「大館市地域防災計画」見直し案の概要について①

「大館市地域防災計画」見直し案の概要について
平成27年1月13日
大館市危機管理課
Ⅰ
基本的な考え方
東日本大震災の教訓、災害対策基本法の改正や秋田県地域防災計画の修正等を踏まえて、
市地域防災計画の全面的な見直しを実施。
見直しの3つの柱
(1)東日本大震災を踏まえた地震対策の抜本的強化
(2)大規模広域災害時における被災者対応等の強化
(3)H25.8.9豪雨災害及び9.16台風第18号災害等を踏まえた防災対策の見直し
見直しに当たっての留意点
(1)大規模災害に対し、減災の視点を取り入れるとともに、避難を中心とした対策を強化
し、備蓄計画を見直す。
(2)迅速・適切な対応のために、災害対策本部の即応体制を強化するとともに、県と協力
し広域防災拠点の強化を図る。
(3)災害情報の伝達体制を見直すとともに、防災教育の強化を行う。
Ⅱ
主な見直し内容(3ページ以降に概要掲載)
1.東日本大震災を踏まえた地震対策の抜本的強化
(1)地震被害の軽減
○最大クラスの地震を想定した防災対策の推進
【地震の想定】
・(単独地震):花輪東断層帯地震 本市の震度6弱
・(連動地震):日本海海域3地域連動地震
本市の震度6弱
○避難所の確保、避難行動要支援者対策を含む避難体制の整備
○インフラ、学校等の耐震性の強化
(2)災害時の情報提供の充実
○防災行政無線、緊急情報メール、ツイッタ一等、多様な情報手段を活用した確
実な情報伝達体制の整備
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○秋田県総合防災情報システムの稼動
○Jアラート自動起動装置の導入(自動メール発信)
○非常用電源の確保
(3)備蓄体制等の強化
○各種事業者との災害時物資供給等の協定締結
○災害時備蓄物資の確保
○物資の滞留や物資集積拠点の混乱が生じないよう、義援物資受入のルールを明
確化
○指定避難所以外に避難している者の状況把握と、食料や生活用品等の提供に必
要な体制の整備
(4)避難所の機能強化
○各種災害の特徴等を踏まえ、避難所を再指定するとともに指定緊急避難場所を
指定
○女性等に配慮した避難所運営
・男女別トイレの設置等、避難所における男女別ニーズの違いや、妊産婦、乳
幼児等特別な配慮を要する避難者への対応
・避難所の運営管理やそのマニュアルを徹底
○避難生活が長期化した場合の非常時用災害物資備蓄の整備
(5)大規模停電への備え
○避難所や防災拠点等において、停電が長期化した場合でも必要な電力が確保で
きるよう、非常用発電機等必要な設備を整備
○長時間の停電に備え、非常用発電機の燃料を確保
○非常用電源の運用方法を定め、停電を想定した訓練を実施
2.大規模広域災害時における被災者対応等の強化
(1)広域防災拠点の整備
○自衛隊や消防等の集結場所、救援物資の受け入れ等の機能を果たす広域防災拠
点の整備(県指定:長根山運動公園、長木川河川緑地、大館樹海ドーム)
○広域防災拠点における後方支援等の実施
(2)行政機能の維持・確保等
○業務継続計画(BCP)を策定し、非常時の優先業務について災害直後から実施
できる体制を構築
○災害発生後にも必要となる市民データ等の各種情報について、複数のバックア
ップデータを作成
○緊急支援車両や避難所等への優先給油
(3)その他
○県境等を越えた被災住民の受け入れについて、県と連携
○被災者の受け入れに際し、ニーズに応じた支援の実施
○県及び県内市町村の協定に基づく、自治体間の相互支援を実施
○災害ボランティアセンターへの支援
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3.H25.8.9豪雨災害及び9.16台風第18号災害等を踏まえた防災対策の見直し
(1)最近の風水害・雪害等を踏まえた対策
○災害対策本部の即応体制等の強化
○降水量、河川水位、気象予警報発表等の情報に基づく避難勧告等の徹底
○浸水頻発地域への対応強化
○土砂災害危険箇所の周知
○近年の浸水箇所を個々にピックアップした「ハザードマップ」の作成と市民へ
の周知徹底
○消防職員・団員など水防活動従事者の安全確保
(2)防災意識向上のための普及啓発
○市民参加型訓練の導入
○教育活動全体を通じた防災教育の実施
○自主防災組織の強化
○自助・共助・公助の役割分担
(3)その他
