安全の手引き

安全の手引き
平成27年1月1日
在マリ日本国大使館
目
次
Ⅰ
序言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
Ⅱ
防犯の手引き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1
防犯の基本的な心構え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
(1)一般的な心構え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
(2)緊急時における連絡先の確認・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
(3)行動4原則の徹底・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
(4)予防と危機管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
2
最近の犯罪発生状況
(1)首都バマコ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(2)北部3州・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(3)首都バマコ及び北部3州を除く地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(4)邦人の被害状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
3
防犯のための具体的注意事項
(1)一般犯罪対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(2)テロ・誘拐対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
4
Ⅲ
緊急連絡先・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
在留邦人緊急事態対処マニュアル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
1 平素の心構えと準備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(1)連絡体制の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2)一次避難場所及び緊急時避難先・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(3)緊急時における携行品,非常用物資の準備・・・・・・・・・・・・・・・10
2
緊急事態発生時の行動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(1)心構え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(2)大使館への連絡・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(3)国外への退避・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
Ⅳ
結語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
別添資料1:緊急事態に備えてのチェックリスト・・・・・・・・・・・・・・・・13
別添資料2:各種事故・事件・病気の際の対応について・・・・・・・・・・・・・15
-2-
Ⅰ
序言
ここ数年,国際テロ事件をはじめ,海外安全を取り巻く環境は更に厳しくなっていま
す。マリにおいても 2012 年,一部軍人によるクーデター,2013 年,北部イスラム過激
派による南進と脅威に際し,治安情勢が急激に悪化するといった事態も発生しています。
この「安全の手引き」は,在留邦人の皆様がマリで日常生活を送るうえで「自分の身は
自分で守る」ための一助となるよう,一般犯罪被害,交通事故等を防止することを目的と
して作成したものです。本編には「緊急事態対処マニュアル」も掲載しておりますので,
