==ザイリキプリント(十二回目)== §4.3 せん断力による応力(p.69) 12-1 P 1 章で説明した( m ean= F/A , = P/A0)は平均値であり、ハリ に発生するは断面に沿って増えたり減ったりする。微小部 分にわけると、上から下までで の大きさは異なる。右の図 はその様子であるが、おおよそ、中央部分で最大になり下 端と上端(ハリの表面)では=0 である。 上端で =0である。 共役せん断応力 で、4個とも大 きさが等しい。 およそ中央部分 で最大になる 下端では ◎ せん断応力 について =0である。 = F/A を書き直すと、(せん断力) = ×(面積) となる。 微小部分についてみると、[上下方向のせん断応力] = [左右方向のせん断応力] となる。これらは、共役せん断応力と呼ばれる。 ▽ [せん断応力に分布が発生する理由を考えよう]・・・1 の式を見つけることを目標とする。 左の図は、ハリを切って立体的に示したところである。p.70, 図 4.10(a)を立体っぽく表わした。 D F , F+dF --- それぞれ、左面、右面に作用するせん断力。 B M , M+dM ---左面と右面に作用する曲げモーメント。 e2 N , +d ---左面と右面に作用する曲げ応力。 dx --- この部分の長さ。z, z 1 はハリの幅(図 4.10(b)参照)、 N e1, e2 は中立軸∼表面間の距離。その他も図 4.10(b)参照。 e1 F 薄色の面(EF 断面)から下の部分に着目する。y1 は中立軸∼ A EF 断面の距離である。 C F dF F+ M z M+dM +d dx AE, CFでは軸力、EFではせ ん断力が作用して、つりあ う! NAE+FEF=NCF E AE断面 EF断面 F CF断面 A 以上より、1= 1= FS z1 I ※水平方向の力に目を付けているのがポイント。 e1 e1 y1 y1 NAE= zdy , FEF=1×z 1×dx, N CF= ( d )zdy (4.25–4.27) e1 (4.25 – 4.27)式より、1×z 1×dx= (d z )dy C e1 1 F ( yz )dy z 1 I y1 左に示した各断面に水平方向に作用する力がつりあう。 AC の面(ハリの表面)では、水平方向の力は作用しない。 (4.30) y1 e1 が得られる。 S= ( yz )dy とすれば、1= y1 FS z1 I 。 (4.34) これがせん断応力の分布を示す式である。 e1 ◎ S= ( yz )dy は、y1∼e1 の断面(つまり、AE 断面)に関する断面一次モーメント。(yz)dy=y・(zdy)=(座標)×(面積)、注意しよう。 y1 e1 ◎ S= ( yz )dy へ、y1=e2 を代入すると S=0, y1=e1 を代入すると S=0 となる。つまり、下端と上端(ハリの表面)では=0 となる。 y1 ▽ p.72, 例題 5 【Situation】断面が h×b の長方形のハリにせん断力 F がかかっている。(右図参照)y1 を中立軸か らの距離、y 座標として、断面におけるせん断応力 の分布を示す式を求める。(4.34)式をつかう。 既知の変数:h, b, e1(=h/2), F 【解答】 S: 図の斜線部分の断面一次モーメント e1 b h2 S= ( yz )dy , ゆえに S= (by) dy ( y 12 ) 2 4 y1 y1 h/2 F h X X y1 I: 断面二次モーメント、I= (bh3/12) . 3F 12F 2 3F 4 y12 FS F 12 b h 2 y ( 1 ) 3 ( y12 ) = 1 2bh 2bh3 2bh bI b bh 2 4 h2 均のせん断応力であることに注意する。) ▽ Today's Work ! == ・・これが答え。( ※ F が平 bh e1 b e1 (1) (4.25)式についてzdy を y1∼e1 の区間で積分するとなぜ NAE になるのか?なぜ NAE= zdy となるのか説明せよ。 y1 (2) プリントでは、NAE, FEF NCF の式、(4.25) – (4.27)から(4.34)までの過程の途中が省略されている。省略されているところを補って (4.34)までの導出を完成させなさい。 e1 (3) S= ( yz )dy へ、y1=e2 を代入すると S=0 となる。その理由を説明せよ。 /解答用紙は授業で配布する。 y1 (4) 断面係数とは何かを説明し、m ax, m in との関係を示せ。また、m ax, m in について図説せよ。
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