CQC Integration Validation

継続的品質チェック
SAP CQC Integration Validation
サービス実施の情報シート
SAP は、お客様が SAP ソリューションを使用して円滑に本稼働できるようにすることを目指しています。
重要なビジネスプロセスを実装する場合、継続的品質チェック (CQC) に含まれる SAP CQC Integration
Validation が役立ちます。SAP CQC Integration Validation は、パフォーマンスおよび技術的な正確性
に重点を置いて、インターフェースを含めたビジネスプロセス全体の技術チェックを提供します。クリティカ
ルな問題をテストで早期に特定し、円滑な本稼働を実現できるように解決することができます。
概要
主要な機能
SAP CQC Integration Validation サービスは、インテグレーションバリデーションの方法論における重要な要素です。
このサービスの対象になるフェーズを以下に示します。
 評価:データ量、パフォーマンス、スループット、時間制限に関する要件とともに、ビジネスプロセスおよびテクニ
カルコンポーネントのマッピングを文書化します。
 技術分析:パフォーマンスおよび技術的な正確性に重点を置いて、エンドツーエンドでビジネスプロセス全体をテ
ストし、重要なプロセスステップおよびインターフェースを特定します。
 最適化:重要なプロセスステップおよびインターフェースの詳細な分析を行い、最適化の可能性を特定します。
パフォーマンスおよび技術的な正確性を改善するための推奨事項を提供します。
お客様にとっての価値
SAP CQC Integration Validation サービスでは、お客様は SAP の経験を活用することで、時間の節約、コストの削
減を行い、最適化されたパフォーマンスと安定性の下で SAP ソリューションを本稼働することができます。
お客様が SAP CQC Integration Validation サービスから得られる利点を以下に示します。
 重要なビジネスプロセス全体の客観的な技術評価:
SAP CQC Integration Validation は、パフォーマンスおよび安定性に関して、お客様のコアビジネスプロセスの
分析を行います。お客様は、技術的な視点からどのステップが重要か、どのステップが重要でないかを確認しま
す。
 本稼働前に解決するためにクリティカルな問題の早期特定:
お客様はコアビジネスプロセスの分析により、テストフェーズで重要なステップを認識することができます。さらに
アクションを明確にして、本稼働前に問題を解決することもできます。
 応答時間およびスループットの最適化:
SAP CQC Integration Validation は、お客様が内部のビジネス要件および外部の期限(たとえば、必須の外部
レポートなど)を満たすことができるように、ビジネスプロセスステップの処理を短縮します。SAP CQC
Integration Validation は、非効率なプロセスステップのスループットを改善し、ユーザーの生産性を向上させま
す。
 ハードウェアリソースの最適利用:
トランザクションを最適に実行することによって、システムへの負荷が低減します。既存のハードウェアリソースで、
より多くのデータ量を処理できます。将来に計画されている投資のロールアウトを延期できます。
 エンドユーザー満足度の向上:
SAP CQC Integration Validation は、スタッフが非付加価値活動に費やす時間を削減し、エンドユーザーの満
足度を向上させます。

テスト工数の削減:
技術的な問題(技術的な正確性)を早期に特定することにより、それらの問題を初期のテストサイクルで解決で
きます。その後のテストサイクルは、技術的に安定かつ一貫したソリューションの下で実行することができます。
テストサイクルの数を減らして、さらに詳細なテストを実行することもできます。
実施時期
以下に示す条件に両方とも当てはまる場合、SAP CQC Integration Validation サービスが役立ちます。
 企業の好業績を継続するための重要なビジネスプロセスを導入する
 お客様テストではパフォーマンスおよび技術的な正確性の観点を評価したい
サービス実施の詳細
準備
SAP CQC Integration Validation サービスは、お客様の SAP Solution Manager を使用して実施されます。このサ
ービスの実施にあたって、最新の SAP Note 1323405「GO、BPPO および IV サービスの技術的準備」を確認してく
ださい。
サービスの実施
SAP CQC Integration Validation サービスは、エンドツーエンドで重要なビジネスプロセス全体を分析し、重要なプ
ロセスステップを最適化してパフォーマンスおよび安定性を確保します。
このサービスは、評価、分析、最適化、およびフォローアップの 4 つのステージで実行されます。SAP Solution
Manager はサービスを実施する際に使用されます。
評価
ソリューション文書化に基づいて、SAP のサポートコンサルタントが評価を実施してビジネスプロセスを技術的に理
解します。また、お客様のビジネスプロセスのエキスパートに連絡して、ビジネスプロセスの要件、およびプロセスの
インターフェースに関する個々のプロセスステップについて検討します。このインタビューを通じて、既知の問題を