併せてマリにおける安全対策にお役立て下さい。
Ⅱ
防犯の手引き
1
防犯の基本的な心構え
日本は他の国に比べて治安状況が良いとされていますが,海外では国,地域によっ
ては治安が悪く,更に頼るべき治安機関も日本的感覚から言えば信頼性に欠ける部分
もあります。そのような状況下の中では,自分と家族の安全は自分達で守るとの強い
心構えが大切です。
事件や事故に巻き込まれた場合,マリ治安当局へその旨を一報し,事件処理や捜査
をゆだねることになります。日本大使館ではこれらの事件処理や捜査に介入すること
はできません。従って,マリに在留する限りはマリ国の法令を遵守し,行政の管理下
で生活しなければならないことを念頭に置き,以下の諸点に心がけて頂くことが重要
です。
なお,日本大使館では在留邦人の皆様に対し,たとえば医療機関や弁護士の情報提
供,警察や保険会社への連絡の助言。必要に応じ,日本のご家族への連絡支援等でき
る限りの側面支援を行います。
(1)一般的な心構え
外国で生活を行うには,その国の習慣,歴史,風俗,文化を理解したうえで付き合
うことが大切です。マリにおいて何が危険なのかを知るとともに,日本人が如何なる
存在であるかを自覚し,防犯に対する意識を高めることが大切です。身の回りや生活
範囲においても常々安全への問題意識を持って行動して下さい。マリの治安情勢は日
本と大きく異なります。このため,可能な限り犯罪傾向はもとより,現地の生活や社
会の仕組み等の基本的な情報を収集することが大切です。
(2)緊急時における連絡先の確認
大使館,警察,病院,勤務先,クレジットカード会社,友人・知人等の連絡先を一
覧表にして日頃から携帯しておくと,いざというときに大変役立ちます。また,パス
ポートのコピーも同様に携行するようにして下さい。
(3)行動 4 原則の徹底
日本人は,一般的に危険に対する意識が欠如していると指摘されます。海外では意
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識を切り替えて頂くことが大切です。そのため,以下の 4 点を遵守するよう心がけて
下さい。
(ア)警戒を怠らない
(イ)行動のパターン化を避ける。
(行動を予測されないように通勤経路や通勤時間を変更することも大切です。
)
(ウ)目立たない
(エ)単独行動は避ける
(4)予防と危機管理
常に最悪の事態を想定し,細心の予防対策を講じて下さい。不幸にして身体に危険
が及ぶ事態に遭遇した場合は,金品より,生命・身体の安全を最優先し,相手に抵抗
するようなことは絶対に避けて下さい。
2
最近の犯罪発生状況
(1)首都バマコ
首都バマコでは,宿泊先における手荷物品の盗難や市場等人が多く集まる場所にお
いて,一般犯罪(スリ,ひったくり,車上荒らし及び車輌の盗難)が恒常的に発生し
ています。また,邦人が殺人等の凶悪な犯罪に巻き込まれるといった事件は報告され
ていませんが、近年では銃器を用いた犯罪も報告されています。
(2)北部 3 州(ガオ,キダル,トンブクトゥ州)
現在,外務省海外安全 HP 上で退避勧告とされているこれらの地域では,北部に拠
点を置くイスラム過激派や反政府武装勢力による,国連 PKO 軍(MINUSMA)や
マリ国軍に対する自爆攻撃や簡易爆発装置を用いた攻撃が現在も続いています。また,
北部地方では外国人のみならず,国際機関職員のマリ人も誘拐されるなど,現在も予
断を許さない状況が続いていますので,同地域には安易に立ち入らないようにして下
さい。
(3)首都バマコ及び北部 3 州を除く地域
モプチ州及びセグー州の北部地域は国連PKO軍(MINUSMA)やマリ国軍の
駐屯地があることから,イスラム過激派や反政府武装勢力の攻撃対象となる恐れがあ
り,同地域にはイスラム過激派が敷設した地雷が未撤去となっており大変危険です。
また,地方都市においては,手作りの猟銃を所持している住人も多く,酔った勢いで
猟銃を発射し,憲兵隊が出動する騒ぎも発生しており,地方都市における滞在時にも
十分注意が必要と言えます。
(4)邦人被害事件一覧(大使館認知件数)
発生日
2011 年 1 月
事件の種別
車上荒らし
発生場所
バマコ市
事件概要
在留邦人がスーパーで買い物後,駐車していた
車輌に戻ったところ,車内に置いていたパソコ
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ン,小切手,その他私物が盗難被害に遭った。
