(1+it )A 円 A/Et (1+it (1+it AEt+1 Et

教科書 p.198
中・੹期の変動
第14回 為替レートの決定と
変動
1
教科書 p.200
2
教科書 p.199
為替レート変動:3つの特徴
短期の変動
• 短期の浮動性
– 短期における予測の困難性
• 中期の変動(スウィング)
– 過剰反応(オーバーシューティング)
• ੹期の傾向
– 購買力平価
– 貨幣的要因の重視
時間概念
を取り入れて考察することが重要
3
教科書 p.199
4
教科書 p.200
資金
資産価格としての為替レート
A円
現在
のレート
ドル換算
利子率 it
1期間後の元利合‫ב‬
– 各債券の収益率(自国利子率,外国利子率)
– 為替レート変動
• 現在の為替レート
• 将来の為替レート(予想値)
5
(1+ it )A 円
e
* AEt +1
(1+ it )
Et
A / Et ドル
*
利子率 it
1期間後の元利合‫ב‬
外国
国内
• 自国貨幣,自国通貨建て債券,外国通
貨建て債券間での資産運用。
Et
(1+ it* )A / Et
ドル
円換算
円
将来 のレート
(現時点での予想値)
Ete+1
6
1
教科書 p.201
カバーなし金利裁定式3(ս似式2)
カバーなし金利平価式
Ete+1 - Et
it - i =
Et
*
t
カバーなし金利平価式1(厳密な式)
e
Et+1
(1+ it ) = (1+ i )
Et
1+it
*
t
1+it*
カバーなし金利平価式2(対数表示によるս似式)
it = it* + et ,t+1 - et
カバーなし金利平価式
• 「無裁定条件」と表現されることもある。
9
et =
it = it* + et ,t+1 - et
為替レート予想値
物価水準 Q
現在値
•
•
実‫ޑ‬国民所得 Y
自国財価格 P
外国財価格 P*
為替レート e
e
8
ファンダメンタルズ
11
(10.1)式
現在値
• 自国・外国の利子率および予想が与え
られているときの「為替レートの現在
値の決定式」と考える。
• 自国・外国の利子率および為替レート
の現在値が与えられているときに「予
10
想が満たしておくべき条件」と考える。
教科書 p.202
予想とファンダメンタルズ
名目貨幣供給 Ms
t
-1 = Et+1E-E
t
予想値
カバーなし とは為替レートの変動によるリ
スクを回避しないことを指している。
実‫ޑ‬貨幣供給
1+it -it* -it it*
it = it* + et ,t+1 - et
– 予想為替レート上昇率(自国通貨の予想減
価率)が自国・外国間の利子率格差に等し
いこととして表される。
貨幣ߋ要
e
カバーなし金利平価式の読み方
• 将来の為替レートに対する予想が与え
られているときに,自国・外国の債券
市場間で成立する裁定条件。
自国貨幣市場
-1 = EEt+1t -1
1-( it* )2
7
•
(1+it )(1-it* )
(1+it* )(1-it* )
(10.1)式
e
= EEt+1t
予想?
1
⋅ et ,t +1 + ft
1+ ad
根拠のない
根拠のある
予想値
(10.4)式
ファンダメンタルズ
予想
予想(合理的期待 etc.)
– 合理的期待の下では,すべての利用可能な情報は
現在 の為替レートに反映されてしまう。
– 合理的期待によって,為替レート変動がよりよく
予測できるようになるわけではない。
– 短期における為替予測の本‫ޑ‬的困難性(ランダム
12
ウォーク仮説)
2
教科書 p.212
購買力平価(PPP)
੹期分析
(Purchasing Power Parity)
次のような意味での「੹期」について考察しよう。
• 内外の物価水準を等しくさせる為替レー
トを購買力平価という。
自国物価水準
購買力平価
Ep ≡
Q
(10.24)式
Q *外国物価水準
• 生産・物価ੴ整が完了している。
– 完全雇用国民所得の実現
– 物価水準の確定
• 為替レートに関する予想のੴ整が完了している。
– 実際の為替レートの確定
– 自国利子率と外国利子率との一致(←金利平価式)
注:物価水準が自国財価格 P および為替レートで自国通貨に換算した
外国財価格 P*とから構成されていることを考慮して,これまでとは
異なる記号 Q,Q* を用いている。
13
e
Et+1
- Et
it - i =
=0
Et
*
t
14
教科書 p.215 の議論を簡略化
੹期の物価水準と貨幣供給
੹期の貨幣供給と購買力平価
貨幣市場均衡条件
Ep =
MS
MS
= L(i,Y ) ¤ Q =
Q
L(i,Y )
• ੹期において,その他の変数(利子率
や所得)が一定ならば,名目貨幣供給
量の増大は同率の物価水準の上昇をも
たらす。
短期
15
Q
M / L(i,Y )
= *S
Q * M S / L *(i*,Y )
• ੹期において,その他の変数(利子率,所得,
外国物価)が一定ならば,自国の名目貨幣供
給量の増加は同率の購買力平価の上昇(自国
通貨の減価)をもたらす。
• ੹期における為替レート(購買力平価)の決
定因として貨幣供給量が重要。
16
短期における貨幣供給と利子率
分析
• 短期における名目貨幣供給量の増加は,
利子率の低下をもたらす。
次のような意味での「短期」について考察しよう。
• 生産・物価ੴ整が行われない。
– 国民所得水準一定
– 物価水準一定
貨幣市場均衡条件
MS
= L(i,Y )
Q
17
18
3
短期における貨幣供給・利子率と
金利平価式
• 自国貨幣供給増加による自国利子率
の低下と金利平価式から,予想為替
レート上昇率は負となっていなけれ
ばならないことが導かれる。
Ete+1 - Et
= it - it* < 0
Et
短期
利子率低下
為替レート低下予想
੹期
購買力平価
為替レート上昇予想
このズレを
整合的
に説明することは可能か?
19
(過剰反応モデル)
金利平価・購買力平価・合理的期待の統合
為替レート
オーバー
シューティング
Ep
時間
拡張的金融政策
の実施時点
੹期と短期とのズレ
自国貨幣供給量増加
オーバーシューティングモデル
E ¢p
貨幣供給増加と為替レート
੹期
21
20
オーバーシューティング
• 金利平価式から,貨幣供給量増加は短期にお
ける為替レート下落予想をもたらす。
• 購買力平価から,貨幣供給量増加は੹期にお
ける為替レート上昇予想をもたらす。
• 貨幣供給量増加が行われた 瞬間 に為替レー
トが੹期均衡水準よりも大幅にジャンプ(オー
バーシュート)すると考えれば,短期・੹期
の予想の不整合性はЖ消される。
22
4