全天候型の 合成開口レーダ㻌 超小型衛星 -衛星システム検討結果- 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部㻌 宇宙実証研究共同センター 森下㻌 拓往 1 衛星外観 795 mm 733 mm 733 mm 696 mm 収納時 4,489 mm ※ 衛星質量:109 kg (内ミッション関連:32 kg) 軌道上 660 mm 2 衛星概要 項目 収納時 質量 109 kg (内ミッション部 32kg) サイズ 795 × 696 × 733 mm (収納時) 660 × 4,489 × 733 mm (軌道上) 電力 404 W 通信 S帯ダウンリンク:16 kbps、1Mbps アップリンク: 4 kbps X帯ダウンリンク:max 400 Mbps データ容量 256GB (TBD) 姿勢制御 軌道 打上げ 軌道上 内容 3軸ゼロモーメンタム 太陽指向 (ノミナル時) ターゲット指向 (観測・通信時) 太陽同期軌道、高度618 km (仮定) 2017/8 (仮定) SDS-1をベースとした100kg級小型衛星 衛星サイズ、質量等はSDS-1実績値を目安 主衛星などの条件で変わるため、要調整 3 衛星システムブロック図 4 SAR観測時間について • SAR観測時間は、以下の要因により制限される 1. 観測時の電力消費 ノミナル時:67.96W (ヒータ、マージン込) SAR観測時:552.76W 2. 観測時の熱制御 SARアンテナの熱ひずみ 観測時のRFアンプからの発熱 (60W×4~6モジュール) 3. 観測データ量 2偏波観測時、観測データは1560Mbps (=195MB/s)で発生 パケット化に伴う付加データを考慮すると、さらにデータ量が増大 5 SAR観測時間について • 現状、もっとも厳しい要求はデータ発生量 – BAQ(Block Adaptive Quantization)等のデータ圧縮を採用 することで、発生データ容量を抑える予定 • 地上との通信速度は最大400 Mbpsであり、パケット 化等を考慮すると、1秒分の観測データを取得するた めに、5秒間の通信が必要 – パケット化を考慮した通信レートは320Mbps程度であり、観 測データ量の約1/5となる 6 SAR観測時間と通信時間 • 1可視の通信時間を10分間とすると、1回の通信で2 分間の観測データを取得できる – 民間局(KSAT Svalbard局)、JAXA局(ISAS局)での通信時 間は、約100分/日 – よって、20分/日(=1.35分/周回)の観測時間が現状の値 • データ圧縮、サンプリング分解能の調整などで観測 データ発生量を抑え、1日あたりの観測可能時間を延 ばす予定 7 SAR観測時間と観測範囲 • 1.35分/周回の観測を行う場合、557.4kmの長さを観測可能 :刈り幅 300km :刈り幅 30km 8 ご清聴ありがとうございました ご質問等ございましたら、 JAXA 宇宙実証研究共同センター 森下拓往 まで、いつでもご連絡ください! Mail:morishita.hiroyuki(at)jaxa.jp 送信される際は、上の(at)を@に変えて送信ください。 Tel:050-3362-2975 9 10 【参考】SDS-1概要 小型実証衛星1型(Small Demonstration Satellite 1, SDS-1) 項目 Solar Array Panel deployment 仕様 質量 約100 kg サイズ 700×700×600 mm 姿勢制御 スピン安定(通常時、実験時) 簡易三軸(実験時) 発生電力 約140 W 通信 S-band DL:4 kbps UL:500 bps Mission DL:1Mbps/2Mbps 軌道 太陽同期、高度666 km LEO 打上げ 2009/1/23 GOSAT相乗り 運用期間 2009/1/23~2010/9/8 ミッション リソース 質量:最大30kg 電力:最大30W 容積:60cm × 55cm × 25cm Separation Launch configuration 11 【参考】検討の前提・制約条件 • 運用軌道 – 以下の内容を想定 • • • • • 打ち上げ時期:2017年8月 打ち上げ手段:H-IIAロケット相乗り 軌道高度:618km 軌道傾斜角: 98度 降交点地方時: 10時30分(±15分) 太陽同期軌道 • 軌道上運用期間 – 寿命目標3年(ノミナル1年) • 地上局 – ミッションデータDL:JAXA相模原局、 KSAT局(Sbalbard) – HKデータDL:JAXA GN局、KSAT局(Svalbard) 12 【参考】SARアンテナ㻌 全体構造 一層構造スロットアレーアンテナ 各パネルへの給電経路を均等化するよう、経路設計 13 【参考】SARアンテナパネルの構造 給電損失を軽減するため、導波管を使用して各パネルへ給電 14 【参考】電源系解析結果 Observation Time (min) 5 6 7 8 9 放電深度 (BUS, %) 放電深度 (MIS, %) 最大電流 (MIS, A) 10 12 15 18 20 61.10 74.61 87.33 95.54 27.41 27.47 32.33 37.14 41.95 46.76 15.6 51.56 (SAR 観測時) 発生電力(W) 404 (SARアンテナ4枚の裏面に太陽電池を配置.) 備考 観測時間 <18 分 : 1周回でバッテリ回復 18-20 分 : 2周回でバッテリ回復 • ノミナル姿勢:太陽指向の場合、15分/周回まで観測可能 – バス系バッテリの回復時間から算出 • SARミッションに際し、ミッション系バッテリを優先的に充電す る場合、20分/周回まで観測可能となる – この時、最大放電深度@BUS: 44.48%, MIS: 50.63% 15 【参考】熱制御系解析結果 • SAR観測時、ミッション機器の発熱量が大きく増える – 詳細解析は実施中だが、通信・データ処理よりは観測時間への要求 は緩くなる見込み – SARアンテナの表裏の温度差に起因する熱ひずみも課題 Observation: 5 min Maneuver 12/3/2013 observation 1 node analysis: Maneuver 16
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