2011 年 8 月
ひったくり
バマコ市
短期旅行者が,夜間にバマコ市の主要幹線道路
を友人と歩いていた際,後方から接近してきた
バイクに乗車した 2 人組の男に所持していたカ
バンを奪われたもの。
(カバンには旅券,現金,
カメラ等あり。
)
2012 年 1 月
暴行
バマコ市
バマコ市内に滞在していた邦人が,外出時に精
神薄弱者と思われる男にガラス瓶のような物で
頭部を切りつけられ受傷したもの。
2014 年 11 月
盗難
バマコ市
短期旅行者が滞在先において,現金及び旅券等
の貴重品が入ったカバンを盗まれた。
3
防犯のための具体的注意事項
(1)一般犯罪対策
(ア)注意事項
(a)一般的にマリでは,外国人は裕福であると思われており,特に犯罪者からは「多
額の現金を所持している」
,
「警戒心に欠ける」
,
「反撃されない」と映っていること
から,犯罪のターゲットになりやすい存在であることを自覚し,
「安全は意識して確
保するもの」という心構えを持つことが重要です。予防こそが最善の危機管理です。
(b)外出の際には,盗難の対象となりやすいハンドバッグは身体の側面ではなく,正
面で抱えるようにして持つようにして,ひったくりには十分注意するよう心がけて
下さい。カバン,財布の開閉は人目を避けて行い,現金は小分けにし,旅券などと
分散して所持するようにして下さい。また,アクセサリー等目立つような,華美な
服装を控えることで,被害の未然防止を図ることも重要です。
(c)マリ滞在の際には,常に本人確認が行える物(パスポートが最適です)を携行す
るようにして下さい。検問等で本人確認が行える物を所持していない場合,警察に
拘束される恐れがあります。
(d)過去において,素性の解らない人間に対して,滞在先や滞在日程等を教えたばか
りに,出発間際の忙しい時期を狙って,貴重品の盗難に遭った事例もありますので,
具体的な滞在日程等の明言は避けるようにして下さい。
(警察への届出には時間を要
し,人によっては被害届の提出を断念して帰国する場合もあるので,そういった事
例を見透かした犯行と思われます。
)
(e)金取扱い業者を名乗るマリ人と金取引を行い,偽物を掴まされる詐欺事件が発生
しています。本事件は,取引先の素性をよく確かめないまま,取引を行った結果発
生した事件です。十分注意のうえ,素性の解らない人物との取引を持ちかけられて
も安易に取引を行わないようにして下さい。
(同様の案件で,土地取引に係る案件も
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報告されています。十分ご注意下さい。
)
(f)車輌移動中,物乞い,物売り,闇両替商が気を引き,その隙に盗みをはたらくケ
ースもあります。車輌での移動中は確実にドアロックを行って下さい。
(g)屋外に出る際、自宅に戻って来た際は不審者の有無等,周囲に異状がないか,確
認を行うようにして下さい。異状があれば,屋内に引き返す,自宅を通り過ごすな
どして,様子を伺い,さらには警察,友人・知人へ連絡を行い身体の安全の確保に
努めて下さい。
(h)見知らぬ人から貰った食べ物や飲み物には睡眠導入剤が混入されている可能性が
あるので注意します。また,一人でいる場合は,自分の飲食物を置いてその場を離
れることのないようにします。
(i)駐車をする際は安全な場所「照明があり警備員が近くにいる」,
「駐車場所から目
的地まで長距離を歩かない」場所等を選ぶようにして下さい。
(j)尾行されている可能性がある場合は,ルート変更やUターンを行い,交通量の多
い道路走行し,警備員のいるホテルや警察署などの安全な場所に入るようにして下
さい。
(イ)住宅についての注意事項
(a)住居の選定にあたっては,居住地区の状況(貧困地区や治安が悪いとされる地区
は選ばない),周辺環境(街灯の有無,ひとけがない,草むらがある,周囲に侵入者
が利用できる箇所(樹木,電柱)がないか等)
,住居全自体の防犯状況(門や外壁の
高さは十分か,忍び返しの有無,庭園灯・防犯灯の有無,鉄格子の有無,頑丈なド
アと 2 重ロックの設置)等を十分確認のうえ総合的に判断する必要があります。
(b)長期間にわたり家を留守にする場合は,職場の同僚や友人など信頼のおける人に
定期的に留守宅の確認を行ってもらうようにして下さい。また,在留邦人保護体制
に支障が出る恐れがありますので,日本大使館領事班に対して,長期間留守にする
旨の連絡をお願い致します。