○河道掘削など河川の機能強化
○雪下ろし事故対策
○雨水路ネットワークの構築
○避難行動要支援者への配慮、安否確認体制及び支援者名簿等の作成
○り災証明書の迅速な発行
Ⅲ
今後のスケジュール
・平成27年 1月
・平成27年 2月
・平成27年 3月
Ⅳ
第1回大館市防災会議及びパブリックコメントの実施
第2回大館市防災会議
市議会に計画案を報告
県に正式報告
決定後、印刷製本及び計画配布
主な概要
1.東日本大震災を踏まえた地震対策の抜本的強化
(1)地震被害の軽減
■課題・教訓
・県の地震被害想定調査の結果、人的被害の原因の約9割は、建物の倒壊であった。
・近年の大規模な地震では、天井の落下など、いわゆる「非構造部材」の被害が発生しており、東
日本大震災では天井や窓ガラスの落下で人的被害が発生した。
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■見直し内容
【最大クラスの地震を想定した防災対策の推進】
県では、東日本大震災が連動地震であったことを踏まえ、発生確率は限りなくゼロに
近いものの、理論上考え得る最大クラスの地震として連動地震を設定した。本市におい
ては、下記の地震を想定する。
○地震の想定
・(単独地震):花輪東断層帯地震 本市の震度6弱
・(連動地震):日本海海域3地域連動地震 本市の震度6弱
【避難所の確保、避難行動要支援者対策を含む避難体制の整備】
市は、現行の避難所をすべて見直し、災害の態様ごとに避難所を確保する。また、
避難行動要支援者の安全確保のため、市民、自主防災組織、民生・児童委員及び福祉・
ボランティア団体等の協力のもと、平常時における地域の避難行動要支援者の実態把
握と災害時における情報の収集伝達及び避難誘導などの支援対策を確立する。
【インフラ、学校等の耐震性の強化】
①施設管理者は、河川管理施設について「河川構造の耐震性能照査指針」(国交省)
に基づき耐震診断を実施し、診断結果を踏まえ重要度に応じて耐震補強を実施す
る。
②市は、学校等について、これまで実施してきた耐震診断、耐震補強等に加え、天井
の仕上げ材などの非構造部材についても、耐震性の確保を図るため各種の点検を実
施し、必要な改修等を実施する。
(2)災害時の情報提供の充実
■課題・教訓
・東日本大震災では、大規模な停電や通信施設の損壊などにより、一般電話や携帯電話がつな
がりにくい状況となった。
・住民が適切な避難行動を取るためには、正しい情報を入手することが重要であり、確実に情
報を伝達できる仕組みづくりが必要である。
・バッテリー切れや非常用発電機の燃料切れにより、防災行政無線や県総合防災情報システム
など一部機能しないものがあった。
■見直し内容
【防災行政無線、緊急情報メール、ツイッタ一等、多様な情報手段を活用した確実な情
報伝達体制の整備】
市は、次のような多様な情報伝達手段を活用し、被害情報等の収集・伝達を図る。
・県総合防災情報システム ・県情報集約配信システム(情報の架け橋)
・市防災行政無線 ・衛星携帯電話 ・市ホームページ
・携帯電話メールシステム ・緊急情報メール(携帯電話各社)
・ツイッター等のソーシャルネットワーキングサービス 等
【秋田県総合防災情報システムの稼動】
市は、平成27年4月運用開始予定である、県の「新秋田県総合防災情報システム」
により、最新の通信方式(高速・大容量のデジタル通信)を採り入れる。端末局におけ
る停電時の電源供給能力が現在の7時間から72時間に向上する。
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【Jアラート自動起動装置の導入(自動メール発信)】
Jアラートとは、緊急地震速報や有事情報等、対処に時間的余裕のない事態に関する
情報を、人工衛星を用いて国(内閣官房・気象庁から消防庁を経由)から市に送信する
システムであるが、市はその情報を職員用及び市民用緊急情報メールとして配信する。
【非常用電源の確保】
関係機関は、各種防災システムの非常用発電機等の整備、燃料確保、定期的な点検等
を行う。
(3)備蓄体制等の強化
■課題・教訓
・東日本大震災では、広範囲にわたって甚大な避難者が発生したことから、大量の救援物資が必要
となった。また、発災当初は、被災者ニーズへの対応、救援物資等を保管する倉庫の確保等、物
資管理に係る問題が発生したため、本市においても備えが必要。