SAP と取り組むことができます。
この評価は、次のステージに必要な以下の情報を SAP のサポートコンサルタントに提供します。
 ビジネスプロセスおよび問題に関する知識
 パフォーマンスとスループットに関するビジネスプロセスステップおよびインターフェースの要件
技術分析
技術分析では、SAP のサポートコンサルタントがお客様のプロジェクトチームと密接に連携して作業します。ビジネ
スプロセスステップのベースライン評価は、代表的なテストデータで実施されます。ベースライン評価では、技術情報
が体系的に収集され、パフォーマンスと安定性に関して分析されます。各プロセスステップは、実行時間(パフォーマ
ンス)および技術的な正確性(安定性)に関して評価されます。これらの評価に基づいて、重要なプロセスステップお
よびインターフェースは次のステージで最適化できます。
分析フェーズで収集された情報に基づいて、SAP のサポートコンサルタントは以下の作業を行います。
 ビジネスプロセスステップおよびインターフェースについて詳細に理解する
 ビジネスプロセス全体をエンドツーエンドで技術分析を行う
 重要なプロセスステップおよびインターフェースを特定する
 発見された改善領域および結果の評価を提示する
最適化
最適化では、SAP のサポートコンサルタントが、利用可能なトレースツールなどを使用して、以前クリティカルとして
識別されたプロセスステップおよびインターフェースの詳細な技術分析を行います。これらのステップを非クリティカ
ルな状態にするための推奨事項が提供されます。
フォローアップ
評価、技術分析、および最適化の後、お客様は分析されたビジネスプロセスの要約、問題の特定、および推奨事項
とアクションプランが提供されているレポートを受け取ります。このレポートに基づいて、サービス実施の結果および
考えられる次のステップに関してお客様のプロジェクトチームと検討するために、お客様と SAP との間で電話会議
がスケジュールされます。
サービス実施期間
このリモートサービスの通常の期間は 3 日間です。評価の開始からサービスレポートのデリバリーまでの予想期間
は、およそ 2 週間です。SAP Enterprise Support の SAP CQC Integration Validation サービスは、SAP のサポ
ートコンサルタントによって提供されます。
前提条件
一般
SAP CQC Integration Validation サービスの実施に関する一般要件を以下の一覧に示します。詳細については、
SAP ノート 1323405「GO、BPPO および IV サービスの技術的準備」に記載されています。
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プロジェクトチーム
サービスの実施において、お客様のプロジェクトチームとの連携が不可欠です。プロジェクトチームの支援により、
SAP は重要なビジネスプロセスステップを理解した上で実行し、クリティカルな問題を認識することができます。
プロジェクトチームは、分析対象のビジネスプロセスステップに関連する必要な情報をすべて提供できる必要が
あります。すべてのメンバーが以下の要件を満たす必要があります。
o 特定の作業領域での経験がある
o 必要なすべての情報、テストケース、および文書を提供できる
o それぞれの領域に関する決定を行う権限が十分にある
お客様担当者
お客様担当者は、SAP のサポートコンサルタントとお客様の組織のエキスパートとの間のサービス実施および
連絡手段を調整します。
SAP Solution Manager
SAP Solution Manager, enterprise edition が必要であり、最新のアドオンバージョンおよびサポートパッケー
ジをインストールする必要があります。可能であれば、アドオン ST-SER のコンテンツ更新を有効化してください。
リモートサービスデリバリーが効率的に行われるためには、「ソリューションの文書化」標準に従って、ビジネスプ
ロセスの範囲とアーキテクチャーを SAP Solution Manager 内で文書化する必要があります。詳細については、
SAP Service Marketplace (http://service.sap.com/supportstandards) を参照してください。
SAP Solution Manager 診断
Java または新しい UI テクノロジー(たとえば、CRM Web UI など)が分析対象のステップに含まれている場合、
SAP Solution Manager 診断をセットアップおよび設定する必要があります。ビジネスプロセスで使用されるシス
テムを SAP Solution Manager 診断に接続することが必要です。エンドツーエンドワークロード分析およびエン
ドツーエンド障害原因分析を設定およびテストする必要があります。SAP CQC Integration Validation サービス
は、技術チェックおよび詳細分析の重要なツールとしてエンドツーエンドトレース分析を使用します。
SAP Solution Manager 診断が必要にもかかわらずそれが使用できない場合においてもサービスの実施は可
能ですが、範囲が縮小され、分析の品質が低下する可能性があります。
リモート接続
ビジネスプロセスに関連するすべてのシステムへのリモート接続、および SAP Solution Manager へのリモート
接続が必要です。