(c)貴重品は分散して所持・保管するように心がけ,前もって貴重品リスト(個数及
び製造番号や写真を撮影)を作成しておけば,不幸にして被害に遭った場合でも,
盗難品の確認,警察への被害届,保険請求等にも的確に対応できます。
(d)泥棒は閉め忘れた窓・扉から侵入します。2 階や 3 階の窓でも,周囲の環境(建
物の構造や樹木や足場となる物の有無)によっては格好の侵入経路になりますので,
決して安全ではないということに留意し,外出中に限らず,在宅中も確実に施錠を
行うようにして下さい。
(e)常に周囲に気を配り,自宅の周辺を不審な人物が徘徊してないか,不審車輌が停
車していないかをよく確認して下さい。警備員はもとより,メイドや庭師にも報告
を徹底させて下さい。また,帰宅時には不審人物が待ち伏せをしていないか,周囲
を必ず確認してから,自宅内へ入るようにして下さい。
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(f)夜間の防犯対策は,警備員の雇用は基より,門や塀の周囲に照明器具を設置し,
敷地内を明るくすることが最も効果的です。また,よく訓練された犬を飼うことも
有効な手段です。
(g)使用人(メイド,庭師,運転手)による盗難事件も発生する可能性もありますの
で,普段から使用人と友好的な関係を築くと共に行動には十分注意し,気を許さず,
貴重品は使用人の目の届かない鍵の掛かる場所に保管するよう心がけて下さい。
(h)使用人を雇用する際には,信頼出来る人からの紹介もしくは,専門の派遣会社に
依頼するようにして下さい。また,個人で雇用する場合は,使用人の身元を調査の
上,採用して下さい。雇用契約を結ぶ際には,試用期間を設け,問題があると認め
られた場合は,いつでも解雇できるような契約を結んでおくと良いでしょう。その
他,解雇時には金銭トラブルが発生する可能性もあります。マリの労働法もよく確
認しておく必要があります。
(i)使用人に対しては,不用意に休暇の日程や家族や友人,同僚の個人情報を漏らさ
ないようにして下さい。多くのマリ人はお喋り好きで,悪気が無くとも第三者に雇
用人や,その友人のことを喋ってしまう可能性があります。それにより,他人に伝
達された情報が,いつの間にか,悪意のある第三者に渡ってしまい,犯罪の発生を
助長する可能性があります。また,使用人(警備員含む)には家人の許可なく敷地
内に第三者を入れることのないよう徹底した指導が必要です。
(j)ゴミから個人情報を知ることができます。買い物のレシートからは,頻繁に訪れ
る店やレストラン,行った時間帯や購入した物などが詳細に記載されており,どの
程度の生活レベルであるかを推測することもできます。レシートや不要な領収書な
どは裁断するか手で千切ったうえで,生ゴミに混入させると良いでしょう。また,
高価な家電品などを購入した際の段ボール箱などもそのまま廃棄せずに,分解した
うえで廃棄するようにして下さい。
(ウ)交通事情と事故対策
(a)全体として整備不良車が多く,無謀な運転手が多いです。また,適切な保険に加
入している車輌は少ないといえます。ソトラマ(乗合いバス)やタクシーは手軽な
乗り物ですが,事故が多発しています。ソトラマ乗車中にはスリに注意し,荷物は
胸で抱えるようにして下さい。また,バイクは無免許で運転出来ることから,市民
の足として非常に需要が高くなっていますが,安全運転に対する意識も低く,不用
意な飛び出しや無謀なすり抜け等の危険走行により,バイク事故も多くなっていま
すので,車輌を運転する場合は,防衛運転に努めて下さい。
(b)交差点やラウンドアバウトでは,強引な割り込みをする車(バイク)が多く,注
意が必要です。対向車線を逆走してでも追い越しを掛けてくる車も多く,前方だけ
でなく,後方にも気を配るようにして下さい。また,対向車が現れると急に割り込
んで来る場合もあるので注意して下さい。
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(e)夜間はハイビームで走行する車が多く,砂埃によるライトの乱反射により視界が
大変悪くなります。のんびりと道路を横断している歩行者もいるので,夜間の運転
には細心の注意を払って下さい。また,整備不良で,片側のライトしか点灯してい
ない車輌や全くライトを点灯していない車輌,荷物で後部燈火類や反射板が見えな
い車輌もありますので,注意しましょう。
