東京女子大学 現代社会学部 コミュニケーション特論C(社会) 災害情報論 第1回

東京女子大学 現代社会学部
コミュニケーション特論C(社会)
災害情報論
第1回 ガイダンス・人間社会と災害
兼任講師 関谷直也
災害因

人災と天災

地震(地震、津波、地盤災害)
水害(台風、豪雨、高潮)
火山災害(噴火、土石流、降灰被害、火砕流)
土砂災害(土石流、がけ崩れ、地すべり)
旱魃・雨不足、雪害






原子力災害、航空機事故、ガス爆発、大火
狂牛病、公害(工場災害)
災害とは何か(1)
広辞苑

異常な自然現象や人為的原因によって,人間の社会
生活や人命の受ける被害
自然災害辞典

自然作用または人為的作用が誘因で,地域の人間社
会生活環境に損害や危害をあたえ,かつ,人命にかか
わる現象もしくは人命にかかわるおそれのある現象
寺田寅彦(1955)

「地震の現象」と「地震による災害」とは区別して考へな
ければならばい。現象の方は人間の力ではどうにもな
らなくても「災害」の方は注意次第でどんなにでも軽減
され得る可能性があるのである。
→個人の災難は災害ではない
災害とは何か(2)
災害対策基本法(1961)→自然現象の一種


暴風・豪雨・豪雪・高潮・地震・津波・噴火その他の異常
な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他及
ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める
原因により生ずる被害をいう
その他…冷害・干害・雹害・霜害・旋風・地すべり・山崩
れ・がけ崩れ・土地の隆起・土地の沈降等
公害対策基本法(1967)→社会現象の一種

事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲
にわたる大気の汚染・水質の汚濁…土壌の汚染・騒
音・振動・地盤の沈下…及び悪臭によって,人の健康
又は生活環境に係る被害が生ずることをいう
災害とは何か(3)
災害
・一次的な原因が異常な自然の運動による
・一過性の突発的被害
 公害
・一次的な原因が人間の活動に求められる
・持続性の慢性的被害

なぜ、災害を勉強するか

人を救う(自分が助かる)。

社会:社会が被害を受ける。
対策、防災、救護・救援

心理:人の心理が被害を左右する
PTSD、正常化の偏見(Normalcy Bias)、カタストロフィー・バイアス

情報:情報が被害を左右する
被害情報、安否情報、生活情報