正義と平和協議会 パックス・クリスティ・インターナショナルの声明文 「シリアの人々の苦しみはいつまで続くのでしょうか」 シリアでは暴力が続き、人々が深刻な被害を受けています。この状 況に対し、パックス・クリスティ・インターナショナルは次のことを求 めます。 シリア国内に人道支援が行きわたるようにする。 国際社会が交渉再開を強く後押しする。その交渉には、シリア人女 性代表と非暴力を求める市民団体代表も参加する。 パックス・クリスティ・インターナショナルは、シリアの平和プロセ スをより強く推し進めるために、ロシア、イラン、米国、サウジアラビ アをはじめとするすべての国と欧州連合に対し、以下のことを支援する よう求めます。 シリア内の戦闘員への武器、火薬、武器部品の調達を即座に停止す る。 シリア内の外国人兵士に対する海外からの援助を即座に停止する。 シリア国内の共同体が、内戦停止にむけて交渉し、持続的平和地帯 をもうけるために活動するのを海外から後押しする。 シリアの国内避難民と、隣国への難民に対する人道支援を強化す る。 暴力から逃れてきたシリアの人々に、難民資格もしくは一時在留資 格を与える。 暴力を激化させるような行為の停止 シリアにおける殺戮を終わらせるためには、すぐにでも停戦する必 要があります。それに向けた第一のステップは、戦闘を可能にする行 為を停止することです。交渉は幾度となく滞っています。なぜなら、双 方に武器が提供され続けているので、反和平派の人々は戦い続けるこ とができるからです。国際社会は、すべてのシリア戦闘員に武器、火 135-8585 東京都江東区潮見 2-10-10 T:03-5632-4444 F: 03-5632-7920 Web: http://web.mac.com/jccjp/ 薬、武器部品を調達するのを停止することに同意すべきです。 シリア国内の非暴力を求める市民に対する支援 シリアの人々に公正で平和な未来をもたらすための最も効果的な方 法は、非暴力を求める市民と女性を組織化することです。 凶悪な暴力を終わらせる交渉が滞っている今、平和プロセスに参加 することを望んでいるシリアの女性たちの要求を尊重すべきです。この ことは、国連安全保障委員会1325決議に沿っています。また、その後 に発表された、紛争回避及び解決における女性の重要な役割を再確認 する宣言にも沿っています。 シリア女性の代表と、非暴力を求める市民の代表が再開された交渉 に参加することが、紛争解決のために欠かせません。 子供達の苦しみを終わらせる 国連の統計によると、500万人以上の国内外のシリアの子供達が戦争 のトラウマに苦しんでいます。およそ100万人の子供達が難民となり、 そのほとんどがヨルダンの難民キャンプで生活しています。こうした子 供達の苦しみを終わらせ、彼らの未来を守ることが必要です。 緊急を要する人道危機への対応 シリア国内の多くの共同体が、何度も立ち退きを強いられてきまし た。彼らには人道支援が必要です。しかし、近隣で激しい包囲攻撃が 行われているために、彼らに食糧、水、衣料品を届けることができま せん。人道支援団体が困窮する人々のもとに自由に行けるようにしな ければなりません。飢餓が武器の一つとして使われることがあってはな らないのです。 パックス・クリスティ・インターナショナルは、援助団体が困窮して いる人々に援助を届けられるようにするために、国境を解放し、彼ら が自由に国内を移動できるようにするようシリア政府と内戦当事者の 協力を再び求めています。 海外の支援者に対しては、何100万人ものシリア難民を受け入れてい る国を援助し、その援助額を増やすよう求めます。 パックス・クリスティ・インターナショナルは、入国制限と、シリア 2 難民を含む避難民の強制送還を非難します。そして、欧州連合加盟国と 他の国々に対し、シリア難民を受け入れる条件を緩和するよう再度、 求めます。 ブリュッセル 2014年3月 3
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