(f)マリの主要幹線道路については,舗装されていますが,幹線道路から外れると未
舗装の悪路がほとんどです。特に雨季の際は各所で道路が冠水し,深みにはまった
車輌等で渋滞することがあります。冠水している道路を走行する際には,極力前方
車両の後をついて行くように心がけて下さい。
(g)交通事故を起こした場合は,警察へ連絡し警察官の到着をその場で待って下さい。
その際,車輌は移動させないで下さい。車輌の移動は過失を認めたり証拠を隠滅さ
せたと思われたりと状況を不利にさせ,証言の齟齬を生じさせ解決に時間と労力を
費やすことを誘発させます。また,野次馬が集まり暴力を受けるなどのトラブルに
巻き込まれる恐れがある場合には,不用意に車外へ出ないようにします。
(エ)車輌に関する防犯対策
(a)信号待ちの最中等に,ドアを解放されないよう,ドアロックは確実に行い,出来
るだけ窓は閉めて走行して下さい。
(b)外から車内を覗えないように,色のついたフィルムを窓に貼るのも防犯対策の手
段です。
(c)駐車時は必要に応じ,ハンドル固定器具やアラームを活用して下さい。車内には,
現金や携帯電話,カバン,パソコンなど第三者が関心を示すような物を車外から見
える場所に置かないようにして下さい。これは乗車中も同様です。
(2)テロ・誘拐対策
テロリストや誘拐犯は事前に綿密な調査を行いますので,その予兆がないか注意
して生活します。また,普段からテロリストの主義・思想,目的,能力,動向やマ
リ人の対日感情の変化等について情報収集に努めます。
(ア)安全の 3 原則
・
「目立たない」
・
「行動を余地されない」
・
「用心を怠らない」
(イ)誘拐事件の電話対応
・会話を録音する,会話を長引かせる。
・犯人の声の特徴など,できる限り情報を収集する。
・犯人のみが知りうる人質の個人情報の提供を求め,相手が真に人質を取ってい
るかどうかを確認する。
・人質との会話,人質の生存の具体的証拠を求め,健康状態を常に確認する。
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・今後も長引く交渉を続けなければならない相手であるとの前提のうえ,犯人を
刺激せずに信頼関係の構築に努める。
・相手の要求を確認する。
・次回の連絡方法,日時を確認する。
4
緊急連絡先
(1)在マリ日本国大使館(開館は土・日祝祭日を除く月~金 08:00~17:15)
住所:L'immeuble SONIT 5ème étage Porte1170 Rue 252
Hamadallaye ACI2000 BP E4227 Bamako Mali
電
話:(+223)20 70 01 50
FAX:(+223)20 21 77 85
領事緊急用携帯(閉館日緊急対応用)(+223)66 75 33 26
領事メールアドレス:[email protected]
(2)警察・消防・救急
・警察:17
・消防・救急:8
(3)バマコ市内主要病院
・パストゥール病院:(+223)20 29 10 10
・ギンドー病院:(+223)20 22 22 07
・ポアンジェ病院:(+223)20 22 50 02
(4)主要カード会社の連絡先
(ア)VISA
・VISA グローバル・カスタマー・アシスタンス:+1-443-641-8122
(イ)JCB
・紛失盗難受付デスク:+81-422-40-8122
(ウ)MASTER
・MASTER グローバル・サービス:+1-636-722-7111
(エ)AMERICAN EXPRESS
・メンバーシップサービスセンター:+81-3-3220-6100
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Ⅲ
在留邦人用緊急事態対処マニュアル
平成27年1月1日
在マリ日本国大使館
緊急事態対処マニュアル
マリにおいて内乱,クーデター,大規模な暴動等の緊急事態が発生した際,大使館は全
力を挙げてその対応にあたりますが,在留邦人の皆様におかれましても,安全対策に万全
を期して頂くことをお願いします。
そこで,大使館として内乱等が起きた際に皆様が迅速に対応できるよう,平素の心構え
と必要な準備についてのマニュアルを参考までにお配りします。
1
平素の心構えと準備
(1)連絡体制の整備
・3 ヶ月以上マリに滞在する場合は在留届けを提出して頂く必要があります。また,転
居等により連絡先が変更になった場合や,マリでの生活を終え出国する際は,変更