・県の地震被害想定調査で想定された避難者数に対応できる備蓄計画を策定する必要がある。
■見直し内容
【各種事業者との災害時物資供給等の協定締結】
市は、食糧や生活必需品等の供給について民間の事業者等と協定を締結している。今
後も各種事業者等と防災協定を締結するなどし、体制の充実に努める。
【災害時備蓄物資の確保】
以下の考え方に基づき、県と歩調を合わせ物資を備蓄する。
【公助】7/10
1/3
県と市町村の共同備蓄
(約3.2万人分)
2/3
流通備蓄等
(約6.5万人分)
【自助・共助】
3/10
家庭や地域の備え
(約4.2万人分)
【物資の滞留や物資集積拠点の混乱が生じないよう、義援物資受入のルールを明確化】
市は、救援物資の輸送や、物資集積所における物資の受け入れ・仕分け等について、
ノウハウを有する物流事業者と協定を締結し、協力を要請する。
【指定避難所以外に避難している者の状況把握と、食料や生活用品等の提供に必要な体
制の整備】
町内会等や、自主防災組織等の協力を得て、避難所外にいる避難者(場所、人数、支
援の要否・内容)の把握し必要な支援に努めるとともに、保健師等による保健指導も検
討する。
(4)避難所の機能強化
■課題・教訓
・東日本大震災では、避難所によっては、女性や子育てへの配慮が不十分で、衛生用品等の生
活必需品の不足や、授乳や着替えをする場所がないことがあった。
・風呂や仕切りの確保など、避難所生活の長期化による、生活環境に関するニーズの変化への
対応が困難であった。
・県の地震被害想定調査では、ライフラインの被害の大きさによって、復旧までに数週間を要
する場合があり、避難生活の長期化につながる結果となった。
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■見直し内容
【各種災害の特徴等を踏まえ、避難所を再指定するとともに指定緊急避難場所を指定】
市は、現行の避難所をすべて見直し、災害の態様ごとに避難所を確保する。
【女性等に配慮した避難所運営】
市は、男女別トイレの設置等、男女別ニーズの違いに配慮した避難者への対応や、
プライバシー、安全・安心確保のための対策を実施する。また、妊産婦や乳幼児など
に対して、栄養確保など健康維持のための生活面への配慮等、個別の状況に応じた対
応をする。
【避難生活が長期化した場合の非常時用災害物資備蓄の整備】
市は、避難が長期化した際に必要とする最小限の飲料水を確保するために給水の実
施体制を整備する。また、仮設トイレなど、最小限の生活を営むために必要な生活用
水等の衛生用品を確保する。なお、物資の調達・供給に当たっては、多様なニーズの
把握に努める。
(5)大規模停電への備え
■課題・教訓
・東日本大震災の大規模停電では、照明や事務機器、暖房設備など、電源を必要とするあらゆ
る機器が使用できず、反射式ストーブなどによる対応を余儀なくされた。
・避難所において、非常用発電機が確保されていなかった。
■見直し内容
【避難所や防災拠点等において、停電が長期化した場合でも必要な電力が確保できるよ
う、非常用発電機等必要な設備を整備】
県、市及び各種公共施設等の管理者は、避難所、福祉・医療施設等について、非常用
発電機の整備等を図る。
【長時間の停電に備え、非常用発電機の燃料を確保】
非常用発電機を整備している施設の管理者は、停電が長期に及ぶ場合においても、非
常用発電機による電源を安定的に供給できるよう、日ごろから燃料の貯蔵と品質の維持
に努める。
【非常用電源の運用方法を定め、停電を想定した訓練を実施】
非常用発電機を整備している施設の管理者は、停電時における運用方法(対応マニュ
アルの作成、非常用コンセント等の明示等)を定め、職員や利用者への周知に努める。
また、定期的な停電対応訓練を実施し、一人ひとりの役割や必要資材の確認を行う。
2.大規模広域災害時における被災者対応等の強化
(1)広域防災拠点の整備
■課題・教訓
・大規模災害時は、県外からの広域応援部隊や救援物資等を大きな被害のない地域に集結・集積
させた上で被災地に展開・搬送するなどの、広域応援活動を円滑に行う必要がある。
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・本県においても、大規模災害に備え、広域応援活動の拠点となる施設(広域防災拠点)を整備
する必要がある。
