2014.5.7 計算力学及び同演習 演習 No. 5 演習 (A) 5-A-1 〔演習(2014.5.7 〆切)〕弾性体の静的つり合い問題の支配方程式, ( ) d du(x) − EA(x) = b in (0, l) dx dx u(0) = 0 u(l) = g (1) の弱形式(仮想仕事式)を導出しなさい.ただし,仮想変位(変位)は δu(x) を用い,それ が満たすべき条件を明記したうえで定式化しなさい. (1) 式の両辺に仮想変位 δu(x) を乗じて積分すれば, { ( ) } ∫ l d du(x) δu(x) EA(x) + b(x) dx = 0 dx dx 0 (2) 第 1 項を部分積分すると, [ du(x) δu(x)EA(x) dx ]l ∫ − 0 0 l du(x) dδu(x) EA(x) dx + dx dx ∫ δu(x)b(x)dx = 0 (3) 0 となる.ここで,仮想変位が満たす条件は u(0) = 0 and ∀δu; δu(0) = 0 u(l) = g and ∀δu; δu(l) = 0 となるので,整理すると ∫ ∫l du(x) l dδu(x) EA(x) dx = 0 δu(x)b(x)dx in (0, l) 0 dx dx u(0) = 0 and ∀δu; δu(0) = 0 u(l) = g and ∀δu; δu(l) = 0 となり,弱形式を導出した. l (4) (5) 5-B-1 〔HW(2014.5.14 〆切)〕1 次元弾性体が,下図に示すような 3 ケースの荷重および拘束条 件の下でつり合っているとき,以下の問いに答えなさい. A A b=P ℓ x ℓ A B B B C C P C EA = ৻ቯ P ࠤࠬ A ࠤࠬ B ࠤࠬ C (1) この 1 次元弾性体に対する微分方程式 ( ) du d EA =b − dx dx (6) について,各ケースの境界条件を与えなさい. 基本境界条件は 3 ケースについて共通であり, u(0) = 0 (7) である.また,軸力を N(x) とすれば, N(x) = EA du(x) dx と表すことができ,各ケースの自然境界条件は du(x) =P ケース A N(l) = EA dx x=l ( ) l du(x) du(x) =0 ケース B N = EA = P , N(l) = EA 2 dx x= l dx x=l 2 du(x) =0 ケース C N(l) = EA dx x=l (8) (9) (10) (11) となる. (2) 問 (1) で与えた各境界条件の下で微分方程式を手計算で解きなさい. (6) 式を変形すると, d2 u(x) b =− 2 EA dx (12) となり,これについて積分を実行すれば, du(x) b =− x + C1 dx EA b 2 u(x) = − x + C1 x + C2 2EA となる.ただし,C1 , C2 は定数である.また,(9)∼(11) 式の境界条件より, du(x) P = ケース A dx x=l EA du(x) P du(x) =0 ケース B = , dx x= 2l EA dx x=l du(x) =0 ケース C dx x=l (13) (14) (15) (16) (17) となる. まず,ケース A について物体力がゼロ (b = 0) であるから,境界条件 (7),(9) と式 (13),(14) を用いれば, P , C2 = 0 EA P x u(x) = EA C1 = (18) (19) と導くことができる. l 2 l l l と ≤ x ≤ l に分けて考える.0 ≤ x ≤ の場合の変位を u1 (x), ≤ x ≤ l の場合の変位 2 2 2 を u2 (x) とすれば変位の連続性より, ( ) ( ) l l u1 = u2 (20) 2 2 次に,ケース B もケース A と同様に物体力がゼロ (b = 0) となるから,領域を 0 ≤ x ≤ が成り立つ.まず,0 ≤ x ≤ れば, l の場合は境界条件 (7),(10) および式 (13),(14) を用い 2 P , C2 = 0 EA ( ) P l u1 (x) = x 0≤x≤ EA 2 C1 = また,この領域の x = (21) (22) l において, 2 ( ) ( ) l l Pl u1 = u2 = 2 2 2EA (23) l ≤ x ≤ l の場合,変位の連続性により式 (23) はこの領域でも成立し, 2 この条件に加えて,境界条件 (10) および式 (13),(14) を用いれば, となる.次に, Pl C1 = 0 , C2 = ( 2EA ) Pl l u2 (x) = ≤x≤l 2EA 2 (24) (25) 最後にケース C のとき,物体力は b = (14) を用いれば, P であり,境界条件 (7),(11) および式 (13), l P , C2 = 0 EA P 2 P u(x) = − x + x 2EAl EA C1 = (26) (27) となり,各ケースの微分方程式が得られた. (3) 作図ソフトを用いて問 (2) で求めたたわみ u(x) の関数形(たわみ曲線)を図示しなさい. それぞれのケースで求められた微分方程式の解 (19),(22),(25),(27) を用いて,仮に 材料パラメーターや荷重を E = 2.0 × 1011 (Pa) , A = 0.001(m2 ) (28) P = 5.0 × 10 (N) , l = 2.0(m) 4 (29) とすれば,以下の図のような u(x) の関数形が得られる. u(x) [m] ー ケースA ー ケースB ー ケースC 4.0×10-4 2.0×10-4 0 0 1 ᅛᐃ➃ࡽࡢ㊥㞳 x 2 [m]
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