の概要
A. ピーク時供給力調達や予備力調達を目的とした DR サービスを実施し、需給調
整による電源代替の経済的な活用可能性や、大規模電源脱落時などの短時間で
の需給調整が必要な際の活用可能性に関して、調査・評価を行う。
B. 電力会社とアグリゲータ間で OpenADR を用いて DR サービス要請を受け渡し
する仕組みを構築して、エネルギーマネジメントシステムを用いた手動制御、
自動制御、または蓄電池を有する需要家に DR サービスの要請を依頼する仕組
みを提供し、需要家に対して複数回の DR を要請する。
C. EMS や蓄電池を所有する需要家の節電制御権の売買入札を行う形で、要請時間
が 15、5 分前等短時間のファスト・ディマンドリスポンスの実証実験を行い、
DR 価格変動による需要家の価格感応度と節電確度の関係性を検証することを
目的とし、需要家の電力の使い方から DR 基準価格を算出する方法を構築する。
各社分担
本実証事業は、株式会社エナリスと共同事業者である東京電力株式会社により実施
された。DR システムの構築、需要家の募集、蓄電池の開発はエナリスが行い、実証
実験のサービス設計は両社協議により行われた。
株式会社エナリス
・役
割:DR企画、運営
・実施項目:総合的DR実証
各需要家
各需要家
・役
割:対象需要家拠点
・役
各需要家
割:対象需要家拠点
・実施項目:DR節電対応
・実施項目:DR節電対応
・役
割:対象需要家拠点
・金
・実施項目:DR節電対応
額:●●千円
・金
額:●●千円
EMS設置事業者
・役
割:EMS工事請負
・実施項目:EMS設置工事等
実証事業のスケジュール
東京電力株式会社
・役
割:DR共同事業者
・実施項目:共同提案/運営
蓄電池サプライヤ
・役
割:蓄電池製造
・実施項目:設計/製造等
システム開発事業者
・役
割:OpenADR協業
・実施項目:システム開発等
平成 25 年度の成果
A. OpenADR が組み込まれた DR システムにおいて、東京電力との間でシステム
疎通を確認した。
B. 需要家募集を行い、DR 調整容量 7,000kW 超を獲得した。
C. 本実証に参加する需要家と当社の間のサービス内容の詳細化を行った。
D. 蓄電池のパワーコンディショナー及びクラウドとのインターフェースモジュー
ルを構築し、系統連系に向けた機能面、品質面の完了を確認した。
実証事業全体の成果
A. OpenADR に基づいた、ファスト DR のシステムの構築を行った。
B. 実験参加需要家を募集し、DR 調整容量を獲得することで、DR の経済性・有効
性を評価するためのデータ蓄積の基盤を整備した。
C. ベースライン、DR 報酬、DR 実施スケジュール、要請方法、実施アンケート内
容等、実験実施に当たっての詳細なサービス設計を行った。
D. クラウド制御できる蓄電池の開発を行い、蓄電池の系統連系評価に向けた準備
を完了した。
■事業スキーム
■構築システム