06 茨城県 坂東市立岩井第二小学校 5年 小菅 真依

平成 26 年度「土砂災害防止に関する絵画・作文」作文小学生の部 優秀賞(事務次官賞)
「土砂災害を防ぐには」
こすげ
ま い
茨城県 坂東市立岩井第二小学校 5年 小菅 真依
夏休みに入ると間もなく、四国や中国地方にふった大雨のニュースがテレビで放送されるようになりました。
ちょうどその頃、私は家族と那須にキャンプに行きました。毎日ニュースの映像で、土砂災害の悲惨な映像
を見ていた私は、キャンプ場に向かう車の中から見える美しい山間の景色も、どこか不安なものに感じてい
ました。「お父さん、この道ががけ崩れでふさがれちゃったらどうしよう。帰れなくなっちゃうよ。」私は不安の
あまり、運転をしているお父さんに話しかけました。「大丈夫だよ。よく見てごらん。」お父さんにそういわれ、
私は道路の片側に、そびえるように立つがけをみました。すると、所どころ、コンクリートで斜面がおおわれ
ていることに気がつきました。「コンクリートで固めてある。」私がそう言うと、助手席に座るお母さんが、「この
コンクリートでがけが崩れるのを防いでいるのよ。」と教えてもらいました。そして、こういう事業は国や県など
の地方自治体が行っていることも教えてもらいました。
そこで私はぎ問に思いました。たぶん、このような土砂災害防止のための事業は、日本全国で行われて
いるはずなのに、どうしてニュースで見たような被害が出てしまうのだろう。私はキャンプから帰ると、お母さ
んとインターネットで、国や地方自治体が土砂災害に対して、どのような対策を取っているのか調べてみま
した。
国土交通省のホームページを調べてみると、次のようなことが分かりました。まず、土砂災害と一口に言っ
ても、いくつか種類があるようです。土石流、地すべり、がけ崩れといったものです。そして、それぞれによ
って対策もちがうことが分かりました。また、災害が起きやすい危険箇所を定めて、ハザードマップなどで近
くに住む住民に注意をするように知らせることも行われていました。そして、これらの対策を行うために、何
千億円もの予算がつけられていることもわかりませんでした。
そこで私はますます訳が分からなくなりました。これだけたくさんのお金をかけて、防災に取り組んでいる
のに、なぜ大きな被害が出てしまうのだろう。
私は視点を変えて調べてみることにしました。気象庁のホームページを見ると、次のようなことが分かりま
した。昭和 60 年から、日本の7月の平均気温は上がり続けているそうです。また、世界と日本の年間こう水
量も、年によってばらつきがあるものの、総合的にふえているようです。私はここで、あることを思い出しまし
た。それが地球温暖化です。この地球温暖化によって、気温が上がり、海の水が暖められて、大きな台風
やハリケーンが昔よりも多く起きているのではないかと思いました。そしてそれにともなって、各地で土砂災
害の被害が多発しているのではないかと思ったのです。調べてみると、やはり世界各地で土砂災害が数多
く起きていました。中国やタイの洪水、フィリピンの台風による被害、アメリカや日本での竜まきの被害など、
調べてみるといくらでも出てきました。
ここまで調べてみて、私は土砂災害防止のために税金を使うばかりではなく、地球温暖化を阻止すること
も大切なことであり、その両方をいっしょに考えていかないと、決して土砂災害はなくならないと思いました。
そのために、一人一人が考えて地球温暖化の対策や省エネ、防災を心がけてこそ、本当の土砂災害防止
ができるのではないかと思いました。