微生物試験 サービス開始!(2013 年1月)

JCL BIOASSAY
6
ESSENTIAL
REPORT
vol.6
2012.10
Vol.6
http:// w w w . jclbio. com
験
試
物
生
微
!
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開
ス
ビ
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製剤試験部門
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試験に必須で
皆 様にサ ービ
、
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注射剤の品質
制
体
の
、万 全
ニングを行 い
。
十 分 なトレー
お試しください
非
是
、
を
ス
ビ
サー
届 いたJ C L の
製剤試験部門では、受託メニューを拡充するため、新規設備の導
入を積極的に進めています。
2011年12月にパーティクルカウンター、2012年1月にエンドト
キシン測定機器
(トキシノメーター)
を導入いたしました。これらは主
に注射剤の品質試験に求められる不溶性微粒子およびエンドトキシ
ン量を測定するための機器ですが、注射剤の品質試験ではこの他に
必須項目として微生物試験
(無菌試験)
が挙げられます。この試験も
実施可能とするために、設備導入を進めてお
り、無菌試験および微生物限度試験が実
施可能となります。
コンサルタントとして著名な城野久
美 子 氏に、機 器 の 導 入からS O P の 作
成、および研究員のトレーニングまでサ
ポートいただいております。
プロフィール
薬学博士
城野 久美子 氏
大手製薬会社で、医薬や食品の微
生物管理、微生物試験研究に従事
し、
定年退職後、
微生物技術コンサ
ルタントとして、企業や県の研
修会などで、
セミナー講師、
技術指導を実施中。
JCL BIOASSAY ESSENTIAL REPORT Vol.6
無菌試験法
ーター
アイソレ
無菌試験は、注射剤や眼軟膏剤、点眼剤などの無菌
困難です。無菌試験において、
製剤に対して、規定の方法で処理・培養を行った場合で
偽陽性が出てしまった場合、原
の微生物の増殖の有無を判断する試験です。試験環境
因を追究し、製剤由来ではな
として無菌条件下で行う必要がありますが、従来のク
かったことを証明しなければなりません。
そこで、JCLでは過酸化水素により除染を行い、外部から
では、
どれだけ微生物汚
の汚染をシャットアウトできるアイソレーターを導入し、
染に関して意識してい
また、
日本薬局方の無菌試験法のメンブランフィルター
ても、空気中や水、作業
法に対応した装置
(ステリテスト:メルク製)
をアイソレー
者 な ど から の 汚 染 を
ター内に組込み、偽陽性が出る可能性を極力抑えてい
完全に断ち切ることは
ます。
核酸医薬品の有効成分であるオリゴヌクレオチドは合成機により合成され、精
製された後に最終製品となります。JCLでは最終製品にわずかに含まれる不
純物を分析する試験を受託(信頼性基準)
しています。核酸医薬品である
Macugen
(加齢黄斑変性症治療剤 ファイザー株式会社)
のオリゴヌクレオチ
ドの5’
末端に蛍光標識(フルオレセイン)
した化合物(FAM-Macugen)
を
HPLC-PDA-LTQ FTで分析した例
(図1)
を紹介します。
FAM-Macugenは図1のAおよびBの構造が知られており、
それぞれ9680.5 Da
および9678.5 Daと理論的に計算されます。
分析結果では主要なピークが3つ
Technical note
リーンベンチでの作業
核酸医薬品の
不純物分析の紹介
(図1のピークI∼III)
確認でき、マススペクトルから算出したモノアイソトピック
微生物限度試験法
ンベ
クリー
ンチ
微生物の中には、毒素を出したり病気を引き起こし
測定試験法では、
たりする有害な微生物もいます。また、健康な人には問
メンブランフィル
題なくても、
病気などで体の弱った人には影響すること
ター上に試料をろ
もあります。そのため、
微生物が医薬品中に存在してい
過し、
メンブランを
るかを調べることは重要なことです。
培地の表面に移
日本薬局方では微生物限度試験として、好気性的条
し、培養するMF
(メ
件下で発育可能な中温性の細菌および真菌を定量的
ン ブ ラ ン フィ ル
に測定する方法である生菌数試験と大腸菌や黄色ブド
ター)法と試料とカン
ウ球菌、
クロストリジアなどの特定の微生物を特定の
テン培地を混和して培養するカンテン平板法
質量はそれぞれ7428.0 Da
(ピークI)
、
9680.4 Da
(ピークII)
と9678.4 D a
(ピークIII)
でした。
ピークIIおよびIIIはFAM-Macugenの理論値と近似することが確認でき、測定
した試料の主成分がFAM-Macugenであることが確認できます。
一 方 、ピ ークIは測 定された質 量 が 7 4 2 8 . 0 D aであったことから、F A M Macugenの3’
末端側23塩基(図2の網掛け部分 理論値:7428.1 D a )
と
推定されます。
JCLの質量分析システムでは分子量10,000 Da程度の分子に対して1 Daの