届けまたは帰国届けを提出して下さい。(大使館への電話連絡でも可)
・所属先や家族間でも緊急時の連絡方法を決めておき,平素よりお互いの所在を把握
しておくことが重要です。
・緊急事態が発生した際には,大使館から電話,Eメール,SMSで情報提供を行い
ますが,上記通信手段が不通になった際は,大使館ホームページ上に治安情報を掲
載致しますので逐次確認をお願いします。
(大使館 HP:http://www.ml.emb-japan.go.jp/j/index.html)
(2)一時避難場所及び緊急時避難先
・緊急事態発生の際には,常に周囲の状況に注意し,可能な限り情報を収集し,危険
な場所に近づかないようにして下さい。事態が深刻になった際の一時避難場所はど
こにしておくか,企業や家族単位で予め検討しておくことが必要です。
・在マリ日本国大使館は緊急事態に際しての避難場所として,当大使館を想定してい
ますが,事態の状況により他の場所を指定することもあります。
(3)緊急時における携行品,非常用物資の準備
・旅券,現金等の必要な物は,すぐに持ち出せるように準備して下さい。
(航空券の購入等,緊急時には現金の支払いのみしか受け付けない場合があります
ので,現金は十分な額を用意しておくことが必要です。)
・緊急時には一定期間自宅待機をお願いすることがありますので,水,食料,医薬品,
燃料等,一週間分程度の備蓄を非常用品として準備しておいて下さい。
・緊急時に備えておくチェックリストは,別紙を参考にして下さい。
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大使館周辺図
米国大使館
財務・経済省
至バマコ市街
建設中ホテル
在マリ日本大使館
2
入居ビル(6階)
緊急事態発生時の行動
(1)心構え
緊急事態の発生時又はその恐れがある場合には,大使館は皆様の安全に万全を期
すため,情報収集,情勢判断及びその対策を行います。また,必要な情報は随時,
電話,Eメール,SMSを通じて在留邦人の皆様に連絡します。緊急時には情報が
錯綜しますので,平静を保ち流言飛語に惑わされたりすることがないよう注意して
下さい。
(2)大使館への連絡
・自宅周辺で異常事態を把握した場合は,大使館へ連絡して下さい。情報を共有し,
情報を分析する上で貴重な情報となります。
・自分や自分の家族,又は他の邦人の生命,身体,財産,に危害が及び,又は及ぶ恐
れがあるときは迅速にその状況を大使館に連絡して下さい。
(3)国外への退避
・大使館が退避勧告を発出した際には,一般商用便が運行している間はそれを利用し,
可能な限り早急に国外に退避して下さい。その際は必ず事前もしくは事後(可能な
限り事前に)大使館への連絡をお願いします。一般商用便の運航がなくなった場合
や満席で予約が取れない場合等は,その他の方法(政府専用機やチャーター便の手
配,陸路による脱出)による国外退避が必要となりますので,大使館との連絡を緊
密に保つよう心がけて下さい。
・事態が切迫した場合には,大使館から退避又は避難のための集合を呼びかけます。
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その際には,上記 1(2)で指定した緊急避難場所に集合して下さい。避難先で待機
する必要が生じることもありますので,可能な限り非常用物資を持参するようお願
いします。また,緊急時には自分及び家族の生命,身体の安全を第一に考え,その
他の携行品は必要最小限に留めるようお願いします。
Ⅳ
結語
昨今の海外での治安・社会情勢は急激に変化しており,その分野の専門家であったと
しても,予想出来ないことがあります。予想出来ないからこそ,万が一に備え,可能な
範囲で安全対策に係る準備をしておく必要があります。
Ⅱ.防犯の手引きの項にマリにおける生活安全上の注意点・対策について述べさて頂
きました。しかし,これら全てに留意し,自分なりの対策を講じていたとしても,100%
の安全が保証される訳ではありません。しかしながら,この安全の手引きを一読して頂
き,在留邦人の皆様が安全対策により興味・関心を持って頂ければ幸いです。最終的に
自分の身は自分で守らなければなりません。常日頃より周囲にアンテナを張り,適宜情
報を入手することに心がけ,犯罪被害に遭遇しないよう,皆様でそれぞれに合った最善
の予防策を立てて頂き,安全にマリでの生活を過ごして頂くために本手引きをお役だて
