講演番号:2A16p19 講演日時、会場:3 月 25 日 17:36~ A 校舎 16 会場 光老化マウスの皮膚における Bifidobacterium breve B-3 株の保護効果 Protection effect of Bifidobacterium breve B-3 on skin of photoaging mice. ○佐藤 拓海、村田 麻衣、近藤 しずき、小田巻 俊孝、若林 裕之、山内 恒治、清水 金忠、阿部 文 明 (森永乳業株・食基研) ○ Takumi SATOU,Mai MURATA,Shizuki KONDOU,Toshitaka ODAMAKI,Hiroyuki WAKABAYASHI,Kouji YAMAUCHI,Kanetada SHIMIZU,Fumiaki ABE (Morinaga milk industry co., LTD) 【目的】 我々はこれまでに高脂肪食による肥満誘導モデルに対し B. breve B-3 株(B-3)の抗メタボリックシン ドローム効果を報告してきた(kondo et al. 2010)。肥満同様、加齢に伴う皮膚老化は QOL を大きく 低下させる因子とされている。紫外線曝露による光老化は皮膚のバリア機能に大きなダメージを与え 皮膚老化を大きく加速する事から近年、光老化に効果を示す食事成分が注目されている。本大会では B-3 投与による皮膚の抗光老化効果について、紫外線照射モデルマウスを用いた検討を行ったので報 告する。 【方法】 7 週齢の Hos:HR-1 系♂マウスを用い、UV 非照射群(UV(-))、UV 照射群(UV(+))、UV 照射+B-3 投与群 (B-3)の 3 群(各群 n=8)に分け、光老化誘導として紫外線(UVB)を 3 回/週、7 週間行い、B-3 の 投与は 2×10^9/日でゾンデによる経口投与にて行った。光老化に対する皮膚状態の評価は経皮水分蒸 散量(TEWL)および皮膚水分含量を 1 回/週で測定した。試験終了時には背部より皮膚を、腹部後大 静脈より血清を採取し、病理組織染色による組織の観察、表皮肥厚の測定、炎症性サイトカインの定 量、各種酸化関連因子の評価を行った。 【結果・考察】 UV(+)群と比較して、B-3 投与群では UV 照射による TEWL 値の上昇が有意に抑制され、さらに UV 照射 による皮膚水分含量の低下も有意に抑制した。皮膚組織観察の結果、UV(+)群と比較して B-3 投与群 では UV 照射による表皮肥厚が有意な抑制が認められた。また皮膚及び血清中の炎症性サイトカイン 量は B-3 投与群において IL-1β量が低い傾向を示した。酸化関連因子として皮膚中の SOD 様活性を測 定したところ、UV 照射による活性の低下傾向が観察されたが、B-3 投与による変化は観察されなかっ た。TEWL 値や皮膚中水分含量値は皮膚バリア機能を反映するため、B-3 の投与は UV 照射によって生 じる皮膚の炎症に作用するとともに皮膚のバリア機能を維持及び改善すると考えられる。 Bifidobacterium, aging, skin
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