甲状腺疾患とCEA(腫瘍マーカー);pdf

んな/
紹 介 症柳
l:
患者 :69歳 、男性
主訴 t健 診 のため0医 院 を受診も 甲状腺機能異常を発見 され紹介。
既往歴 :S44年 (24歳 )、 脊椎 (胸 椎 )カ リエスで手術。 S48年 (28歳 )、 胃潰瘍 で手術 (胃 ・ 部分切除、 B‐ I法 )
H9∼ 10年 (52歳 頃)、 便潜血・ 陽性 (富 山市医師会健診 )で 、上部 。下部内視鏡検査 (労 災病院)を 受検。
(結 果 :胃 には潰瘍や癌所見な し。 S字 状結腸 にポ リープ数個 :生 検 Gmup3。 )
耳20年 (63歳 )、 便潜血・ 陽性 (魚 津市がん健診)で 、上部・下部内視鏡検査 (黒 部市民病院)を 受検。
H25年 (68歳 )、 上部内視鏡検査 (0医 院、潰瘍や癌所見 な し。)
毎年、欠か さず、魚津市の大腸がん健診 (便 潜血検査)を 受けているが、今の ところ異常な し。
家族歴 :特 記すべ きことな し。
生活歴 :喫煙歴 (20歳 前後∼66歳 まで 10本 ノ日、67歳 か ら 3本 /日 、現在 も喫煙中。)、 飲酒歴 (な し。)
現症歴
H26年 08月 21日 (木 )、 魚津市の特定健診で 0医 院を受診。 甲状腺エ コー検査で異 常 を発見。
その 日、甲状腺ホルモ ン検査を した ところ後 日、 TSH(267)FT4(0.29)F T3(1_08)と 甲状腺機能低下症
が発見 された。 (ち なみに、 TC=225、 GOT=47、 GPT〒 31、 ,GTP=30で あつた。)
H26年 08月 26日 に、労災病院・ 内科 に紹介。
甲状腺機能低下症 と分かつた上で問診
「動作がの ろい」「しゃべ るのがのろ くて言葉がはっき りしない」 と家族 (娘 )か ら言われていた (娘 は看護師)。
それ以外 に、1年 半前 (67歳 頃)か ら 「だるい」「寒が り」「下肢 の皮膚冷感」「筋力低下」の 自覚症状 があったが、
年齢 の所為 と思 つていた。
:
、
:
腹囲 :91 BMI:24.6、 血圧 :104/71(左 右差な し)、 脈拍 :64/整 、
身体所見 :身 長ノ
体重 :165.1/67.0、
顔貌 :活 気がな く、軽度浮腫状 (鼻 はあぐらをかき、頬が腫れば つた く “ぼてつと"し た感 じ)。
頭部 :眼 瞼結膜 の蒼 自 )、 黄染 )。 眉毛の外側が薄 い。
頚部 :甲 状腺腫 ):甲 状腺を触れない。 リンパ節腫脹 )頚 静脈怒張 )、
胸部 :呼 吸音 :清 、肺雑音 :な し。
心音 :清 、I→ Π→III(‐ )→ Ⅳ )、 心雑音 :な し。
腹部 :凸 、腹壁 (軟 )、 圧痛 )、 肝 。牌・ 腎 (触 知せず)、 ll■ 瘤 )、 Bruit(‐ )、 手術痕 (+)
四肢 :下腿足背浮腫 )、 チアノニゼ ) →明 白な浮腫、粘液水腫 な し。
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検体検査結果 。経過表
:
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抗サイ ログ ロプ リン抗体 (4000以 上)、 抗 TPO抗 体 (600以 上)
サイ ログロブ リン (0.3以 下)、 カル シ トニン (14 pg/ml、 基準値 15∼ 86)
i
│
生体検査結果
甲状腺エ コー :左 右 の 甲状腺実質が分 か り難 い。凡そ、右葉 (20x12.5x10mm)左 葉 (17.5x10x10mm)と 萎縮.
三
総頸動静脈 と気管 と前頸部筋で囲まれ る領域は、低エ コーで不均一 (ま だ ら状)、 小嚢胞性病変 が多発。 i
:
│
明 白な被包化 された結節性病変はない。
頸部軟部 XP:甲 状腺 の位置 に石灰化像所見な し。
│
心電図 :洞 調律、60bpm、 徐脈や低電位や虚血性変化な し。
│
胸部 XP:左 下肺野に、脊椎 (胸 椎)カ リエ ス手術 の術後胸膜癒着 を認 める。
│
腹部造影 CT検 査 :膵 臓や肝外胆道 に SOL所 見な し。それ以外 の腹部実質臓器 (肝 臓 な ど)に SOL所 見な し。
:
また、消化管には塊状 の SOL所 見は認 められ ない。
:
:
現在 の処方内容
:
チラージン S25
4錠
一 日 1回 朝食後。
1
μ
紹介患者の診断
①病名 : 高度な甲状腺機能低下症
慢性甲状腺炎
②推定罹病期間 :2年 前後。
③喫煙歴 :50年 前後、現在も喫煙中。
:
甲状腺 疾 患 と CEA:
・未治療 の 甲状腺機能低下症 の 449%に CEA異 常高値 が認 め られ る。
・ その機序 として、「CEAの 分解代謝 の遅延」が想定 されているが実証 されていない。
・「CEAの 代謝」に甲状腺 ホルモンが関与 していると想定 され る。
第 1表 CEA levelS in patients with thyroid disease
Percent
No. of patients with indicated
serum CEA
2.6∼ 5.0 (・
≦ 2.5
Graves'disease
Hashimoto's disease
positiveす
5。
2︵
063
け
ン
2
蘊
17
Thyrold adenoma
17
2
Thyroid carcl■ oma
Healthy subjects
3.3
0
・・0
︵
ψ
29
31
>10.0
1∼ 10.
0
6.1
0
51.4++
0
0
194
2
27.3■
0
10.6
*Circulating CEA>2.5 ng/ml iS COnsidered,ositiVe.
図
1
甲 状
甲状腺機能九進症
未
09る
甲状腺疾患 における cEA値 分布 な らび に平均値
l17t疾
治
│
忠
1.0
療
(0/39)
療 中
01d状 態)
る
0ワ
(0/10)
治 療 中
id状 態)
(Hypothy子 。
o9る
(o/16)
3.0
4.0
CEA(ng/ml)
5.0
ト
(Euthyl・
)
o9ろ
(0/16)
甲状腺癌 (孝 L頭 癌)
o%
(0/31)
平均値±SD
53=LO.37
治
未 治 療
甲機
状能 44 99る (22/49)
腺低
療 中
下 治
症 (Euthyroidl規 授
第 2図
2.0
彎 ・
0:46=LO.34
F…
0.60=LO.38
卜
.“
8…
17 2.38=Ll.55
―
0.94=LO.48
:::L.
警 ・
橋 本病 ,バ セ ドウ病 に お け る血 中
度 とサ イ ロ キ シ ン (T4)濃
度 との相 関
.501ヒ
第 3図
CEA濃
0.35
甲状 腺 機 能 低 下症 に おけ る血 中
度 と推 定 罹 病期 間 との関係
CEA濃
含日 ヽ”●︶く 餞0
l year
EuthyrOid ∼3months ∼
∼3years i>3,ears
Estimated duration Of hypOthyroidism
2