■見直し内容
【自衛隊や消防等の集結場所、救援物資の受け入れ等の機能を果たす広域防災拠点の整
備】
○県外等からの自衛隊、警察、消防等の部隊の集結場所又は活動拠点となるベースキ
ャンプ(名称:「集結場所・ベースキャンプ」)
○救援物資の受け入れ、仕分け、保管及び出庫を行い、市町村等に輸送する施設(名
称:「一次物資集積拠点」)
県は、広域防災拠点の指定に当たって、県内各地域で被災した場合や、県外からのア
クセスの良さ、施設の被災の可能性を考慮し、県北地域のうち大館市に次のとおり広域
防災拠点を指定する。
・長根山運動公園 ・長木川河川緑地 ・大館樹海ドーム
【広域防災拠点における後方支援等の実施】
市は、県や施設を使用する防災関係機関等と連携し、広域防災拠点等における被災地
への後方支援に努める。
(2)行政機能の維持・確保等
■課題・教訓
・東日本大震災では、庁舎の倒壊や職員の被災、住民データの流出などにより、行政機能が著
しく低下し、災害対応や住民サービスの提供が困難であった。
・東日本大震災では、精油所等の被害による出荷停止、タンクローリーの流出や運送会社の被
災等による輸送手段の欠如、ガソリンスタンドの被災等により、東北地方全域において燃料
不足が発生した。また、本市においても、車両の燃料や暖房用燃料の不足が生じ、ガソリン
スタンドに給油待ちの行列ができた。
■見直し内容
【業務継続計画(BCP)を策定し、非常時の優先業務について災害直後から実施できる
体制を構築】
【災害発生後にも必要となる市民データ等の各種情報について、複数のバックアップデ
ータを作成】
県及び市は、地震発生時のヒト、モノ、情報、ライフライン等利用できる資源に制
約がある状況下において、災害応急対策業務や優先度の高い通常業務を特定し、当該
業務の継続に必要な人員及び資材の確保や補強・代行手段の明確化等により、大規模
地震時であっても適切に業務を遂行する。また、市民データ等の各種情報について、
複数のバックアップデータを作成し、災害に備える。
【緊急支援車両や避難所等への優先給油】
市は、緊急支援車両や避難所の暖房などに必要な燃料の不足が見込まれる場合、秋田
県石油商業組合大館支部と締結している防災協定に基づき、当該車両、施設等への優先
給油を要請する。
(3)その他
■課題・教訓
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・東日本大震災及び原発事故により、県内に多くの被災者が避難した。
・避難の長期化により、健康や生活、就労等、多様化するニーズへの対応が必要となった。
・大規模災害の発生に備え、自治体間の支援体制を整備し、有事の際には速やかに対応できるよ
うにしておく必要がある。
・東日本大震災では、被災地に全国から多くの災害ボランティアが駆けつけたが、行政との連携
が不十分であり、効果的な支援ができないことがあった。
■見直し内容
【県境等を越えた被災住民の受け入れについて、県と連携】
県及び市は、大規模災害発生時にはただちに県有施設、市有施設及び民間宿泊施設
の受入可能状況を調査し、災害救助法に基づく受入要請があった場合は速やかに被災
者を受け入れる。
【被災者の受け入れに際し、ニーズに応じた支援の実施】
県及び市は、被災者の避難所における生活状況を速やかに把握し、関係機関と連携
を密にして、避難所や応急仮設住宅への戸別訪問等による相談活動、定期的な情報発
信や情報交換、就労ニーズの把握と就労支援等被災者のニーズにあった支援を実施す
る。また、健康チェックを早期に実施するための体制の整備を検討する。
【県及び県内市町村の協定に基づく、自治体間の相互支援を実施】
県及び市は、「災害時における秋田県及び市町村相互の応援に関する協定」に基づ
き、備蓄物資の提供、避難所の開設及び避難者の受け入れ、廃棄物処理等の応急活動
に必要な施設や資機材の提供、応急活動に必要な職員の派遣等の応援を実施する。ま
た、県内13市で独自締結している相互応援協定の実施に当たっては、被災市への応
援・調整を行う。
【災害ボランティアセンターへの支援】
市社会福祉協議会は、必要時に災害ボランティアセンターを迅速に設置し、ボランテ
ィア活動が円滑に行われるよう、市及び関係団体と連携する。
3.H25.8.9豪雨災害及び9.16台風第18号災害等を踏まえた防災対策の見直し
(1)最近の風水害・雪害等を踏まえた対策
