継続的品質チェック SAP CQC EarlyWatch Check

継続的品質チェック
SAP CQC EarlyWatch Check
サービス実施の情報シート
継続的品質チェック (CQC) に含まれる SAP CQC EarlyWatch Check は、お客様の SAP ソリューション、
オペレーティングシステム、およびデータベースを対象として解析を行い、パフォーマンスを最適化し総所
有コスト (TCO) を最小に抑える方法を発見するためのサービスです。SAP CQC EarlyWatch Check は、
SAP ソリューションを自動的に監視する SAP EarlyWatch Alert の情報に基づいて計画することができま
す。重大な警告が SAP EarlyWatch Alert によって報告された場合、さらに詳細にシステムを解析するた
めに、SAP は SAP CQC EarlyWatch Check を実施する日程を手配します。
解析結果、およびソリューションのパフォーマンスを最適化するために必要なアクションが最終レポートに
記載されます。
概要
主要な機能
SAP CQC EarlyWatch Check の基本コンセプトは、重大な技術的問題を未然に防止すべくプロアクティブに対策を
講じることにより、SAP ソリューションの円滑な運用を維持することです。このチェックは何万ものインストレーション
事例に基づく経験を活用することにより、時間とコストを節約し、SAP ソリューションの安定運用を維持するためのも
のです。
お客様にとっての価値
総所有コスト (TCO) を低く抑え、SAP ソリューションのパフォーマンスを高く維持することは、お客様のビジネスにと
って非常に大きな価値となります。この価値は、SAP CQC EarlyWatch Check によってもたらされます。このチェッ
クによって提供される情報によって以下のことが可能となります。
 コストに影響するパフォーマンス上のボトルネックの解消
 応答時間の短縮と、それに伴うエンドユーザーからの評価の向上
 ハードウェア投資の最適活用
 コストに影響するダウンタイムのリスクの大幅低減
実施時期
SAP CQC EarlyWatch Check を使用する最適のタイミングは、SAP EarlyWatch Alert から重大な警告が出された
場合、あるいは、ご使用の SAP ソリューションにおいてパフォーマンスや可用性が最適レベルに達していないコンポ
ーネントがあることが判明した時です。このチェックは SAP のサポートコンサルタントによってリモート接続で実施さ
れるもので、チェックの実施期間は 1 日です。サービスの実施において、SAP のサポートコンサルタントは、お客様
指定の担当者を必要とします。通常、この担当者に指定されるのは、SAP システムへの接続を管理し、技術的な質
問に回答することができるシステム管理者です。お客様のアプリケーションに精通した担当者と SAP のサポートコン
サルタントとの間で連絡を取り合うことができればさらに有益ですが、これが必要になるのは特殊なケースに限られ
ます。
SAP CQC EarlyWatch Check は、1 日のサービス実施期間で、SAP コンポーネント、お客様のオペレーティングシ
ステムおよびデータベースのパフォーマンスとエラーを解析します。このチェックでは、コンポーネントから収集された
統計データを評価することによって、パフォーマンスとエラーの解析を行います。解析には、以下の内容が含まれま
す。








現在のステータス
使用頻度が高いトランザクションの応答時間
リソース消費量が多いトランザクション
ワークロードの分散
ハードウェア使用率
エラー発生状況
データベース管理
パフォーマンスとボトルネックの分析
解析が完了した後に、お客様に最終レポートが提出されます。このレポートは、クライアント/サーバーの負荷分散お
よびボトルネックとなる可能性のある問題に焦点を合わせています。また、このサービスで検出された問題が及ぼし
うる影響と、問題解決に向けての詳細な推奨事項も記載されます。レポートに記載された推奨事項を適用する際に
参考となるグラフや図表も提供されます。最終レポートの範囲について理解を深めるには、SAP Service
Marketplace で SAP CQC EarlyWatch Check のメディアライブラリーに含まれるサンプルレポートを参照してくださ
い。
SAP CQC EarlyWatch Check の 1 回のサービス実施では、SAP ソリューションのうち 1 つのコンポーネント(イン