下さい。
以上
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(別 紙1)
緊急事態に備えてのチェックリスト
1
旅券
旅券については常時 6 ヶ月以上の残存有効期間があることを確認しておいて下さい。
旅券の最終貢の所持人記載欄は漏れなく記載して下さい。欄外に血液型を記載してお
くことと良いでしょう。また,イエローカードは旅券と共に所持しておいて下さい。
2
現金,小切手,貴金属,クレジットカード
これらの物は旅券同様すぐに持ち出せるよう保管しておいて下さい。現金は家族全
員が一週間程度生活でき,フランスまでの航空券が購入できる程度の外貨(ユーロが
無難です。)及びセーファーフランを用意しておくことをお勧めします。
3
自動車の整備
・自動車の状態は常時,良い状態を保っておいて下さい。
・燃料はタンクの半分は常時入れておくよう日頃から心がけて下さい。
・自動車を所有していない方は,近くに住む自動車を所有している方と平素から連絡を
取り,必要な場合に同乗できるよう相談しておいて下さい。
4
携行品の準備
避難場所への移動を必要とする事態に備え,上記 1 から 3 に加え次ぎの携行品を備
えておき,すぐに持ち出せるようにしておいて下さい。
・衣類
長袖,長ズボンで行動しやすく華美でなく,麻,綿等の吸湿性,耐暑性に富む素材が
望ましい。
・履物
行動に便利で靴底の厚い頑丈で履き慣れた物が望ましい。
・洗面用具
タオル,歯磨きセット,石鹸等
・非常用食料等
しばらく待機する場合を想定して,米,調味料,缶詰,インスタント食品,粉ミルク
等の保存食料及びミネラルウオーターを家族全員が一週間程度生活できる量を準備し
ておいて下さい。
・医薬品
家族用常備薬,常用薬,外傷薬,消毒用石鹸,絆創膏(包帯),生理用品等
・ラジオ
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電池使用のもの(予備の電池も必要)
・その他
懐中電灯(予備の電池),ライター,ろうそく,マッチ,ナイフ,缶切り,栓抜き,
紙製の食器,割り箸,固形燃料,簡単な炊飯道具,ヘルメット
以上
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(別 紙2)
各種事故・事件・病気の際における対応について
マリ滞在中において、各種事故・事件・病気の際においては、以下のとおりの処理・手続き等
が必要です。
1
盗難等事件の場合における処理手順
盗難事件発生
事件発生住所を管轄する治安当局(警
保険会社及び大
察)への届け出
使館への連絡
盗難(紛失)証明の入手
※1:盗難(紛失)証明は保険請求等手続き、旅券紛失届出等で必要になります。
※2:パスポート盗難の場合、上記治安当局への届け出を行い、盗難(紛失)証明の発行
を受けた後、速やかに大使館へ連絡の上、「紛失届出書」による旅券失効手続き及
び「旅券発給申請」による新規旅券発給(場合により、
「帰国の為の渡航書」
)の手
続きが必要です。なお、当館では、直接旅券を作成することは出来ませんので、申
請後、約 3 週間程度必要です。
2
交通事故に遭遇した場合における一般的な処理手順
(1)軽度の事故の場合
軽度の交通事
交通警察(TEL:17)への連絡
交通警察官によ
故発生
*負傷者がいる場合は救急(TEL:
る現場検証
18)へも連絡。
交通警察署で
大使館への連絡
の調書作成
(2)重度の事故の場合
交通警察(TEL:17)への連絡
重度の交通事
故発生
交通警察署で
負傷者がいる場合は救急(TEL:18)
交通警察官によ
へも連絡。
る現場検証
大使館への連絡
大使館への連絡
の調書作成
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3
病気にかかった場合における一般的な処理手順
(1)軽傷の場合
病気罹患
速やかに現地
病院受診
(2)重病の場合(入院が予想される場合)
重病罹患又は
疑い・重傷
経過観察
必要に応じ、
現地病院を受診
医務官が収容
以下、大使館のサポ
先病院へ行
ートが必要な場合
き、状況確認
緊急移送手続
き開始
※緊急移送については、あらかじめ、海外旅行傷害保険の緊急移送に加入しておく必要が
あります。
以上
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