■課題・教訓
・風水害、雪害、土砂災害など、毎年多数の被害が発生しており、自然災害から市民の生命・財産
を守るために、防災対策の充実・強化が求められている。
・平成25年8月9日の豪雨災害及び平成25年9月16日台風第18号災害等を踏まえ、大規模
災害時の対応強化のため災害対応組織を見直す必要が生じた。
・関係機関が連携し、市民が迅速な避難等、適切な行動をとれるよう、必要な情報を適時に確実に
伝達する必要がある。
・東日本大震災では、警察官、消防団員等が津波の犠牲となったことから、防災業務従事者の安全
確保を明記する必要がある。
■見直し内容
【災害対策本部の即応体制等の強化】
市は、気象庁から特別警報が発表された場合は、速やかに災害対応ができるよう、
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ただちに災害対策本部を設置する。また、災害対策本部事務局に、災害の状況に応じ
て設置する班を見直しする。
【降水量、河川水位、気象予警報発表等の情報に基づく避難勧告等の徹底】
市は、降水量、河川水位、気象予警報の発表等の客観的な指標に基づき、災害種別
毎に避難勧告等の避難情報について具体的な発令基準を設定する。
【浸水頻発地域への対応強化】
【土砂災害危険箇所の周知】
【近年の浸水箇所を個々にピックアップした「ハザードマップ」の作成と市民への周知
徹底】
近年の浸水箇所、土砂災害危険箇所について、市ホームページやハザードマップで
公表する。
【消防職員・団員など水防活動従事者の安全確保】
関係機関は、応急・復旧建設工事従事者、消防職員・団員、警察官の各々について
安全確保対策を実施する。
(2)防災意識向上のための普及啓発
■課題・教訓
・東日本大震災では、津波により多くの犠牲者が発生した。こうした中、長年にわたり防災教育に
取り組んできた岩手県釜石市では、津波襲来時に小中学生が適切な避難行動をとったことから、
学校の管理下にあった小中学生からは、一人も犠牲者が出なかった。
・地震等に対する正しい知識を身につけるため、教育機関における防災教育や、地域での防災研修
など、市民の防災意識向上の取り組みが重要。
■見直し内容
【市民参加型訓練の導入】
市及び防災関係機関、市民等が有機的に結合し、実効のある各種訓練を実施すること
により、災害の予防と災害応急対策等の防災活動が迅速かつ的確に実施できるよう、市
民等の防災意識の高揚等を図る。
【教育活動全体を通じた防災教育の実施】
各学校等では、地域社会の実情及び園児・児童・生徒の発達の段階に即し、教育活動全
体を通じた系統的・計画的な防災教育を推進する。また、危機管理マニュアル・学校安全
計画の作成及び見直しや、園児・児童・生徒への教科指導・学級指導・全体指導などを実
施するほか、教職員に対しては、校内研修会を通じ、災害、防災に関する専門的知識の涵
養を図る。
【自主防災組織の強化】
市自主防災組織の結成促進等の取組を推進するため、県が行う自主防災リーダー講習
会への参加など、自主防災組織活動の活性化に向けた取組を行う。
【自助・共助・公助の役割分担】
住民意識及び社会環境の変化として、近隣扶助の意識の低下が見られるため、コミュ
ニティ、自主防災組織等の防災意識の高揚等を図る。
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(3)その他
【河道掘削など河川の機能強化】
【雨水路ネットワークの構築】
国、県への要望を含め、流下機能の向上を図る。
【雪下ろし事故対策】
県は、雪下ろし中の転落事故や屋根からの落雪が発生しやすい気象条件になった場合、
「雪下ろし注意情報」を発表し、県民に注意を喚起する。
【避難行動要支援者への配慮、安否確認体制及び支援者名簿等の作成】
市及び社会福祉施設等の管理者等は、災害から避難行動要支援者を守るため、情報伝
達、避難誘導、避難収容等において各種対策を実施し、災害時の安全確保に努める。
【り災証明書の迅速な発行】
災害救助法による各種の施策や市税等の減免を実施するにあたって必要とされる
家屋の被害程度について、被災者からの申請に応じて、遅滞なく、住家の被害その
ほか市長が定める種類の被害の状況を調査し、証明する。
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