総コレステロール・中性脂肪実試料一次標準物質(JCCRM211) NIST では血清中のコレステロールの定量を正確に測定する方法として同位体希釈質量 分析法(ID-GC/MS)を開発しました。NIST の SRM 909c, SRM 1951c にはこの ID-GC/MS による SI 基本単位トレーサブルなコレステロールの値が付されています。 当機構でも、JCCRM 211 を開発し、ID-GC/MS による SI トレーサブルな値を認証してき ました。 しかし、CDC がコーディネートする CRMLN では、総コレステロールは Abell-Kendahl によ る値でもって標準化を行ってきました。 CRMLN は米国のみならず、ヨーロッパ、カナダ、日 本に指定されたラボがあるため、国際的に AK による値が広まっています。 これは極めて長 期間続いてきたため、AK 法による総コレステロールの値の表示を中止するわけにはいかなく なっています。 そこで、当機構のコレステロール実試料一次標準物質の総コレステロールと して、ID-GC/MS の値とともに CRMLN の AK 法による値も併記することになりました。同じ く脂質についても、同位体希釈質量分析法 ID-LC/MS による総グリセリドを表示するととも に中性脂肪の値も併記することになりました。 JCCRM 211 は、新しく生まれ変わり、総コレステロール 2 レベル:ID-GC/MS, AK 法の 2 種の値、中性脂肪:2 レベル:ID-LC/MS、総グリセリド:2 レベル、ID-LC/MS, CDC レファレンス法となっています。
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