違いを区別することが可能であり、核酸医薬品の不純物分析において有益な
微生物のみを発育させる選択培地で培養し、それらの
(カンテン平板混釈法)があります。JCLでは、
これらの
微生物が存在しないか、又はその存在が限られている
MF法、
カンテン平板法といった生菌数試験と特定微生
かを判定する特定微生物試験があります。また、
生菌数
物試験に対応しています。
データを得ることができます。
エンドトキシン試験法
エンドトキシンは発熱やショックを引き起こす物質
比色法およびゲル化法といった試験法がありますが、
で、グラム陰性菌の細胞壁の成分であるリポ多糖のこ
JCLが有するエンドトキシン測定装置
(トキシノメーター
とを示します。このエンドトキシンは元の微生物を滅菌
ET-6000:和光純薬工業製)では、3つの試験法すべ
すれば無効になるわけではなく、微生物の死滅後も残
てに対応でき、
また、CSV ( Computerized System
留することから、医薬品において、エンドトキシンの試
Validation) にも対応しています。
験を行うことは重要です。
日本薬局方では、
カブトガニの血球抽出成分より調
製されたライセート試薬を用いてグラム陰性菌由来の
の
微生物試験 です。
プ
ー
ル
専任グ
エンドトキシンを検出又は定量する方法で、比濁法、
図1 FAM-Macugenを測定したときのUVクロマトグラム
(260 nm)
[5’
末端] C
(F)G
(M)G
(M)A A U
(F)C
(F)A
(M)G
(M)U
(F)G
(M)
A
(M)A
(M)U
(F)G
(M)C
(F)U
(F)U
(F)A
(M)U
(F)A
(M)C(F)
A
(M)U
(F)C
(F)C
(F)G
(M)
idT [3’
末端]
図2 Macugenオリゴヌクレチド分解物の推定される塩基配列
写真右から、
今井、千田、林、納田。
皆様のニーズにお応えできるよう、
私共がご対応いたします。
http://www.jclbio.com
JCL BIOASSAY ESSENTIAL REPORT Vol.6
REPORT
抗体のCOA発行について
JCLは、昨年7月からLBA
(Ligand Binding Assay)
による高分子化
合物の濃度測定試験の受託を開始いたしました。バイオマーカーなど
の既存の物質に対しては、市販の抗体を用いた測定系を、抗体医薬品
などの新規バイオ医薬品には、それに対する測定用抗体を作製し、測
定系を立ち上げることが可能です。測定用抗体作製に関しては、和光
純薬工業株式会社と協力関係を構築しており、作製された測定用抗
体については、その品質を保証するため、JCLにてCOAを発行する準
備を進めております。なお、COAで評価する項目としては、現時点で
は、反応性・純度・タンパク濃度・安定性を予定しております。また、測
定用抗体のCOA発行のみの受託についても検討しております。
抗体を含めLBAに使用するCritical Reagentsのキャラクタライゼーショ
ンおよび安定性の評価方法については、GBC (Global Bioanalysis
C o n s o r t i u m )でも議 論されており、L B Aにおいて重 要な話 題 の
一つとなっております。先に示しました項目については、第3回JBF
(Japan Bioanalysis Forum) シンポジウムにて発表された資料を
参考としておりますが、最新の情報が入手でき次第、随時更新してい
く予定です。
TOPICS
ヒト試料取扱倫理委員会を設置いたしました
世界医師会による「ヘルシンキ宣言」および厚生労働省による
「臨床
研究に関する倫理指針」
に基づき、
ヒト試料の取扱いにおいて、十分
な倫理的配慮のうえ、科学的に適正に計画・実施するために、設置い
たしました。
URL http://www.jclbio.com
E-mail [email protected]
株式会社
本社 ・ 研究開発支援本部
〒560-0082
大阪府豊中市新千里東町1-4-2
千里ライフサイエンスセンタービル16階
T E L(06)
4863-5225
FAX(06)
4863-5021
横浜オフィス
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神奈川県横浜市港北区
新横浜3ー6ー5
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TEL (045)
478-0747
FAX (045)
478-0749
西脇ラボ
〒677-0032
兵庫県西脇市中畑町17-18
TEL (0795)
23-5725
FAX (0795)
23-4756
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大阪ラボ
〒564-0043
大阪府吹田市南吹田5-16-26
TEL (06)
6338-8102
FAX (06)
6338-3775
米国ラボ
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2860 Forbs Avenue,
Hoffman Estates,Illinois
60192-3702, USA
TEL +1-847-645-0407
FAX +1-847-645-0412