ストール番号で識別可能)が解析されます。複数のコンポーネントを解析するには、対応する数の SAP CQC
EarlyWatch Check をお申し込みいただく必要があります。SAP CQC EarlyWatch Check は、SAP との保守契約
の範囲内で提供されるか、または個別に発注する場合は、標準価格リストに従って料金が発生します。以上の内容
は SAP と直接契約のお客様に対して有効です。VAR(付加価値再販業者)のお客様については、特別な条件が適
用されます。詳細については、担当の VAR までお問い合わせください。
サービス実施の詳細
準備
SAP CQC EarlyWatch Check は本稼働システムにのみ利用可能です。このサービスは、お客様の SAP Solution
Manager を使用して提供されます。SAP EarlyWatch Alert を有効化する必要があります(お客様のシステムで
SAP EarlyWatch Alert を利用できる場合)。SAP Solution Manager の役割に関する詳細は、
http://service.sap.com/solutionmanager を参照してください。
SAP CQC EarlyWatch Check はリモート接続を使用して実施されます。したがって、SAP へのリモート接続および
SAProuter のインストールが必要です。
SAP のサポートコンサルタントは、質問への回答および SAP へのリモート接続の開設をお客様側の担当者に依頼
します。お客様側の担当者は、サービスの影響を受ける各部門の代表と連絡を取る必要があります。また、必要に
応じて、質問に回答したりトランザクションを実行していただく必要があります。
このサービス実施を準備するには、SAP Note 91488 - SAP サポートサービス - 準備に関する総括ノートを参照し
てください。
サービスの実施
SAP CQC EarlyWatch Check は、お客様からのご希望に応じて実施されます。または、週 1 回の頻度でシステム
をチェックする SAP EarlyWatch Alert の結果を受けて実施されます。SAP EarlyWatch Alert から重大な警告が出
された場合、関連するデータが SAP に送信されます。その後、経験のある SAP のサポートコンサルタントが状況を
調査します。本稼働システムに重大な問題がある場合、SAP は SAP CQC EarlyWatch Check を実施する日程を
手配します。
サービス実施の 2 週間以上前に、システム管理者はプログラムの OS コレクターとパフォーマンスコレクターをシス
テムのバックグラウンドで実行し、パフォーマンスおよびリソース使用率に関する必要なデータを収集する必要があり
ます。SAP がお客様のシステム管理者に連絡して、この作業を行う時期と方法をお知らせします。サービスエンジニ
アが解析で使用する際にお客様のシステムの状態を十分に示すだけのデータを得るには、尐なくとも 2 週間分を収
集していただく必要があります。
サービス実施日に、サポートコンサルタントがリモート接続でお客様の SAP コンポーネントにアクセスし、コンポーネ
ントおよびそのデータを詳細に解析します。解析が完了した後、サポートコンサルタントが詳細な最終レポートをお客
様に提供します。最終レポートには、解析で発見された事項と、特定されたすべての問題を解決するための推奨事
項が含まれます。サポートコンサルタントは、お客様の会社の指定担当者に電話にて、SAP コンポーネントの状態を
報告しコンポーネントを最高レベルのパフォーマンスに導くために必要な方法について協議します。すべての結果お
よび推奨事項は、すべて最終レポートにまとめられ、お客様に提出されます。
フォローアップ
SAP CQC EarlyWatch Check の結果は、サービスレポート文書として提供されます。このレポートで提供される推
奨事項の適用を検討する必要があります。レポートの内容に関する質問については、SAP のサポートコンサルタン
トまたは SAP のサポート組織にご連絡ください。
サービス実施期間
SAP CQC EarlyWatch Check は、リモート接続によって実施され、所要期間は 1 日です。
前提条件
一般
SAP CQC EarlyWatch Check は、お客様の SAP Solution Manager を使用して実施されます。SAP EarlyWatch
Alert を有効化する必要があります(SAP EarlyWatch Alert を利用できない製品を実行しているシステムを除く)。
.