取引所外国為替証拠金取引市場の休止に伴う関連諸制度の整備について 平成 26 年2月 25 日 株式会社大阪証券取引所 Ⅰ.趣旨 当社は、平成19年9月の金融商品取引法の施行により証券取引所において証券以外の金融商品の取扱いが可能となったことを踏 まえ、証券投資家に幅広い投資手段を提供すること等を目的として、平成21年7月に取引所外国為替証拠金取引(以下「取引所FX 取引」という。)市場を開設いたしました。 市場開設以降、取引高は順調に拡大していきましたが、その後の規制強化や税制改正により店頭FXの透明性や信頼性、利便性が 向上したことから、店頭FXへ取引がシフトし、その結果、取引所FX取引の取引高は大きく減少しました。 この状況を踏まえ、当社は様々な取引振興策に取り組んできたものの、取引高の大幅な回復は見通し難く、他のデリバティブ商 品とは別システムにて運営している関係上、取引所FX取引の運営コストは看過し難い状況となっております。 また、グローバルな投資家のニーズや最近の電子取引の拡大等を踏まえた海外主要取引所の動向を踏まえると、現行の取引所FX 取引とは異なる商品性が求められているとの認識に至っております。 そこで、店頭FXといった代替商品が存在することも勘案し、現在の取引所FX取引市場を一旦休止することとし、今後、総合的な デリバティブ市場を目指す中で、他のデリバティブ商品との相乗効果も発揮できるような通貨デリバティブ商品としての再開を目 指すこととします。 Ⅱ.概要 項目 内容 備考 1. 休止規定の新設 取引所 FX 取引市場の休止に伴う取引最終日の設定など休 止に関する事項を定めることとします。 2. 最終決済 限日取引及び休業日の規定にかかわらず、取引最終日の立 会の終了をもって、取引所 FX 取引に係る新たな限日取引 を休止し、ロールオーバーは行わないこととします。 取引最終日の立会終了時までに転売又は買戻しが行われ 1 取引最終日は、本規則改正の最終決定、 公表の約6か月後とする予定です。 最終清算数値の計算方法については、 株式会社日本 証券クリ アリング機構 項目 内容 備考 なかった未決済約定については、立会終了後に当社が定め る最終清算数値により最終決済を行います。 (以下「クリアリング機構」といいま す。)が日々定める通常の清算数値と同 様とします。 通常の転売又は買戻し時における決済 代金の授受の方法と同様とします。 FX 清算参加者のクリアリング機構との 最終決済差金 の授受の 方法について は、別途、同機構が定める予定です。 最終決済の対象となった未決済約定に係る最終決済差金 を為替差金に含むこととし、顧客は、当該為替差金につい て、取引最終日に係る決済日において、外国為替証拠金取 引参加者(以下「FX 取引参加者」という。)との間で、証 拠金への振替えにより授受するものとします。 3. 外国為替証拠金 取引資格の取扱 い 取引所 FX 取引市場の休止に伴い、FX 取引参加者は、当該 休止をもって、一律に、外国為替証拠金取引資格(以下「FX 取引資格」という。)を喪失することとします。 当該資格喪失については、FX 取引参加者が、当社が定め る日に、当社に対して FX 取引資格の喪失を申請したもの とみなし、当社は、当該資格の喪失を承認することとしま す。 「みなし取引資格喪失」については、 資格喪失に係る手続料(50 万円)の納 入を要しないこととします。 4. リ ク イ デ ィ テ ィ・プロバイダ ー制度 取引所 FX 取引市場の休止に際し、建玉保有投資家の反対 売買を円滑に進めるため、既存のマーケットメイカーに加 えて流動性供給能力のある FX 取引参加者(顧客単位とし、 取引参加者の自己取引を除きます。)をリクイディティ・ プロバイダーに指定する枠組みを設けることとします。 当社は、一定の役割を履行したリクイ ディティ・プロバイダーに対し、報奨 金を支払うこととします。 リクイディティ・プロバイダーの募集 等については、別途、FX 取引参加者に 対して通知することとします。 5. その他 その他所要の改正を行います。 Ⅲ.実施時期(予定) 取引最終日を本年 10 月中とするよう実施します。 以 2 上
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