0.1 物理単位につく接頭語 物理量が単位の基準となる値に対して、桁違いに大きかったり小さかったりする場合には、接頭語(prefix)を 単位の前につける。この接頭語は国際規格により 1024 から 10−24 までの範囲で Table.1 のように定められてい る。この接頭語をつけることで値の整数部分は3桁以内になる。したがって、100 万 kW というような表現は おかしな表現である。 物理量を表すときは接頭語のみで使われことはない。日常会話では 1k が 1km,1kg などの意味で使用され ているが、このような場合の物理量(単位)は文脈依存であり正確には単位をつけるべきである。また、接頭 語が2つ以上重ねて用いられることもない。この表の範囲で表現できないときは、×10+30 とか ×10−30 のよう な指数表現を使用する。 Table. 1 SI 接頭辞表 接頭語 乗数 名前 読み 語の意味 Y Z E P T G M k h da d c m µ n p f a z y 1024 yotta ヨタ 8 1021 zetta ゼタ 7 18 exa エクサ 6 1015 peta ペタ 5 12 tera テラ 怪物 109 giga ギガ 巨人 10 mega メガ 大量 103 kilo キロ 1000 102 hecto ヘクト 100 101 deca デカ 10 10−1 deci デシ 10 −2 centi センチ 100 −3 miri ミリ 1000 −6 10 micro マイクロ 微小 10−9 nano ナノ 小人 −12 pico ピコ 先端 −15 famto ファムト 15 10 10 6 10 10 10 10 10−18 atto アト 18 −21 zepto セプト 7 −24 yocto ヨクト 8 10 10 1 なお、ロジック回路やコンピュータの世界では k を 210 、M を 220 、G を 230 、T を 240 などをあらわす接頭 語として使用するが、一般の物理量の接頭語としての k、M、G、T とは値が異なるので注意が必要である。 また、103 と 210 を区別するために小文字の k ではなく大文字の K を用いることもある。小文字の i をつけて ki、Mi、Gi、Ti などと表現することで 210 、220 、230 、240 などを表現することもある。 Table. 2 バイナリ接頭語表 接頭語 E P T G M k 乗数 名前 読み 60 2 exa エクサ 250 peta ペタ 1,125,899,906,842,624 240 tera テラ 1,099,511,627,776 230 giga ギガ 1,073,741,824 220 mega メガ 1,048,576 210 kilo キロ 1,024 2 10 進数での値 1,152,921,504,606,846,976
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